適正使用ガイド - Tykerb.jp

日本標準商品分類番号 874 2 91
適 正 使 用 ガ イド
この適正使用ガイドでは、タイケルブを適切に使用していただくため、
患者の選択、投与方法、治療期間中の注意事項や、注意を要する副作用
とその対策などについて、解説しています。
本剤をご使用いただく前に必ず本冊子を熟読いただき、タイケルブの
適正かつ安全な投与を行うためにご活用ください。
本剤投与時、特に注意を要する副作用としては、以下が含まれています。
●
●
●
●
●
●
肝機能障害 間質性肺疾患 左室駆出率低下
QT間隔延長 皮膚障害
下痢
肝機能障害、間質性肺疾患などにより、死亡に至った例も報告されて
います。本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設
において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで本療法
が適切と判断される症例についてのみ実施してください。
また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を
十分説明し、同意を得てから投与してください。
2
目 次
1.適正使用に関するお願い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
2.治療スケジュールと注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
3.注意を要する副作用とその対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
■ 肝機能障害・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
■ 間質性肺疾患・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
■ 左室駆出率(LVEF)低下・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
■ QT間隔延長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
■ 皮膚障害・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
■ 下痢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
4.ご使用にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
■ 投与前の注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
① 適正な患者選択・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
② 相互作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
■ 投与スケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
① 1クールごとの投与スケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
② 1日の投与スケジュール・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
■ 投与期間中の注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
① 患者状態の把握・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
②タイケルブの休薬・減量の基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
③カペシタビンの休薬・減量の基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
④ 過量投与・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
5.Q&A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
6.別添・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
■ 主要な国内外臨床試験成績・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
・・
・
・
・
・
・ 41
① 海外臨床試験(第Ⅲ相無作為化非盲検比較試験:EGF100151)
・・
・
・
・
・ 46
② 国内臨床試験(第Ⅰ/ Ⅱ相非無作為化非盲検試験:EGF109749)
■ 副作用発現状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
①カペシタビン併用療法での副作用の発現状況・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
② 単独投与での副作用の発現状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53
■ 薬物相互作用一覧表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 57
■ 参考・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60
7.引用文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
3
1. 適正使用に関するお願い
適正使用に関する
お願い
タイケルブ®
(ラパチニブトシル酸塩水和物)
は4-アニリノキナゾリン構造を有する新規の低分
子チロシンキナーゼ阻害剤であり、EGFR及びHER2に対して強力かつ選択的な可逆的阻害作
用を有しています
(in vitro)
。
2001年から海外における臨床試験が開始され、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサ
治療スケジュールと
注意事項
ン系抗悪性腫瘍剤及びトラスツズマブによる前治療後のHER2過剰発現を示す進行性又は転
移性乳癌に対する本剤とカペシタビンの併用療法の有効性が示されました。本邦においては、
海外第Ⅲ相臨床試験の成績に基づき、2009年4月に
「HER2過剰発現が確認された手術不能
又は再発乳癌」
を効能・効果としてカペシタビンとの併用療法において承認されました。
注意を要する ・
副作用とその対策
本剤は、本邦における使用経験が限られており、また肝機能障害や、間質性肺疾患、心障害、
下痢、QT間隔延長など、重大な副作用も報告されていることから、使用にあたって十分な注意
が必要になります。
本冊子は、タイケルブを適正に使用していただくため、対象患者の選択、投与方法、治療期間
中の注意事項や、注意を要する副作用とその対策などについて解説したものです。本剤をご使
ご使用にあたって
用いただく前に必ず最新の添付文書及び本冊子を熟読の上、適正使用をお願いいたします。
なお、タイケルブの投与を受ける患者又はその家族に対しては、投与前に本剤の効果、発現する
可能性のある副作用とその対策等の治療上の有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得て
から投与を開始してください。
特に発現する可能性の高い副作用である、皮膚障害、下痢については、対処・予防方法につい
Q
&
A
ても十分ご説明ください。
患者への説明にあたっては、患者の理解を助けるために
「タイケルブ®
(ラパチニブ)
を服用される
方へ」
をご利用ください。
本剤とカペシタビンとの併用においては、カペシタビンの添付文書、適正使用ガイドなどもご
別添
参照ください。
本剤の適正使用情報は、下記ホームページでもご確認いただけます。本冊子の内容のほか、
安全性情報も随時掲載いたします。
Tykerb.jp(http://tykerb.jp)
引用文献
「効能・効果」、
「用法・用量」、
「警告・禁忌を含む使用上の注意」、
「効能・効果に関連する使用上の注意」、
「用法・
用量に関連する使用上の注意」等は最終頁DIを、副作用の詳細については48〜56頁をご参照ください。
4
2 . 治療スケジュールと注意事項
投与に際し、以下をご確認ください。
● 適正な患者選択
25頁
注意を要する ・
副作用とその対策
インフォームドコンセント
タイケルブ+カペシタビンの
投与開始
● 投与前の注意事項
24 ∼27 頁
● 投与スケジュール
28 ∼29 頁
● 投与期間中の注意事項
30 ∼34 頁
ご使用にあたって
タイケルブ+カペシタビンの
投与量確認、投与準備
治療スケジュールと
注意事項
対象患者の選択
適正使用に関する
お願い
タイケルブの投与に際しては、治療上の必要性を十分に検討の上、投与の可否を判断してください。
タイケルブの適応患者に該当しない場合、適切な併用療法でない場合は、他の治療法をご検討ください。
Q
&
A
別添
● 注意を要する副作用とその対策
副作用による休薬・減量
投与中止
● 注意を要する副作用とその対策
● 投与期間中の注意事項
● 休薬・減量の基準
6 ∼23頁
30 ∼34 頁
6 ∼23頁
引用文献
経過観察及び
副作用対策の実施
31 ∼33頁
5
3 . 注意を要する副作用とその対策
適正使用に関する
お願い
タイケルブに特徴的な注意を要する副作用とその対策の要約
肝機能障害
[8頁参照]
●重篤な肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されています。
治療スケジュールと
注意事項
●投与開始前及び投与開始後3〜6週ごと、あるいは患者の状態に応じて定期的に
肝機能検査[AST
(GOT)、ALT
(GPT)、Al-P及びビリルビン等]を行うなど、
観察を十分に行ってください。
●肝機能検査値異常が認められた場合は、休薬 、減量あるいは投与の中止を検討
してください。
●重度の肝機能障害が認められた場合は投与を中止し、再投与は行わないでくだ
注意を要する ・
副作用とその対策
さい。
間質性肺疾患
[10頁参照]
●間質性肺炎、肺臓炎等の間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った例も報告され
ご使用にあたって
ています。
●息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱、呼吸数の増加、胸部ラ音、SpO2の低下等の症状
が発現あるいは悪化した場合には、本剤の投与を中断し、胸部X線、胸部CT検査、
肺機能検査、動脈血液ガス分析等により、直ちにその症状を精査してください。
●胸部画像検査により、
すりガラス陰影あるいは浸潤影が両側びまん性に認められる
等の間質性肺疾患が疑われる場合には、迅速に呼吸器専門医に相談してください。
Q
&
A
左室駆出率
(LVEF)
低下
[12頁参照]
●本剤の投与により、左室駆出率
(LVEF)
の低下が起こることがあります。
別添
●投与開始前に必ず患者の心機能を心機能検査
(心エコー等)
にて確認してください。
●投与中は定期的に心機能検査
(心エコー等)
を行う等、患者の状態を十分に観察
し、異常が認められた場合には休薬、減量あるいは投与を中止し、適切な処置を
行ってください。
引用文献
6
[14頁参照]
●心室性の期外収縮を認める患者では、本剤の投与によりトルサード・ド・ポアン
(多
適正使用に関する
お願い
QT間隔延長
形性心室頻拍)
を誘発し心室細動に移行する危険性があります。
循環器専門医に相談してください。
●QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
(27頁参照)
が投与されている患
者については、適切な検査により、心室性期外収縮の有無を確認 、及び程度を評
価し、投与の可否を必要に応じて循環器専門医に相談してください。
●QT間隔延長が認められた場合は、循環器専門医に相談し、心室性期外収縮の
有無を確認してください。また、その程度をLOWN分類により評価し、本剤 、
カペシタビンの休薬、減量を行ってください。
ご使用にあたって
皮膚障害
注意を要する ・
副作用とその対策
●上記のいずれかに該当する患者は定期的
(月1回程度)
に心電図検査を行ってください。
治療スケジュールと
注意事項
●心室性の期外収縮の既往を有する患者については、投与の可否を必要に応じて
[16頁参照]
●タイケルブとカペシタビンの併用療法においては、発疹や瘙痒 、皮膚乾燥、爪の
障害、手足症候群※等の皮膚症状が高い頻度で認められています。
●主に頭部・顔部を含む上半身での発現を認めるため、予防として、保湿クリームの
塗布などにより乾燥を防ぐこと、紫外線を避けることを患者に指導してください。
●NCI
CTCAE1) Grade 2以上の皮膚障害が発現した場合、休薬、減量あるいは
投与の中止など適切な処置を行ってください。
Q
&
A
●重篤な皮膚障害は、必要に応じて皮膚科専門医へ相談してください。
※:手足症候群:タ イケルブ 添 付 文 書 中 で はMedDRAの 基 本 語 に 従 い 手 掌・足 底 発 赤 知 覚 不 全 症 候 群(palmar-plantar erythrodysaesthesia
syndrome:PPE症候群)と記載されています。
別添
下痢
[20頁参照]
●高頻度で発現します。
●多くの場合、早期に止瀉剤を投与することで対処可能ですが、特に脱水 、腎障害
引用文献
や電解質異常を伴う場合では、重篤な症状に至ることがあります。
●患者に、
本剤による下痢の特徴、症状について、
事前に十分な説明をし、
1日4〜6回
以上の排便回数の増加が生じた場合は来院するよう伝えてください。下痢の発現後、
すぐに止瀉剤を服用するよう、
また、
水分も同時に補給するよう指導してください。
●Grade
2以上の下痢が発現した場合、本剤及び、あるいはカペシタビンの休薬、
減量あるいは投与の中止などの適切な処置を行ってください。
7
適正使用に関する
お願い
肝機能障害
●重篤な肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されています。
●投与開始前及び投与開始後3〜6週ごと、あるいは患者の状態に応じて定期的に
治療スケジュールと
注意事項
肝機能検査
[AST
(GOT)
、ALT
(GPT)
、Al-P及びビリルビン等]
を行うなど、観
察を十分に行ってください。
●肝機能検査値異常が認められた場合は、休薬、減量あるいは投与の中止を検討
してください。
●重度の肝機能障害が認められた場合は投与を中止し、
再投与は行わないでください。
注意を要する ・
副作用とその対策
【 リスクが予想される患者 】
● 肝機能障害のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、AUCが増加し本剤による副作用が増すおそれ、及び肝機能がさらに悪化する
可能性があります。
● HLA遺伝子型のHLA-DQA1*02:01又はDRB1*07:01保有者
ご使用にあたって
海外で実施されたプラセボ対照無作為化比較試験での本剤単独投与群において、HLA遺伝子型が特定された患者の
うち、HLA-DQA1*02:01又はDRB1*07:01の保有者での重篤な肝機能障害
(ALTが>5.0×ULN)の発現頻度は
7.7%
(それぞれ19/247例及び19/247例)
であり、非保有者での発現頻度は0.5%
(それぞれ4/855例及び4/857例)
であったとの報告がある2)。
なお、これらのHLA遺伝子型の保有率は、白人、アジア系、アフリカ系などの人種では概ね15~30%であるが、日本人
では2%未満との報告がある3)。
【 発現状況 】
カペシタビン併用療法(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)
及び単独療法(国内第Ⅱ相試験)
での臨床試験における肝機
能検査値異常の発現状況を以下に示します。
Q
&
A
■ 臨床試験における肝機能検査値異常(有害事象)の発現状況
別添
引用文献
タイケルブ投与量
投与群
安全性評価対象例数
AST又はALT>3×ULNかつ
総ビリルビン>1.5×ULN
AST又はALT>3×ULNかつ
総ビリルビン>2.0×ULN
≧3×ULN
≧5×ULN
AST及び
ALT増加
≧10×ULN
≧20×ULN
≧3×ULN
≧5×ULN
ALT増加
≧10×ULN
≧20×ULN
≧3×ULN
≧5×ULN
AST増加
≧10×ULN
≧20×ULN
>1.5×ULN
総ビリルビン
増加
>2.0×ULN
ALP増加
例数(%)
ULN:施設基準値上限
8
>1.5×ULN
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験※1
海外第Ⅲ相試験※2
(カペシタビン併用療法) (カペシタビン併用療法)
1250 mg
タイケルブ+カペシタビン
27
国内第Ⅱ相試験※3
(タイケルブ単独療法)
1250 mg
タイケルブ+カペシタビン
207
1500 mg
タイケルブ単独
64
1
(  4)
  3
(  1)
  2
(  3)
1
(  4)
  3
(  1)
  2
(  3)
1
(  4)
1
(  4)
0
0
1
(  4)
1
(  4)
0
0
1
(  4)
1
(  4)
0
0
7
(26)
2
(  7)
  7
(  3)
0
0
0
  8
(  4)
  3
(  1)
0
0
18
(  9)
  5
(  2)
  2
(  1)
  1
(<1)
42
(20)
20
(10)
  6
(  9)
  2
(  3)
  1
(  2)
0
  6
(  9)
  3
(  5)
  1
(  2)
0
11
(17)
  4
(  6)
  1
(  2)
0
  7
(11)
  3
(  5)
2
(  7)
41
(20)
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2007年12月31日カットオフデータに基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
19
(30)
社内資料
本剤投与開始前及び投与開始後3〜6週ごと、あるいは患者の状態に応じて定期的に肝機能検査を行うな
ど観察を十分に行ってください。肝機能検査値異常が認められた場合は、以下のアルゴリズムを参考に本
剤の投与の継続 、休薬、減量、中止を検討してください。カペシタビンの因果関係が疑われる場合は、カペ
シタビンの休薬、減量、中止も検討してください
(カペシタビンの休薬・減量の基準:33頁参照)
。
【 評価 】
・投与開始前:肝機能検査を実施し、患者の状態を把握
・投与期間中:3∼6週間ごと、あるいは患者の状態に応じて肝機能検査を実施
ALT≦3.0×ULN
肝転移あり
3.0×ULN<ALT≦5.0×ULN
投与開始前の
ALT値から増悪
ALT>3.0×ULN
投与継続
投与開始前の
ALT値以下
注意を要する ・
副作用とその対策
投与開始前の
ALT値
ALT≦3.0×ULN
治療スケジュールと
注意事項
■ 肝機能障害発現時のマネジメントアルゴリズム
適正使用に関する
お願い
【 推奨されるマネジメント 】
T-Bil≦2.0×ULN
ご使用にあたって
投与継続
T-Bil>2.0×ULN
D-Bil≦35%
D-Bil>35%
(未測定の場合を含む)
投与中止
投与継続(最長4週間)
1週間ごとに肝機能検査(ALT、Bil)を実施
Ⅰ. ALT>3.0×ULNかつT-Bil>2.0×ULN(D-Bil>35%※)
Ⅱ. T-Bil≦2.0×ULN
4週間のうちに
①から③の
いずれかに該当
休 薬
2週間後に再評価
別添
①ALT>8.0×ULN
Q
&
A
②ALT>5.0×ULNが2週間継続
・ALT>5.0×ULNに該当した場合には、3日以内に再検査(ALT、Bil)
③ALT>3.0×ULN(肝炎又は過敏症の徴候・症状を伴う)
有効性が得られて
いる場合
有効性が得られて
いない場合
投与中止
①から③のいずれにも該当
しないが、ALT>3.0×ULN
が4週間継続した場合
投与継続
投与中止
引用文献
ALT≦3.0×ULNに回復
肝転移ありの場合は
ALT≦5.0×ULN
タイケルブを1000 mg/日に減量して再投与可
検査値異常が消失、安定化、又はベースラ
イン値に回復するまで、少なくとも2週間に
1回は検査、観察を実施
ULN:施設基準値上限、T-Bil:総ビリルビン、D-Bil:直接ビリルビン
※:D-Bil未測定の場合は>35%とみなす。
9
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
間質性肺疾患
●間質性肺炎、肺臓炎等の間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った例も報告され
ています。
●息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱、呼吸数の増加、胸部ラ音、SpO2の低下等の症状
が発現あるいは悪化した場合には、本剤の投与を中断し、胸部X線、胸部CT検査、
肺機能検査、動脈血液ガス分析等により、直ちにその症状を精査してください。
●胸部画像検査により、
すりガラス陰影あるいは浸潤影が両側びまん性に認められる
等の間質性肺疾患が疑われる場合には、迅速に呼吸器専門医に相談してください。
【 リスクが予想される患者 】
● 放射線肺炎を含む間質性肺疾患のある患者、
又はその既往歴のある患者
