スタブタッパー(194KB)

トラブルシューティング
(スタブタッパー)
トラブル内容(現象)
要因
1 タップアダプタが装着できない ①
サイズの選定が間違っている
2 スピンドルに取り付かない
確認・対応
①
サイズを確認
②
オペレートスリーブ(タップアダプタ装着側)の作動不良
②
・オペレートスリーブがスムーズに動くか手で確認
・オペレートスリーブ内部の清掃
①
スピンドル寸法が規格寸法と異なる
①
スピンドル寸法を確認
②
ホルダシャンク部、およびスピンドル内径部への切粉、ダストの
噛み込み・付着
②
ホルダシャンク部、およびスピンドル内径部の清掃
③
ホルダシャンク部またはスピンドル内径に傷、打痕がある
③
・ホルダを交換、またはスピンドルを修正
・暫定処置として、不具合部を修正する(#1000以上のペーパー等
で磨く)
NTでは研磨修正不可
④
④
KD-NLの場合、スピンドル端面からフィンガーボルト端面までの ・スピンドルの寸法を確認
距離が、規定寸法より長い
・スペーサ-の厚みを厚くし、規定値にする
⑤
⑤
KH-A-NLの場合、スピンドルつば厚寸法が規格寸法より大きい スピンドルを修正
3 主軸装着時にガタがある
①
スピンドル寸法が規格寸法と異なる
①
スピンドル寸法の確認
②
②
KD-NLの場合、スピンドル端面からフィンガーボルト端面までの ・スピンドル寸法の確認
距離が、規定寸法より短い
・スペーサ-の厚みを調整し、規定値にする
③
③
KH-A-NLの場合、スピンドルつば厚寸法が規格寸法より小さい スピンドルの修正
④
オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作動不良により、スピ
ンドルへ確実に装着されていない
④
・装着時にオペレートスリーブが所定の位置に戻るように押し下げ
て、確実に装着する
・オペレートスリーブ内部の清掃
⑤
KH-A-NLの場合、ゴムダンパーの劣化
⑤
NTへ修理依頼
⑥
KD-NLの場合、フィンガーコレットテーパ部の磨耗
⑥
フィンガーコレットの交換
⑦
KD-NLの場合、フィンガーコレットの破損
⑦
フィンガーコレットの交換
4 ホルダが主軸から外れる
①
KH-A-NLの場合、オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作
動不良により、スピンドルへ確実に装着されていない
①
・装着時にオペレートスリーブが所定の位置に戻るように押し下げ
て、確実に装着する
・オペレートスリーブ内部の清掃
5 止ゲージが入る
①
押付け加工によるネジやせ
(タッパーの縮み機構の作動)
①
・送りをタップピッチより下げる
(タップピッチの85~95%)
それでも直らない場合
1
・それでも直らない場合
加工時の送り:85~95%
戻し時の送り:100%
・機械の送り機構のチェック
6 通ゲージが通らない
②
タップの喰い付きが悪い
②
・下穴入口の面取りを大きくする
・喰い付き山の多いタップに変える
(2.5山以上)
③
伸び機構の作動不良
③
手で伸ばし元の位置に復帰するか確認
④
タップの不適合
④
・伸縮機構のタッパーには、シンクロタップ(エキセントリックレリー
フ)は不適合
・自進作用のあるコンセントリックレリーフのタップ(通常のタップ)に
変更
①
ネジ穴の入口に、引張りによるバリのカエリが発生
①
・タップが抜けきる前に早戻ししている
→ アプローチ点の見直し
目安 : 伸び量Max + 5㎜
・引張り量が多すぎる
→ 送りを上げる。但し、タップピッチと同じ(100%)以上にはしない
②
ネジ穴の入口に傷がある
③
タップの磨耗
7 ねじ深さが深くなる
