PAについて

PAについて
PAとは
PAとは、音の拡張を目的とする
PAは音を作る立場ではなく、観客にいかに出演者の
出音のまま届けるかが本意
PAを行うためには、
事前の下準備と出演者との打ち合わせが重要。
ライブハウス等に出演経験のある人は、
下記のようなセッティング図を書いたことがあると思います。
これが、PAオペレーターとバンドの打ち合わせの材料
下準備について
まずは当日の使用機材とライブ会場の把握
通常のライブでは、使用機材は
Gt.A×2 Ba.A×1 key×1 Vo×3 Dr×1
*このとき重要なのが、ライブ会場に合わせた機材選び
ドラムは生音なので、PAによる音量調節は、
音を大きくすることはできるが、音を小さくすることはできない。
→ドラムの音量を基準に周りの音の調整を行うこと。
会場が大きく、空間スペースが余れば余るほど、
Gt.A、Ba.A共に大きな出力W数が必要。
逆に会場が小さくなるほど、大きな出力のアンプは必要ない。
会場の大きさが小さいと、反射音が大きくなる。
つまり、ドラムの音が響いて、ドラムの音だけ大きくなる。
→会場の反射音を抑えることができれば、この問題は解決する
音楽スタジオでドラムの音が大きく聞こえるのは、反射した音が
耳に届くから。
会場のPAセッティングについて①
まずは聴く人がどこにいるのか想定する
聴く人の位置に合わせてSR用スピーカーを配置
聴く人全体をカバーできるように設置
スピーカーの指向性によって音の幅は異なる
Ex)教室での配置
ライブスペース
指向性
観客
入口
会場のPAセッティングについて②
次にマイクの設置場所を決める
マイクの設置の注意点はスピーカーに対し90どの位置にならないように
→ハウリング防止のため
ハウリングは『スピーカーから出た音をマイクが拾い、再びスピーカーから
出る』という状態が繰り返し起きると起こる
Ex)教室での配置
ライブスペース
指向性
観客
入口
楽器用の機材のセッティング
Drum
指向性
Key
Ba.A
Gt.A
Gt.A
各機材の配置は、マイクがメインスピーカーに向かないように配置を決め
角度にも十分注意をすること
機材の配線
Gt.A&Vo
マイク
Bass&Key
SRスピーカー
D.I
SRスピーカー
パワーアンプ
ミキサー
基本的な配線は上記のとおり
ギターはアンプをマイク収音
ベース&キーボードはD.Iで収音
ミキサーの使い方①
各CH編
3ピンコネクター
マイクケーブルをつなぐところ
Gain(音量増幅装置)
PEAKのランプが光らないギリギリまで上げる
イコライザー
入力音の音色を決める
Monitor(AUX)
モニタースピーカーに送る音量調整
FX(効果音)
効果音をつける量を調整する
PAN
音の位置を決める
右側に回すと音はRchのスピーカーから出る
MUTE(ミュート)
音を完全に遮断するボタン
フェイダー
最終的な音の出口
他の音とバランスを取って調整する
ミキサーの使い方②
その他編
GEQ(グラフィックイコライザー)
メインスピーカーからの出音でハウリン
グが起こっている周波数をカットする
基本的にはフラット(全て0)でOK
FX(効果音)
効果音の種類を選ぶ場所
通常のリバーブの他にディレイ(遅延効果)
やチャーチ(教会にいるような効果)がある
ピークメーター
ミキサーからの出音のチェック
赤色まで光ったらスピーカーが壊れる
通常は8割程度まで
CD in
CDやipodとかの音量調整
ファンタムスイッチ
基本的にOFF マイクに電源を送るために使う
ライブ時に使用するとVoが感電死します
ミキサーの使い方③
マスターCH編
各フェーダーに送る効果音の音量を調整する
マスターフェイダー
FXマスターフェイダー MONI(AUX)
全体の音量調整を行う
FXに送った全体の
マスターフェイダー
音量調整を行う
MONI(AUX)に送った
全体の音量調整を行う
マイキングについて①
マイキングとは
出音をいかにそのまま出すかはマイキングが重要
マイクの角度や出音からの距離によって聴こえる音は変わる
まずは一番音が出ているスピーカーを探す
↓
スピーカーコーンの中心に向けマイクを立てる
↓
距離は写真のあたりでスピーカーから5,6cmのあたり
↓
PAを通してアタック音が強いと感じたら中心から少しずらす
高音が強いと感じたら角度を少しすらす
↓
完成!
マイキングについて②
バスドラム
①ピーターに近づけると
アタック音が強い音になる
1
②バスドラム内での空気音を収音
2
3
③バスドラムの全体の響きを収音
スネアドラム
スネアドラムの中心を狙う
マイクの角度はスネアのヘッドに
対して30~70度ぐらい
トップ(オーバーヘッド)
距離はヘッドから5cmぐらい
マイクやミキサーの回線が少な
いときには、バスドラムとトップ
マイクだけでOK
ドラム全体の音を収音
ドラム奏者が聴いている音に一
番近い音になる
マイキングについて③
誰でもできる簡易セッティング
バスドラムから60~80cm上にトップマイクを設置
スネアドラムを45度ぐらいの角度でハイハットと
ファーストタムの間から中心を狙う
バスドラムはマイク全体がバスドラムに収まる位置で
ピーターの中心から3~5cmずらしてアタック音を狙う
PAオペレート
PAオペレートで重要なのは
バランス!
いかに聴きやすい環境や音を送り出すかが重要
聴こえ方の視覚化
PAオペレート
Vo.Cho編
Point
メインボーカルをセンターに!!
メインボーカルに薄くリバーブ
コーラスは左右に振って深めにリバーブをかけ奥行き感を出す
Gainは常にチェック!!
本番中に興奮して声が大きくなるVoが多い。
ピークオーバーすると声が割れます
Drum編
PAオペレート
Point
ドラムがオペレート上の基準となるが
Voの声量とのバランスに注意!!
基本的に、Voとの音量差と深めのリバーブを
薄くかけることで奥行きを出す
PAオペレート
Bass&Key編
Point
ベースはバスドラムとかぶらないように左右どちらかに振る
キーボードはベースと反対側に振ればOK
音量はバスドラムとベースが同程度
キーボードはVoの邪魔にならない程度に
Guitar編
PAオペレート
Point
ギターは高音がうるさいと耳障りなので音量に注意!
ベースより少し小さいくらいの音量でOK
ギターが2本ある場合は左右対称に振っておく
ミックス編
PAオペレート
ハウリングやモヤっとさせずに、音量上げたり、
すっきりしたミックスをするためには、イコライジングが必要!
上の図は各楽器が持つ音域を
視覚化したもの
このように実際の音も音と音同士がぶつかり合っている
そこでイコライジングを行うことで
音同士の衝突を回避できる
ミックス編
PAオペレート
ボーカルは個人の音域にもよるが共通して
ベースより下の音域は持たないのでLowCut
高音域はハウリングするようならCut
基本的には倍音が響くおいしい場所なのでいじらない
4k以上の音はCut
1kあたりにアタック音
60~200あたりにおいしい音
125~500あたりは削ってメリハリをつける
ミックス編
PAオペレート
基本ボーカルと同じ
ボーカル以下の音域は全てCut