本
剤の投与により間質性肺疾患が増悪するおそれがあります。
【 発現状況 】
2007年12月までに本剤の臨床試験より8000例を超える本剤投与例のデータが集積されており、全世界
で24例の間質性肺疾患と思われる症例が報告されています。転帰は、24例中12例が回復し、8例が死亡、
3例が未回復、1例が不明でした。死亡した8例中、4例に間質性肺疾患による死亡が認められています。こ
れら24例中2例はアジア人であり、そのうち1例は日本人でした。
この時点で本剤の投与を受けた169例の日本人患者集団のうち、国際臨床試験※1にて本剤単独投与を受け
た1例に、因果関係が否定できないGrade 2
(非重篤)
の間質性肺炎を認めました。
全世界で報告された間質性肺疾患による死亡例
(海外の4症例)
の情報、日本人症例において発現を認め
た間質性肺疾患の詳細を次頁に示します。
なお、本邦で承認審査に用いられた臨床試験
[カペシタビン併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験※2、海外第Ⅲ相
※3
※4
試験 )
及び、単独療法
(国内第Ⅰ相試験、国内第Ⅱ相試験) ]
においては、間質性肺疾患を認めていません。
※1[EGF20008]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
※2[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※3[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※4[EGF10020、EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
別添
【 推奨されるマネジメント 】
本剤投与開始前
● 胸部画像検査
(胸部X線又はCT)
を実施
引用文献
胸部X線検査で何らかの異常陰影が疑われた場合:
CT検査を行うことが望ましい
(できればHRCT)
。
また、本剤の投与の可否について呼吸器専門医に相談してください。
本剤投与開始後
● 本剤投与中に、
息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の間質性肺疾患を疑う初期症状がみられた場合には、
本剤の投与を中断した上で、胸部X線・胸部CT検査等を実施してください。
さらに、呼吸器専門医へ相談する等、適切に対応してください。
● 急性肺障害・間質性肺疾患と診断された場合、
あるいは上記初期症状に加え胸部画像検査などにより
10
■ 全世界の臨床試験における本剤投与例のうち間質性肺疾患による死亡例(海外の4症例)
年齢/性別
人種/国名
発現から死亡
までの期間
治療レジメン注)
報告事象名
下顎癌
単独
間質性肺疾患
乳癌
トラスツズマブ
併用
69日
(投与終了後20日)
肺炎
19日
11日間
食道癌
単独
肺臓炎
23日
15日間
腎細胞癌
単独
間質性肺疾患
809日
(投与終了後213日)
37日間
2日間
注)本邦での本剤の承認された効能・効果、用法・用量とは異なります。
注意を要する ・
副作用とその対策
51歳/男性
白人/米国
45歳/女性
白人/米国
45歳/男性
アメリカ先住民又は
アラスカ先住民/ペルー
68歳/男性
白人/フランス
本剤投与開始から
発現までの期間
原疾患注)
治療スケジュールと
注意事項
【 症例報告 】
適正使用に関する
お願い
National Cancer Insititute Common Terminology Criteria for Adverse Events version 3.0
1)
(NCI CTCAE)
「肺臓炎/肺浸潤」
Grade 3以上の間質性肺疾患が疑われる場合には本剤の投与を中止
してください。
● ステロイド治療等の処置により間質性肺疾患が回復した後の本剤投与の安全性については確認されてい
ないため、本剤の再投与は行わないでください。
症 例:60歳代 、女性
(ECOG PS:2)
診 断:乳癌
ご使用にあたって
■ 本剤投与後に間質性肺疾患(Grade 2)を認めた日本人症例
転移部位:肝、皮膚、骨、肺
既 往 歴:肺炎
● 前治療歴
手術
(投与開始7年10ヵ月前)
薬物療法
(投与開始7年10ヵ月前
〜投与開始1ヵ月前)
胸部放射線療法
非定型的左乳房切除術
タモキシフェン/メドロキシプロゲステロン/ドキシフルリジン+シクロホスファミド/ピラル
ビシン/パミドロン酸ニナトリウム/アナストロゾール/ドセタキセル/トラスツズマブ+パクリ
タキセル/カペシタビン/カペシタビン+トラスツズマブ
なし
Q
&
A
● 発現状況 、
症状及び処置等の経過
本剤投与開始からの日数
18日後
23日後(投与中止3日後)
26日後(投与中止6日後)
30日後(投与中止10日後)
32日後(投与中止12日後)
33日後(投与中止13日後)
55日後(投与中止35日後)
38.3℃の発熱出現
本剤投与前よりGrade 1の下痢 、投与4日後よりGrade 2の浮腫以
外は症状なし
胸部X線:異常なし
便・尿培養:陰性
抗生物質
(フロモキセフナトリウム)投与するも解熱せず
本剤との関連を疑い本剤投与中止
β-D-グルカン、カンジダ抗原は陰性
本剤投与中止から、約1週間で発熱改善
胸部CTにて間質性肺炎(Grade 2)を確認
間質性肺炎に対する治療としてメチルプレドニゾロン500 mg/日を
2日間投与
間質性肺炎に対する治療としてプレドニゾロン40 mg/日を投与
ステロイドの投与中止
(プレドニゾロン40 mg/日投与:1日間のみ)
胸部CTにて間質性肺炎は回復と判断 本剤投与は再開せず
1.25 mg/dL
4.26 mg/dL
(19日後)
5.45 mg/dL
引用文献
20日後(本剤投与中止)
投与量:1500 mg/日
検査結果
(CRP)
別添
本剤投与開始
6日後
経過 、処置
15.59 mg/dL
2.22 mg/dL
11
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
左室駆出率
(LVEF)低下
●本剤の投与により、左室駆出率
(LVEF)
の低下が起こることがあります。
●投与開始前に必ず患者の心機能を心機能検査
(心エコー等)
にて確認してください。
●投与中は定期的に心機能検査
(心エコー等)
を行う等、患者の状態を十分に観察
し、異常が認められた場合には休薬、減量あるいは投与を中止し、適切な処置を
行ってください。
重大な副作用として左室駆出率
(LVEF)
低下が報告されています。症状として呼吸困難、心不全、動悸がみ
られることがあります。
【 リスクが予想される患者 】
● 心不全症状のある患者、
又はその既往歴のある患者
● 左室駆出率が低下している患者
本
剤の投与により症状が悪化するおそれがあります。
【 発現状況 】
カペシタビン併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)
及び単独療法
(国内第Ⅱ相試験)
での臨床試
※
験における駆出率低下の発現状況を以下に示します。LVEF低下の発現率 は国内単独療法において6%、
海外第Ⅲ相試験で4%でした。そのほとんどが無症候性
(Grade 2以下)
で、Grade 3はカペシタビン併用
療法
(海外第Ⅲ相試験)
における1例でした。
※:NCI CTCAE1) ver. 3.0のGrade 1以上に該当するLVEF低下の発現率
■ 臨床試験におけるLVEF低下(有害事象)の発現状況
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験 ※1
海外第Ⅲ相試験 ※2
国内第Ⅱ相試験 ※3
(カペシタビン併用療法)(カペシタビン併用療法) (タイケルブ単独療法)
1250 mg
1250 mg
1500 mg
タイケルブ+カペシタビン
タイケルブ+カペシタビン
タイケルブ単独
27
198
64
タイケルブ投与量
投与群
安全性評価対象例数
別添
引用文献
12
発現例数(%)
Grade 3 例数(%)
0
7
(  4)
4
(6)
-
1
(<1)
0
発現時期(日目)
中央値[範囲]
-
79.0[34~176]
28.5[28~53]
症状持続期間
(日間)
中央値[範囲]
-
28.0[12~106]
29.0
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
社内資料
本剤投与中は、以下に示すアルゴリズムを参考に、定期的に心機能検査
(心エコー等)
を行う等、十分な観
察を行ってください。LVEFの低下が認められた場合は、以下のマネジメントアルゴリズムを参考に本剤の投
与の継続 、休薬、減量、中止を検討してください。
適正使用に関する
お願い
【 推奨されるマネジメント 】
■ 心障害(LVEF低下)のマネジメントアルゴリズム
投与継続
ご使用にあたって
症候性(Grade 3、4)のLVEF低下が発現
Grade 3:治療に反応するうっ血性心不全
又 は EF<40∼20%
Grade 4:治療抵抗性うっ血性心不全、ある
いはコントロール不良のためEF
<20%へ低下又 は補助人工心臓
による心室縫縮術又は心臓移植
などによる介入など
注意を要する ・
副作用とその対策
無症候性
(Grade 1、2)
のLVEF低下※ が発現
Grade 1:安静時EF<60∼50%
Grade 2:安静時EF<50∼40%
治療スケジュールと
注意事項
【 評価 】
・投与開始前のLVEFが施設基準値内(基準値がない場合は50%以上)
であることを確認する
・投与開始前のLVEFが低値の場合には、心障害発現のリスクが高くなる可能性があるため、本剤
投与の可否について循環器専門医に相談すること
1∼2週後に再評価
投与中止
【 LVEFが回復した場合 】
投与継続
再度、無症候性の
LVEF低下※が発現
【 LVEFが未回復の場合 】
休薬
Q
&
A
3週以内に再評価
再度、無症候性の
LVEF低下※が発現
【 LVEFが未回復の場合 】
投与中止
別添
【 LVEFが回復した場合 】
減量して投与再開
(1000 mg/日)
投与中止
引用文献
※:LVEFがベースラインから10%以上低下かつ施設基準値を下回った場合
海
外カペシタビン併用第Ⅲ相試験
(EGF100151)
ならびに国内カペシタビン併用第Ⅰ/Ⅱ相試験
(EGF109749)
では、
「ベース
ラインから20%以上低下かつ施設基準値を下回った場合」
と規定しており、国内の添付文書においてはこの基準が記載され
ています。しかし、本剤は
「LVEF低下患者は慎重投与」
とされているため、本ガイドでは安全性に留意し、
「ベースラインから
10%以上低下かつ施設基準値を下回った場合」
としました。
13
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
QT間隔延長
●心室性の期外収縮を認める患者では、本剤の投与によりトルサード・ド・ポアン
(多
形性心室頻拍)
を誘発し心室細動に移行する危険性があります。
●心室性の期外収縮の既往を有する患者については、投与の可否を必要に応じて
循環器専門医に相談してください。
●QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
(27頁参照)
が投与されている患
者については、適切な検査により、心室性期外収縮の有無を確認 、及び程度を評
価し、投与の可否を必要に応じて循環器専門医に相談してください。
●上記のいずれかに該当する患者は定期的
(月1回程度)
に心電図検査を行ってください。
●QT間隔延長が認められた場合は、循環器専門医に相談し、心室性期外収縮の
有無を確認してください。また、その程度をLOWN分類により評価し、本剤 、
カペシタビンの休薬、減量を行ってください。
【 リスクが予想される患者 】
● 心室性の期外収縮を認める患者
● QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤を投与されている患者
【 発現状況 】
カペシタビン併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)及び、単独療法
(国内第Ⅱ相試験)での臨
床試験におけるQT間隔延長の発現頻度を以下に示します。国内第Ⅰ/Ⅱ相試験で報告されたQT間隔延
長は、本剤とカペシタビンの併用療法を6サイクル投与された症例において、投与終了時にGrade 2の
QTc
(Bazett式により補正されたQT時間)の延長が認められたものであり、スクリーニング時に0.46秒
(Grade 1)
であったQTcが投与20週後に0.496秒
(Grade 2)
に延長しています。その後1週間ごとの追跡
検査においてQTcのさらなる延長
(最悪値:0.548秒、Grade 3)
が認められていますが、QT間隔延長に伴
う症状は認められませんでした。
■ 臨床試験におけるQT間隔延長(有害事象)の発現状況
別添
タイケルブ投与量
投与群
安全性評価対象例数
発現例数(%)
引用文献
14
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験 ※1
(カペシタビン併用療法)
海外第Ⅲ相試験 ※2
(カペシタビン併用療法)
国内第Ⅱ相試験 ※3
(タイケルブ単独療法)
1250 mg
1250 mg
1500 mg
タイケルブ+カペシタビン
タイケルブ+カペシタビン
タイケルブ単独
27
198
64
1
(4)
0
0
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
社内資料
固形癌患者を対象とした海外第Ⅰ相試験(EGF10003試験)において、本剤の血漿中濃度とQT間隔延長と
の関連性があるかどうか、得られたQTデータを機械的に読み取り解析した結果、わずかながら有意な相関
がみられましたが、QT間隔延長に対するその影響の程度はBody mass index 及びドキソルビシンや
適正使用に関する
お願い
参考
トラスツズマブによる治療歴の影響に比べると小さいものでした。なお、本試験で得られたQTデータについ
行われた結果、QT間隔延長と本剤の血漿中濃度との間に有意な関連性は示されませんでした。また、QTcF
間隔>0.480秒※2、又はQTcF延長>0.060秒※2 に該当する所見は認められませんでした。
※1:ICH-E14ガイドラインにおいては、QT間隔延長の評価にあたっては、手動読み取りによりECGを解析し、その結果により判断することが提唱
されています。
※2:ICH-E14ガイドラインにて明記されたQT閾値
本剤投与開始前
ご使用にあたって
心室性の期外収縮の既往を有する患者については、必要に応じて循環器専門医に投与の可否を相談してく
ださい。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
(27頁参照)
が投与されている患者については、適切な検査
により、心室性期外収縮の有無を確認及び程度を評価し、必要に応じて循環器専門医に投与の可否を相談
してください。
注意を要する ・
副作用とその対策
【 推奨されるマネジメント 】
治療スケジュールと
注意事項
て、手動読み取りにより解析されたECGデータ※1と、より適切なベースラインを用いて改良された再分析が
上
記のような患者は定期的
(月1回程度)
に心電図検査を行ってください。
本剤投与開始後
QT間隔延長が認められた場合は、循環器専門医に相談し、心室性期外収縮の有無を確認してください。
期外収縮がある場合はその程度をLOWN分類
(下記参照)
により評価し、タイケルブ、カペシタビンの減量、
休薬を含め以下のように対応してください。
●G
rade 3以上が発現した場合:最長2週間タイケルブ、
カペシタビン共に休薬。
Q
&
A
別添
Grade 1以下に回復した場合:減量せずに投与再開。
定期的
(2〜4週ごと)
に心電図検査を行い注意深く観察。
Grade 1以下に回復しない場合:投与再開の可否を循環器専門医に相談。
●再
度Grade
3以上が発現した場合:最長2週間タイケルブ、カペシタビン共に休薬。
Grade 1以下に回復した場合:タイケルブを1000 mg/日に減量して投与再開。
カペシタビンの減量も考慮。
定期的
(2〜4週ごと)
に心電図検査を行い注意深く観察。
引用文献
G
rade 1以下に回復しない場合:投与再開の可否を循環器専門医に相談。
■ LOWN分類:心室性期外収縮の重症度分類 4)
重症度
性質・特徴
重症度
性質・特徴
Grade 0
期外収縮なし
Grade 4a
2連発
Grade 1
散発性
(1時間に30個未満)
Grade 4b
3連発以上
Grade 2
散発性
(1時間に30個以上)
Grade 5
R on T型
Grade 3
多形性
15
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
皮膚障害
●タイケルブとカペシタビンの併用療法においては、発疹や瘙痒 、皮膚乾燥、爪の
障害、手足症候群※等の皮膚症状が高い頻度で認められています。
●主に頭部・顔部を含む上半身での発現を認めるため、予防として、保湿クリームの
塗布などにより乾燥を防ぐこと、紫外線を避けることを患者に指導してください。
●NCI
CTCAE1) Grade 2以上の皮膚障害が発現した場合、休薬、減量あるいは
投与の中止など適切な処置を行ってください。
●重篤な皮膚障害は、必要に応じて皮膚科専門医へ相談してください。
※:手足症候群:タ イケルブ 添 付 文 書 中 で はMedDRAの 基 本 語 に 従 い 手 掌・足 底 発 赤 知 覚 不 全 症 候 群(palmar-plantar erythrodysaesthesia
syndrome:PPE症候群)と記載されています。
【 発現状況 】
カペシタビン併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)
及び、単独療法
(国内第Ⅱ相試験)
での臨床
試験における皮膚障害の発現状況を以下に示します。
国内臨床試験における発疹関連事象の発現率は、カペシタビン併用療法において52%、単独療法で67%
でした。その他、瘙痒 、皮膚乾燥、手足症候群
(カペシタビン併用療法のみ)
等、いずれも20%を超えていま
した。
■ 臨床試験における皮膚障害(有害事象)の発現例数(%)
(カペシタビン
併用療法)
(カペシタビン
単独療法)
国内第Ⅱ相試験※3
(タイケルブ
単独療法)
1250 mg
1250 mg
-
1500 mg
タイケルブ
+カペシタビン
タイケルブ
+カペシタビン
カペシタビン単独
タイケルブ単独
27
198
191
64
タイケルブ投与量
投与群
安全性評価対象例数
別添
引用文献
16
発現例数
(%)
海外第Ⅲ相試験※2
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験※1
(カペシタビン
併用療法)
発疹関連事象※4
14
(52)
  55
(28)
26
(14)
43
(67)
瘙痒
8
(30)
  10
(  5)
  5
(  3)
23
(36)
皮膚乾燥
7
(26)
  20
(10)
11
(  6)
18
(28)
手足症候群
20
(74)
97
(51)
爪の障害
1
(  4)
  4
(  2)
105
(53)
  10
(  5)
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
※4:発疹関連事象:発疹、ざ瘡、紅斑、丘疹、皮膚炎、毛包炎及び膿疱性皮疹を含む。
0
11
(17)
社内資料
海外第Ⅲ相試験※2
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験 ※1
(カペシタビン併用療法) (カペシタビン併用療法) (カペシタビン単独療法)
発現例数(%)
15〜28日目
≧29日目
中央値[範囲]
症状持続期間
1〜5日間
  6(23)
  6(14)
10(38)
  8(19)
21.0日目
[1〜225]
10.0日目
[1〜133]
0
 1
(  4)
  6(14)
 7
(13)
 2
(  8)
 2
(  5)
  9(64)
24(44)
16(62)
26(60)
  3(21)
16(29)
 7
(27)
  9(21)
47.0日
[9〜177]
20.0日
[1〜136]
21.0日
[3〜91]
47.5日
[1〜376]
20
105
97
-
  4(20)
13(12)
36(37)
-
  3(15)
25(24)
22
(23)
-
13(65)
67
(64)
39(40)
-
42.0日目
[7〜178]
40.0日目
[1〜425]
21.0日目
[1〜244]
-
 2
(  2)
10(10)
-
症状持続期間
0
6〜10日間
≧11日間
 1
(  5)
10(10)
16(16)
-
  9(45)
68(65)
49(51)
-
10(50)
25(24)
22
(23)
-
124.0日
[8〜290]
25.5日
[5〜156]
17.0日
[2〜430]
-
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
※4:発疹関連事象:発疹、ざ瘡、紅斑、丘疹、皮膚炎、毛包炎及び膿疱性皮疹を含む。
【 推奨されるマネジメント 】
発疹関連事象
ご使用にあたって
発現時期
手足症候群
注意を要する ・
副作用とその対策
  8(15)
15〜28日目
中央値[範囲]
14(25)
 2
(14)
中央値[範囲]
不明
  3(21)
20(36)
発現例数(%)
中央値[範囲]
43
29(67)
22.0日目
[2〜175]
不明
1〜5日間
26
10(38)
  5(36)
≧11日間
≧29日目
55
21
(38)
21.0日目
[9〜105]
6〜10日間
