NK-RIT 療法について

医療法人 社団 医聖会
百万遍クリニック
NK-RIT 療法について
ナチュラルキラー(NK)細胞-レトロネクチン®誘導 T リンパ球
併用療法(NK-RIT 療法)
末梢血中のリンパ球は抗 CD3 抗体とインターロイキン 2(IL-2)により体外で活性化して
増殖させることができます。これにレトロネクチン®を併用することで、リンパ球を増殖さ
せる効率が良くなり、さらに増殖後に得られたリンパ球にナイーブ T リンパ球が多く含ま
れることが確認されています。ナイーブ T リンパ球は体内へ移入後、効率よくがん近傍の
リンパ節に集まり、そこでがん細胞を攻撃するための能力を獲得することで、従来の活性
化リンパ球療法よりも高い抗腫瘍効果を発揮することが期待されます。
レトロネクチン®により誘導して拡大培養されたリンパ球で刺激を加えながらリンパ球
を培養するというタカラバイオ(株)が独自に開発した技術を用いることで、数十 ml の末
梢血より高純度のナチュラルキラー(NK)細胞が得られることが確認されています。経静脈
的に投与される NK 細胞は自然免疫を介した抗腫瘍効果を発揮することが期待されます。
本治療法の特徴は、ナチュラルキラー(NK)細胞の投与による自然免疫を介した抗腫瘍
効果とレトロネクチン®誘導 T リンパ球の投与による獲得免疫を介した抗腫瘍効果を期待し
た複合的ながん免疫細胞療法であるこということです。
(図はイメージです。)