シベレスタット Na 点滴静注用 100mg「サンド」 配合変化試験に関する資料1 サンド株式会社 -1- 試験目的 シベレスタット Na 点滴静注用 100mg「サンド」 (以下略:SVL100 mg)の輸液及び他剤との配 合変化試験並びに輸液での直接溶解試験を実施した. 試験検査品 1 本剤及び配合薬剤 以下に示す,本剤及び配合薬剤を使用した. 1)試験薬剤 名称 SVL100 mg 2)配合薬剤(輸液) 処方 配合薬剤(種類) No. 1 生理食塩液(大塚生食注) 2 ブドウ糖注射液5%(大塚糖液5%) 3 アミゼットB輸液 4 アミノレバン点滴静注 5 アミパレン輸液 6 ビーフリード輸液 7 モリアミンS注 8 モリプロンF輸液 9 ソルデム1輸液 10 ソルデム3A輸液 11 ヴィーンF輸液 12 ビカーボン輸液 13 フィジオ140 14 ラクテック注 ロット番号 提供元 規格 EA31 株式会社富士薬品 100mg メーカー名 (株)大塚製薬工場 (株)大塚製薬工場 テルモ(株) (株)大塚製薬工場 (株)大塚製薬工場 (株)大塚製薬工場 エイワイファーマ(株) エイワイファーマ(株) テルモ(株) テルモ(株) 興和(株) エイワイファーマ(株) (株)大塚製薬工場 (株)大塚製薬工場 -2- 単位/ 液量 500 mL 500 mL 200 mL 500 mL 300 mL 500 mL 200 mL 200 mL 500 mL 500 mL 500 mL 500 mL 500 mL 500 mL ロット番号 K3L81 K3L88 130917KA K3L78 K3J80 M3K78 2J204A 3L303A 131219JA 131105KA 7163Z 3N641A K3L94 K3L78 3)配合薬剤(他剤) 処方 配合薬剤(種類) No. 1 ドルミカム注射液 2 アタラックスP注射液 3 静注用キシロカイン2% 用量 メーカー名 規格 40 mg 100 mg 300 mg アステラス製薬(株) ファイザー(株) アストラゼネカ(株) 10 mg/2mL 100 mg/10mL 20mg/2mL 25 mg/25mL 4 ラシックス注 1000 mg サノフィ(株) 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ペルジピン注射液 ハンプ注射用 ガスター注射液 ノルアドリナリン注 ボスミン注 ヒューマリンR注 ケイツーN静注 ビタメジン静注用 K.C.L.点滴液15% トランサミン注10% ノボ・ヘパリン注 25 mg 7000 μg 40 mg 1 mg 1 mg 100単位 20 mg 1V 0.9 g 2500 mg 3万単位 アステラス製薬(株) 第一三共(株) アステラス製薬(株) 第一三共(株) 第一三共(株) 日本イーライリリー(株) エーザイ(株) 第一三共(株) 丸石製薬(株) 第一三共(株) 持田製薬(株) 25 mg/1mL 100 mg/5mL 1000 μg 20 mg/2mL 1 mg/1mL 1 mg/1mL 1000単位/10mL 10 mg/2mL 3 g/20mL 250 mg/2.5mL 1万単位/10mL 試験材料 1 使用機器及び器材 ・電子天秤:AT261(メトラー・トレド(株)),PJ400(メトラー・トレド(株) ) ・HPLC Waters 2695 Separations Module(Waters Co.) 検出器:PDA 2998(Waters Co.) データ処理:Empower2 ソフトウエア(Waters Co.) ・pH 計:HM-30R (東亜ディーケーケー(株) ) ・純水製造装置:Milli-Q Advantage A10(MILLIPORE) ・カラム:Inertsil ODS-2 5µm 4.6mm×150mm(ジーエルサイエンス株式会社) 2 標準品及び試薬等 1)標準品 ・名称:シベレスタット標準品,ロット番号 7S5.0113 ・保管条件:冷蔵 2)試薬・試液 ・パラオキシ安息香酸プロピル 東京化成特級 東京化成工業(株) ・リン酸二水素カリウム 試薬特級 和光純薬工業(株) ・リン酸 試薬特級 和光純薬工業(株) ・アセトニトリル 高速液体クロマトグラフ用 和光純薬工業(株) ・シュウ酸塩 pH 標準液(第 2 種) (pH 1.68) pH 測定用 和光純薬工業(株) -3- ロット番号 K013A03 1327830 25130 3K145A 3K989A K006Y01 0EA1005 K437G01 PDA0354 CNA1036 C194273AA 37A56M ECA1351 3X031 JYN0369 D014 ・フタル酸塩 pH 標準液(第 2 種) (pH 4.01) pH 測定用 和光純薬工業(株) ・中性リン酸塩 pH 標準液(第 2 種) (pH 6.86)pH 測定用 和光純薬工業(株) ・ホウ酸塩 pH 標準液(第 2 種) (pH 9.18) pH 測定用 和光純薬工業(株) ・水:Milli-Q 装置で精製した水 試験方法 1 配合変化試験 1-1 試験項目,試験回数及び配合溶液の採取時間 試験項目 試験回数 採 取 時 間 配合直後 6 時間後*3 24 時間後 48 時間後 外観(色,溶状) 1回 ○ ○ ○ ○ pH 1回 ○ ○ ○ ○ 定量及び残存率*1*2*3 1回 ○ ○ ○ ○ *1:予め本配合変化試験を実施する前に各配合薬剤につき特異性を確認した. *2:配合直後の含量を 100%とした残存率を算出した. *3:24 時間後に変化がある場合又は予想される場合,6 時間後を追加した試験を行った.変化があるとは外観 の変化(結晶析出や色調変化等) ,pH6.0 以下又は pH の変動が 0.5 以上,含量残存率 90%未満とした.なお, 外観変化のうち,結晶析出が認められた場合,含量測定は実施しなかった. 1-2 保存容器及び保存条件 1)保存容器:配合薬剤が輸液 500mL 及び他剤の配合変化試験は 500mL 三角フラスコで保存し, 配合薬剤が輸液 250mL の配合変化試験は 300mL 三角フラスコで保存した. 2)保存条件:室温(15~30℃) ,室内散光下(白色蛍光灯約 500lx) 1-3 配合溶液の調製 1)配合薬剤が輸液 500mL の場合 試験薬剤 3 バイアルを生理食塩液 30mL で溶解し, 各輸液 500mL に加え,配合溶液とした. 