1〜14日目
14
  6(43)
治療スケジュールと
注意事項
発現時期
発疹関連事象
※4
1〜14日目
国内第Ⅱ相試験 ※3
(タイケルブ単独療法)
適正使用に関する
お願い
■ 臨床試験における発疹関連事象と手足症候群(有害事象)の発現時期と症状持続時間
社内資料
Q
&
A
1. 予防
別添
本剤による発疹関連事象の予防として、乾燥に対する保湿と紫外線を避けることが推奨されます。
■ 発疹関連事象の予防 5 )
●乾燥に対する保湿
● 保湿剤の塗布
・市販品等でも良いが、アルコールを含まない低刺激のものが望ましい(例:ワセリン、馬
引用文献
油、保湿クリーム等)
● 皮膚の乾燥部には厚めに塗布
●紫外線を避ける
● 日焼け止めを顔、手足等に塗布
SPF30以上の紫外線散乱剤
・
(酸化亜鉛や二酸化チタン)
によるタイプで、紫外線吸収 剤を含まないものが望ましい
・日光を浴びる1〜2時間前には塗布し、長時間日光を浴びる時には繰り返し塗布
●
長時間日光にあたることはできるだけ避ける
17
適正使用に関する
お願い
2. 対処方法
患者の皮膚状態について十分に観察を行ってください。皮膚疾患の徴候・症状
(瘙痒 、圧迫、皮膚あるいは
爪の可視病変)
を呈した患者には全身の皮膚検査を行ってください。
なお、重篤なものは皮膚科専門医に相談してください。
治療スケジュールと
注意事項
■ 皮膚障害(皮疹/落屑;手足症候群以外)の重症度とGrade別の対処法
Grade別
症状1)
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
自覚 症 状を 伴 わない
斑状/丘疹状の皮疹又
は紅斑
瘙 痒 や随 伴 症 状を伴
う、斑状/丘疹状の皮疹
又は紅斑;
体 表面 積(BSA)50%
未 満の限 局 性の落屑
その他の病変
高 度 又は全 身 性の 紅
皮症や斑状 / 丘疹状 /
小水疱状の皮疹;
BSA50%以上を占め
る落屑
全身性の剥脱性/潰瘍
性/水疱性皮膚炎
治療継続
治療継続
タイケルブ投与を中断
タイケルブ投与を中断
2週間後に改善しない
場 合、最 大14 日間 中
断する。症状がGrade
0-1に軽減した場合、
1250 mg/日にて再開
症状が14日以内に改善
した場合、1250 mg/日
にて再開
症状が14日以内に改善
した場合、1250 mg/日
にて再開
症状が再発した場合、
症 状 がGrade 1以 下
になるまで治療を中断
し、1000 mg/日にて
再開
症状が再発した場合、
症状が Grade 1以下
になるまで治療を中断
し、1000 mg/日にて
再開
症状が再発した場合、
症状が Grade 1以下
になるまで治療を中断
し、1000 mg/日にて
再開
タイケルブの
用量
治療の中断なしに改善
することもある
Q
&
A
以下を検討してください。
燥部位に、水溶性のクリームもしくは皮膚軟
乾
化剤の塗布
●
ディアムクラスのステロイド軟膏(局所ステロ
ミ
イドの塗布は症状を悪化させることがあるので
注意)
●
別添
●
膿疱性皮疹
抗生物質軟膏(例:クリンダマイシンゲル1%)
抗生物質静注・経口投与(例:ミノサイクリン、
テトラサイクリン、ドキシサイクリン系)
●
瘙痒
経口抗ヒスタミン剤
●
爪囲炎
消毒溶液、局所作用型ステロイド
(例:クロベタ
ゾール軟膏)
の塗布、液体窒素や硝酸銀での処置
●
複合感染病変
局所又は全身性の抗生物質投与
対処方法
引用文献
18
●
Grade 1-2の場合と同様。
疹には、経口コルチコステロイド剤を短期間
丘
投与することを検討してください。
●
膚科医に相談し、他の治療オプションを検討
皮
してください
(局所タクロリムス等の免疫調節剤
など)。
●
Grade別 皮膚症状の例 5)
A:皮疹(背部)
B:爪囲炎
Grade 2
1)
Grade 3
Grade 1
Grade 2
Grade 3
ver. 2.0に基づく評価
1. 対処方法
患者の手足の状態について十分に観察を行い、必要に応じて皮膚科専門医に相談してください。
手足症候群のGrade分類
ご使用にあたって
参考
注意を要する ・
副作用とその対策
手足症候群
治療スケジュールと
注意事項
Grade 1
重症度はNCI CTC
適正使用に関する
お願い
参考
海外カペシタビン併用第Ⅲ相試験
(EGF100151)
ならびに国内カペシタビン併用第Ⅰ/Ⅱ相試験
(EGF109749)
における手足症候群の評価は、下記のGrade分類を用いました。
● 手足症候群のGrade分類 6)
Grade
徴 候
Grade 1
手足にみられる無感覚 、異常感覚/知覚異常、刺痛、痛みを伴わない腫脹又は紅斑で日常の活動に
支障をきたさないもの
Grade 2
手足にみられる痛みを伴った紅斑又は腫脹で日常の活動に支障をきたすもの
Grade 3
手足にみられる湿性落屑、潰瘍 、水疱又は高度の疼痛で日常の活動又は業務を不可能にするもの
Q
&
A
別添
引用文献
19
適正使用に関する
お願い
下痢
●高頻度で発現します。
●多くの場合、早期に止瀉剤を投与することで対処可能ですが、特に脱水 、腎障害
治療スケジュールと
注意事項
や電解質異常を伴う場合では、重篤な症状に至ることがあります。
●患者に、
本剤による下痢の特徴、症状について、事前に十分な説明をし、1日4〜6回
以上の排便回数の増加が生じた場合は来院するよう伝えてください。下痢の発現後、
すぐに止瀉剤を服用するよう、また、水分も同時に補給するよう指導してください。
●Grade
2以上の下痢が発現した場合、本剤及び、あるいはカペシタビンの休薬、
減量あるいは投与の中止などの適切な処置を行ってください。
注意を要する ・
副作用とその対策
【 発現状況 】
ご使用にあたって
下痢は、本剤とカペシタビンとの併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)
及び単独療法
(国内第Ⅱ
相試験)
において、65〜77%に発現しました。
下痢の発現時期は、海外第Ⅲ相試験では、9日目
(中央値)
、持続期間は7日間
(中央値)
でした。
国内臨床試験
(単独、併用)
にて認めた下痢は、主にGrade 2以下でした。
■ 臨床試験における下痢関連事象(有害事象)の発現状況
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験 ※1
海外第Ⅲ相試験 ※2
国内第Ⅱ相試験 ※3
(カペシタビン併用療法)(カペシタビン併用療法) (タイケルブ単独療法)
タイケルブ投与量
投与群
Q
&
A
1250 mg
1250 mg
1500 mg
タイケルブ
+カペシタビン
タイケルブ
+カペシタビン
タイケルブ単独
27
安全性評価対象例数
発現例数(%)
1-2
Grade別
例数(%)
3-4
発現時期(日目)
中央値[範囲]
症状持続期間(日間)
中央値[範囲]
198
64
18(67)
128(65)※4
49(77)
17
(63)
101(51)
46(72)
 1
(  4)
  27(14)
※5
  3(  5)
4.0[1〜77]
9.0[1〜161]
4.0[1〜188]
7.0[2〜185]
7.0[1〜228]
3.5[1〜401]
別添
※1[EGF109749]
:2008年8月31日までに報告された事象に関する成績
※2[EGF100151]
:2006年4月3日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績
※3[EGF100642]
:本剤を単剤で使用した場合の安全性及び有効性は確立していません。
※4:下痢及び排便回数増加を含む。
※5:Grade 3のみ。
■ カペシタビン併用療法における下痢発現のヒストグラム(海外第Ⅲ相試験)
社内資料
投与開始後約3週間以内に初回の下痢が発現した症例について以下に示します。下痢の発現例数128例の
うち、投与開始後22日までに発現した症例は93例でした。
下痢発現例数
引用文献
20
(例)
35
30
25
20
15
10
5
0
1、2
3、4
5、6
7、8
9、10
11、12
13、14
投与開始後の日数
15、16
17、18
19、20
21、22(日)
社内資料
本剤投与開始前
1. 患者への指導
●服用後排便パターンの変化に注意し、本剤による下痢と思われる症状が出たら、止瀉剤を服用す
るよう指示する。
●止瀉剤を服用しても症状が軽減せず、NCI
CTCAE1) Grade 2以上の症状
(1日4回以上の排便
回数増加)
である場合はできるだけ早く来院するよう指示する。またその間、十分な水分の補給
をする。
※:患者日誌「タイケルブ®
(ラパチニブ)を服用される方へ」を別途作成しております。
2. 投与前の患者の排便パターンの把握
医師、患者本人ともに、本剤投与前の排便パターン
(頻度、便の状態等)
を把握しておいてください。
本剤投与開始後の変化を確認するために必要です。
注意を要する ・
副作用とその対策
●服用開始後、患者日誌※に下痢の発現時期、止瀉剤服用時期などを記録しておくこと。
治療スケジュールと
注意事項
発現頻度が高いため、事前に以下について患者に十分説明してください。
適正使用に関する
お願い
【 推奨されるマネジメント 】
ご使用にあたって
本剤投与開始後
3. 投与後の観察とアセスメント
患者来院時、発現した下痢についてのアセスメントを行い、NCI CTCAE1) ver. 3.0に基づきGrade分類し
てください
(次頁の表参照)
。このGrade分類に基づき、以下のような対処を行ってください。
●止瀉剤の投与
●電解質及び水分の補給
Q
&
A
電解質及び水分の経口、又は静脈内投与
●
(改善されない場合)
タイケルブの休薬、減量
別添
詳細は次頁の
「4. 下痢の詳細なアセスメントと対処方法」
を参照してください。
引用文献
21
適正使用に関する
お願い
4. 下痢の詳細なアセスメントと対処方法
対処方法は、海外カペシタビン併用第Ⅲ相試験
(EGF100151)
ならびに国内カペシタビン併用第Ⅰ/Ⅱ相試
験
(EGF109749)
に用いたタイケルブ及びカペシタビンの休薬・減量基準 、及びASCOのRecommended
Guidelines for the Treatment of Cancer Treatment-Induced Diarrheaを基にGSK
(英国)
が専門
家の意見を受け作成し、本邦向けに一部改変しました。
治療スケジュールと
注意事項
■ 下痢の重症度とGrade別の対処法
Grade別
症状※1、3)
注意を要する ・
副作用とその対策
Grade 1
Grade 2
Grade 3
ベースラインと比
べ1日3回以下の
排便回数の増加
ベースラインと比べ4〜
6回の排便回数の増加;
24時間未満の静脈内輸
液投与を要する;
日常生活に支障なし
ベースラインと比べ排便
回数が7回以上増加;便
失禁;24 時間以上の静
脈内輸液投与を要する;
入院を要する;
日常生活に支障あり
集中治療が必要;
生命を脅かす状態
(循環動態の虚脱など)
変更なし
以下の通り、発現回数に
より投与量変更
症状がGrade 0-1にな
るまでタイケルブによる
治療を最大14日間中断
する
発現回数によらず、症状
がGrade 0-1になるま
で中断
減量せずに投与再開する
か、1000 mg/日に減量
1000 mg/日に減量して
投与再開又は、投与中止
1回目:G r a d e 0 -1に
なるまで中断。初
回投与量にて再開
1回目:G rade 0-1に
なるまで中断。初
回の75%の量で
再開
1回目:本 治 療 を中止。
又 は、主 治 医 が
患者の同意のも
と、継続するので
あ れ ば、G r a d e 0-1になるまで中
断。初 回 の50%
の量で再開
2回目:G r a d e 0 -1に
なるまで中断。初
回の75%の量で
再開
2回目:G r a d e 0 -1に
なるまで中断。初
回の50%の量で
再開
2回目:投与中止
3回目:G r a d e 0 -1に
なるまで中断。初
回の50%の量で
再開
3回目:投与中止
1回目:変更なし
2回目:変更なし
ご使用にあたって
タイケルブの
用量
4回目:G r a d e 0 -1に
なるまで、投与中
断。1000 mg/日
から再開
Q
&
A
別添
引用文献
22
3回目:G r a d e 0-1に
なるまで 投 与 中
断。
減量せずに再
開もしくは1000
mg/日に減量
Grade 4
変更なし
カペシタビン
の用量
4回目:投与中止
Grade 2
Grade 3
Grade 4
各施設での下痢マネジメントの方法があればそれに従ってください。
●
例:
1. ロペラミドの投与
●初
回2〜4 mg、その後4時間ごと又は軟
便が出る度に2 mg服用
●1
2時間以上下痢がなくなるまで服用継続
●2
4時間後、中程度の下痢が続いた場合、
ロペラミドを2時間ごと2 mgに増加し、
抗生物質の投与を開始
●
●
ペラミドを未投与の場合、すぐに服用開始
ロ
に、発熱 、又はGrade 3-4の好中球減少症、又
特
は下痢に伴う症状が24時間以上継続している場合
には、抗生物質の投与を検討(フルオロキノロン系等
※3
)
解質補給を検討
電
4時間下痢が止まっていればロペラミド服用を止
2
める
●
2. 下
痢が48時間後までに止まらない場合、コ
デインなど2次治療薬の投与を開始する
糖を含む食品(乳製品)を避ける
乳
●
液を静脈内投与し水分補給する
補
●
ルコール、辛い食品 、揚げ物を避ける
ア
●
rade 3でも入院を考慮する
G
日コップ8〜10杯の飲み物(水 、スポーツド
1
リンク等)を摂取する
●
量ずつ頻回に分けて食事する
少
(ご飯、パ
ン、パスタ等)
●
ご使用にあたって
※1:人工肛門の場合
Grade 1 排泄量が軽度に増加
Grade 2 排泄量が中程度に増加
Grade 3 排泄量が大幅に増加
※2:タイケルブによる下痢に際し用いることのできる止瀉剤
[推奨できる方法の例]
一次治療として:
塩酸ロペラミド
(ロペミンⓇ ) 1 mg/カプセル、細粒1 mg/g
二次治療として:
リン酸コデイン 100 mg/g散
ロートエキス
100 mg/g散
※3:フルオロキノロン系抗生物質[ニューキノロン系]
シプロフロキサシン(シプロキサンⓇ )
レボフロキサシン(クラビットⓇ )
注意を要する ・
副作用とその対策
その他の
注意
●
治療スケジュールと
注意事項
対処方法
止瀉剤の投与※2
適正使用に関する
お願い
Grade 1
Q
&
A
別添
引用文献
23
4 . ご使用にあたって
適正使用に関する
お願い
投与前の注意事項
【警告】
【禁忌】
【警告】
治療スケジュールと
注意事項
(1)
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な
知識・経験を持つ医師のもとで本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また
治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与す
ること。
注意を要する ・
副作用とその対策
(2)
重篤な肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されているので、本剤投与開始
前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤投与中に重
篤な肝機能障害がみられた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
(
「用法・
用量に関連する使用上の注意」
、
「重要な基本的注意」
及び「重大な副作用」
の項参照)
(3)
間質性肺炎、肺臓炎等の間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、初期
症状
(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び胸部X線検査の実施等 、観察を十分に行うこ
と。異常が認められた場合には、投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
(
「用法・用量に関連
する使用上の注意」
、
「重要な基本的注意」
及び「重大な副作用」
の項参照)
なお、本剤の使用にあたっては、本剤及び併用薬剤の添付文書を熟読すること。
ご使用にあたって
Q
&
A
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
(1)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(
「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」
の項参照)
【慎重投与を要する患者】
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
(1)
肝機能障害のある患者
(2)
間質性肺疾患
(放射線性肺臓炎を含む)
のある患者又はその既往歴のある患者
(3)
心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者
別添
(4)
左室駆出率が低下している患者、コントロール不能な不整脈のある患者、臨床上重大な心臓弁膜
症のある患者
(5)
高齢者
引用文献
なお、本剤の投与に伴って、アナフィラキシーを含む過敏症の発現が報告されています。異常が認められた
場合には、投与を中止するなど適切な処置を考慮してください。
注意 ●本剤はカペシタビンとの併用にて投与してください。
●本剤の適正な患者選択に加えて、カペシタビンの添付文書を熟読の上、
投与を行ってください。
●本剤の術前・術後補助化学療法における安全性及び有効性は確立されていません。
24
適正使用に関する
お願い
①適正な患者選択
本選択基準に基づき適正な患者に本剤を投与してください。
【効能・効果】
HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳癌
■ 以下の基準をすべて満たしていることを確認してください。
●HER2の過剰発現
( I HC法による染色スコアが3+、又はFISH法にてHER2遺伝子増幅が
確認された場合)
が認められること
は再発した患者
●カペシタビンによる前治療歴がないこと
●ECOG-PS※:0又は1
●十分な骨髄機能 、
心 、肝及び腎機能を有する患者
注意を要する ・
副作用とその対策
●アントラサイクリン系薬剤、
タキサン系薬剤及びトラスツズマブによる化学療法後に増悪もしく
治療スケジュールと
注意事項
患者の選択基準:
●本剤の成分に対し過敏症の既往歴のない患者
ご使用にあたって
●妊娠していない患者、
及び妊娠している可能性のない患者
※:
「6. 別添 参考」
(60頁)参照
■ 以下に該当する場合は本剤の投与について再検討をお願いします。
検査項目等
心機能検査
左室駆出率
[心エコー又はMUGA]
胸部画像検査
肝機能検査
腎機能検査
施設基準値以下
(基準値がない場合は<50%)
本剤の投与の可否について循環器専門医に相談
⇒12頁参照
してください。
間質性肺疾患
あり
(既往歴も含む)
血清ビリルビン
>1.5×ULN
AST及びALT
>5×ULN(肝転移ありの場合)
>3×ULN(肝転移なしの場合)
血清クレアチニン
CCr推定値 ※1<50 mL/分※2
好中球数
<1500/mm3
ヘモグロビン
<9 g/dL
血小板数
<100,000/mm3
本剤の投与の可否について呼吸器専門医に相談
⇒10頁参照
してください。
十分な観察及び検査を行い、慎重に投与してく
⇒ 8頁参照
ださい。
Q
&
A
EGF100151試験では基準外でした。治療上の
有益性が危険性を上回るか判断の上、投与を検
討してください。
あり
(コントロール不良)
症状がコントロールされていない場合、投与の
可否について循環器専門医に相談してください。
心室性期外収縮
あり
投与の可否について循環器専門医に相談してく
⇒14頁参照
ださい。
心不全
あり
心臓弁膜症
あり
不整脈
(心室性期外収縮以外)
既往歴
(合併症含む)
検討事項
別添
血液学的検査
検査値等
十分な観察及び検査を行い、慎重に投与してく
ださい。
引用文献
ULN:施設基準値上限
※1:Cockcroft-Gault方式 、体表面積補正により算出
※2:重篤な腎障害のある患者へのカペシタビンの投与は禁忌とされています(カペシタビン添付文書参照。目安としてCCr推定値30mL/分未満の場合)。
本選択基準は海外第Ⅲ相臨床試験、及び国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験
(カペシタビン併用)
の適格症例規準及び
除外規準等を参考に設定したものです。本剤の投与に際し、上記を目安として患者の状態を事前に確認して
ください。
詳細は、
「6. 別添 主要な国内外臨床試験成績」
(41頁)
を参照してください。
25
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
②相互作用
タイケルブは、主にCYP3Aにより代謝されます。また、P-糖蛋白質及びBCRPの基質です。更に本剤の
CYP3A4、CYP2C8、P-糖蛋白質、BCRP及びOATP1B1に対する阻害作用が示されています。
■ 本剤の血中濃度が上昇する可能性がある薬剤等
併用する薬剤名等
対 策
CYP3A4を阻害する薬剤
イトラコナゾール等
CYP阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮してくだ
さい。
グレープフルーツ
(ジュース)
本剤投与時はグレープフルーツ
(ジュース)
を摂取しないよう
注意してください。
■ 本剤の血中濃度が低下する可能性がある薬剤
併用する薬剤名等
対 策
CYP3A4を誘導する薬剤
