1 日本伝熱学会 特定推進研究特別セッション 2014 「エネルギー・環境戦略と特定推進研究による伝熱研究の展開」 『波長選択ふく射輸送とエネルギー変換』 東京工業大学 大学院理工学研究科 花村克悟 Tokyo Institute of Technology 特定推進研究グループ構成 花村 克悟(主査) 森本 賢一(幹事) 牧野 俊郎 宮崎 康次 高原 淳一 鈴木 雄二 若林 英信 戸谷 剛 鈴木 基史 芹澤 良洋 若林 勉 黒坂 俊雄 桑原 正史 東京工業大学 東京大学 近畿職業訓練大学校 九州工業大学 大阪大学 東京大学 京都大学 北海道大学 京都大学 新日本製鐵 大阪ガス 神鋼リサーチ 産業総合研究機構 Tokyo Institute of Technology 2 短波長選択ヒータ ➤石英管のふく射透過性(波長3.5μm以下をほぼ透過) 低温で短波長放射を実現 ➤複数石英管と流体との熱交換 Tokyo Institute of Technology 3 溶媒(メチル・ピロリドン)の吸収帯 3.39 mm 5.93 mm Tokyo Institute of Technology 4 波長選択放射による加熱 5 400 1 黒体の単色放射能 NMP の吸収率 NMP の単色吸収量 350 300 0.9 0.8 0.7 波長制御しない場合:プランクの法則(498 K) 250 0.6 200 0.5 150 0.4 0.3 100 0.2 50 0 1 0.1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 波長 , μm 0 吸収率 単色放射能, 単色吸収量,W/m2 μm 波長制御しない場合との比較 6 μm吸収帯のピークに放射のピークをあわせると、 NMPの6 μm付近での 吸収量 フィルタを使って波長制 御した場合、2.1 %(69.7 W/m2)の熱量のみ Tokyo Institute of Technology 5 波長選択放射エミッターの製作手法 樹脂キャビティ 金スパッタ 実際の構造表面 100 80 60 高分子フィルムの低温(~ 500K)高速乾燥が可能 40 20 0 mm 0 2 4波長 6 8λ10121416 1mm マイクロキャビティによる 単色放射率の一例 SiO2 シリカによるマイクロキャビティの製作(メートル オーダーの放射体の製作が可能) Tokyo Institute of Technology 6 7 マイクロキャビティーによる放射波長制御 Ni平滑面、800℃ 1 mm 放射率 2mm × 2mm マイクロキャビティ表面 の放射率 L 光の半波長が Lより小さい 光の半波長 がLより長い Tokyo Institute of Technology 8 白熱電球の復権 ふく射(82%) 白熱電球 (ガス入り) 100W 可視光 ガ ス h=7mm 赤外線 端 子 ガラス、口金 ふく射(93.5%) 端 子 赤外線 w=150nm 白熱電球 (ガス無) 10W 可視光 ガラス、口金 ふく射(58%) 赤外線 陽光柱 d=500nm a=350nm 白熱電球 蛍光灯 可視光 ふく射(50%) LED電球 160lm/W 可視光 端 子 その他 損失 by Takahara Tokyo Institute of Technology 白熱電球の復権(スプリットリング共鳴体) Period = 5mm Lx = Ly = 3.2mm w = 0.7mm Lx Ly w y 500 X 500 SRR array (Cr/Au) on glass substrate z x Y. Ueba and J. Takahara, APEX 5, 122001 (2012). Tokyo Institute of Technology 9 10 プラズモン共鳴モード 5 x SRR x pol. 185℃ SRR y pol. 208℃ plane 4 Power [a.u.] y 10W 3 2 1 0 30 40 50 60 70 Frequency [THz] 80 90 ceramic heater T~200℃ SRRs enhance emissivity. 65 THz(5th) 80 THz(6th) 90 THz(7th) プラズモン共鳴モード(数値計算) Y. Ueba and J. Takahara, APEX 5, 122001 (2012). Tokyo Institute of Technology 11 鉄鋼業におけるふく射エネルギー損失 転炉(Rotational furnace) 切断(Cutting) 連続鋳造(Continuous casting) 線材圧延 (Wiring) 圧延(Rolling) Tokyo Institute of Technology 給湯器におけるトッピング発電(壁掛けコジェネ) 12 排ガス(~50℃) 排熱エネルギー <10% 温水 (~80℃) エネルギー変換率 (>90%、潜熱回収 も可能) 冷水(~20℃) 放射体(~1500℃) 冷却水 冷却水 光電池 光電池 エクセルギー率 (<10%) 電気 エクセルギー率(100%) 燃焼ガス(~2000℃) エクセルギー率(~70%) 都市ガス エクセルギー率(~94%) 屋外壁掛け給湯器 空気ファン Tokyo Institute of Technology シュバンクバーナとTPVセルによる燃焼熱からの発電 13 1000℃レベルの 輻射温度で、 発電密度= 約0.3W/cm2 Tokyo Institute of Technology 給湯器におけるトッピング発電(光電池の利用) 14 GaSb光電池(入射光条件; 45W/cm2) 発電密度: 5W/cm2 変換効率: 33% (波長0.8~1.8mm) 光電池としては高いポテンシャルを有する GaSb光電池 放射体温度 伝ぱ光による入射条件 要求される入射光条件 1000K 0.85W/cm2 (波長 ~1.8mm) 45/0.85= ~50倍 1500K 7.0W/cm2 (波長 ~1.8mm) 45/7.0= ~7倍 放射体 (1000K, 1500K) 光電池 (300K) 近接場光による入射光強度の増大 Tokyo Institute of Technology 近接場光を用いた小型光(赤外線)発電 15 - 伝ぱ光と近接場光 近接場光 波長以下の隙間 放射体表面にのみ存在し、 伝ぱしない。 放射体表面に近づくにつ れて指数関数的に強度大 P N 伝ぱ光 高密度エネルギー輸送 様々な熱源 要求事項 赤外放射体 1. ナノスケール粗さ平滑面 2. 平面電池(電極の高さ) 光電池 - + 電気 GaSb, InGaSb, InAsPSb, etc. Tokyo Institute of Technology 16 発電実験の1例 放射体 Current density[A/cm2] GaSb電池によるI-V特性 光電池 dark 0μm 1.1μm 1.2μm 1.5μm 0.03 0.02 0.01 発電特性に変化なし 0 -0.05 0 0.05 0.1 0 0.15 伝ぱ光条件、形態係数がほぼ1 -0.01 電流密度が2.5倍 -0.02 -0.03 Voltage[V] 近接場光条件 変換効率 η: ~2.1% Tokyo Institute of Technology 周期的ピラーアレイ構造による近接場光の波長制御 17 高さの増加とともに ピーク周波数は減少 周期的ピラーアレイ構造により、平滑面に比べて約10倍の輸送量 Tokyo Institute of Technology 17
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