配合する試験輸液量は配合前にメスシリンダーを用いて容量 500mL に調整した. 2)配合薬剤が輸液 250mL の場合 試験薬剤 3 バイアルを生理食塩液 30mL で溶解し, 各輸液 250mL に加え,配合溶液とした. 配合する試験輸液量は配合前にメスシリンダーを用いて容量 250mL に調整した. 3)配合薬剤が他剤の場合 配合薬剤をそのまま又は生理食塩液*で溶解した後,生理食塩液 300mL に加えた.次に試 験薬剤 3 バイアルを生理食塩液 30mL で溶解後,上記生理食塩液に加え,配合溶液とした. 配合割合は別紙 1 に示す「SVL100mg と他剤の配合変方法」を参照した. :ハンプ注射用 1000µg 7 バイアルを生理食塩液 35mL で溶解した.また,ビタメジン静注用は * 1 バイアルを生理食塩液 20mL で溶解した. -4- 1-4 配合薬剤における定量法の特異性 配合試験を実施するに際し,予め各配合薬剤の定量法への影響を以下に示す方法に従い確認 した. 1)特異性試料溶液の調製 ① 輸液の特異性試料溶液の調製 各輸液 1mL に水/アセトニトリル混液(1:1)10mL を加え,特異性試料溶液とした. ② 他剤の特異性試料溶液の調製 他剤を別紙 2「他剤の特異性試料溶液の調製」に示す方法に従い調製した.各配合溶液 1mL に水/アセトニトリル混液(1:1)9mL を加え,特異性試料溶液とした. 2)試験操作(定量法の特異性) 4-1-5 3)の項に従い,標準溶液及び各特異性試料溶液を HPLC に注入し,60 分間測定を行 った. 特異性試料溶液のクロマトグラムにつき,シベレスタット及び内標準物質のピーク保持時 間付近における妨害ピークの有無及び後出ピークの有無を確認した. なお,標準溶液の調製はシベレスタット標準品 20mg を量り,水/アセトニトリル混液 (1:1)に溶かし,正確に 25mL とした.以降変更なし. 1-5 配合変化試験 配合直後,6 時間後,24 時間後及び 48 時間後の各配合溶液から 10mL を採取し,各試験に供 した. 1)外観 採取した配合溶液を試料溶液とした.この液を試験管にとり,白紙上において,白又は黒 色背景として目視にて色及び澄明性を観察した. 2)pH 採取した配合溶液を試料溶液とした.この液を別の試験管にとり,一般試験法「pH 測定法」 に従い,pH を測定した.なお,pH の校正は中性リン酸塩 pH 標準液(pH 6.86),フタル酸塩 pH 標準液(pH 4.01)及びホウ酸塩 pH 標準液(pH 9.18)を用いて,測定当日試料溶液の測定 前に 1 回実施した. 3)定量法 ① 試料溶液の調製 ・輸液 500mL の場合 各配合溶液 5mL を正確に量り,水/アセトニトリル混液(1:1)10mL を正確に加えて 混和後,この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えて混和し,試料溶液と した. ・輸液 250mL 及び他剤の場合 各配合溶液 4mL を正確に量り,水/アセトニトリル混液(1:1)20mL を正確に加えて 混和後,この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えて混和し,試料溶液と した. -5- ② 標準溶液の調製 シベレスタット標準品を 60°C で 2 時間減圧乾燥し,その約 40mg を精密に量り,アセ トニトリルに溶かし,正確に 50mL とし,標準原液とする.標準原液 2.5 mL を正確に量り, 水/アセトニトリル混液(1:1)10mL を正確に加えて混和後,この液 5mL を正確に量り, 内標準溶液 5mL を正確に加えて混和し,標準溶液とした. ③ 試験操作 試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を 行い,内標準物質のピーク面積に対するシベレスタットのピーク面積の比 QT 及び QS を求 めた. なお,測定順はシステムの適合性,標準溶液の測定,各試料溶液の測定(48 時間後まで) とした.翌日以降に各試料溶液の測定前に,システムの再現性を実施する(開始時に調製 し,冷蔵保存した標準原液を用いて標準溶液を調製した) . 配合溶液中のシベレスタットナトリウム(C20H21N2NaO7S・4H2O)の含量(mg/mL) = MS / 500 × QT / QS × A × 1.216 MS:シベレスタット標準品の秤取量(mg) A:配合溶液の係数 残存率(%)= 各測定時間後のシベレ スタット含量( mg/mL) × 100 配合直後のシベレスタ ット含量( mg/mL) 内標準溶液:パラオキシ安息香酸プロピルの水/アセトニトリル混液(1:1) (1→12500) 試験条件 検出器:フォトダイオードアレイ検出器(測定波長:400 ~ 200nm,解析波長:240nm) カラム:Inertsil ODS-2 5µm,内径 4.6 mm,長さ 15 cm(ジーエルサイエンス株式会社) カラム温度:25°C 移動相:リン酸二水素カリウム 5.44g を水に溶かし,1000mL とした後,リン酸を加え て pH 3.5 に調整した.この液 5 容量にアセトニトリル 4 容量を加えた. 流量:シベレスタットの保持時間が約 10 分になるように調整した(1mL/分). システム適合性 システムの性能:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,内標準物質, シベレスタットの順に溶出し,その分離度は 5 以上であった. システムの再現性:標準溶液 10μL につき,上記の条件で試験を 6 回繰り返すとき, 内標準物質のピーク面積に対するシベレスタットのピーク面積の比の相対標準偏 差は 1.0%以下であった. -6- 2 輸液での直接溶解 室温(約 25℃) ,室内光下で,本剤 1 バイアルに配合薬剤の輸液 10mL を加え,10 分後の溶解 性を観察した.溶解しない場合はさらに 10mL を加え,同様に観察した. 溶解方法を次に示す. 「SVL100mg 1 バイアルに輸液 10mL を正確に加え,静かに 10 回転倒混和し,放置した.5 分後, さらに 10 回転倒混和後,ときどき軽く振りませ,溶解状態を目視(必要に応じてルーペを用い た)で観察した. 」 試験結果 1.特異性 シベレスタット標準溶液及び各配合薬剤の特異性の結果を表 1 に示す. 