カルバマゼピン、リファンピシン
フェニトイン等
CYP誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮してくだ
さい。
プロトンポンプ阻害剤
エソメプラゾール等
胃内pHの上昇により、本剤の溶解度が低下し吸収が低下
する可能性があるため、本剤との併用は避けることが望まし
い。
■ 併用する薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある薬剤
併用する薬剤名等
治療域が狭くCYP3A4で代謝される薬剤
ミダゾラム
(経口剤:国内未発売)等
治療域が狭くCYP3A4又はCYP2C8で代謝さ
れる薬剤
ビノレルビン等
パクリタキセル※
対 策
本剤との併用中は、患者の状態を十分に観察し、異常が認
められた場合には休薬 、減量又は中止を含め、適切な処置
を行ってください。
本剤との併用は避けることが望ましいですが、併用する場
合には、副作用の発現・増強に注意し、減量等を考慮してく
ださい。
イリノテカン
別添
P-糖蛋白質の基質薬剤
ジゴキシン等
本剤との併用中は、患者の状態を十分に観察し、異常が認
められた場合には休薬 、減量又は中止を含め、適切な処置
を行ってください。
パゾパニブ塩酸塩
本剤との併用は避けることが望ましい。
※:<参考>
パクリタキセル併用時にタイケルブのAUCが1.21倍、パクリタキセルのAUCが1.23倍になると報告されています
(社内資料)
。
引用文献
26
併用する薬剤名等
P-糖蛋白質を阻害する薬剤
ベラパミル、イトラコナゾール
キニジン、シクロスポリン
エリスロマイシン等
本剤との併用中は、患者の状態を十分に観察し、異常が認
められた場合には休薬 、減量又は中止を含め、適切な処置
を行ってください。
■ QT間隔延長が発現又は悪化させるおそれがある薬剤
併用する薬剤名等
抗不整脈薬
(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等)
その他
(イミプラミン、ピモジド等)
対 策
本剤との併用中は、心電図検査を行うなど観察を十分に行
い、異常が認められた場合には、必要に応じて休薬 、減量
又は投与を中止する等の適切な処置を行ってください。
注意を要する ・
副作用とその対策
7)
「QT延長症候群
(先天性・二次性)
とBrugada症候群の診療に関するガイドライン」
参照
治療スケジュールと
注意事項
P-糖蛋白質を誘導する薬剤等
リファンピシン、セイヨウオトギリソウ
(St. Johnʼs Wort, セント・ジョーンズ・ワート)
含有食品等
対 策
適正使用に関する
お願い
■ 本剤の血中濃度や分布に影響を与える可能性がある薬剤等
ご使用にあたって
Q
&
A
別添
引用文献
27
適正使用に関する
お願い
投与スケジュール
【用法・用量】
治療スケジュールと
注意事項
カペシタビンとの併用において、通常、成人にはラパチニブとして1250 mgを1日1回、食事の1時間
以上前又は食後1時間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
①1クールごとの投与スケジュール
注意を要する ・
副作用とその対策
タイケルブ1250 mg 1日1回連日投与
カペシタビン1000 mg/m2
1日2回14日間投与
7日間
休薬
カペシタビン1000 mg/m2
1日2回14日間投与
1クール
ご使用にあたって
Q
&
A
7日間
休薬
2クール
3クール
以降繰り返す
②1日の投与スケジュール
タイケルブ:
1250 mg
(5錠)
、1日1回を食事中及び食事の前後1時間を避けて経口投与します。
毎日決められた時間に服用するようにしてください。
カペシタビン:1000 mg/m2、1日2回を朝食後と夕食後30分以内に経口投与します
(休薬期間を除く)
。
参考
カペシタビンの投与量
タイケルブとカペシタビンの併用療法において、カペシタビンは1000 mg/m2 を朝食後と夕食後30分以内
別添
に1日2回14日間連日経口投与し、その後7日間休薬します。これを1コースとして投与を繰り返します。なお、
患者の状態により適宜減量してください。その他 、注意事項についてはカペシタビンの最新の添付文書をご
参照ください。
カペシタビン1回用量(1000 mg/m2 )に基づき体表面積に合わせて換算した参考投与量を以下に示します
(海外第Ⅲ相試験EGF100151で用いられた用量設定に基づく)。
体表面積
1回用量
1200 mg(4錠)
1.36 m 未満
2
引用文献
1.36 m 以上1.66 m 未満
2
2
1500 mg(5錠)
1.66 m2 以上1.96 m2 未満
1800 mg(6錠)
1.96 m 以上
2100 mg(7錠)
2
カペシタビン1回用量(ゼローダ® 錠300の錠数)
28
◎タイケルブ ★カペシタビン
(ゼローダ®)
例 1:タイケルブを朝食前に投与する場合
例❶
タイケルブ
朝食
◎ 1時間
朝食前
昼食
夕食
30分
就寝
30分
★
★
起床
例❷
タイケルブ
1時間
30分
昼食
夕食
◎ 1時間
就寝
30分
★
ご使用にあたって
朝食後
昼食前
朝食
注意を要する ・
副作用とその対策
例 2:タイケルブを朝食後、昼食前に投与する場合
治療スケジュールと
注意事項
起床
適正使用に関する
お願い
■ 投与スケジュール例
★
例 3:タイケルブを昼食後、夕食前に投与する場合
起床
朝食
例❸
タイケルブ
昼食後
夕食前
30分
昼食
1時間
★
夕食
◎ 1時間
就寝
Q
&
A
30分
★
起床
朝食
例❹
タイケルブ
★
昼食
夕食
1時間
30分
就寝
◎
★
引用文献
夕食後
30分
別添
例 4:タイケルブを夕食後に投与する場合
29
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
投与期間中の注意事項
①患者状態の把握
本剤の投与により、注意を要する副作用として肝機能障害、間質性肺疾患、心障害等が報告されています。
本剤の投与期間中は以下の表を参考に、十分に患者状態を観察してください。
注意を要する副作用
注意すべき症状・検査項目
観察時期/方法
肝機能障害
・AST(GOT)、ALT(GPT)、
γ-GTP、Al-P、ビリルビン
の上昇
本剤投与開始後は3〜 6 週ごと、あるいは患者の状態に応じ
て定 期 的 に 肝 機 能 検 査[AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、
Al-P及びビリルビン等]を行ってください。
間質性肺疾患
・息 切れ、呼吸 困難、咳 嗽、
発熱等の初期症状
患者の状態に応じて、適宜症状の確認及び胸部画像検査(胸部
X線又はCT等)の実施等 、観察を十分に行ってください。
左室駆出率低下
・心エコー、MUGAスキャン
本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状
態を確認してください。
QT間隔延長
・心電図
リスクの高い患者(心室性期外収縮を認める患者、QT間隔延長
を起こすことが知られている薬剤を投与されている患者)の場合
は、本剤投与中は定期的に
(月1回程度)検査を行う等 、観察を
十分に行ってください。
胃腸障害
・下痢、脱水症状
皮膚障害
・発疹、瘙痒 、皮膚乾燥 、
爪の障害、手足症候群等
参考
患者の状態に応じて、適宜症状の確認等 、観察を十分に行って
ください。
海外臨床試験(EGF100151試験)
における臨床検査スケジュール
1、2週目
3週目
3週間ごと
6週間ごと
12週間ごと
(6週目以降) (24週目まで)(24週目以降)
○
○
○
○
○
○
○
○
心エコー
(又はMUGA)※3
○
○
胸部CT検査(又はX線検査)
○
○
身体所見
ECOG Performance Status
別添
引用文献
30
血液学的検査※1
血液生化学的検査※2
○
○
○
○
※1:血 液学的検査:ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数、白血球数(分画を含む)及び血小板数
※2:血 液生化学的検査:ナトリウム、カリウム、カルシウム、血糖、BUN、クレアチニン、AST、ALT、アルカリホスファターゼ、総ビリルビン、総蛋白
及びアルブミン
※3:LVEFを評価するため、心エコー(又はMUGA)を24週目までは6週間ごと、24週目以降は12週間ごとに実施
カペシタビンとの併用療法において、有害事象により本剤の投与を休薬・減量又は中止する場合には、以下
を参照してください。
■ 駆出率低下及び間質性肺炎による休薬 、減量及び中止基準(A)
発現回数
処 置
回復:投与継続
無症候性の駆出率
低下※1
1回目
投与継続
(1〜2週後に再検査)
1回目に準じる
2回目
(減量後)
中止
症候性の駆出率低下
※2
(Grade 3、4)
−
中止
間質性肺炎
※2
(Grade 3、4)
−
中止
回復:1000 mg/日に
減量して再開可能
持続:中止
注意を要する ・
副作用とその対策
2回目
(減量前)
持続:休薬
(3週以内に再検査)
治療スケジュールと
注意事項
有害事象
適正使用に関する
お願い
②タイケルブの休薬・減量の基準
ご使用にあたって
カペシタビンの用量調節基準については「カペシタビンの休薬・減量の基準」
(33頁)の項参照
※1:LVEFがベースラインから20%以上低下かつ施設基準値を下回った場合
※2:NCI CTCAE1) ver. 3.0に基づく評価
●推
奨されるマネジメントについては
「心障害
(LVEF低下)
のマネジメントアルゴリズム」
(13頁)
、及び
「間質
性肺疾患」
の
「推奨されるマネジメント」
(10頁)
を参照してください。
■ 肝機能検査値異常による休薬 、減量及び中止基準(B)
有害事象
総ビリルビン
>2.0×ULN
(D-Bil>35%※1)
ALT
>3.0×ULN
>8.0×ULN
-
>3.0×ULN(症候性※3 )
Q
&
A
中止
休薬(2週後に再検査)
有効性が得られている場合、1000 mg/日に減量して
再開可能
>3.0×ULN(無症候性)
継続(1週間ごとに再検査)
ALT>3.0×ULNが4週間継続した場合は中止
≦3.0×ULN
継続
別添
>5.0×ULN※2(無症候性にて2週間継続)
上記以外
処 置
引用文献
ULN:施設基準値上限
カペシタビンの用量調節基準については「カペシタビンの休薬・減量の基準」
(33頁)の項参照
※1:測定していない場合は>35%とみなす。
※2:ALT>5.0×ULN発現時点で3日以内に再検し、その後1週間ごとに検査
※3:肝炎又は過敏症の徴候・症状(疲労、嘔気、嘔吐、右上腹部の痛みあるいは圧痛、発熱、発疹又は好酸球増加)のいずれかの発現もしくは増悪
●推
奨されるマネジメントについては
「肝機能障害発現時のマネジメントアルゴリズム」
(9頁)
を参照してく
ださい。
31
適正使用に関する
お願い
■ 好中球数、血小板数、ヘモグロビン、クレアチニン及びクレアチニンクリアランス検査値異常による
休薬 、減量及び中止基準
(C)
有害事象
タイケルブ
投与
タイケルブ減量基準
有害事象発現回数
1回目
2回目
3回目
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
500/mm3≦Neu<1000/mm3
減量不要
25000/mm3≦Pt<75000/mm3
(1250 mg/日)
減量不要
6.5 g/dL≦Hb<9.0 g/dL※1
休 薬※2
(1250 mg/日) 又は減量
1.5 mg/dL<Cre≦6×ULN
(最大14日間)
(1000 mg/日)
CCr<40 mL/min
Grade 1以下に
回復後、右記の
Neu<500/mm3
基準に従う
Pt<25000/mm3
減量、継続 、再開等は事象ごとに判断
Hb<6.5 g/dL ※1
Cre>6×ULN
4回目
減量、継続、再
開等 は 事 象ご
とに判断
ULN:施設基準値上限
※1:輸血時は輸血後の数値
※2:EGF100151試験では休薬期間は最大14日間と設定されていました。
■ 前項A〜C以外の有害事象発現時の休薬 、減量及び中止基準
ご使用にあたって
有害事象
※1
Grade 2
Q
&
A
継続
タイケルブ減量基準
有害事象発現回数
1回目
減量不要
(1250 mg/日)
2回目
3回目
4回目
減量不要
(1250 mg/日) 減量
(1000 mg/日)
又は減量
(1000 mg/日)
Grade 3
Grade 4
別添
引用文献
32
タイケルブ
投与
休 薬※2
減量不要(1250 mg/日)又は減量(1000 mg/日)して投与再開
(最大14日間)
Grade 1以下に
回復後、右記の 減量、継続 、再開等は事象ごとに判断
基準に従う
※1:NCI CTCAE1) ver. 3.0に基づく評価
※2:EGF100151試験では休薬期間は最大14日間と設定されていました。
■ 有害事象発現時の休薬 、減量及び中止基準
カペシタビン減量基準
カペシタビン
投与
有害事象※1
(最大14日間)
Grade 1以下に回復後、
右記の基準に従う
Grade 4
2回目
減量不要
休 薬※2
Grade 3
1回目
減量段階1
減量段階1
3回目
4回目
減量段階1
減量段階2
減量段階2
投与中止
減量、継続 、再開等は
事象ごとに判断
投与中止
投与中止
■ 好中球数、血小板数、ヘモグロビン、クレアチニン及びクレアチニンクリアランス検査値異常による
休薬、減量及び中止基準
500/mm ≦Neu<1000/mm
25000/mm3≦Pt<75000/mm3
6.5 g/dL≦Hb<9.0 g/dL※3
休 薬※2
1.5 mg/dL<Cre≦6×ULN
(最大14日間)
CCr<40 mL/min
Grade 1以下に回復後、
Neu<500/mm3
右記の基準に従う
Pt<25000/mm3
Hb<6.5 g/dL ※3
Cre>6×ULN
3
3
ご使用にあたって
カペシタビン減量基準
カペシタビン
投与
有害事象
注意を要する ・
副作用とその対策
Grade 2
有害事象発現回数
治療スケジュールと
注意事項
本剤との併用療法においてカペシタビンに関連する有害事象が発現し、カペシタビンを減量する際は、
2
2
減量段階1では750 mg/m を1日2回
(25%減量)
、減量段階2では500 mg/m を1日2回
(50%減量)
に
て投与してください。
なお、海外カペシタビン併用第Ⅲ相試験
(EGF100151)ならびに国内カペシタビン併用第Ⅰ/Ⅱ相試験
(EGF109749)
に用いた基準に基づいています。
適正使用に関する
お願い
③カペシタビンの休薬・減量の基準
有害事象発現回数
1回目
2回目
3回目
4回目
減量不要
減量段階1
減量段階2
投与中止
減量段階1
減量、継続 、再開等は
事象ごとに判断
Q
&
A
投与中止
ULN:施設基準値上限
別添
※1:NCI CTCAE1) ver. 3.0に基づく評価
※2:EGF100151試験では休薬期間は最大14日間と設定されていました。
※3:輸血時は輸血後の数値
上記の休薬、減量の規定に応じてカペシタビンの減量を行う際には、次の用量を参考にしてください。減量した
後は増量を行わないでください。
体表面積
初回投与量
1.36 m2 以上1.41 m2 未満
1.41 m 以上1.51 m 未満
2
1.66 m 以上1.81 m 未満
2
1.81 m2 以上1.96 m2 未満
1.96 m2 以上
900 mg(3錠)
減量段階2
600 mg(2錠)
900 mg(3錠)
1500 mg(5錠)
1200 mg(4錠)
1.51 m2 以上1.66 m2 未満
2
減量段階1
引用文献
1200 mg(4錠)
1.36 m 未満
2
2
1回用量
1800 mg(6錠)
2100 mg(7錠)
1500 mg(5錠)
カペシタビン1回用量(ゼローダ® 錠300の錠数)
33
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
別添
引用文献
34
④過量投与
本剤の過量投与により観察された症状は下痢 、悪心・嘔吐、食欲不振等の他 、洞性頻脈 、注意力障害
でした。
本剤の過量投与時の特別な解毒剤は知られていません。また、本剤は腎排泄がほとんどなく、血漿蛋白結合
が強いため、血液透析は有効な除去法ではないと考えられます。本剤の過量投与が行われた場合は、本剤
の使用を中止するなど、適切な対症療法を行ってください。
5 . Q&A
1. 対象に関する事項
Q4
タイケルブ治療開始前のHER2検査実施は必要ですか?
HER2非過剰発現でEGFR陽性の患者に対してタイケルブの投与は?
アントラサイクリン系、タキサン系薬剤ならびにトラスツズマブが
投与されていない患者へのタイケルブの投与は?
カペシタビンによる前治療後に増悪した患者に対する
タイケルブとカペシタビン併用療法の効果は?
カペシタビン以外の抗悪性腫瘍剤との併用は?
食事の前後1時間を避けて投与するのはなぜですか?
タイケルブを投与する時間帯はいつですか?
ご使用にあたって
Q5
Q6
Q7
Q8
Q9
Q10
Q11
Q12
Q13
注意を要する ・
副作用とその対策
2. 用法・用量、投与スケジュールに関する事項
治療スケジュールと
注意事項
Q1
Q2
Q3
適正使用に関する
お願い
Q&A 目次
タイケルブを1000 mg/日未満に減量した場合の効果は?
タイケルブを1日2回に分けて投与した場合の効果は?
タイケルブを砕いて投与した場合の効果は?
タイケルブを飲み忘れた場合の対応は?
タイケルブを単独投与した場合の効果は?
タイケルブを放射線療法と同時併用したときの効果は?
Q
&
A
3. その他
脳転移巣に対する効果は?
タイケルブと併用する際に注意が必要な薬剤はありますか?
タイケルブ投与期間中にグレープフルーツ、グレープフルーツジュースは
摂取してよいですか?
引用文献
タイケルブとカペシタビン併用療法による長期投与の影響は?
別添
Q14
Q15
Q16
Q17
35
適正使用に関する
お願い
1. 対象に関する事項
Q1
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
参考
タイケルブ治療開始前のHER2検査実施は必要ですか?
A
タイケルブの投与を開始する場合、以前に行われたHER2検査によってHER2過剰
発現が確認可能な患者に対しては、再度、検査を行う必要はありません。
なお、トラスツズマブの治療前などに行われたHER2発現の検査結果を確認できな
い場合は、タイケルブ投与前にHER2過剰発現を確認するための検査の実施を考慮
してください。
HER2過剰発現の確認
タイケルブはEGFR及びHER2に対するチロシンキナーゼ阻害剤であり、HER2の過剰発現が確認されてい
ない乳癌患者における有効性は確立していません。したがって、患者選択にあたっては患者の乳癌組織につい
てHER2検査を行い、HER2過剰発現が確認された乳癌患者に対してのみタイケルブを使用してください。
1+
乳癌組織
ご使用にあたって
■ HER2検査フローチャート
Q
&
A
IHC法
投与不可
0
3+
2+
+
タイケルブ
投与可
−
投与不可
FISH法
別添
参考
ASCO* 腫瘍マーカーガイドライン8、9)
*American Society of Clinical Oncology
2000 Update of Recommendations for the Use of Tumor Markers in Breast and Colorectal Cancer :
引用文献
Clinical Practice Guidelines of the ASCO
ASCO腫瘍マーカー専門委員会では、HER2に関し、次のように勧告しています。
1)HER2過剰発現の免疫染色による判定はすべての原発性乳癌患者について行うべきであり、その時期は
原発病巣診断時又は再発診断時とする。
2)HER2遺伝子増幅の測定も同様に意義がある。
このようにASCOでは、現時点での可能な検査による、原発性乳癌診断時のHER2検査を推奨しています。
36
ご使用にあたって
Q4
前治療としてアントラサイクリン系、タキサン系薬剤ならびにトラスツズマブによって
治療がなされた乳癌患者を対象として臨床試験が行われ、この試験結果に基づき承
認を得ています。
アントラサイクリン系、タキサン系薬剤ならびにトラスツズマブによる治療を施されて
いない患者におけるタイケルブとカペシタビン併用療法の安全性及び有効性は検討
されていません。
注意を要する ・
副作用とその対策
A
国内で承認された本剤の効能・効果は
「HER2過剰発現が確認された手術不能又は
再発乳癌」
です。
現時点では、本剤の抗EGFR作用に基づいた乳癌患者に対する臨床的な有用性デー
タは得られていません。そのため、EGFRの発現状態にかかわらず、HER2過剰発現
の状態が確認できた場合のみタイケルブの投与対象となります。
治療スケジュールと
注意事項
Q3
アントラサイクリン系、
タキサン系薬剤ならびにトラスツズマブが
投与されていない患者へのタイケルブの投与は?
A
適正使用に関する
お願い
Q2
HER2非過剰発現でEGFR陽性の患者に対してタイケルブの投与は?
カペシタビンによる前治療後に増悪した患者に対するタイケルブと
カペシタビン併用療法の効果は?
A
カペシタビン併用療法
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験及び海外第Ⅲ相試験)
における臨床試験
は、カペシタビンの治療歴がある患者を対象から除外して実施されましたので、安全
性及び有効性は確立されていません。
Q
&
A
別添
引用文献
37
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
2. 用法・用量、投与スケジュールに関する事項
Q5
カペシタビン以外の抗悪性腫瘍剤との併用は?