①
タップ刃先までのプリセット長が長くなっている
・タッパーの作動不良
・アダプタのタップの保持不良
・長さ調整式アダプタ不良(WEN型)
②
・タップと下穴との芯ずれがある
→ 芯ずれを直す
・入口の面取りが小さい
→ 面取りを大きくする
③
タップの交換
①
・タッパーが伸びたまま元に戻っていない
→ タッパーの伸縮確認
・タップがアダプタから抜けている
→ アダプタのロック機構のチェック(タップを手で引張っても抜け
てこないか)
・長さ調整ネジが低位置(ロック位置)に戻っていない
→ 長さ調整の後、調整ネジが回らないことを確認
②
機械主軸の回転イナーシャが大きく、バラつく
②
・回転数を下げる(500rpm以下)
・機械の主軸停止位置(Z方向)のチェック
8 入り口でタップが折れる
①
タップが下穴に喰い付かない
①
・下穴の面取りを大きくする
・タップの喰い付き山の多いタップに交換
9 加工途中でタップが折れる
①
タップピッチに対し、機械送り速度が速い
①
・送りをタップピッチより下げる
(タップピッチの85~95%)
・それでも直らない場合
加工時の送り:85~95%
戻し時の送り:100%
・機械の送り機構のチェック
②
突き出し調整のしすぎで、伸び量が不足している
②
伸び勝手で使用する場合は、突き出し調整を減らし、伸び量を確保
する
③
下穴が小さくてオーバートルク
③
正しい下穴径(タップメーカー推奨値)にする
④
④
2
④
タップアダプタの不適合
10 正規の加工深さの底でタップ ①
が折れる
下穴に底当りしてオーバートルク
④
縮み1㎜以下のタッパーにトルククラッチ付きアダプタ(WES型)は不
適合
①
・加工プログラムのチェック
・タップの喰い付き山と下穴との余裕を確認
→ 余裕がなければ、喰い付き山を少なくする
・下穴を深くする
・ネジ深さを浅くする
②
②
止まり穴の場合で、ポイントタップを使用しており、下穴底に切粉 スパイラルタップに変え、切粉を外に出す
がつまっている
(ポイントタップは切粉を前に押出す)
③
タップ刃先までのプリセット長が長くなっている
・タッパーの作動不良
・アダプタのタップの保持不良
・長さ調整式アダプタ不良(WEN型)
11 タップが抜ける
③
・タッパーが伸びたまま、元に戻っていない
→ タッパーの伸縮確認
・タップがアダプタから抜けている
→ アダプタのロック機構のチェック(タップを手で引張っても抜け
てこないか)
・長さ調整ネジが定位置(ロック位置)に戻っていない
→ 長さ調整の後、調整ネジが回らないことを確認
④
機械主軸の回転イナーシャが大きく、バラつく
④
・回転数を下げる(500rpm以下)
・機械の主軸停止位置(Z方向)のチェック
①
タップにタッパ-テンション量以上の引っ張りが働いている
①
・回転当りの送りを上げる
(但しタップピッチの100%以下)
・早戻しのタイミングが早すぎる
→ アプローチ点を離す
(目安:タッパーの伸び量+5㎜)
②
アダプタのタップ保持用のスチールボールが変形または破損
②
NTへ修理依頼
③
③
超硬タップの場合、アダプタのボールロック機構がスリップしてい コレット式のアダプタに交換
る
12 伸び機構がスムーズに動か
ない
①
摺動部への切粉、ダスト付着
①
ホルダの清掃
13 突き出しが調整できない
①
KH-A-NLの場合、六角穴の磨耗
①
・NTへ修理依頼
・突き出し調整は、六角穴を押し込みながら回す
14 ホルダが主軸から外れない
①
錆、クーラントの固着
①
スピンドルおよびホルダシャンク部の清掃
②
KH-A-NLの場合、オペレートスリーブ(スピンドル装着側)の作
動不良
②
オペレートスリーブ内部の清掃
15
3