定量法の条件の特異性において,全ての配合薬剤で,シベレスタットピーク及び内標準物質ピー ク付近及び後出ピークが認められなかった. 2.配合変化試験 SVL100mg と輸液 14 種類(500mL,250mL)及び他剤 15 種類との配合変化試験を実施した. 輸液及び他剤との配合変化試験結果を表 2-1~2-4 及び 3-1~3-2 に示した. 輸液との配合変化試験の結果,全ての輸液との配合は配合 48 時間後で外観に変化はなく,pH の変動も僅かであった.また,アミノ酸を含まない輸液との配合では配合 48 時間後の含量残存 率は 92.1%以上であったが,アミノ酸成分を含む輸液は配合 24 時間後で 68.7%以下であった. また,他剤との配合変化試験の結果,ペルジピン注射液との配合では配合直後に白濁を生じた. アタラックス P 注射液との配合では配合 1.5 時間後にごくわずかに白濁を生じ,ハンプ注射液と の配合では配合 48 時間後ではわずかに不溶物が析出した.更に,ボスミン注との配合では配合 30 時間後で淡だいだい色への変色が確認された.その他の薬剤に外観の変化は認められなかっ た.また,全ての他剤との配合の pH の変動はわずかであり,48 時間後の含量の残存率は 91.5% 以上(沈殿を生じた配合は除く)であった. 3.輸液での直接溶解試験 SVL100mg に輸液を直接加えて,溶解性を確認した.その結果を表 3 に示す.この結果,ビ ーフリード輸液は 20mL を加えても溶解しなかった.ヴィーン F 輸液及びフィジオ 140 輸液は 10mL では溶解しなかったが,20mL では溶解した.また,ビカーボン輸液及びラクテック注で は 10mL を加えて溶解を確認したところ,10 分近くで溶解した.その他の輸液では 10mL で比 較的容易に溶解した. -7- 表 1 特異性 試験結果 番号 輸液・他剤 妨害ピーク* 後出ピーク 1 生理食塩液(大塚生食注) 認めず 認めず 2 ブドウ糖注射液5%(大塚糖液5%) 認めず 認めず 3 アミゼットB輸液 認めず 認めず 4 アミノレバン点滴静注 認めず 認めず 5 アミパレン輸液 認めず 認めず 6 ビーフリード輸液 認めず 認めず 7 モリアミンS注 認めず 認めず 8 モリプロンF輸液 認めず 認めず 9 ソルデム1輸液 認めず 認めず 10 ソルデム3A輸液 認めず 認めず 11 ヴィーンF輸液 認めず 認めず 12 ビカーボン輸液 認めず 認めず 13 フィジオ140 認めず 認めず 14 ラクテック注 認めず 認めず 15 ドルミカム注射液 認めず 認めず 16 アタラックスP注射液 認めず 認めず 17 静注用キシロカイン2% 認めず 認めず 18 ラシックス注 認めず 認めず 19 ペルジピン注射液 認めず 認めず 20 ハンプ注射用 認めず 認めず 21 ガスター注射液 認めず 認めず 22 ノルアドリナリン注 認めず 認めず 23 ボスミン注 認めず 認めず 24 ヒューマリンR注 認めず 認めず 25 ケイツーN静注 認めず 認めず 26 ビタメジン静注用 認めず 認めず 27 K.C.L.点滴液15% 認めず 認めず 28 トランサミン注10% 認めず 認めず 29 ノボ・ヘパリン注 認めず 認めず *:SVL ピーク保持時間 9.673 分,内標準物質保持時間 6.519 分 -8- 表 2-1 配合変化試験 輸液試験結果 輸 液 24 時間後 48 時間後 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.52 7.49 7.46 濃度 mg/mL 0.564 0.544 0.539 残存率% 100.0 96.5 95.6 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.52 7.49 7.46 濃度 mg/mL 1.014 0.995 1.016 残存率% 100.0 98.1 100.2 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.72 7.67 7.63 LotNo. K3L88 濃度 mg/mL 0.534 0.509 0.494 容量:500mL 残存率% 100.0 95.3 92.5 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.69 7.67 7.62 LotNo. K3L88 濃度 mg/mL 1.004 0.945 0.925 容量:250mL 残存率% 100.0 94.1 92.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.50 6.46 6.46 6.45 濃度 mg/mL 0.539 0.246 0.024 0.000 残存率% 100.0 45.6 4.5 0.0* 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.51 6.47 6.45 6.45 濃度 mg/mL 1.032 0.484 0.064 0.005 残存率% 100.0 46.9 6.2 0.5 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 5.99 5.96 5.93 5.91 LotNo.K3L78 濃度 mg/mL 0.549 0.497 0.365 0.255 容量:500mL 残存率% 100.0 90.5 66.5 46.4 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.06 6.04 6.00 5.97 LotNo.K3L78 濃度 mg/mL 1.040 0.928 0.677 0.484 容量:250mL 残存率% 100.0 89.2 65.1 46.5 No.1 生理食塩液(大塚生食注) LotNo. K3L81 容量:500mL No.2 生理食塩液(大塚生食注) LotNo. K3L81 容量:250mL No.3 ブドウ糖注射液5%(大塚糖液5%) No.4 ブドウ糖注射液5%(大塚糖液5%) No.5 アミゼット B 輸液 LotNo. 130917KA 容量:500mL No.6 アミゼット B 輸液 LotNo. 