A
※:UFT:テガフール・ウラシル、 5ʼ-DFUR:ドキシフルリジン、 S-1:テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム
Q6
食事の前後1時間を避けて投与するのはなぜですか?
A
海外第Ⅰ相試験
(EGF10003試験)の結果より、食事の摂取によりタイケルブの血中
が上昇することが示唆されたためです。
濃度
(AUC、Cmax)
「投与スケジュール」
の
「投与スケジュール例」
(29頁)
参照
Q7
タイケルブを投与する時間帯はいつですか?
A
食事の前後1時間を避け、患者ごとに毎日一定の時間を決めて投与してください。
なお、カペシタビン併用試験
(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験及び海外第Ⅲ相試験)
では、タイケ
ルブを1日1回、一定の投与間隔になるよう、朝に投与し検討を行いました。
「投与スケジュール」
の
「投与スケジュール例」
(29頁)
参照
Q8
タイケルブを1000 mg/日未満に減量した場合の効果は?
Q9
タイケルブを1日2回に分けて投与した場合の効果は?
A
別添
引用文献
38
タイケルブはカペシタビンとの併用において承認されています。カペシタビン以外
のフッ化ピリミジン系薬剤(UFT、5ʼ-DFUR、S-1など※)や他の抗悪性腫瘍剤との
併用における安全性及び有効性は確立されていません。
A
1000 mg/日未満に減量した投与は推奨できません。
カペシタビンとの併用において、タイケルブを1000 mg/日未満に減量して投与した
乳癌患者における有効性は確立されていません。
1日2回に分けて投与した場合の、安全性及び有効性については確立されていません。
同一の1日用量を1日2回に分けて投与した際、1日1回投与に比べてタイケルブの全身
曝露量が増加することが報告されており、副作用の増悪が懸念されます。
タイケルブの承認用法・用量は、
「1250 mgを1日1回投与」
です。
A
タイケルブはカペシタビンとの併用において承認されています。
単独投与では国内第Ⅱ相試験において、腫瘍縮小効果がみられています10)。しか
し、検証的試験を実施していないため、単独投与での安全性及び有効性は確立
されていません。
タイケルブと放射線療法を同時併用したときの安全性及び有効性は確立されて
いません。
ご使用にあたって
Q13
タイケルブを放射線療法と同時併用したときの効果は?
A
予定の時刻に飲み忘れてしまった時には、その日は飲み忘れた分を服用しないで
ください。
翌日は決められた錠数のみを服用し、決して2回分を服用しないよう患者に指導
してください。
注意を要する ・
副作用とその対策
Q12
タイケルブを単独投与した場合の効果は?
A
タイケルブを粉砕したり、割って投与した場合や、水やぬるま湯で溶解して投与し
た場合の安全性及び有効性は確立されていません。
治療スケジュールと
注意事項
Q11
タイケルブを飲み忘れた場合の対応は?
A
適正使用に関する
お願い
Q10
タイケルブを砕いて投与した場合の効果は?
Q
&
A
別添
引用文献
注)本剤の承認された用法・用量:カペシタビンとの併用において、通常、成人にはラパチニブとして1250 mgを1日1回 、食事の1時間以上前又は食後1時
間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
39
適正使用に関する
お願い
3. その他
Q14
タイケルブとカペシタビン併用療法による長期投与の影響は?
治療スケジュールと
注意事項
A
注意を要する ・
副作用とその対策
「主要な国内外臨床試験成績 ①海外臨床試験
(第Ⅲ相無作為化非盲検比較試
験:EGF100151)」の
「6ヵ月以上投与された症例で報告された主な有害事象」
(45頁)
を参照してください。
ご使用にあたって
Q15
脳転移巣に対する効果は?
Q16
タイケルブと併用する際に注意が必要な薬剤はありますか?
A
A
Q
&
A
タイケルブの乳癌脳転移巣に対する有効性は確立されていません。
タイケルブの乳癌脳転移巣に対する検討は、国際臨床試験
(EGF105084)
にて
11)
行われました 。
タイケルブは主にCYP3A4により代謝されるため、CYP3A4を阻害することが
知られている薬剤、CYP3A4を誘導することが知られている薬剤ならびに治療
域が狭くCYP3A4で代謝される薬剤は併用に注意してください。
「投与前の注意事項 ②相互作用」
(26頁)
参照
Q17
別添
引用文献
40
海外第Ⅲ相臨床試験において、57例に対して6ヵ月以上の長期投与が実施され
ました。6ヵ月以上投与された症例における有害事象の発現率は、全症例における
有害事象の発現率と比べ、下痢、便秘、口内炎、手足症候群 、発疹、皮膚乾燥、
疲労、四肢痛、背部痛、頭痛等において上昇を認めました。
タイケルブ投与期間中にグレープフルーツ、
グレープフルーツジュースは摂取してよいですか?
A
タイケルブの投与期間を通じて、グレープフルーツ、グレープフルーツジュースを
摂取しないようご注意ください。
タイケルブは主としてCYP3A4により代謝され、グレープフルーツ、グレープフ
ルーツジュースはCYP3A4を阻害することが知られています。
そのため、タイケルブの臨床試験では、投与期間中にグレープフルーツ、グレープ
フルーツジュースを摂取することは禁止されていました。したがって、タイケルブを
投与している期間にグレープフルーツ、グレープフルーツジュースを摂取した場合
の安全性及び有効性の情報は得られていません。
6 . 別添
①海外臨床試験
(第Ⅲ相無作為化非盲検比較試験:EGF100151)12、13)
※:
「6. 別添 参考」
( 60頁)参照
試験方法:
無作為化
カペシタビン1000 mg/m2
1日2回14日間投与
7日間
休薬
1クール
カペシタビン1250 mg/m2
1日2回14日間投与
1クール
カペシタビン1000 mg/m2
1日2回14日間投与
7日間
休薬
2 クール
7日間
休薬
カペシタビン1250 mg/m2
1日2回14日間投与
2 クール
ご使用にあたって
タイケルブ1250 mg 1日1回連日投与
タイケルブ+
カペシタビン併用群
カペシタビン
単独群
注意を要する ・
副作用とその対策
対 象: ・ 18歳以上の進行性又は転移性乳癌の女性患者
・ アントラサイクリン系薬剤、タキサン系薬剤及びトラスツズマブによる前治療歴を有する
・ カペシタビンによる前治療歴がない
・New Guidelines to Evaluate the Response to Treatment in Solid Tumors
(RECIST)
で定義される測定可能病変を有すること
※
・ ECOG-PS :0又は1
・ HER2の過剰発現
(IHC法による染色スコアが3+、
又はIHC法による染色スコアが2+かつ
FISH法にてHER2遺伝子増幅が確認された場合)
が認められること
治療スケジュールと
注意事項
試験概要
適正使用に関する
お願い
主要な国内外臨床試験成績
3クール
以降繰り返す
7日間
休薬
3クール
以降繰り返す
Q
&
A
主要評価項目:無増悪期間
(time to progression:TTP)
;無作為割り付け日から乳癌の増悪が確認さ
れた最初の時点又は乳癌による死亡のいずれか早い時点までの期間
別添
引用文献
注)本 項では、2005年11月15日カットオフデータによる中間報告書に基づく成績を紹介します。なお、安全性のみ2006年4月3日カットオフデータによる
中間報告書に基づきます。
41
適正使用に関する
お願い
有効性
タイケルブとカペシタビンの併用療法は、カペシタビン単独療法に比べ無増悪期間を有意に延長させました。
中央値はタイケルブとカペシタビン併用療法で36.9週間 、カペシタビン単独療法で19.7週間でした。
ハザード比は、カペシタビン単独 療法に対して0.51
[ 95%信頼区間:0.35〜 0.74、p=0.00032、
Log-rank検定]
でした。
治療スケジュールと
注意事項
■ TTPのカプランマイヤー曲線
(%)
100
ハザード比[95%信頼区間]
:0.51[0.35∼0.74]
Log-rank検定 p=0.00032
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
無増悪率
注意を要する ・
副作用とその対策
80
(n=160)
60
ご使用にあたって
40
カペシタビン2500 mg/m2
(n=161)
20
0
Q
&
A
0
10
20
30
60 (週)
50
別添
カペシタビン単独群
タイケルブ+カペシタビン併用群
評価例数
161
160
無増悪期間(中央値)
(週)
19.7
36.9
ハザード比[95%信頼区間]
p値 ※2
※1:カペシタビン単独群〔無増悪期間(中央値)19.7週間〕に対するハザード比
※2: Log-rank検定
引用文献
42
40
期間
0.51※1[0.35〜0.74]
0.00032
副作用はタイケルブとカペシタビン併用群の安全性解析対象198例中172例
(87%)
、カペシタビン単独群
の安全性解析対象191例中156例
(82%)に認められました。タイケルブ+カペシタビン併用群における
主な副作用は、下痢119例
(60%)
、手足症候 群97例
(49%)
、悪心80例
(40%)でした
(カットオフ日:
2006年4月3日)
。
タイケルブ+カペシタビン併用群
(n=198)
156(82)
172(87)
下痢 ※1
  71(37)
119(60)
悪心
  74(39)
  80(40)
嘔吐
  33(17)
  40(20)
口内炎
  18(  9)
  26(13)
腹痛
  22(12)
  11(  6)
消化不良
   4(  2)
  15(  8)
手足症候群
  93(49)
  97(49)
発疹
  23(12)
  49(25)
皮膚乾燥
  11(  6)
  18(  9)
爪の障害
   4(  2)
  10(  5)
疲労
  41(21)
  36(18)
粘膜の炎症
  21(11)
  27(14)
無力症
  18(  9)
  14(  7)
頭痛
   9(  5)
   8(  4)
末梢性感覚ニューロパシー
  10(  5)
   2(  1)
  34(18)
  22(11)
   9(  5)
  12(  6)
   1(<1)
  13(  7)
   9(  5)
   9(  5)
  11(  6)
   5(  3)
副作用発現例数(%)
胃腸障害
注意を要する ・
副作用とその対策
カペシタビン単独群
(n=191)
副作用の種類
治療スケジュールと
注意事項
■ 主な副作用発現状況(発現率5%以上)
適正使用に関する
お願い
安全性
※2
ご使用にあたって
皮膚及び皮下組織障害
全身障害及び投与局所様態
Q
&
A
神経系障害
食欲不振
別添
代謝及び栄養障害
筋骨格系及び結合組織障害
四肢痛
呼吸器 、胸郭及び縦隔障害
鼻出血
貧血
引用文献
血液及びリンパ系障害
臨床検査
好中球数減少
※1:下痢は、下痢、排便回数増加を含む。
※2:発疹は、発疹、ざ瘡、紅斑、皮膚炎を含む。
43
適正使用に関する
お願い
■ 重症度分類別の主な副作用
(%)
100
L+C タイケルブ+カペシタビン併用群(n=198) 重症度
90
C
80
発現率
治療スケジュールと
注意事項
60
40
30
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
別添
引用文献
44
60
20
10
0
12
C
37
9
19
15
Grade 2
1
C
14
10
26
28
下痢
Grade 1
L+C
49 49
23
14
Grade 4
Grade 3
L+C
70
50
カペシタビン単独群(n=191)
12
13
手足症候群※
L+C
C
1
39 40
13
25
12
28
<1
L+C
C
2
L+C
C
L+C
<1 21
18 2
17 20
7
9
悪心
※:手掌・足底発赤知覚不全症候群
注)各項目の割合は小数第1位を四捨五入しているため、合計値があわない場合がある。
4 1 8
15 3 10
嘔吐
7
9
疲労
25
C
1
12
3 8
6
18
発疹
2
■ 6ヵ月以上投与された症例で報告された主な有害事象(発現率10%以上)
有害事象発現例数(%)
長期投与例(6ヵ月以上投与した症例)
(n=57)
57
(100)
43(  75)
悪心
21
(  37)
発疹※2
21
(  37)
疲労
16(  28)
口内炎
13(  23)
皮膚乾燥
11
(  19)
背部痛
11
(  19)
嘔吐
10(  18)
便秘
10(  18)
骨痛
10(  18)
四肢痛
10(  18)
頭痛
  9(  16)
不眠症
  9(  16)
爪の障害
  8(  14)
腹痛
  8(  14)
粘膜の炎症
  8(  14)
呼吸困難
  8(  14)
食欲不振
  8(  14)
鼻咽頭炎
 7
(  12)
血中ビリルビン増加
 7
(  12)
消化不良
  6(  11)
関節痛
  6(  11)
Q
&
A
別添
下痢※1
ご使用にあたって
44(  77)
注意を要する ・
副作用とその対策
手足症候群
治療スケジュールと
注意事項
有害事象の種類
適正使用に関する
お願い
なお、長期投与例に該当した症例は57例であり、6ヵ月以上投与された症例における有害事象の発現率は、
全症例における有害事象の発現率と比べ、下痢、便秘、口内炎、手足症候群 、発疹、皮膚乾燥、疲労、四肢
痛、背部痛、頭痛等において上昇を認めました。
※1:下痢は、下痢、排便回数増加を含む。
※2:発疹は、発疹、ざ瘡、紅斑、皮膚炎を含む。
引用文献
45
適正使用に関する
お願い
②国内臨床試験
(第Ⅰ/Ⅱ相非無作為化非盲検試験:EGF109749)14)
試験概要
治療スケジュールと
注意事項
対 象 :
ア
ントラサイクリン系薬剤、タキサン系薬剤及びトラスツズマブによる前治療歴を有する
HER2過剰発現が確認された進行性又は転移性乳癌患者
試験方法 :
タ
イケルブ1250 mgを朝食の前後1時間以内を避けて連日経口投与し、カペシタビンは
1000 mg/m2 を1日2回14日間経口投与して7日間休薬するレジメンで併用投与しました。
評価項目 :
安
全性、忍容性、有効性
(臨床的有用率:CR、PR又は6ヵ月以上のSD)
患者背景
注意を要する ・
副作用とその対策
タイケルブとカペシタビンの併用による国内第Ⅰ/Ⅱ相試験において、第Ⅰ相パート6例及び第Ⅱ相パート45
例、合計51例が登録されました。
本項では2007年9月7日カットオフデータによる中間報告書に基づき、第Ⅰ相試験部分
(パート1)
の6例の
成績を紹介します。なお、安全性のみ2008年8月31日までに報告された事象に関する成績に基づきます。
有効性
ご使用にあたって
投与開始後6週間時点でのRECIST判定による抗腫瘍効果は、6例中1例がPR、5例がSDであり、PDは認
められませんでした。
評価例数
6
Q
&
A
別添
引用文献
46
例数
投与開始後6週間時点での最良総合効果
PR
SD
PD
1
5
0
27例中27例
(100%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。主な事象は、手足症候群20例
(74%)
、下痢18例
(67%)
、発疹14例
(52%)
、口内炎10例
(37%)
でした。
■ 副作用発現状況
発現例数(%)
胃腸障害
副作用の種類
発現例数(%)
神経系障害
18(67)
頭痛
  3(11)
口内炎
10(37)
浮動性めまい
  2(  7)
悪心
  6(22)
感染症及び寄生虫症
上腹部痛
  3(11)
爪囲炎
  4(15)
口唇炎
  3(11)
膿痂疹
  2(  7)
嘔吐
  2(  7)
代謝及び栄養障害
胃不快感
  2(  7)
食欲不振
便秘
  2(  7)
臨床検査
皮膚及び皮下組織障害
  8(30)
ALT増加※1
  9(33)
20(74)
AST増加※2
  8(30)
発疹
14(52)
血中ビリルビン増加
  8(30)
そう痒症
  8(30)
アルカリフォスファターゼ増加
  4(15)
皮膚乾燥
  6(22)
白血球数減少
  4(15)
色素沈着障害
  3(11)
好中球数減少
  3(11)
ざ瘡
  3(11)
赤血球数減少
  3(11)
嵌入爪
  2(  7)
高ビリルビン血症
  2(  7)
多形紅斑
  2(  7)
血小板数減少
  2(  7)
皮膚剥脱
  2(  7)
呼吸器 、胸郭及び縦隔障害
鼻出血
全身障害及び投与局所様態
疲労
11(41)
血液及びリンパ系障害
口渇
  2(  7)
貧血
  2(  7)
ご使用にあたって
手足症候群
注意を要する ・
副作用とその対策
下痢
治療スケジュールと
注意事項
副作用の種類
適正使用に関する
お願い
安全性
Q
&
A
  3(11)
別添
※1:アラニンアミノトランスフェラーゼ増加
※2:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
引用文献
47
適正使用に関する
お願い
副作用発現状況
①カペシタビン併用療法での副作用の発現状況
治療スケジュールと
注意事項
タイケルブとカペシタビンの併用による海外臨床試験での副作用発現状況13)
タイケルブとカペシタビンの併用による海外臨床試験
(EGF100151試験)
において、併用群198例中172例
(87%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。主な事象は、下痢119例
(60%)
、手足症候群
97例
(49%)
、悪心80例
(40%)
でした
(承認時)
。
198例
安全性評価対象例数
注意を要する ・
副作用とその対策
■ 重症度分類 ※1別 副作用発現状況
副作用発現例数(%)
胃腸障害
ご使用にあたって
悪心
嘔吐
口内炎
腹痛
消化不良
上腹部痛
便秘
口内乾燥
口腔内潰瘍形成
腹部膨満
鼓腸
嚥下障害
胃食道逆流性疾患
口唇水疱
口唇炎
胃炎
歯肉痛
別添
歯肉炎
痔核
口唇乾燥
アフタ性口内炎
口唇のひび割れ
舌痛
口唇潰瘍
大腸炎
消化器痛
引用文献
レッチング
皮膚及び皮下組織障害
手足症候群
発疹
皮膚乾燥
爪の障害
皮膚色素過剰
脱毛症
瘙痒症
48
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
副作用の種類
下痢
Q
&
A
172例(87%)
副作用発現例数(発現率)
全体
172(87)
119(60)
40(20)
80(40)
26(13)
11(  6)
15(  8)
7(  4)
6(  3)
4(  2)
8(  4)
2(  1)
4(  2)
4(  2)
2(  1)
3(  2)
2(  1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
97(49)
49(25)
10(  5)
18(  9)
6(  3)
7(  4)
7(  4)
Grade 1
28(14)
56(28)
56(28)
30(15)
18(  9)
8(  4)
9(  5)
4(  2)
5(  3)
4(  2)
6(  3)
2(  1)
3(  2)
2(  1)
3(  2)
3(  2)
2(  1)
0
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
0
0
1(<1)
26(13)
35(18)
4(  2)
17(  9)
6(  3)
7(  4)
3(  2)
Grade 2
78(39)
38(19)
23(12)
8(  4)
8(  4)
1(<1)
5(  3)
3(  2)
1(<1)
0
2(  1)
0
1(<1)
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
52(26)
11(  6)
1(<1)
6(  3)
0
0
4(  2)
Grade 3
60(30)
23(12)
1(<1)
2(  1)
0
2(  1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
19(10)
3(  2)
0
0
0
0
0
Grade 4
6(  3)
2(  1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
ざ瘡様皮膚炎
爪甲離床症
皮膚疼痛
色素沈着障害
剥脱性発疹
皮膚変色
水疱
爪破損
全身性皮疹
ひび・あかぎれ
紅斑性皮疹
皮膚剥脱
皮膚病変
皮膚潰瘍
乾皮症
多形紅斑
毛髪成長異常
多汗症
爪毒性
手掌紅斑
皮膚障害
皮膚肥厚
皮膚刺激
全身障害及び投与局所様態
疲労
粘膜の炎症
無力症
発熱
悪寒
末梢性浮腫
顔面浮腫
治癒不良
浮腫
疼痛
腋窩痛
代謝及び栄養障害
食欲不振
脱水
食欲減退
低カリウム血症
低ナトリウム血症
低蛋白血症
ラクトース不耐性
頭痛
味覚異常
嗜眠
末梢性感覚ニューロパシー
末梢性ニューロパシー
錯感覚
浮動性めまい
神経毒性
2(  1)
2(  1)
3(  2)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
2(  1)
2(  1)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
36(18)
14(  7)
27(14)
4(  2)
3(  2)
2(  1)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
22(11)
6(  3)
6(  3)
5(  3)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
8(  4)
8(  4)
7(  4)
2(  1)
5(  3)
3(  2)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
4(  2)
1(<1)
0
3(  2)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
2(  1)
1(<1)
2(  1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
1(<1)
18(  9)
18(  9)
4(  2)
1(<1)
7(  4)
3(  2)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
0
0
0
15(  8)
0
4(  2)
3(  2)
0
1(<1)
0
4(  2)
7(  4)
4(  2)
0
3(  2)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
3(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
14(  7)
9(  5)
5(  3)
0
0
1(<1)
0
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
6(  3)
2(  1)
2(  1)
0
1(<1)
0
1(<1)
4(  2)
1(<1)
2(  1)
2(  1)
2(  1)
0
1(<1)
0
Grade 3
1(<1)
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
4(  2)
0
2(  1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
2(  1)
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
Grade 4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
