トラブルシューティング (スタブタッパー) トラブル内容(現象) 要因 1 タップアダプタが装着できない ① サイズの選定が間違っている 2 スピンドルに取り付かない 確認・対応 ① サイズを確認 ② オペレートスリーブ(タップアダプタ装着側)の作動不良 ② ・オペレートスリーブがスムーズに動くか手で確認 ・オペレートスリーブ内部の清掃 ① スピンドル寸法が規格寸法と異なる ① スピンドル寸法を確認 ② ホルダシャンク部、およびスピンドル内径部への切粉、ダストの 噛み込み・付着 ② ホルダシャンク部、およびスピンドル内径部の清掃 ③ ホルダシャンク部またはスピンドル内径に傷、打痕がある ③ ・ホルダを交換、またはスピンドルを修正 ・暫定処置として、不具合部を修正する(#1000以上のペーパー等 で磨く) NTでは研磨修正不可 ④ ④ KD-NLの場合、スピンドル端面からフィンガーボルト端面までの ・スピンドルの寸法を確認 距離が、規定寸法より長い ・スペーサ-の厚みを厚くし、規定値にする ⑤ ⑤ KH-A-NLの場合、スピンドルつば厚寸法が規格寸法より大きい スピンドルを修正 3 主軸装着時にガタがある ① スピンドル寸法が規格寸法と異なる ① スピンドル寸法の確認 ② ② KD-NLの場合、スピンドル端面からフィンガーボルト端面までの ・スピンドル寸法の確認 距離が、規定寸法より短い ・スペーサ-の厚みを調整し、規定値にする ③ ③ KH-A-NLの場合、スピンドルつば厚寸法が規格寸法より小さい スピンドルの修正 ④ オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作動不良により、スピ ンドルへ確実に装着されていない ④ ・装着時にオペレートスリーブが所定の位置に戻るように押し下げ て、確実に装着する ・オペレートスリーブ内部の清掃 ⑤ KH-A-NLの場合、ゴムダンパーの劣化 ⑤ NTへ修理依頼 ⑥ KD-NLの場合、フィンガーコレットテーパ部の磨耗 ⑥ フィンガーコレットの交換 ⑦ KD-NLの場合、フィンガーコレットの破損 ⑦ フィンガーコレットの交換 4 ホルダが主軸から外れる ① KH-A-NLの場合、オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作 動不良により、スピンドルへ確実に装着されていない ① ・装着時にオペレートスリーブが所定の位置に戻るように押し下げ て、確実に装着する ・オペレートスリーブ内部の清掃 5 止ゲージが入る ① 押付け加工によるネジやせ (タッパーの縮み機構の作動) ① ・送りをタップピッチより下げる (タップピッチの85~95%) それでも直らない場合 1 ・それでも直らない場合 加工時の送り:85~95% 戻し時の送り:100% ・機械の送り機構のチェック 6 通ゲージが通らない ② タップの喰い付きが悪い ② ・下穴入口の面取りを大きくする ・喰い付き山の多いタップに変える (2.5山以上) ③ 伸び機構の作動不良 ③ 手で伸ばし元の位置に復帰するか確認 ④ タップの不適合 ④ ・伸縮機構のタッパーには、シンクロタップ(エキセントリックレリー フ)は不適合 ・自進作用のあるコンセントリックレリーフのタップ(通常のタップ)に 変更 ① ネジ穴の入口に、引張りによるバリのカエリが発生 ① ・タップが抜けきる前に早戻ししている → アプローチ点の見直し 目安 : 伸び量Max + 5㎜ ・引張り量が多すぎる → 送りを上げる。但し、タップピッチと同じ(100%)以上にはしない ② ネジ穴の入口に傷がある ③ タップの磨耗 7 ねじ深さが深くなる ① タップ刃先までのプリセット長が長くなっている ・タッパーの作動不良 ・アダプタのタップの保持不良 ・長さ調整式アダプタ不良(WEN型) ② ・タップと下穴との芯ずれがある → 芯ずれを直す ・入口の面取りが小さい → 面取りを大きくする ③ タップの交換 ① ・タッパーが伸びたまま元に戻っていない → タッパーの伸縮確認 ・タップがアダプタから抜けている → アダプタのロック機構のチェック(タップを手で引張っても抜け てこないか) ・長さ調整ネジが低位置(ロック位置)に戻っていない → 長さ調整の後、調整ネジが回らないことを確認 ② 機械主軸の回転イナーシャが大きく、バラつく ② ・回転数を下げる(500rpm以下) ・機械の主軸停止位置(Z方向)のチェック 8 入り口でタップが折れる ① タップが下穴に喰い付かない ① ・下穴の面取りを大きくする ・タップの喰い付き山の多いタップに交換 9 加工途中でタップが折れる ① タップピッチに対し、機械送り速度が速い ① ・送りをタップピッチより下げる (タップピッチの85~95%) ・それでも直らない場合 加工時の送り:85~95% 戻し時の送り:100% ・機械の送り機構のチェック ② 突き出し調整のしすぎで、伸び量が不足している ② 伸び勝手で使用する場合は、突き出し調整を減らし、伸び量を確保 する ③ 下穴が小さくてオーバートルク ③ 正しい下穴径(タップメーカー推奨値)にする ④ ④ 2 ④ タップアダプタの不適合 10 正規の加工深さの底でタップ ① が折れる 下穴に底当りしてオーバートルク ④ 縮み1㎜以下のタッパーにトルククラッチ付きアダプタ(WES型)は不 適合 ① ・加工プログラムのチェック ・タップの喰い付き山と下穴との余裕を確認 → 余裕がなければ、喰い付き山を少なくする ・下穴を深くする ・ネジ深さを浅くする ② ② 止まり穴の場合で、ポイントタップを使用しており、下穴底に切粉 スパイラルタップに変え、切粉を外に出す がつまっている (ポイントタップは切粉を前に押出す) ③ タップ刃先までのプリセット長が長くなっている ・タッパーの作動不良 ・アダプタのタップの保持不良 ・長さ調整式アダプタ不良(WEN型) 11 タップが抜ける ③ ・タッパーが伸びたまま、元に戻っていない → タッパーの伸縮確認 ・タップがアダプタから抜けている → アダプタのロック機構のチェック(タップを手で引張っても抜け てこないか) ・長さ調整ネジが定位置(ロック位置)に戻っていない → 長さ調整の後、調整ネジが回らないことを確認 ④ 機械主軸の回転イナーシャが大きく、バラつく ④ ・回転数を下げる(500rpm以下) ・機械の主軸停止位置(Z方向)のチェック ① タップにタッパ-テンション量以上の引っ張りが働いている ① ・回転当りの送りを上げる (但しタップピッチの100%以下) ・早戻しのタイミングが早すぎる → アプローチ点を離す (目安:タッパーの伸び量+5㎜) ② アダプタのタップ保持用のスチールボールが変形または破損 ② NTへ修理依頼 ③ ③ 超硬タップの場合、アダプタのボールロック機構がスリップしてい コレット式のアダプタに交換 る 12 伸び機構がスムーズに動か ない ① 摺動部への切粉、ダスト付着 ① ホルダの清掃 13 突き出しが調整できない ① KH-A-NLの場合、六角穴の磨耗 ① ・NTへ修理依頼 ・突き出し調整は、六角穴を押し込みながら回す 14 ホルダが主軸から外れない ① 錆、クーラントの固着 ① スピンドルおよびホルダシャンク部の清掃 ② KH-A-NLの場合、オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作 動不良 ② オペレートスリーブ内部の清掃 15 3
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