130917KA 容量:250mL No.7 アミノレバン点滴静注 No.8 アミノレバン点滴静注 試験項目 配合直後 外観 *:シベレスタットのピークを認めず -9- 6 時間後 表 2-2 配合変化試験結果 輸液試験結果 輸 液 試験項目 配合直後 6 時間後 24 時間後 48 時間後 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.90 6.87 6.88 6.87 LotNo. K3J80 濃度 mg/mL 0.544 0.106 0.000 0.000 容量:500mL 残存率% 100.0 19.5 0.0* 0.0* 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.93 6.87 6.85 6.84 LotNo. K3J80 濃度 mg/mL 1.033 0.238 0.003 0.000 容量:250mL 残存率% 100.0 23.0 0.3 0.0* 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.76 6.74 6.73 6.73 濃度 mg/mL 0.547 0.500 0.376 0.267 残存率% 100.0 91.4 68.7 48.8 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.79 6.80 6.76 6.76 濃度 mg/mL 1.043 0.946 0.717 0.519 残存率% 100.0 90.7 68.7 49.8 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.06 6.04 6.01 5.99 濃度 mg/mL 0.547 0.460 0.276 0.151 残存率% 100.0 84.1 50.5 27.6 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.12 6.08 6.04 6.01 濃度 mg/mL 1.032 0.858 0.526 0.312 残存率% 100.0 83.1 51.0 30.2 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.01 5.99 5.97 5.96 濃度 mg/mL 0.544 0.405 0.165 0.055 残存率% 100.0 74.4 30.3 10.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.03 6.03 5.99 5.97 濃度 mg/mL 1.040 0.768 0.335 0.130 残存率% 100.0 73.8 32.2 12.5 No.9 アミパレン輸液 No.10 アミパレン輸液 No.11 ビーフリード輸液 LotNo.M3K78 容量:500mL No.12 ビーフリード輸液 LotNo.M3K78 容量:250mL No.13 モリアミンS注 LotNo. 2J204A 容量:500mL No.14 モリアミンS注 LotNo. 2J204A 容量:250mL No.15 モリプロンF輸液 LotNo. 3L303A 容量:500mL No.16 モリプロンF輸液 LotNo. 3L303A 容量:250mL *:シベレスタットのピークを認めず - 10 - 表 2-3 配合変化試験結果 輸液試験結果 輸 液 試験項目 配合直後 24 時間後 48 時間後 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ソルデム 1 輸液 pH 7.45 7.42 7.39 LotNo. 131219JA 濃度 mg/mL 0.533 0.524 0.519 残存率% 100.0 98.3 97.4 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ソルデム 1 輸液 pH 7.51 7.47 7.47 LotNo. 131219JA 濃度 mg/mL 1.022 0.976 0.982 残存率% 100.0 95.5 96.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ソルデム 3A 輸液 pH 7.43 7.39 7.37 LotNo. 131105KA 濃度 mg/mL 0.535 0.515 0.509 残存率% 100.0 96.3 95.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ソルデム 3A 輸液 pH 7.52 7.50 7.48 LotNo. 131105KA 濃度 mg/mL 1.012 0.958 0.951 残存率% 100.0 94.7 94.0 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.39 7.37 7.35 濃度 mg/mL 0.540 0.524 0.541 残存率% 100.0 97.0 100.2 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.46 7.44 7.42 濃度 mg/mL 1.008 0.984 1.008 残存率% 100.0 97.6 100.0 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.17 7.24 7.34 濃度 mg/mL 0.531 0.529 0.538 残存率% 100.0 99.6 101.3 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.29 7.38 7.45 濃度 mg/mL 1.034 1.003 1.039 残存率% 100.0 97.0 100.5 No.17 容量:500mL No.18 容量:250mL No.19 容量:500mL No.20 容量:250mL No.21 ヴィーンF輸液 LotNo. 7163Z 容量:500mL No.22 ヴィーンF輸液 LotNo. 7163Z 容量:250mL No.23 ビカーボン輸液 LotNo. 3N641A 容量:500mL No.24 ビカーボン輸液 LotNo. 