Q
&
A
0
0
0
0
0
0
2(  1)
0
1(<1)
0
0
0
引用文献
神経系障害
2(  1)
4(  2)
2(  1)
Grade 2
別添
壊死
4(  2)
1(<1)
4(  2)
ご使用にあたって
斑状丘疹状皮疹
痂皮
5(  3)
Grade 1
注意を要する ・
副作用とその対策
皮膚亀裂
6(  3)
治療スケジュールと
注意事項
斑状皮疹
全体
適正使用に関する
お願い
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
副作用の種類
0
0
0
0
0
0
0
0
(次頁へ続く)
49
適正使用に関する
お願い
■ 重症度分類 ※1別 副作用発現状況(続き)
神経系障害(続き)
知覚過敏
異常感覚
治療スケジュールと
注意事項
感覚鈍麻
嗅覚錯誤
神経痛
血管迷走神経性失神
感染症及び寄生虫症
限局性感染
爪感染
鼻炎
皮膚感染
注意を要する ・
副作用とその対策
爪囲炎
上気道感染
膀胱炎
鼻咽頭炎
口腔カンジダ症
尿路感染
耳感染
大腸菌性敗血症
ご使用にあたって
真菌感染
真菌性皮疹
足部白癬
筋骨格系及び結合組織障害
四肢痛
関節痛
筋痙縮
筋痛
背部痛
骨痛
Q
&
A
殿部痛
関節硬直
筋骨格硬直
全体
2(  1)
1(<1)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
6(  3)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
3(  2)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
12(  6)
2(  1)
3(  2)
4(  2)
4(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
Grade 1
2(  1)
1(<1)
2(  1)
2(  1)
0
0
1(<1)
0
2(  1)
0
2(  1)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
0
8(  4)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
Grade 2
0
0
0
0
1(<1)
0
5(  3)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
1(<1)
3(  2)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
Grade 3
0
0
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
1(<1)
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
Grade 4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
重感
1(<1)
1(<1)
0
0
0
体重減少
2(  1)
1(<1)
1(<1)
0
0
ヘモグロビン減少
5(  3)
1(<1)
4(  2)
0
0
臨床検査
駆出率減少 ※2
別添
血中ビリルビン増加
血中アルカリホスファターゼ増加
7(  4)
5(  3)
3(  2)
2(  1)
1(<1)
2(  1)
3(  2)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
白血球数減少
2(  1)
0
2(  1)
0
0
腎クレアチニン・クリアランス減少
2(  1)
1(<1)
1(<1)
0
0
AST増加 ※3
好中球数減少
血小板数減少
眼障害
引用文献
流涙増加
眼乾燥
結膜炎
眼刺激
視覚障害
眼瞼浮腫
角膜炎
霧視
眼球乾燥
50
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
副作用の種類
1(<1)
1(<1)
2(  1)
6(  3)
4(  2)
5(  3)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
2(  1)
4(  2)
3(  2)
2(  1)
2(  1)
0
1(<1)
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
2(  1)
1(<1)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
呼吸器 、胸郭及び縦隔障害
鼻出血
呼吸困難
咳嗽
肺塞栓症
アレルギー性鼻炎
喘息
労作性呼吸困難
鼻部不快感
鼻乾燥
副鼻腔障害
貧血
好中球減少症
白血球減少症
血小板減少症
リンパ球減少症
血液毒性
精神障害
不眠症
抑うつ気分
気分変動
肝胆道系障害
高ビリルビン血症
肝毒性
胆嚢炎
生殖系及び乳房障害
腟分泌物
女性生殖器痛
生殖器の炎症
腟出血
腟の炎症
心臓障害
動悸
心室機能不全
5(  3)
2(  1)
1(<1)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
9(  5)
5(  3)
2(  1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
7(  4)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
5(  3)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
13(  7)
1(<1)
2(  1)
0
2(  1)
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
4(  2)
0
1(<1)
1(<1)
2(  1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
2(  1)
0
0
0
1(<1)
0
0
1(<1)
0
0
0
6(  3)
0
1(<1)
0
1(<1)
0
2(  1)
0
0
0
3(  2)
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
Grade 3
0
2(  1)
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
3(  2)
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
Grade 4
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
回転性めまい
2(  1)
2(  1)
0
0
0
ほてり
低血圧
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
排尿困難
2(  1)
1(<1)
0
1(<1)
0
皮膚裂傷
1(<1)
1(<1)
0
0
0
傷害、中毒及び処置合併症
良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)
急性骨髄性白血病
皮膚の新生物
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
引用文献
蒼白
腎及び尿路障害
別添
血管障害
Q
&
A
0
プリンツメタル狭心症
耳及び迷路障害
ご使用にあたって
うつ病
13(  7)
Grade 2
注意を要する ・
副作用とその対策
血液及びリンパ系障害
Grade 1
治療スケジュールと
注意事項
鼻漏
鼻潰瘍
全体
適正使用に関する
お願い
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
副作用の種類
1(<1)
0
※1:NCI CTCAE 1) ver. 3.0に基づく評価
※2:重症度(Grade)不明1例を含む。
※3:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
51
適正使用に関する
お願い
本剤とカペシタビンの併用による国内臨床試験での副作用発現状況14)
本剤とカペシタビンの併用による国内臨床試験
(EGF109749)
において、調査例数27例中27例
(100%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。主な事象は、手足症候群20例
(74%)
、下痢18例
(67%)
、発疹14例
(52%)
、口内炎10例
(37%)
でした。
治療スケジュールと
注意事項
安全性評価対象例数
27例(100%)
タイケルブ1250 mg+カペシタビン2000 mg/m2
副作用の種類
胃腸障害
注意を要する ・
副作用とその対策
口内炎
悪心
上腹部痛
口唇炎
嘔吐
胃不快感
便秘
皮膚及び皮下組織障害
ご使用にあたって
手足症候群
発現例数(%)
18(67)
10(37)
3(11)
6(22)
3(11)
2(  7)
2(  7)
2(  7)
20(74)
Grade 1
12(44)
10(37)
3(11)
5(19)
3(11)
2(  7)
2(  7)
2(  7)
12(44)
Grade 2
5(19)
0
1(  4)
0
0
0
0
0
8(30)
Grade 3
1(  4)
0
0
0
0
0
0
0
0
発疹
14(52)
11(41)
2(  7)
1(  4)
皮膚乾燥
6(22)
5(19)
1(  4)
0
瘙痒症
色素沈着障害
ざ瘡
嵌入爪
多形紅斑
皮膚剥脱
全身障害及び投与局所様態
疲労
口渇
神経系障害
頭痛
浮動性めまい
感染症及び寄生虫症
8(30)
3(11)
3(11)
2(  7)
2(  7)
2(  7)
11(41)
2(  7)
3(11)
2(  7)
7(26)
3(11)
3(11)
1(  4)
2(  7)
2(  7)
10(37)
3(11)
2(  7)
1(  4)
0
0
1(  4)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2(  7)
0
0
食欲不振
8(30)
7(26)
1(  4)
0
ALT増加※1
9(33)
7(26)
1(  4)
1(  4)
血中ビリルビン増加
8(30)
4(15)
4(15)
0
3(11)
別添
アルカリフォスファターゼ増加
白血球数減少
引用文献
好中球数減少
赤血球数減少
高ビリルビン血症
8(30)
4(15)
4(15)
3(11)
3(11)
2(  7)
6(22)
4(15)
1(  4)
0
3(11)
0
1(  4)
0
2(  7)
0
2(  7)
0
0
2(  7)
1(  4)
0
4(15)
AST増加※2
0
0
臨床検査
3(11)
1(  4)
代謝及び栄養障害
2(  7)
膿痂疹
爪囲炎
0
1(  4)
0
0
1(  4)
0
0
血小板数減少
2(  7)
2(  7)
0
0
鼻出血
2(  7)
2(  7)
0
0
貧血
3(11)
1(  4)
1(  4)
1(  4)
呼吸器 、胸郭及び縦隔障害
血液及びリンパ系障害
52
副作用発現例数(発現率)
■ EGF109749試験における副作用発現率(発現率5%以上)
下痢
Q
&
A
27例
※1:アラニンアミノトランスフェラーゼ増加
※2:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
Grade 4は認められていない。
本剤の単独投与による国内臨床試験
(EGF100642、EGF104911)において、調査例数122例中120例
(98%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。主な事象は、下痢82例
(67%)
、発疹56例
(46%)
、口内炎49例
(40%)
でした。
120例(98%)
副作用発現例数(発現率)
■ 重症度分類 ※1別 副作用発現状況
タイケルブ1500 mg
副作用の種類
副作用発現例数(%)
下痢
口内炎
悪心
嘔吐
便秘
胃不快感
口唇炎
上腹部痛
腹痛
胃炎
歯肉炎
消化不良
胃腸出血
胃潰瘍
下腹部痛
血便排泄
口唇のひび割れ
口唇びらん
歯肉出血
痔核
心窩部不快感
舌炎
舌障害
腹水
嚥下障害
肛門周囲痛
33(27)
12(10)
17(14)
6(  5)
6(  5)
6(  5)
4(  3)
4(  3)
4(  3)
3(  2)
3(  2)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
30(25)
47(39)
38(31)
14(11)
27(22)
10(  8)
5(  4)
6(  5)
4(  3)
4(  3)
4(  3)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
3(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
0
Grade 2
68(56)
31(25)
肛門出血
1(<1)
1(<1)
発疹
56(46)
35(29)
皮膚乾燥
26(21)
19(16)
皮膚及び皮下組織障害
瘙痒症
脂漏性皮膚炎
剥脱性発疹
皮膚剥脱
手掌・足底発赤知覚不全症候群
湿疹
面皰
嵌入爪
33(27)
18(15)
15(12)
10(  8)
8(  7)
8(  7)
7(  6)
5(  4)
5(  4)
5(  4)
27(22)
8(  7)
7(  6)
6(  5)
5(  4)
6(  5)
5(  4)
3(  2)
5(  4)
4(  3)
5(  4)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
0
2(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
0
21(17)
4(  3)
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
Grade 4
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
21(17)
0
0
7(  6)
0
0
6(  5)
9(  7)
8(  7)
4(  3)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
Q
&
A
0
0
引用文献
ざ瘡
爪の障害
11(  9)
Grade 3
別添
舌苔
82(67)
49(40)
Grade 1
ご使用にあたって
鼓腸
口内乾燥
120(98)
注意を要する ・
副作用とその対策
胃腸障害
全体
治療スケジュールと
注意事項
122例
安全性評価対象例数
適正使用に関する
お願い
②単独投与での副作用の発現状況15、16)
0
0
0
0
0
0
0
0
(次頁へ続く)
53
適正使用に関する
お願い
■ 重症度分類 ※1別 副作用発現状況(続き)
皮膚及び皮下組織障害(続き)
ひび・あかぎれ
紅斑
治療スケジュールと
注意事項
接触性皮膚炎
ざ瘡様皮膚炎
多形紅斑
脱毛症
皮膚反応
色素沈着障害
皮脂欠乏性湿疹
丘疹
紅色汗疹
注意を要する ・
副作用とその対策
水疱
全身紅斑
中毒性皮疹
爪痛
皮膚炎
臨床検査
AST増加 ※2
体重減少
全体
4(  3)
3(  2)
3(  2)
3(  2)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
17(14)
15(12)
3(  2)
4(  3)
2(  2)
2(  2)
0
3(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
0
12(10)
9(  7)
Grade 2
1(<1)
0
2(  2)
1(<1)
3(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
0
0
0
0
1(<1)
0
1(<1)
5(  4)
6(  5)
Grade 3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
Grade 4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
ご使用にあたって
14(11)
7(  6)
6(  5)
1(<1)
0
血中アルカリホスファターゼ増加
13(11)
10(  8)
2(  2)
1(<1)
0
7(  6)
5(  4)
白血球数減少
ヘモグロビン減少
リンパ球数減少
赤血球数減少
尿中血陽性
ヘマトクリット減少
血中尿酸増加
尿蛋白
駆出率減少
血中アルブミン減少
血小板数減少
血中カルシウム増加
好塩基球数増加
好酸球数増加
別添
好中球数増加
白血球数増加
C-反応性蛋白増加
リンパ球数増加
γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 血小板数増加
血中カリウム増加
血中クレアチニン増加
引用文献
血中コレステロール増加
血中ブドウ糖増加
血中尿素減少
血中尿素増加
総蛋白減少
体重増加
尿比重
尿比重増加
54
4(  3)
4(  3)
Grade 1
血中ビリルビン増加
ALT増加※3
好中球数減少
Q
&
A
タイケルブ1500 mg
副作用の種類
13(11)
8(  7)
7(  6)
6(  5)
6(  5)
5(  4)
4(  3)
4(  3)
4(  3)
3(  2)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
8(  7)
3(  2)
0
6(  5)
6(  5)
1(<1)
4(  3)
4(  3)
3(  2)
3(  2)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
0
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
4(  3)
5(  4)
2(  2)
2(  2)
0
0
4(  3)
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
4(  3)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
全身障害及び投与局所様態
疲労
全体
発熱
浮腫
倦怠感
胸部不快感
口渇
熱感
冷感
疼痛
代謝及び栄養障害
高カリウム血症
高カルシウム血症
低アルブミン血症
低ナトリウム血症
食欲減退
低クロール血症
呼吸器 、胸郭及び縦隔障害
鼻乾燥
咽喉頭疼痛
呼吸困難
鼻漏
湿性咳嗽
発声障害
鼻部不快感
神経系障害
頭痛
味覚異常
浮動性めまい
傾眠
口の錯感覚
体位性めまい
感染症及び寄生虫症
蜂巣炎
咽頭炎
眼瞼感染
四肢膿瘍
帯状疱疹
尿路感染
肺感染
鼻炎
臍炎
3(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
36(30)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
13(11)
7(  6)
5(  4)
4(  3)
4(  3)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
12(10)
8(  7)
3(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
8(  7)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
3(  2)
0
0
0
5(  4)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
1(<1)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
11(  9)
7(  6)
4(  3)
4(  3)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
10(  8)
7(  6)
3(  2)
1(<1)
0
1(<1)
4(  3)
0
24(20)
1(<1)
2(  2)
1(<1)
2(  2)
7(  6)
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
5(  4)
0
1(<1)
0
0
0
0
0
2(  2)
0
1(<1)
0
2(  2)
0
0
0
0
2(  2)
1(<1)
0
0
1(<1)
0
4(  3)
1(<1)
1(<1)
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
7(  6)
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
Q
&
A
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
引用文献
鼻咽頭炎
9(  7)
8(  7)
別添
爪囲炎
感染
3(  2)
24(20)
Grade 4
ご使用にあたって
鼻出血
咳嗽
Grade 3
注意を要する ・
副作用とその対策
食欲不振
高血糖
11(  9)
Grade 2
治療スケジュールと
注意事項
末梢性浮腫
胸痛
33(27)
Grade 1
適正使用に関する
お願い
タイケルブ1500 mg
副作用の種類
0
0
(次頁へ続く)
55
適正使用に関する
お願い
■ 重症度分類 ※1別 副作用発現状況(続き)
眼障害
全体
眼瘙痒症
角膜びらん
治療スケジュールと
注意事項
眼乾燥
眼部不快感
眼瞼痙攣
結膜炎
結膜充血
複視
霧視
霰粒腫
血管障害
注意を要する ・
副作用とその対策
潮紅
ほてり
血管拡張
腎及び尿路障害
血尿
排尿困難
ご使用にあたって
筋骨格系及び結合組織障害
背部痛
筋骨格硬直
心臓障害
心室機能不全
上室性期外収縮
心室性期外収縮
洞性頻脈
血液及びリンパ系障害
貧血
鉄欠乏性貧血
白血球減少症
肝胆道系障害
高ビリルビン血症
別添
肝機能異常
傷害、中毒及び処置合併症
爪裂離
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
6(  5)
3(  2)
4(  3)
筋骨格痛
1(<1)
1(<1)
四肢痛
関節痛
1(<1)
1(<1)
1(<1)
筋痙縮
2(  2)
1(<1)
蛋白尿
膀胱炎様症状
Q
&
A
タイケルブ1500 mg
副作用の種類
2(  2)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
Grade 1
2(  2)
0
0
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
1(<1)
0
6(  5)
3(  2)
1(<1)
4(  3)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
3(  2)
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
0
2(  2)
2(  2)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
2(  2)
0
1(<1)
Grade 2
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
2(  2)
1(<1)
1(<1)
0
0
0
Grade 3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1(<1)
0
