結晶化超分子間力を利用したポリエチレン表面改質・接着

結晶化超分子間力を利用したポリエチレン表面改質・接着
工学部
化学システム工学科
教授 八尾 滋
高結晶性、疎水性であることから、プラズマ処理等の物理的処理のみ有効
物理的処理を施した場合、厚み次第で破損する恐れがある
ポリエチレン (PE)表面改質
側鎖結晶性ブロック共重合体 (SCCBC)
側鎖結晶性部位と機能性部位を有するブロック共重合体
改質したPEの機能発現メカニズム
♦親水性
水滴
側鎖結晶性部位
機能性部位
PE
BHA block
(側鎖結晶性部位)
TBAEMA block
(機能性部位)
側鎖結晶性部位 (BHA) がPE表面上に吸着し、
PE表面が機能性部位 (TBAEMA) で覆われて、
機能性側鎖が親水性を実現
疎水性から親水性へ改質
機能性部位
SCCBC
脱離
側鎖結晶性部位
改質前
改質後
♦接着性
ポリエチレン表面
(結晶構造)
改質したPEに接着性が付与
吸着
側鎖結晶性部位
機能性部位
・ 結晶性側鎖はPEと良好な吸着性を有する
(結晶化超分子間力)
・ 環境温度の変化で吸着・脱離が可能
・ 機能性側鎖の選択によって、PE表面に
任意の機能を付与することが可能
接着部分をお湯などの簡便な処理でSCCBCの側鎖結晶性部位の融点
付近に達するため、SCCBCと接着剤がPEフィルム表面から剥離する
PE表面改質方法
昇温により改質前の状態を再現でき、リサイクル性に
優れた材料創成の可能性を示している
PE film(~150μm)
Dipped in SCCBC butyl
acetate solution
Modified PE film by SCCBC
接着剤
SCCBC
湯
PE
SCCBC酢酸ブチル溶液に浸漬し、表面を改質
PE
改質したPE表面が機能を発現 (親水性,接着性)
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