カメラが一つで何でもタッチパネ ル! 九州工業大学 工学部 准教授 張 力峰 1 従来技術とその問題点 既に実用化されているものには、抵抗膜方式 、静電容量方式、光学式タッチセンサーによる 方法等があるが、 サイズの制限や環境耐性の問題により、屋 外環境では広く利用されるまでには至っていな い。 2 新技術の特徴・従来技術との比較 • 本技術はタッチパネル表面にセンサー類が不 要となり、気温や湿度の変化、風や雨水によ るセンサーの浸食がなく、回路も不要なため、 環境耐性が強いと考える。 • カメラ一台で、タッチ動作とタッチ位置の検出 が出来るため、装置へのイタズラ防止や、メン テナンスが簡単になる。 3 動作原理 1 台のカメラを用いる際の最大の問題は,撮影画像から指の深さの検出が不可能 という問題 そこで、画面に映る指の反射像を利用する方法を新たに考案する。 指先と画面上の反射像を認識することで,1 台のカメラのみで,タッチ位置を検出 することができる。 4 動作原理 装置構成 カメラはスクリーンの上部に固定されてい る。 カメラ画像から,指先を認識しX 座標と Y 座標を計算する。 そして指先と反射画像を認識して,Z 座標 を計算する。 Camera Screen Z-座標 Y座 標 5 動作原理 座標変換アルゴリズム カメラ上で特定された指の座標を実際のスクリーン上の座標に変 換する必要がある 座標変換 カメラ上の座標 スクリーン上の座標 6 動作原理 座標変換アルゴリズム (x0,y0) (x’0,y’0) (x1,y1) (Nx,Ny ) (x,y) (x2,y2) (x3,y3) (x’1,y’1) (X’,Y’) 座標変換 (x’2,y’2) カメラ上の座標 (x0,y0)~(x3,y3):カメラ上のスクリーン4頂点座標 (Nx,Nx):ノイズ (x,y):カメラ上の指の座標 (x’0,y’0)~(x’3,y’3):スクリーン上の4頂点座標 (X’,Y’):スクリーン上の指の座標 (x’3,y’3) スクリーン上の座標 7 動作デモ 8 認識精度 下図のマークをスクリーンに表示し、その上を指でなぞる 2cm 2cm 9 動作デモ 10 実験結果 マーク 出力結果 11 想定される用途 • 屋外に設置される案内板。 • 機械式ボタンのない自動販売機 • 介護施設や病院でのカスタマイズ可能なタッ チスイッチの設置。 12 実用化に向けた課題 • 現在、タッチスイッチとして使用する程度では 問題ないが、指を利用したタッチ実験では、位 置検出安定性がやや悪い。 • 今後、精度を必要とする製品開発用として、 指追跡について実験データを取得し、精度向 上させる事が必要である。 13 企業への期待 • 製品化に関する提案 • 発明者が想定されていなかった応用への提 案 14 本技術に関する知的財産権 • • • • 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 :位置検出装置及びプログラム :特願2014−2474 :国立大学法人 九州工業大学 :張 力峰、芹川 聖一、陳慎静 15 お問い合わせ先 国立大学法人九州工業大学大学 産学連携推進センター知的財産部門 TEL 093-884-3499 FAX 093-884-3531 e-mail [email protected] 16
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