Grade 4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
皮膚裂傷
1(<1)
1(<1)
0
0
0
不眠症
2(  2)
2(  2)
0
0
0
精神障害
耳及び迷路障害
回転性めまい
引用文献
乗物酔い
免疫系障害
季節性アレルギー
1(<1)
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
1(<1)
1(<1)
0
0
0
※1:NCI CTCAE ver. 3.0に基づく評価
※2:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
※3:アラニンアミノトランスフェラーゼ増加
1)
1(<1)
社内集計
注)本剤の承認された用法・用量:カペシタビンとの併用において、通常、成人にはラパチニブとして1250 mgを1日1回 、食事の1時間以上前又は食後1時
間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
56
適正使用に関する
お願い
薬物相互作用一覧表
■ CYP3A4を阻害する薬剤等
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※1
トルバナシン
113
バルプロ酸ナトリウム
デパケン
117
フルボキサミンマレイン酸塩
デプロメール、
ルボックス
123
トフィソパム
グランダキシン
212
アミオダロン塩酸塩
アンカロン
212/217
ベラパミル塩酸塩
ワソラン
217
ジルチアゼム塩酸塩
ヘルベッサー
213
モザバプタン塩酸塩
232
主な製品名※1
614
ジョサマイシン
ジョサマイ、
ジョサマイシン
614
テリスロマイシン
ケテック
617
ボリコナゾール
ブイフェンド
619
ランソプラゾール・アモキシ
ランサップ
シリン・クラリスロマイシン
625
アタザナビル硫酸塩
625
ダルナビル エタノール付加物 プリジスタ
フィズリン
625
デラビルジンメシル酸塩※2
シメチジン
タガメット
252/629
ミコナゾール※2
フロリード
625
ホスアンプレナビルカルシ
レクシヴァ
ウム水和物
399
シクロスポリン
サンディミュン、
ネオーラル
625
メシル酸ネルフィナビル
ビラセプト
625
リトナビル
ノービア
ロピナビル・リトナビル
カレトラ
レイアタッツ
レスクリプター
タクロリムス水和物
プログラフ
429
イマチニブメシル酸塩
グリベック
429
ビカルタミド
カソデックス
625
硫酸インジナビル エタノー
クリキシバン
ル付加物
611
キヌプリスチン・ダルホプリ
シナシッド
スチン配合
629
イトラコナゾール
イトリゾール
629
フルコナゾール
ジフルカン
614
エリスロマイシン
エリスロシン
629
ホスフルコナゾール
プロジフ
614
クラリスロマイシン
クラリシッド、
クラリス
-
グレープフルーツジュース
飲食物
※1:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
※2:添付文書には「CYP3A」を阻害する旨が記載されている。
ご使用にあたって
399
625
注意を要する ・
副作用とその対策
トフィソパム
一般名
治療スケジュールと
注意事項
112
薬効
分類番号
Q
&
A
■ CYP3A4を誘導する薬剤等
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
イソミタール
117
モダフィニル
モディオダール
フェノバルビタール
フェノバール
219
ボセンタン水和物
トラクリア
113
フェニトイン
アレビアチン、
ヒダントール
245
デキサメタゾン
デカドロン、
リメタゾン
113
フェニトイン・フェノバルビ
複合アレビアチン
タール
245
デキサメタゾンリン酸エス
オルガドロン
テルナトリウム
113
フェニトイン・フェノバルビ ヒダ ントールD、
タール・安息香酸ナトリウム ヒダ ント ールE、
ヒダントールF
カフェイン
616/623
リファンピシン
リファジン、
リマクタン
113/117
カルバマゼピン
625
エファビレンツ
ストックリン
625
ネビラピン
ビラミューン
117
クロルプロマジン塩 酸 塩・
プロメタジン塩酸塩・フェノ ベゲタミン
バルビタール
テグレトール
-
引用文献
アモバルビタール
112/113
別添
112
セイヨウオトギリソウ
(St. Johnʼs Wort、セント・ 飲食物
ジョーンズ・ワート)
含有食品
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
57
適正使用に関する
お願い
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
■ 治療域が狭くCYP3A4で代謝される薬剤
薬効
分類番号
-
一般名
ミダゾラム
(経口剤)
主な製品名※
国内未発売
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
■ プロトンポンプ阻害剤
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
232
エソメプラゾール
ネキシウム
232
オメプラゾール
オメプラール
232
ランソプラゾール
タケプロン
232
ラベプラゾール
パリエット
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
■ 治療域が狭くCYP3A4又はCYP2C8で代謝される薬剤
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
131/399
シクロスポリン
ネオメルク、
シクロスポリンカ
プセル、
アマドラカプセル
211
ジギトキシン
ジギトキシン
212
ジソピラミド
ジソピラミド、
リスモダンR、
ノルペース
オーラップ
212
硫酸キニジン
硫酸キニジン
プログラフ、
プロトピック、
タリムス
424
パクリタキセル
タキソール、
パクリタキセル
424
ビノレルビン酒石酸塩
ナベルビン
113
エトスクシミド
エピレオプチマル、
ザロンチン
113
ゾニサミド
エクセグラン、
エクセミド
113/117
カルバマゼピン
カルバマゼピン、
テグレトール
114
エルゴタミン配合
カフェルゴット、
クリアミン
117
ピモジド
131/269/
399
タクロリムス水和物
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
■ P-糖蛋白質を阻害する薬剤
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
131/399
シクロスポリン
ネオメルク、
シクロスポリンカ
プセル、
アマドラカプセル
212/217
ベラパミル塩酸塩
ワソラン
212
硫酸キニジン
硫酸キニジン
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※
265
ケトコナゾール
ケトパミン、
ニゾラール
263/614
エリスロマイシン
エリスロマイシン
629
イトラコナゾール
イトラコナゾール
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
別添
■ P-糖蛋白質を誘導する薬剤等
薬効
分類番号
616/623
-
一般名
リファンピシン
■ P-糖蛋白質の基質薬剤
主な製品名※
リファジン、
リマクタン
引用文献
セイヨウオトギリソウ
(St. Johnʼs Wort、セント・ 飲食物
ジョーンズ・ワート)
含有食品
一般名
主な製品名※
211
ジゴキシン
ジゴシン、
ジゴキシン
424
ノギテカン塩酸塩
ハイカムチン
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
■ イリノテカン
薬効
分類番号
424
■ パゾパニブ塩酸塩
一般名
イリノテカン
主な製品名※
トポテシン、
カンプト
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
58
薬効
分類番号
薬効
分類番号
429
一般名
パゾパニブ塩酸塩
主な製品名※
ヴォトリエント
※:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※1
薬効
分類番号
一般名
主な製品名※1
ベプリコール
硫酸キニジン
硫酸キニジン
117
クロルプロマジン塩酸塩
ウインタミン、
コントミン
218
プロブコール
シンレスタール、
ロレルコ
117
スピペロン
スピロピタン
117
チミペロン
トロペロン
232
オメプラゾール
オメプラゾール、
オメプラゾン
117
トラゾドン塩酸塩
デジレル、
レスリン
232
ファモチジン
ガスター
249
ミトタン
オペプリム
117
ノルトリプチリン塩酸塩
ノリトレン
252/629
ミコナゾール
フロリード
117
ハロペリドール
セレネース
117
ピパンペロン塩酸塩
プロピタン
259
イミダフェナシン
ウリトス、
ステーブラ
117
ピモジド
オーラップ
259
コハク酸ソリフェナシン
ベシケア
117
フルフェナジンマレイン酸塩 フルメジン
259
プロピベリン塩酸塩
バップフォー
117
プロクロルペラジンメシル
ノバミン
酸塩
259
酒石酸トルテロジン
デトルシトール
117
プロペリシアジン
ニューレプチル
339
アレンドロン酸ナトリウム オンクラスト、
水和物
テイロック
117
ブロムペリドール
インプロメン
422
ドキシフルリジン
フルツロン
117
ペルフェナジン
トリラホン、
ピーゼットシー
423
アムルビシン塩酸塩
カルセド
429
ボルテゾミブ
ベルケイド
117
塩酸マプロチリン
ルジオミール
429
三酸化ヒ素
トリセノックス
117
トリフロペラジンマレイン酸塩 トリフロペラジン
449
エバスチン
エバステル
117
リスペリドン
リスパダール
613
アモキシシリン※2 水和物
117
レボメプロマジン
ヒルナミン、
レボトミン
サワシリン、
パセトシン
614
アジスロマイシン水和物
ジスロマック
117
クロミプラミン塩酸塩
アナフラニール
614
エリスロマイシン
エリスロシン
117
スルトプリド塩酸塩
バルネチール
117
塩酸メチルフェニデート
コンサータ
614
クラリスロマイシン
クラリシッド、
クラリス
117
モサプラミン塩酸塩
クレミン
614
テリスロマイシン
ケテック
ボリコナゾール
ブイフェンド
スルピリド
アビリット、
ドグマチール、
ミラドール
617
117/232
619
ランサップ
119
チアプリド塩酸塩
グラマリール
ランソプラゾール、
アモキシシリン水和物、
クラリスロマイシン
119
ドネペジル塩酸塩
アリセプト
624
スパルフロキサシン
スパラ
211
ベスナリノン
アーキンZ
624
プルリフロキサシン
スオード
211/222
エフェドリン塩酸塩
エフェドリン
212
アミオダロン塩酸塩
アンカロン
624
メシル酸ガレノキサシン水
ジェニナック
和物
212
アプリンジン塩酸塩
アスペノン
624
モキシフロキサシン塩酸塩
アベロックス
212
ジゾピラミド
リスモダン
624
リネゾリド
ザイボックス
212
シベンゾリンコハク酸塩
シベノール
625
212
ソタロール塩酸塩
ソタコール
ホスカルネットナトリウム
ホスカビル
水和物
212
ピルメノール塩酸塩
ピメノール
629
フルコナゾール
ジフルカン
212
フレカイニド酢酸塩
タンボコール
629
ホスフルコナゾール
プロジフ
212
プロカインアミド塩酸塩
アミサリン
641
イセチオン酸ペンタミジン
ベナンバックス
212
ニフェカラント塩酸塩
シンビット
725
バルデナフィル塩酸塩水和物 レビトラ
212
ピルジカイニド塩酸塩水和物 サンリズム
799
アデノシン
アデノスキャン
212
プロパフェノン塩酸塩
821
フェンタニルクエン酸塩、
ドロペリドール
タラモナール
プロノン
Q
&
A
引用文献
ベプリジル塩酸塩水和物
212
別添
212
トフラニール
ご使用にあたって
ドロレプタン
イミプラミン塩酸塩
注意を要する ・
副作用とその対策
ドロペリドール
117
治療スケジュールと
注意事項
111
適正使用に関する
お願い
■ QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤、抗不整脈薬
※1:剤形及び規格に関する記載(錠、50mg等)は省略した。
※2:胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症治療(クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用)時
59
適正使用に関する
お願い
参考
■ ECOG PS17)
スコア
治療スケジュールと
注意事項
注意を要する ・
副作用とその対策
ご使用にあたって
Q
&
A
別添
引用文献
60
患者の状態
0
無症状で社会的活動ができ、制限をうけることなく発病前と同等にふるまえる。
1
軽度の症状があり、肉体労働は制限をうけるが、歩行、軽労働や座業はできる。
2
歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。
軽作業はできないが日中50%以上は起居している。
3
身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
4
身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている。
7. 引用文献
2)社内資料:海外臨床試験
(EGF105485)
3)The Allele Frequency (http://www.allelefrequencies.net/)
  5)
Lacouture, M.E., et al.:Breast Cancer Res Treat, 114, 485-493
(2009)
  6)
Sifton, D.W., et al.:Physicianʼs Desk Reference;Capecitabine. Montvale. NJ:Medical
Economics Company, Inc. 2002
  8)
渡辺 亨 ほか:日本臨床, 60, 603-611
(2002)
  9)
Bast, R.C., et al.:J Clin Oncol, 19, 1865-1878
(2001)
10)
Toi, M., et al.: Br J Cancer, 101, 1676-1682(2009)
11)
Lin, N.U., et al.: Clin Cancer Res, 15, 1452-1459(2009)
注意を要する ・
副作用とその対策
  7)
日本循環器学会学術委員会合同研究班:Circ J, 71
(Suppl. Ⅳ)
, 1205-1253
(2007)
(http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_ohe_h.pdf)
治療スケジュールと
注意事項
  4)
日本臨床検査医学会:診断群別臨床検査のガイドライン2003
(http://www.jscp.org/booklet/guideline/)
適正使用に関する
お願い
  1)
Common Terminology Criteria for Adverse Events
(National Cancer Institute, http://ctep.cancer.gov)
ご使用にあたって
12)
Geyer, C.E., et al.:New Engl J Med, 355, 2733-2743
(2006)
13)
社内資料:海外第Ⅲ相試験
(EGF100151)
14)
社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験
(EGF109749)
15)
社内資料:国内第Ⅱ相試験
(EGF100642)
16)
社内資料:国内第Ⅱ相試験
(EGF104911)
17)
国立がんセンター内科レジデント 編:がん診療レジデントマニュアル
(第4版)
. 医学書院, 東京
(2009)
Q
&
A
別添
引用文献
61
販 売 開 始 年 月
2009年6月
2009年4月
国際誕生年月
2007年3月
2009年6月
再審査期間満了年月
日本標準商品分類番号
874291
承
認
番
号
22100AMX00647
承
認
年
月
薬価基準収載年月
商品名
貯
【警 告】
(1)本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設に
おいて、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで本療法
が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また治療開始に
先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意
を得てから投与すること。
(2)重篤な肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告
されているので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査
を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤投与中に重篤な肝機能
障害がみられた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を
行うこと。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「重要な基本的注意」
及び「重大な副作用」の項参照)
(3)間質性肺炎、肺臓炎等の間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った例も
報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の
確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。異常が認め
られた場合には、投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
(「用法・
用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「重大な
副作用」の項参照)
なお、本剤の使用にあたっては、本剤及び併用薬剤の添付文書を熟読
すること。
和名
洋名
法
タイケルブ® 錠250mg
Tykerb® Tablets 250mg
一般名
使
室温保存
用
2017年4月(8年)
和名
ラパチニブトシル酸塩水和物
洋名
期
Lapatinib Tosilate Hydrate
限
包装に表示
<海外臨床試験
(EGF100151試験)
における本剤の休薬、減量及び中止基準>
駆出率低下及び間質性肺炎による休薬、減量及び中止基準
(*A)
有害事象
発現回数
処置
回復:投与継続
投与継続
(1∼2週後
に再検)
1回目
無症候性の
駆出率低下注1)
持続:休薬
(3週以内に
再検)
2回目
(減量前)
1回目に準じる
2回目
(減量後)
中止
症候性の駆出率低下
(Grade 3、4)
−
中止
間質性肺炎
(Grade 3、4)
−
中止
肝機能検査値異常による休薬、減量及び中止基準(*B)
総ビリルビン
>2.0×ULN
(直接ビリルビン>35%注2))
中止
>3.0×ULN
休薬(2週後に再検)
有効性が得られている場合、
1000mg/日に減量して
再開可能
>5.0×ULN注3)
(無症候性にて2週間継続)
成分・含量
1錠中にラパチニブトシル酸塩水和物405mg
(ラパチニブとして250mg)
を
含有する。
添加物
結晶セルロース、ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸
マグネシウム、
ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール400、ポリソルベート
80、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄
2. 性状
本剤は黄色楕円形のフィルムコーティング錠であり、識別コード及び形状は以下のとおりである。
販売名
識別コード
タイケルブ錠
250mg
GS XJG
表
長径:19.1mm
短径:10.5mm
裏
側面
厚さ:6.9mm
上記以外
>3.0×ULN
(症候性注4))
継続(1週間ごとに再検)
ALT>3.0×ULNが
4週間継続した場合は中止
>3.0×ULN
(無症候性)
−
継続
≦3.0×ULN
質量
注2)測定していない場合は>35%とみなす
注3)ALT>5.0×ULN発現時点で3日以内に再検し、その後1週間毎に検査
注4)肝炎又は過敏症の徴候・症状(疲労、嘔気、嘔吐、右上腹部の痛みあるいは圧痛、発熱、発疹又は好
酸球増加)
のいずれかの発現もしくは増悪
927.0mg
好中球数、血小板数、ヘモグロビン、クレアチニン及びクレアチニンクリアランス検査値異常による
休薬、減量及び中止基準
(*C)
効 能 ・ 効 果
HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳癌
効能・効果に関連する使用上の注意
(1)
「臨床成績」の項の内容を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
(2)
十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、HER2過剰発現が確認された
患者に投与すること。
(3)
本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサン系抗悪性腫瘍剤及び
トラスツズマブ
(遺伝子組換え)
による化学療法後の増悪もしくは再発例を対象とすること。
(4)
本剤の術前・術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
(5)
初回化学療法における本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法に関して、有効性及び安全性
は確立していない。
用 法 ・ 用 量
カペシタビンとの併用において、通常、成人にはラパチニブとして1250mgを1日1回、食事の1時間以上前
又は食後1時間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
用法・用量に関連する使用上の注意
(1)
本剤を含むがん化学療法は、
「臨床成績」
の項の内容、特に、用法・用量及び用量調節方法を十
分に理解した上で行うこと。
(2)本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。
(3)
食後に本剤を投与した場合、Cmax及びAUCが上昇するとの報告がある。食事の影響を避けるため
食事の前後1時間以内の服用は避けること。
(「薬物動態」
の項参照)
(4)
1回の投与量を1日2回に分割投与した場合、AUCが上昇するとの報告があるので、分割投与し
ないこと。
(5)副作用により、本剤を休薬、減量又は中止する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて以
下の基準を考慮すること。
62
処置
ALT
>8.0×ULN
組 成 ・ 性 状
1. 組成
持続:中止
注1)LVEFがベースラインから20%以上低下かつ施設基準値を下回った場合
有害事象
【禁 忌】
(次の患者には投与しないこと)
