「PV事業が全社売上高の 1/4をシェア。最も大事な

材・産業資材の大手商社で
高島は創業100周年を目前に心
年営んでき
の成長を遂げたわけではない。
年
加え、自社ブランドPVシ
本社を移転した。新本社では階を跨
た銀座の自社ビルから御茶ノ水へと
「主要事業の建材分野における新
代半ばにスタートした同事業だが開
ステム『スマイルソーラー』の販売
いでPV関連企業からの胡蝶蘭が所
たな成長エンジンとしてPV事業を
日付で
に加え、施工性・安全性を向上させ
狭しと並ぶ。創業者である高島幸太
開始したのが
機一転、 月
た架台『スマートラック』、支持瓦
吉氏の像を横目に社長室に入るが装
長に就任したが、同事業への注力を
事業であった。
20
もの事業部門の整理・統合へと
年以上前。
年に社
年間は赤字を抱えた苦しい
『パワーベース』などオリジナル架
いも新しく、ガラス張りで作られた
10
に見ているのか。高島幸一社長に訊
建材商社はPVビジネスをどのよう
100年を2015年に控える老舗
急成長するPV業界において、創業
位、住宅向けでは2位を獲得した。
誌PV売上高ランキングでは総合4
る。この販路を活かし前ページの本
販社の数は全国に2000社を超え
グローバル経験を積んだ同社長から
手一般消費財メーカーにおいて長年
ク大学経営大学院で学び、世界最大
だ。慶応大学を卒業後、ニューヨー
幸太吉氏の実孫である高島幸一社長
の笑みで緊張を和らげてくれたのは
見張られていますよ(笑)」と満面
く場所にあるため、逆に私の仕事も
ができる。社長室も社員から目の届
り、事業本部同士の連携向上に期待
「銀座の前本社より占有階層も減
興味を持つ商品として、建材の中に
たが、徐々に全国各地の販社さんが
来るのに、当時は随分と苦労しまし
考えた。2事業本部体制まで持って
とのシナジー効果を発揮すべきだと
めた。PVについては何よりも建材
材と建材の2事業本部体制までまと
「まずは2010年までに産業資
携を志向した。
門のスリム化と事業部ごとのヨコ連
当社の企業成長において最も大事な
売上高は全社の1/4を占めるほど。
う。当社においても今やPV事業の
の1年でPV市場は活性化したと思
雑談も暫く高島社長は「本当にこ
ことが、PVビジネス全体のレベル
った知識を豊富に持つ人間が増えた
販売だけでなく、施工やメンテとい
総動員で活発に行い、PVに関して
員も含め、勉強会や情報交換を全国
PV部門だけでなく建材事業の社
PVと建材の融合を狙いつつ、部
動いた」
いた。
は、日本人が普通持ち得ない外交的
コンポーネントになった」と盛況ぶ
アップにつながったとする。例えば
熱・省エネ、高機能素材の2分野に
00』では、PVだけでなく、断
PV事業はトントン拍子にここまで
それもそのはず、高島にとっての
「屋根架台においてのテクニカル
に提供している。
を共同開発し、各パネルメーカーら
ル対応、施工の注意点など、解決で
こるあらゆる事象に対して、トラブ
施工ノウハウにしても全国各地で起
りを語る。しかし、嫌味気は全く感
さらには、高島PV総合補償制度
な部分ではスズキ太陽技術との連携
じられない。
当然社員のPV・建材両面での販
も焦点が当てられている。目標の達
だが、施工に対する興味はもともと
も人気の秘訣であるとし、火災や落
高島のDNA。やはりPVは日本に
ム物損
年間の日照時間が基準値を下回った
宅に知見があったし、施工指導、施
おいて屋根に設置することが多く、
前銀座本社は1963年に竣工し
工力を担保した形で、こういった施
ム程ではないが着実に増えてきてい
まで補償する「お天気補償」、野立
てでは業界で初めて盗難補償を提案、
地場の販社からの引き合いは現在も
「当社は全国各地に地場の建材販
旺盛である。
%の増
社やリフォーム店と古く深い関係を
丸 年経つ。竣工当時の当社事業は
るとし、高機能素材についても次第
売・施工ノウハウ、商品知識も共有
%増
場に日照時間に対応して最大 万円
成状況についてはPVを伸び頭に、
百万円で同
建材の知識が求められる。高島は住
年補償や、異常気象などで
年はキッチ
「気が付けば補助金、FITなど
の追い風もあり、ここ
リと黒字化を達成している」
年度の同社の全体売上高は83
