2014 年度 ゲームの理論 a 演習第 1 回解答 グレーヴァ香子 1. 以下の計算により、X = A−c 2b 、Y = 1/2。 πi (qi , qj ) = {A − b(qi + qj )}qi − c · qi = −bqi2 + (A − bqj − c)qi = −b(qi − A − c 1 2 (A − c − bqj )2 + qj ) + . 2b 2 4b 2. 任意の qj ∈ [0, ∞) と任意の > 0 について、企業 i の戦略 X + の利得と戦略 X の利得を比較すると πi (X, qj ) = −b(X − X + Y qj )2 + Z = −b(Y qj )2 + Z; πi (X + , qj ) = −b(X + − X + Y qj )2 + Z = −b( + Y qj )2 + Z < −b(Y qj )2 + Z. ゆえに X + は X に厳密に支配される。 3. 任意の qj 5 X と任意の > 0 について、企業 i の戦略 X − XY − の利得と戦略 X − XY の利得を 比較する。 πi (X − XY, qj ) = −b(X − XY − X + Y qj )2 + Z = −b{Y (qj − X)}2 + Z; πi (X − XY − , qj ) = −b(X − XY − − X + Y qj )2 + Z = −b{− + Y (qj − X)}2 + Z ここで、qj 5 X であるから Y (qj − X) 5 0 であり、絶対値は {− + Y (qj − X)} の方が {Y (qj − X)} より大きい。ゆえに πi (X − XY − , qj ) < πi (X − XY, qj ) となる。 このように厳密に支配される戦略を逐次消去していくことができるのがクールノー・ゲームのよい性 質である。 (次は X − Y (X − XY ) より大きい戦略が消去され、その次は X − Y (X − Y (X − XY )), . . . 1 と消していける。最終的に残るのは1つの数値 X{1 − Y + Y 2 − Y 3 + · · · } = X 1−(−Y ) )。 4. 企業 i の最適反応は BRi (qj ) = X − Y qj である。連立方程式 { q1 = X − Y q 2 q2 = X − Y q 1 を解くと、q1∗ = q2∗ = X−XY 1−Y 2 1 (= X 1−(−Y )) = A−c 3b 。 1
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