3N641A 容量:250mL - 11 - 6 時間後 表 2-4 配合変化試験結果 輸液試験結果 輸 液 試験項目 配合直後 外観 6 時間後 24 時間後 48 時間後 無色澄明の液 変化なし 変化なし No.25 フィジオ140 LotNo. K3L94 pH 6.50 6.50 6.50 濃度 mg/mL 0.533 0.521 0.546 容量:500mL 残存率% 100.0 97.7 102.4 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし No.26 フィジオ140 LotNo. K3L94 pH 6.86 6.87 6.87 濃度 mg/mL 1.031 1.010 1.032 容量:250mL 残存率% 100.0 98.0 100.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ラクテック注 pH 7.46 7.43 7.42 LotNo. K3L78 濃度 mg/mL 0.535 0.534 0.537 容量:500mL 残存率% 100.0 99.8 100.4 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし ラクテック注 pH 7.49 7.47 7.45 LotNo. K3L78 濃度 mg/mL 1.035 0.992 1.027 容量:250mL 残存率% 100.0 95.8 99.2 No.27 No.28 - 12 - 表 3-1 配合変化試験 他剤試験結果 他 剤 No.29 ドルミカム注射液 LotNo. K013A03 用量:40mg No.30 アタラックスP注射液 LotNo. 1327830 用量:100mg No.31 静注用キシロカイン2% LotNo. 25130 用量:300mg No.32 ラシックス注 LotNo. 3K145A 用量:1000mg No.33 ペルジピン注射液 LotNo. K006Y01 用量:25mg No.34 ハンプ注射用 LotNo. 0EA1005 用量:7000µg No.35 ガスター注射液 LotNo. K437G01 用量:40mg No.36 ノルアドリナリン注 LotNo. PDA0354 用量:1mg 試験項目 配合直後 外観 6 時間後 24 時間後 48 時間後 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.14 7.11 7.11 濃度 mg/mL 0.840 0.827 0.851 残存率% 100.0 98.5 101.3 外観 無色澄明の液 ごくわずか に白濁* pH 7.24 7.26* 濃度 mg/mL 0.867 残存率% 100.0 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.17 7.17 7.17 濃度 mg/mL 0.837 0.810 0.822 残存率% 100.0 96.8 98.2 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 8.07 7.95 7.87 濃度 mg/mL 0.662 0.624 0.624 残存率% 100.0 94.3 94.3 外観 白濁 pH 7.32 濃度 mg/mL 残存率% わずかに不 溶物析出 7.39 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.43 7.42 7.39 濃度 mg/mL 0.793 0.786 0.775 残存率% 100.0 99.1 97.7 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.28 7.28 7.26 濃度 mg/mL 0.868 0.841 0.867 残存率% 100.0 96.9 99.9 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.52 7.48 7.45 濃度 mg/mL 0.869 0.840 0.857 残存率% 100.0 96.7 98.6 * 1.5 時間後 - 13 - 表 3-2 配合変化試験 他剤試験結果 他 剤 No.37 ボスミン注 LotNo. CNA1036 用量:1mg No.38 ヒューマリン R 注 LotNo. C194273AA 用量:100 単位 No.39 ケイツーN静注 LotNo. 37A56M 用量:20mg No.40 ビタメジン静注用 LotNo. ECA1351 用量:1V No.41 K.C.L.点滴液15% LotNo. 3X031 用量:0.9g No.42 トランサミン注10% LotNo.JYN0369 用量:2500mg No.43 ノボ・ヘパリン注 LotNo. D014 用量:3万単位 試験項目 配合直後 6 時間後 24 時間後 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.41 7.42 7.40 48 時間後 淡いだいだい 色澄明の液* 7.35 濃度 mg/mL 0.866 0.865 0.849 0.819 残存率% 100.0 99.9 98.0 94.6 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.51 7.49 7.45 濃度 mg/mL 0.867 0.845 0.855 残存率% 97.5 98.6 変化なし 変化なし pH 100.0 淡黄色半透明 の液 7.52 7.49 7.42 濃度 mg/mL 0.858 0.832 0.836 残存率% 100.0 97.0 97.4 外観 淡赤色澄明の液 変化なし 変化なし 変化なし pH 6.03 6.05 6.04 6.05 濃度 mg/mL 0.826 0.826 0.819 0.809 残存率% 100.0 100.0 99.2 97.9 外観 黄色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.50 7.42 7.33 濃度 mg/mL 0.869 0.824 0.800 残存率% 100.0 94.8 92.1 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.49 7.41 7.35 濃度 mg/mL 0.803 0.734 0.735 残存率% 100.0 91.4 