は同561億
%
百万円で
9割以上が産業資材、または繊維資
組んできた」
工技術の研究について従前から取り
の提供を行うという。
なモノを捉えながら、より良い商品
今後も現場に密着した形で、必要
材であったが、今や建材事業の売上
持っているため、低圧案件において
商品も変化する。建材一本に頼らず、
「時代と共に、販売店の取り扱う
高が全体の7割となった。
増益と増収増益であった。PV事業
その信頼を活かしシステム販売を着
「私自身、エネルギーが日本にと
の売上高は230億円で、全体では
って重要であるという観点から、建
次世代の関連商材について早いうち
しかし、販売店がPV受注旺盛で
トメントできている。軌道に乗って
熟知しており、拡販体制にもコミッ
てきて、この市場の構造については
でありポテンシャルは非常に高い。
り方にまで、PVは関与できる商材
そも、こういった電力そのものの在
て本腰を入れることに決めた。そも
%をPV事業が
材との整合性の良いPVを事業とし
実に進めている。建材に問わず、地
%、建材事業では
今期は建材事業の
た販社さんが地域と連携して、PV
好況感の真っただ中にあっても、高
きたこのビジネスを如何に当社の持
今は起爆剤的な買取制度が話題とな
占める見込みだ。
島社長は逆に冷ややかな対応である。
つ他の事業に繋げられるか?これが
設置に動いてくれている」
「FITは確かにビジネスチャン
同社が自社ブランドで展開する
ス。この流れを捉えてもらいたいの
に期待できるコンポーネントである
っているが、関連商材を含めて将来
コストを重視するユーザーに新築用
「スマイルソーラー」は、イニシャル
はやまやまだが、施工完了まで足が
来年の課題となる」
として展開してきたが、メガソーラ
と信じている」
長いビジネスでもあるため、自社の
てきたこともあり、
‌以下の低圧
案件が飛躍的な受注に繋がっている。
ジネスの中心に置くのか?長く付き
く呼びかけている。将来的に何をビ
うよう販売会社さんたちにはうるさ
として定評のあるスズキ太陽技術
翻り、高島は 年に架台メーカー
機器、断熱材といった新エネルギー
成長としてPVをキーとした省エネ
高島社長の目は、PV事業という
「国内システムメーカーへの信頼
(本社・愛知県三河安城市、鈴木竜
ーや数百
現場の声を形にした
オリジナル架台
を持っているユーザーはもちろんた
合ってきた関係企業であるからこそ、
のように傾斜屋根用架台『スマート
である祖父譲りなのかもしれない。
先見の明と社会貢献精神は、創業者
による連携を見ていた。新商材への
08
ラック』、支持瓦『パワーベース』
単体ではなく100周年以降の企業
くさんいる。ただコストと信頼性の
高島の中期経営計画『サステナ1
也社長)に資本参加しており、冒頭
い商社が提案しているということで
突き詰めた話をしたい」
50
kW
kW
バランスで、システム販売経験に深
企業体力・資金をよく見つめてもら
の大規模案件が落ち着い
20
41
45
「スマイルソーラー」
産業用でも旺盛
ばいけない。 年もPV事業をやっ
場に根差した販社が多い。そういっ
収、経常利益は8億
10
%を占めた。
9.5
50
%の増収、
百万円で同
4.6
9.2
から識見を持って動いておかなけれ
25
25
10
1億 百万円で前年度比
億
66
26
益、PV事業関連を含む建材事業で
経常利益は
14
4.4
12
75
に傾注度を高めるという。
雷といった自然災害に対してシステ
高島幸一 代表取締役社長
が実現した。
高島
断熱・省エネ材は太陽光発電システ
評価頂けている」
PVが融合していった」
10
雰囲気を感じずにはいられない。
だ
04
始から
台も提供している。既存の建材関係
継続しつつ事業方向の多角化が生ん
ある高島は国内メーカーに
90
同室に社長室という重々しさは感じ
50
協力会社を通じシステムの卸ビジネ
18
られない。
11
スに注力し、同社と取引関係にある
建
「PV事業が全社売上高の
1/4をシェア。最も大事な
コンポーネントに成長」
きるよう議論が徹底的になされた。
[スペシャルインタビュー]
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