NW 時代からの悲願 FA 同職種継続雇用 新生 DL 森本支社長の手腕に

ノースウエスト航空日本支社労働組合
北星
第54期 第4号
2014年5月19日発行
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NW 時代からの悲願 FA 同職種継続雇用
新生 DL 森本支社長の手腕に期待!!
3月28日付の団交要請に対し、4月7日の回答期日を過ぎても返答はなく、団交内容に関し
ての質問などのやり取りが続き、客乗支部 A 氏の定年退職日が6月30日に迫る中、会社の不誠
実な態度に執行部一同憤りを感じ抗議の準備を始めた矢先、5月7日になってようやく団交開催
の会社回答があった。前回の団交からまさに約2ヶ月半ぶり、また団交要請からは1ヶ月半後の
団交が5月14日、神谷町で開かれた。
【組合の主張 】
✈
会社が示した継続雇用提案に対する A 氏の返答期日が5月31日と定められているが、団交
がなかなか開催されなかった状況、現在継続協議中であることから、期日撤回を求める。
✈ FA としての同職種継続雇用が実現しない理由として、数年前より Operational Needs がな
い為とされてきたが、データの開示はなく、さらには今まで誰1人として FA として継続雇
用されていない事実があり、納得できない。
✈ 3月末北京—成田路線の閉鎖に伴い職を失う北京ベース FA42名の為に、上海にベースを移
すということで20ポジション、FA としての席が用意されたが、結果14名だけが上海に
異動した。つまり、太平洋地区には現在6ポジションの空きがあるはず。会社は太平洋地区
全体で Operational Needs を見ていると発言しており、A 氏が FA として再雇用される可能
性はあるのではないか。
*実際、アジアのハブである東京ベース FA は北京ベースや上海ベースが病欠等の際、それら
のスケジュールをカバーする事が頻繁にある。
✈ A 氏の継続雇用先の決定にあたり、会社が調べた FA としての Operational Needs は北京ベ
ース閉鎖以前のものであり、当初の会社計画通り上海に用意した20ポジションが全て埋ま
るかも分からなかったであろう。しかし、現実には6ポジション分が空いており北京—成田
路線が廃止になった事を差し引いても、本当にたった一人の FA を同職種で継続雇用が出来
ないのか?
✈ IFS トップである Lisa Duval 氏から Operational Needs としては、“OPTIMAL(適正)”であ
るとの回答があったが、OPTIMAL という言葉はなんとも幅があり、また分かりづらい。我々
が納得できるだけの“OPTIMAL”についての詳しい説明が欲しい。
✈ FA 支部において、今まで会社が用意した再雇用先は、対象者が実際に継続雇用を希望しな
がらも働く事ができなかった、もしくは働き続ける事ができず退職せざるを得なかったとい
う事実があり、非常に問題である。
✈ 2013年年金問題(政府方針により年金受給年齢が段階的に引き上げられ、60歳以降年
金を受け取れない無給期間が発生すること。この問題を解決する為にも、政府は企業に60
歳以上の人が安心して働ける環境作りを促している。)に直面する A 氏にとって、継続雇用
され、定年退職後も収入を得ることは、切実な問題である。
✈ 会社の対応は、高齢者雇用安定法の趣旨に反している。
(以下、高齢者雇用安定法案より一部抜粋)
*高年齢者の意欲、能力に応じた多様な選択が可能な制度となるように努めること。《指針第2
−4−(6)》
*高年齢者の雇用及び生活の安定にも配慮した計画的かつ段階的なものとなるよう努めること。
《指針第2−4−(1)》
*高年齢者の希望に応じた勤務が可能となる制度の導入に努めること。《指針2−4−(3)》
*職業能力を評価する仕組みの整備とその有効な活用を通じ、高年齢者の意欲及び能力に応じた
適正な配置及び処遇の実現に努めること。《指針第2−4−(3)》
*継続雇用制度を導入する場合において、継続雇用の希望者の割合が低い場合には、労働者のニ
ーズや意識を分析し、制度の見直しを検討すること。《指針第2−4−(7)》
【会社の主張 】
▶法には触れていないし、法案の趣旨に反しているとは思っていない。
▶あくまでもこれらの趣旨にある項目は努力義務である。
▶会社は個人の状況に合わせた職を用意するのではなく、ビジネスニーズがある職を提供するの
が当然と考えている。
▶同職種である FA で継続雇用できるのが、お互いにとってベストであるのは会社も同意見である
が、それができない今、セカンドベストであるポジションをオファーしていると考えている。
▶決定権が日本、ATL どちらにあるかとのことだが、デルタは縦割りの会社であり、一概には言
えない。Issue によって IFS の事については ATL の IFS が決めたり、日本独自の事に関しては
日本が決めたりする。
▶Optimal という言葉には飛行機の機種変更、病気、退職者、採用プランなど複雑な要素を多く
含んでいて、簡単に説明をできるものではない。
▶同職種であるべきとは、法案には謳われていない。
▶しかしながら、北京ベースの閉鎖に伴うオープンポジションの件は理解できた。これに関して
は Duval 氏に伝え、見直しをしてもらえるよう確認する。
こうしたやりとりが団交で行われ、日本支社長である森本氏から IFS のトップである Duval 氏
に再検討を要請してもらう事が出来たのは、今回の団交での収穫である。会社の誠意ある対応を
期待したい。
長年培った FA としてのスキルを持つ A 氏を、定年退職とは言え職場から失う事は FA 支部にと
っても会社にとっても、不利益なことは明らかである。新規採用が長年されていないアジアベー
ス FA 全体にとっても、このままではどんどん縮小していくばかりである。Optimal というあい
まいな言葉一つで、FA 同職種継続雇用を拒み続けるのは、会社の都合の良いごまかしだと思わ
ざるを得ない。同職種継続雇用に関しては、2013年の春闘団交の席で、会社からの“継続雇
用自体は実施しており、職種に関しては各職場に委ねている。FA 支部に関しての話となるのな
ら、全体に関わる事項ではないので、春闘から外して別協議としたい”との提案により、春闘か
らは分離してこれからも継続審議することになった経緯があり、執行部は同職種継続雇用実現に
引き続きこだわっていきたい。
我々組合は、高齢者雇用安定法の趣旨に謳われているように
“会社は定年退職者がその経験を充分に生かし、意欲及び能力に応じた適正な配置の実現に努め
ること”を強く要求します!!
この法案は努力義務だからと軽んじるのか、それとも新生デルタ航空はデルタファミ
リーである従業員一人一人を大切に考え、日本をリードする、いや、世界の優良企業と
しての誠意を見せてくれるのか、今後も森本支社長の手腕に注目していて下さい。
以上
54 期中央執行部