91.5 外観 無色澄明の液 変化なし 変化なし pH 7.52 7.49 7.45 濃度 mg/mL 0.808 0.782 0.804 残存率% 100.0 96.8 99.5 外観 * 30 時間後 - 14 - 表 4 輸液での直接溶解 試験結果 番号 輸 液 溶解液量 10mL No.1 生理食塩液(大塚生食注)LotNo.K3L81 ○ No.2 ブドウ糖注射液5%(大塚糖液5%)LotNo.K3L88 ○ No.3 アミゼットB輸液 LotNo.130917KA ○ No.4 アミノレバン点滴静注 LotNo.K3L78 ○ No.5 アミパレン輸液 LotNo.K3J80 ○ No.6 ビーフリード輸液 LotNo.M3K78 × No.7 モリアミンS注 LotNo.2J204A ○ No.8 モリプロンF輸液 LotNo.3L303A ○ No.9 ソルデム1輸液 LotNo.131219JA ○ No.10 ソルデム3A輸液 LotNo.131105KA ○ No.11 ヴィーンF輸液 LotNo.7163Z × No.12 ビカーボン輸液 LotNo.3N641A ○* No.13 フィジオ140 LotNo.K3L94 × No.14 ラクテック注 LotNo.K3L78 ○* ○:溶解した ×:溶解せず *:10 分付近にて溶解した - 15 - 追加液量 10mL × ○ ○ 別紙 1 SVL100mg と他剤の配合方法 No. 薬 剤 名 (成 分 名) 1 ドルミカム注射液 2 アタラックス P 注射液 3 静注用キシロカイン 2% 4 ラシックス注 5 ペルジピン注射液 6 ハンプ注射用 7 ガスター注射液 8 ノルアドリナリン注 9 ボスミン注 10 ヒューマリン R 注 11 ケイツーN 静注 12 ビタメジン静注用 13 K.C.L.点滴液 15% 14 トランサミン注 10% 15 ノボ・ヘパリン注 用量 規格/単位 40mg 10mg /2mL 100mg 25mg /1mL 300mg 100mg /5mL 1000mg 100mg /10mL 25mg 25mg/25mL 7000µg 1000µg 40mg 20mg/2mL 1mg 1mg/1mL 1mg 1mg/1mL 100単位 100単位/1mL 20mg 10mg/2mL 1V ― 0.9g 3g/20mL 2500mg 250mg/2.5mL 3万単位 1万単位/10mL 配合剤 使用本数 (容量 mL) 4本 (8mL) 4本 (4mL) 3本 (15mL) 10 本 (100mL) 1本 (25mL) 7本 2本 (4mL) 1本 (1mL) 1本 (1mL) 1本 (1mL) 2本 (4mL) 1本 0.3 本 (6mL) 10 本 (25mL) 3本 (30mL) 溶解液 量(mL) 配合液量 (mL) 本剤本数 生理食塩液量 (mL) 配合溶液総量 (mL) ― 308 3 30 338 ― 304 3 30 334 ― 315 3 30 345 ― 400 3 30 430 ― 325 3 30 355 生理食塩液 35 335 3 30 365 ― 304 3 30 334 ― 301 3 30 331 ― 301 3 30 331 ― 301 3 30 331 ― 304 3 30 334 生理食塩液 20 320 3 30 350 ― 306 3 30 336 ― 325 3 30 355 ― 330 3 30 360 - 16 - 別紙 2 他剤の特異性試料溶液の調製 No. 薬剤名 (成分名) 用量 規格/単位 40mg 10mg /2mL 100mg 2 アタラックス P 注射液 25mg /1mL 300mg 3 静注用キシロカイン 2% 100mg /5mL 1000mg 4 ラシックス注 100mg/10mL 25mg 5 ペルジピン注射液 25mg/25mL 7000µg 6 ハンプ注射用 1000µg 40mg 7 ガスター注射液 20mg/2mL 1mg 8 ノルアドリナリン注 1mg/1mL 1mg 9 ボスミン注 1mg/1mL 100単位 10 ヒューマリン R 注 100単位/1mL 20mg 11 ケイツーN 静注 10mg/2mL 1V 12 ビタメジン静注用 ― 0.9g 13 K.C.L.点滴液 15% 3g/20mL 2500mg 14 トランサミン注 10% 250mg/2.5mL 3万単位 15 ノボ・ヘパリン注 1万単位/10mL *:ラシックス注 20mg/2mL 製剤を使用 1 ドルミカム注射液 配合剤 使用本数 (容量 mL) 1本 (2mL) 1本 (1mL) 1本 (5mL) 1 本* (2mL) 1本 (25mL) 1本 1本 (1mL) 1本 (1mL) 1本 (1mL) 1本 (1mL) 1本 (2mL) 1本 0.05 本 (1mL) 1本 (2.5mL) 1本 (10mL) 溶解液(水) 量(mL) 総液量(mL) 75 77 75 76 100 105 6 8 300 325 48 48 75 76 300 301 300 301 300 301 150 152 320 320 50 51 30 32.5 100 110 - 17 - 2014年12月作成 シベレスタットNa点滴静注用100mg「サンド」 配合変化試験に関する資料2 サンド株式会社 -1- 試験目的 シベレスタットNa点滴静注用100mg「サンド」(以下略:SVL100 mg)の配合変化試験と して,輸液6種について追加試験した. 試験検査品 1 本剤及び配合薬剤 以下に示す,本剤及び配合薬剤を使用した. 1)試験薬剤 名称 SVL100 mg ロット番号 EA31 提供元 株式会社富士薬品 2)配合薬剤(輸液) 輸液名 アクチット輸液 ヴィーン3G輸液 ソリタ-T1号輸液 ソリタ-T3号輸液 フルカリック2号輸液 ソリタックス-H輸液 生理食塩液(大塚生食注)注) 注)試験薬剤の溶解用. メーカー(製造販売元) 興和株式会社 興和株式会社 エーワイファーマ株式会社 エーワイファーマ株式会社 テルモ株式会社 エーワイファーマ株式会社 株式会社大塚製薬工場 規格 (容量) 200 mL 200 mL 200 mL 200 mL 1003 mL 500 mL 500 mL ロット番号 76545 33141 4E316 4E531 140131LA 4E306 K3L81 試験材料 1 使用機器及び器材 機器名 電子天秤 pHメーター HPLCシステムNo. 13 システム・コントローラ 送液ユニット オンラインデガッサ オートサンプラ カラムオーブン UV/VIS検出器 解析ソフト HPLCシステムNo. 15 本体 解析ソフト 真空定温乾燥器 直結型油回転真空ポンプ 型式 AT261 F-52 CBM-20A LC-20AT DGU-20A5 SIL-20AC CTO-20AC SPD-20A LC solution メーカー メトラー・トレド株式会社 株式会社堀場製作所 株式会社島津製作所 株式会社島津製作所 LC-2010 LC solution VOS-300SD GLD-100 東京理化器械株式会社 アルバック機工株式会社 -2- 2 標準品及び試薬等 試薬・器具名 シベレスタット標準品 アセトニトリル パラオキシ安息香酸プロピル (p-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル) 水(蒸留水) リン酸 リン酸二水素カリウム HPLCカラム(Inertsil ODS-2) 規格 自社規格 HPLC用 メーカー Laboratori Alchemia Srl 関東化学株式会社 特級 関東化学株式会社 HPLC用 特級 特級 5 μm 4.6 mm × 15 cm キシダ化学株式会社 キシダ化学株式会社 キシダ化学株式会社 ジーエルサイエンス株式会社 試験方法 1 配合変化試験 1-1 試験項目,試験回数及び配合溶液の採取時間 採取時間 試験 注2) 回数 配合直後 6時間後 24時間後 48時間後 外観(色,溶状) 1回 〇 〇 〇 〇 pH 1回 〇 〇 〇 〇 定量及び残存率注1,2) 1回 〇 〇 〇 〇 注1)配合直後の含量を100%として残存率を算出した. 注2)24時間後に変化がある場合又は予測される場合,6時間後を追加した試験を行った. 変化があるとは外観の変化(結晶析出や色調変化等),pHの変動が0.5以上,含量残存率 90%未満とした.なお,外観変化のうち,結晶析出が認められた場合,含量測定は実施し なかった. 試験項目 1-2 保存容器及び保存条件 (1)保存容器:配合薬剤が輸液500 mLの場合は500 mL三角フラスコで,輸液250 mLの 場合は300 mL三角フラスコで保存した. (2)保存条件:室温(15~30°C),室内散光下(白色蛍光灯約500 lx) 1-3 配合溶液の調製 試験薬剤3バイアルを生理食塩液30 mLで溶解し,各輸液500 mL又は250 mLに加え,配合 溶液とした.輸液は配合前にメスシリンダーを用いて容量500 mL又は250 mLに調整した. -3- 1-4 配合薬剤における定量法の特異性 配合試験を実施するに際し,あらかじめ各配合薬剤の定量法への影響を以下に示す方法に 従って確認した. 【方法】 各輸液1 mLに水/アセトニトリル混液(1:1)10 mLを加え,特異性試料溶液とした.こ の液を7.2.1.5(3)に示す試験条件にて60分間測定を行った.特異性試料溶液のクロマトグ ラムにつき,シベレスタット及び内標準物質の保持時間付近における妨害ピークの有無及び 後出ピークの有無を確認した. ただし,標準原液の調製は,シベレスタット標準品20 mgを量り,水/アセトニトリル混 液(1:1)に溶かし,正確に25 mLとした. 1-5 配合変化試験 配合直後,6時間後,24時間後及び48時間後の各配合溶液から10 mLを採取し,各試験に 供した. (1)外観 採取した配合溶液を試料溶液とした.この液を試験管にとり,白紙上において,白又は黒 色背景として目視にて色及び澄明性を観察した. (2)pH 採取した配合溶液を試料溶液とした.この液を別の試験管にとり,一般試験法「pH測定 法」に従い,pHを測定した.なお,pHの校正は中性リン酸塩pH標準液(pH 6.86),フタル 酸塩pH標準液(pH 4.01)及びホウ酸塩pH標準液(pH 9.18)を用いて,測定当日試料溶液の 測定前に1回実施した. (3)定量法 【試料溶液の調製】 輸液500 mLの場合は,各配合溶液5 mLを正確に量り,水/アセトニトリル混液(1:1) 10 mLを正確に加えた.この液5 mLを正確に量り,内標準溶液5 mLを正確に加えて混和し, 試料溶液とした. 輸液250 mLの場合は,各配合溶液4 mLを正確に量り,水/アセトニトリル混液(1:1) 20 mLを正確に加えた.この液5 mLを正確に量り,内標準溶液5 mLを正確に加えて混和し, 試料溶液とした. 【標準溶液の調製】 シベレスタット標準品を60°Cで2時間減圧乾燥し,その約40 mgを精密に量り,アセトニ トリルに溶かし,正確に50 mLとし,標準原液とした.標準原液2 mLを正確に量り,水/ア セトニトリル混液(1:1)を加えて正確に10 mLとした.この液5 mLを正確に量り,内標準 溶液5 mLを正確に加えて混和し,標準溶液とした. -4- 【試験操作】 試料溶液及び標準溶液10 μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行 い,内標準物質のピーク面積に対するシベレスタットのピーク面積の比QT及びQSを求め た. なお,測定順はシステムの適合性,標準溶液の測定,各試料溶液の測定(48時間後まで) とした.翌日以降に各試料溶液の測定前に,システムの再現性を実施した(開始時に調製 し,冷蔵保存した標準原液を用いて標準溶液を調製した). 配合溶液中のシベレスタットナトリウム水和物(C20H21N2NaO7S·4H2O)の含量(mg/mL) = MS / 500 × QT / QS × A × 1.216 MS:シベレスタット標準品の秤取量(mg) A:配合溶液の係数(輸液500 mL:6,輸液250 mL:12) 残存率(%)= 各測定時間後のシベレスタット含量(mg/mL) 配合直後のシベレスタット含量(mg/mL) × 100 内標準溶液:パラオキシ安息香酸プロピルの水/アセトニトリル混液(1:1)溶液 (1→12500) 試験条件 検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240 nm) カラム:内径4.6 mm,長さ15 cmのステンレス管に5 μmの液体クロマトグラフィー用オクタ デシルシリル化シリカゲルを充填する. カラム温度:25°C付近の一定温度 移動相:リン酸二水素カリウム5.44 gを水に溶かし,1000 mLとした後,リン酸を加えてpH 3.5に調整する.この液5容量にアセトニトリル4容量を加える. 流量:シベレスタットの保持時間が約10分になるように調整する. システム適合性 システムの性能:標準溶液10 μLにつき,上記の条件で操作するとき,内標準物質,シベレ スタットの順に溶出し,その分離度は5以上である. システムの再現性:標準溶液10 μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,内標準物 質のピーク面積に対するシベレスタットのピーク面積の比の相対標準偏差は1.0%以下であ る. 2 輸液での直接溶解 室温(約25°C),室内光下で,試験薬剤1バイアルに輸液10 mLを正確に加え,静かに10 回転倒混和し,放置した.5分後,さらに10回転倒混和後,ときどき軽く振り混ぜ,溶解状 態を目視(明白であったため,ルーペは用いなかった)で観察した.溶解しない場合はさら に10 mLを加え,同様に観察した. -5- 試験結果 1 特異性 各配合薬剤の特異性の結果を表1に示す.全ての配合薬剤で,シベレスタット及び内標準 物質の保持時間付近における妨害ピーク及び後出ピークは認められなかった. 表1 特異性の試験結果 番号 輸液名 妨害ピーク* 1 アクチット輸液 認めず 2 ヴィーン3G輸液 認めず 3 ソリタ-T1号輸液 認めず 4 ソリタ-T3号輸液 認めず 5 フルカリック2号輸液 認めず 6 ソリタックス-H輸液 認めず *:シベレスタットの保持時間10.021分,内標準物質の保持時間6.905分 後出ピーク 認めず 認めず 認めず 認めず 認めず 認めず 2 配合変化試験 SVL100 mgと輸液6種類(500及び250 mL)との配合変化試験結果を表2に示す. 3 輸液での直接溶解 SVL100 mgに輸液を直接加えて,溶解性を確認した結果を表3に示す. -6- 表2 配合変化試験の結果 輸液名 No. 1-1 アクチット輸液 Lot No. 76545 容量:500 mL No. 1-2 アクチット輸液 Lot No. 76545 容量:250 mL No. 2-1 ヴィーン3G輸液 Lot No. 33141 容量:500 mL No. 2-2 ヴィーン3G輸液 Lot No. 33141 容量:250 mL No. 3-1 ソリタ-T1号輸液 Lot No. 4E316 容量:500 mL No. 3-2 ソリタ-T1号輸液 Lot No. 4E316 容量:250 mL No. 4-1 ソリタ-T3号輸液 Lot No. 4E531 容量:500 mL No. 4-2 ソリタ-T3号輸液 Lot No. 4E531 容量:250 mL No. 5-1 フルカリック2号輸液 Lot No. 140131LA 容量:500 mL No. 5-2 フルカリック2号輸液 Lot No. 140131LA 容量:250 mL 試験項目 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 配合直後 無色澄明の液 5.51 0.554 100.0 外観 無色澄明の液 変化なし pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 5.69 1.042 100.0 無色澄明の液 5.53 0.551 100.0 変化なし 5.53 0.551 100.0 外観 無色澄明の液 変化なし pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 外観 pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 5.72 1.040 100.0 無色澄明の液 7.05 0.554 100.0 無色澄明の液 7.29 1.037 100.0 無色澄明の液 7.06 0.551 100.0 無色澄明の液 7.29 1.044 100.0 5.72 1.039 99.9 5.72 1.035 99.3 変化なし 5.53 0.556 100.9 6~24時間後 結晶析出 (5.73*) 外観 黄色澄明の液 変化なし pH 濃度(mg/mL) 残存率(%) 5.34 0.551 100.0 外観 黄色澄明の液 5.32 0.542 98.4 5~6時間後 結晶析出 (5.39*) pH 5.43 1.037 濃度(mg/mL) 100.0 残存率(%) No. 6-1 外観 無色澄明の液 ソリタックス-H輸液 pH 6.00 Lot No. 4E306 0.553 濃度(mg/mL) 容量:500 mL 100.0 残存率(%) No. 6-2 外観 無色澄明の液 ソリタックス-H輸液 pH 6.16 Lot No. 4E306 1.037 濃度(mg/mL) 容量:250 mL 100.0 残存率(%) *:外観変化(結晶析出)のため参考値. -7- 6時間後 24時間後 変化なし 5.55 0.549 99.1 48時間後 変化なし 5.51 0.545 98.4 31~48時間後 結晶析出 (5.73*) 変化なし 5.54 0.546 99.1 変化なし 7.06 0.545 98.4 変化なし 7.31 1.017 98.1 変化なし 7.08 0.538 97.6 変化なし 7.32 1.016 97.3 6~24時間後 結晶析出 (5.30*) 変化なし 7.05 0.535 96.6 変化なし 7.30 0.983 94.8 変化なし 7.08 0.529 96.0 変化なし 7.30 0.987 94.5 変化なし 6.01 0.550 99.5 変化なし 6.15 1.030 99.3 変化なし 6.00 0.541 97.8 変化なし 6.17 1.021 98.5 表3 輸液での直接溶解の試験結果 番号 輸液名 1 アクチット輸液,Lot No. 76545 2 ヴィーン3G輸液,Lot No. 33141 3 ソリタ-T1号輸液,Lot No. 4E316 4 ソリタ-T3号輸液,Lot No. 4E531 5 フルカリック2号輸液,Lot No. 140131LA 6 ソリタックス-H輸液,Lot No. 4E306 ○:溶解した,×:溶解せず. 溶解液量10 mL × × ○ ○ × × -8- 追加液量10 mL × × × ×
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