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(「妊婦、産婦、授乳婦等への
投与」の項参照)
回復:1000mg/日に
減量して再開可能
有害事象
処置
500/mm3 Neu<1000/mm3
25000/mm3 Pt<75000/mm3
6.5g/dL Hb<9.0g/dL注5)
1.5mg/dL<Cre 6×ULN
CCr<40mL/min
休薬
(Grade 1以下に回復するまで最大14日間可能)
した後、
1回目:減量せず再開
2∼3回目:減量せず又は1000mg/日に減量して再開
Neu<500/mm3
Pt<25000/mm3
Hb<6.5g/dL注5)
Cre>6×ULN
休薬
(Grade 1以下に回復するまで最大14日間可能)
した後、
減量、継続、再開等は事象毎に判断
注5)輸血時は輸血後の数値
上記*A∼*C以外の有害事象発現時の休薬、減量及び中止基準
有害事象
処置
Grade 2
1∼2回目:減量せず継続
3回目:減量せず又は1000mg/日に減量して継続
4回目:1000mg/日に減量して継続
Grade 3
休薬(Grade 1以下に回復するまで最大14日間可能)
した後、
発現回数にかかわらず、減量せず又は1000mg/日に
減量して再開可能
Grade 4
休薬(Grade 1以下に回復するまで最大14日間可能)
した後、
減量、継続、再開等は事象毎に判断
GradeはNCI CTCAE(ver3.0)
による。
ULN:施設基準値上限
カペシタビンの用量調節基準については
「臨床成績」
の項参照
使用上の注意
薬剤名等
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化するおそれがある。ラパチニブは主として肝臓
で代謝されるので、AUCが増加するおそれがある。]
(「薬物動態」
の項参照)
(2)間質性肺疾患
(放射線性肺臓炎を含む)
のある患者又はその既往歴のある患者
[間質性肺
疾患が増悪するおそれがある。]
(「重要な基本的注意」及び
「重大な副作用」
の項参照)
(3)心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者
[症状が悪化するおそれがある。
(
]
「重要
な基本的注意」及び
「重大な副作用」
の項参照)
(4)左室駆出率が低下している患者、コントロール不能な不整脈のある患者、臨床上重大
な心臓弁膜症のある患者
[症状が悪化するおそれがある。
(
]
「重要な基本的注意」
及び
「重大
な副作用」
の項参照)
(5)高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
P-糖蛋白質の基質薬剤
ジゴキシン等
経口投与のジゴキシンとの併用
により、ジゴキシンのAUCが約
98%増加したとの報告がある。
本剤のP-糖蛋白質に対
する阻害作用が示され
ている。
パゾパニブ塩酸塩
本剤との併用によりパゾパニブ
塩酸塩のAUC及びC maxは、それ
ぞれ約59%及び51%増加した。
本剤はCYP3A4、P 糖蛋白質及びBCRPの
基質であり阻害作用を
有することによる。
イリノテカン
FOLFIRIレジメンの一部として
投与した時、イリノテカンの活性
代謝物であるSN-38のAUCが
約40%増加したとの報告がある。
機序は不明である。
※※2. 重要な基本的注意
(1)AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビン等の著しい上昇を伴う重篤な肝機能障害があらわ
プロトンポンプ阻害剤
エソメプラゾールとの併用により、 胃内pHの上昇により、
れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、本剤投与開始前及び投与中は定
エソメプラゾール等
本剤のAUCが約15%減少したと 本剤の溶 解度が 低下
期的に肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P及びビリルビン等)
を行い、異常が認
の報告がある。
し吸収が低下する可能
められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(「重大な副作用」及び
「その
性がある。
他の注意」
の項参照)
(2)間質性肺炎、肺臓炎等の間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、
QT間隔延長を起こすこと QT間隔延長を起こす又は悪化 本剤及びこれらの薬剤
呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また
が知られている薬剤
させるおそれがある。
はいずれもQT間隔を延
必要に応じて胸部CT検査、動脈血酸素分圧(PaO 2 )、肺胞気動脈血酸素分圧較差
イミプラミン
長させるおそれがあり、
(DLco)
などの検査を行うこと。
(「重大な副作用」の項参照)
(A-aDO2)、肺拡散能力
ピモジド等
併用により作用が増強
(3)心不全等の重篤な心障害があらわれることがあるので、必ず本剤投与開始前には心機能
する可能性がある。
抗不整脈薬
検査を行い、
患者の心機能を確認すること。
また、
本剤投与中は適宜心機能検査
(心エコー等)
キニジン
を行う等、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量又は中止し、
プロカインアミド
適切な処置を行うこと。
(「重大な副作用」
の項参照)
ジソピラミド等
(4)QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は適宜心電図
検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量又は ※※4. 副作用
<カペシタビン併用療法での成績>
中止し、適切な処置を行うこと。
(「重大な副作用」の項参照)
本剤とカペシタビンの併用による国内臨床試験において、調査例数6例中6例(100%)
に臨床
※※ 3. 相互作用
※
検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、疲労5例(83%)、下痢4例(67%)、
本剤は、主としてCYP3Aにより代謝される。また、P-糖蛋白質及びBCRPの基質である。更に
瘙痒4例(67%)
であった。
(承認時)
本剤のCYP3A4、CYP2C8、P-糖蛋白質、BCRP及びOATP1B1に対する阻害作用が示されて
本剤とカペシタビンの併用による海外臨床試験
(EGF100151試験)
において、併用群198例中
いる。
(「薬物動態」の項参照)
172例(87%)
に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、下痢119例
(60%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群97例(49%)、悪心80例(40%)
であった。
(承認時)
併用注意(併用に注意すること)
<単独投与での成績>
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
本剤の単独投与による国内臨床試験において、調査例数88例中86例
(98%)
に臨床検査値異常
を含む副作用が報告された。その主なものは、下痢64例
(73%)
、発疹
(ざ瘡様皮膚炎を含む)
CYP3A4を阻害する
健康成人において、ケトコナゾール 本剤の代謝酵素である
59例
(67%)
、
口内炎31例
(35%)
であった。
(
承認時)
薬剤等
との併用により本剤のAUCが約 CYP3A4が阻害される
(1)重大な副作用
イトラコナゾール等
3.6倍に増加し、半減期が1.7倍 ことにより、本 剤の代
1)肝機能障害:AST(GOT)、ALT(GPT)、
γ-GTP、Al-P及び血中ビリルビン等の著しい
に延長したとの報告がある。
謝が阻害され、血中濃
ので、本剤投与
増加を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがある
(25%注1)、10%注2))
CYP阻害作用のない又は弱い 度が上昇する可能性が
開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認め
薬剤への代替を考慮すること。 ある。
られた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(「用法・用量に関連する
併用する場合は、患者の状態を
使用上の注意」、
「重要な基本的注意」及び
「その他の注意」
の項参照)
慎重に観察し、副作用発現に十分
注1)
2)間質性肺疾患:間質性肺疾患(間質性肺炎、肺臓炎等)
(0% 、0%注2))
があらわれる
注意すること。
ことがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び胸部X線検査
グレープフルーツ
(ジュー 本剤投与時はグレープフルーツ
の実施等、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、
ス)
(ジュース)
を摂取しないよう注意
ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び
すること。
「重要な基本的注意」
の項参照)
3)心障害:左室駆出率低下があらわれ
(8%注1)、4%注2))
、心不全等の重篤な心障害があら
CYP3A4を誘導する薬剤
健康成人において、カルバマゼ 本剤の代謝酵素である
われることがあるため、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)
を行い患者の状態
カルバマゼピン
ピンとの併用により本剤のAUCが CYP3A4が誘導される
を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなどし、適切な処置
リファンピシン
約72%減少したとの報告がある。 ことにより、本剤の代謝
を行うこと。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び
「重要な基本的注意」
の項参照)
フェニトイン等
CYP誘導作用のない又は弱い が促進され、血中濃度
4)
下痢:下痢があらわれ
(73%注1)、60%注2))
、脱水症状をきたすことがあるので、患者の状態
薬剤への代替を考慮すること。 が低下する可能性があ
を十分に観察し、異常が認められた場合には早期に止瀉剤などによる治療を考慮する
併用に際しては、本剤の有効性 る。
こと。重度の下痢が認められた場合には、電解質又は輸液投与及び本剤の投与中止や
が減弱する可能性があることを
休薬を行うなど適切な処置を行うこと。
考慮すること。
5)QT間隔延長:QT間隔延長(0%注1)、0%注2))
があらわれることがあるので、心電図検査
を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、必要に応じて減量、休薬又は
治療域が狭くCYP3A4で ミダゾラムとの併用により、ミダ 本剤のCYP3A4に対
投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
代謝される薬剤
ゾラムのAUCが経口投与では する阻害作用が示され
注1)本剤の単独投与による国内臨床試験でみられたNCI CTCAE Grade 1以上の発現頻度
ミダゾラム
(経口剤:国内
約 4 5 % 及 び 静 脈 内 投 与では ている。経口投与製剤
注2)
カペシタビンとの併用による海外臨床試験でみられたNCI CTCAE Grade 1以上の発現頻度
未発売)
等
約14%増加したとの報告がある。 では本剤が消化管での
(2)
その他の副作用
CYP3A4による代謝を
次のような症状があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止する
阻害すると考えられる。
など適切な処置を行うこと。
1)
カペシタビンとの併用時注3)
治療域が狭くCYP3A4又 これらの薬剤の血中濃度が上昇 本剤のCYP3A4とCYP
はCYP2C8で代謝される
薬剤
ビノレルビン等
パクリタキセル
P-糖蛋白質を阻害する
薬剤
ベラパミル
イトラコナゾール
キニジン
シクロスポリン
エリスロマイシン等
P-糖蛋白質を誘導する
薬剤等
リファンピシン
セイヨウ オトギリソウ
(St. John s Wort, セント・
ジョーンズ・ワート)含有
食品等
する可能性があるので、本剤との 2C8に対する阻害作用
併用は避けることが望ましいが、 が示されている。
併 用する場 合には、副 作 用の
発 現・増強に注意し、減量等を
考慮すること。
パクリタキセルとの併用により、
本剤のAUCが約21%、パクリタ
キセルのA U Cが 約 2 3 % 増 加
したとの報告がある。また、臨床
試験において、パクリタキセル単独
投与時と比較して、本剤とパクリ
タキセル併用時に下痢と好中球
数減少の発現率及び重症度が
増加した。
本剤のCYP3A4とCYP
2C8に対する阻害作用
が示されている。また、
パクリタキセルはP-糖
蛋白質の基質であるた
め、その寄与の可能性
もある。
本剤の血中濃度や分布に影響を
与える可能性がある。
本剤はP-糖蛋白質の基
質であることが示されて
いる。
10%以上
1∼10%未満
胃腸障害
皮膚及び
皮下組織
障害注5)
全身障害及び
投与局所様態
アフタ性口内炎、
レッチ
ング、胃炎、口唇のひび
割れ、口唇潰瘍、消化
管潰瘍、歯肉炎、痔核、
消化器痛、大腸炎
手掌・足 底 発
赤知覚不全症
候群、発疹
皮膚乾燥、ざ瘡、爪の障害、
紅斑、瘙痒症、脱毛症、
ざ瘡
様皮膚炎、皮膚色素過剰、
爪 甲 離 床 症 、斑 状 皮 疹 、
皮膚疼痛、爪破損、ひび・
あかぎれ、乾皮症、水疱、剥
脱性発疹、皮膚亀裂、皮膚
潰瘍、皮膚病変、皮膚変色
紅斑性皮疹、手掌紅斑、
色素沈着障害、全身性
皮疹、多汗症、多形紅
斑、爪毒性、斑状丘疹
状皮疹、皮膚炎、皮膚
刺激、皮膚障害、皮膚
剥脱、皮膚肥厚、毛髪
成長異常、痂皮
疲 労 、粘 膜の
炎症
無力症、発熱、悪寒、顔面浮
腫、治癒不良、末梢性浮腫
壊死、浮腫、疼痛、腋
窩痛
頭痛、味覚異常、嗜眠、末梢 異 常 感 覚 、血 管 迷 走
性ニューロパシー、錯感覚、 神経性失神、神経痛、
感覚鈍麻、知覚過敏、浮動 神経毒性
性 め ま い 、末 梢 性 感 覚
ニューロパシー、嗅覚錯誤
神経系障害
代謝及び
栄養障害
1%未満
下痢 、悪心、 消化不良、腹痛、口腔内潰
瘍形成、上腹部痛、便秘、
嘔吐、口内炎
胃食道逆流性疾患、鼓腸、
口内乾燥、口唇水疱、口唇
炎、
口唇乾燥、歯肉痛、舌痛、
腹部膨満、嚥下障害
注4)
食欲不振
食欲減退、脱水、低カリウ
ム血症、低ナトリウム血症
ラクトース不耐性、低蛋
白血症
63
10%以上
1∼10%未満
四肢痛、筋痛、背部痛、筋
痙縮、関節痛
呼吸器、胸郭
及び縦隔障害
鼻出血、呼吸困難、咳嗽、 アレルギー性鼻炎、肺
鼻潰瘍、鼻漏
塞栓症、鼻乾燥、鼻部
不快感、副鼻腔障害、
労作性呼吸困難、喘息
感染症及び
寄生虫症
限局性感染、爪囲炎、口腔 耳感染、真菌感染、真
カンジダ症、上気道感染、 菌性皮疹、足部白癬、
爪感染、鼻炎
大腸菌性敗血症、尿路
感染、皮膚感染、鼻咽
頭炎、膀胱炎
臨床検査
駆出率減少、ヘモグロビン アスパラギン酸アミノ
減 少 、血 中アルカリホス トランスフェラーゼ増加
ファターゼ増加、腎クレア
チニン・クリアランス減少、
体重減少
流涙増加、結膜炎、眼乾燥、 角 膜 炎 、眼 球 乾 燥 、
眼刺激
眼瞼浮腫、視覚障害、
霧視
血液及び
リンパ系障害
貧血、好中球減少症(好中
球数減少を含む)、血小板
減少症(血小板数減少を
含む)
、白血球減少症
(白血
球数減少を含む)
リンパ球減少症、血液
毒性
不眠症
うつ病、気分変動、抑
うつ気分
高ビリルビン血症(血中ビ
リルビン増加を含む)
肝毒性、胆嚢炎
肝胆道系
障害
女性生殖器痛、生殖器
の炎症、膣の炎症、膣
出血、膣分泌物
血管障害
ほてり、蒼白、低血圧
心臓障害
プリンツメタル狭心症、
心室機能不全、動悸
回転性めまい、排尿困難
急性骨髄性白血病、皮
膚の新生物、皮膚裂傷
注3)海外臨床試験(EGF100151)
でみられた全副作用(2006年4月3日時点でのカペシタビン
併用群198例の集計結果)
注4)下痢は、下痢、排便回数増加を含む。
注5)必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること。
注6)眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、適切な処置を行うこと。
2)単独投与時注7)
10%以上
胃腸障害
皮膚及び
皮下組織
障害注8)
全身障害及び
投与局所様態
神経系障害
2%未満
胃腸出血、下腹部痛、
血便排泄、口の錯感覚、
口唇のひび割れ、口唇
びらん、
歯肉出血、心窩
部不快感、舌炎、舌障
害、舌苔、嚥 下障 害、
肛門出血
発疹、皮膚乾
燥 、瘙 痒 症 、
爪の障害、脂
漏 性皮膚炎、
皮膚剥脱
ざ瘡、湿疹、皮膚反応、ざ瘡
様皮膚炎、ひび・あかぎれ、
紅斑、接触性皮膚炎、脱毛
症、剥脱性発疹、嵌入爪、
色素沈着障害
過角化、丘疹、紅色汗
疹、水疱、多形紅斑、
爪痛、
皮脂欠乏性湿疹、
皮膚炎
怠感、発熱、胸部不快感
胸痛、口渇、熱感、浮腫、
末梢性浮腫、冷感
疲労
頭痛
食欲不振
代謝及び
栄養障害
筋骨格系及び
結合組織障害
呼吸器、胸郭
及び縦隔障害
2∼10%未満
下痢、口内炎、 便秘、口唇炎、胃不快感、
悪心、嘔吐
上腹部痛、鼓腸、歯肉炎、
腹痛、胃炎、口内乾燥、消化
不良
鼻出血
味覚異常、浮動性めまい
傾眠、錯感覚、体位性
めまい
高 血 糖 、高カリウム血 症 食欲減退、低クロール
(血中カリウム増加を含む)
、 血症
高尿酸血症(血中尿酸増
加を含む)、低アルブミン
血症(血中アルブミン減少
を含む)、低ナトリウム血症
(血中ナトリウム減少を含む)
、
高カルシウム血症
(血中カル
シウム増加を含む)
筋痙縮、四肢痛、背部痛
筋骨格痛
咳嗽、呼吸困難、咽喉頭疼
痛、鼻乾燥、鼻漏
発声障害、鼻部不快感、
鼻閉
臨床検査
64
2%未満
咽頭炎、感染、帯状疱
疹、単純ヘルペス、爪
感染、爪白癬、尿路感
染、肺感染、鼻咽頭炎、
蜂巣炎、毛包炎
リンパ球数減
白血球数減少、アラニン・
少、血中アル アミノトランスフェラーゼ
カリホスファ 増加、ヘモグロビン減少、
ターゼ増加、 赤 血 球 数 減 少 、ヘマトク
体重減少、ア リット減少、駆出率減少、
γ-グルタミ
スパラギン酸
好中球数減少、
アミノトラン ルトランスフェラーゼ増加、
スフェラーゼ
C-反応性蛋白増加、好塩基
増加
球数増加、好酸球百分率増
加、好中球数増加、総蛋白
減少、脳性ナトリウム利尿
ペプチド上昇、
白血球数増加
眼障害注9)
肝胆道系
障害
その他
リンパ球数増加、血小
板数減少、血中クレア
チニン増加、血中クレア
チンホスホキナーゼ増
加、血中コレステロール
増加、血中乳酸脱水素
酵素減少、血中乳酸脱
水素酵素増加、好塩基
球百分率増加、好酸球
数増加、単球百分率減
少、尿中ケトン体陽性、
尿比重増加
眼の異常感、角膜炎、眼瘙
痒症
角膜びらん、眼乾燥、
眼 部 不 快 感 、霧 視 、
羞明、霰粒腫
潮紅
ほてり
心室機能不全
上室性期外収縮、洞性
頻脈
蛋白尿
(尿蛋白を含む)
過敏症注10)
高ビリルビン血
症
(血中ビリルビ
ン増加を含む)
血管障害
血尿(尿中血
陽性を含む)
注7)国内臨床試験(EGF10020、EGF100642)
でみられた全副作用
(ただし過敏症は除く)
注8)必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること。
注9)眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、適切な処置を行うこと。
注10)海外のみで報告されている副作用
5. 高齢者への投与
高齢者では一般に生理機能が低下しているので、
患者の状態を観察しながら注意して投与すること。
6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊娠中の投与に関する安全性は確立していないため、妊婦又は妊娠している可能性のある
婦人には投与しないこと。また、妊娠可能な婦人には、本剤投与中は適切な避妊を行い妊娠
しないよう指導すること。
[ 動物実験では、ラットで生後21日までに出生児生存率の低値
(60mg/kg/日以上)
、母動物毒性及び軽度な胎児異常
(骨化促進)
(120mg/kg/日)
が認
められた。また、ウサギで母動物毒性、胎児体重の低値及び軽度な骨格変異
(60mg/kg/日
以上)
、流産
(120mg/kg/日)
が認められた。
]
(2)授乳中の婦人に投与する場合には授乳を避けさせること。
[動物実験(ラット)
でラパチニブ
を授乳動物に投与したとき、乳児への移行が認められている。]
7. 小児等への投与
小児等に対する有効性及び安全性は確立されていない
(使用経験がない)。
8. 過量投与
徴候・症状:本剤の過量投与により観察された症状は下痢、悪心・嘔吐、食欲不振等の
「副作用」
の項に挙げる症状の他、洞性頻脈、注意力障害であった。
処置:本剤の過量投与時の特別な解毒剤はない。また、本剤は腎排泄がほとんどなく血漿蛋白
結合が強いため、血液透析は有効な除去法ではないと考えられる。
9. 適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシート
の誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な
合併症を併発することが報告されている。]
※※10. その他の注意
(1)
海外で実施されたプラセボ対照無作為化比較試験での本剤単独投与群において、HLA遺伝子
型が特定された患者のうち、HLA-DQA1*02:01又はDRB1*07:01の保有者での重篤な肝機
能障害
(ALTが>5.0×ULN)
の発現頻度は7.7%
(それぞれ19/247例及び19/247例)
であり、
非保有者での発現頻度は0.5%
(それぞれ4/855例及び4/857例)
であったとの報告がある。
なお、これらのHLA遺伝子型の保有率は、白人、アジア系、アフリカ系などの人種では概ね
15∼30%であるが、日本人では2%未満との報告がある。
(2)
ラットを用いた104週間の経口投与によるがん原性試験では、雌で腎梗塞(AUCはヒトの
約6倍)及び腎乳頭壊死(AUCはヒトの約8倍)がみられたが、これらの所見のヒトへの外
挿性は不明である。
包
装
タイケルブ錠250mg:100錠(10錠×10)両面アルミニウムPTP
承
認
条
件
国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積
されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報
を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に
必要な措置を講じること。
資 料 請 求 先
グラクソ・スミスクライン株式会社
〒151-8566 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-6-15
カスタマー・ケア・センター
TEL:0120-561-007(9:00∼18:00/土日祝日及び当社休業日を除く)
FAX:0120-561-047(24時間受付)
●詳細は製品添付文書をご参照ください。また、添付文書の改訂にご留意ください。
及び
2∼10%未満
鼻炎
感染症及び
寄生虫症
心臓障害
生殖系及び
乳房障害
その他
爪囲炎
関節硬直、筋骨格硬直、
骨痛、重感、殿部痛
眼障害注6)
精神障害
10%以上
1%未満
筋骨格系及び
結合組織障害
※※2013年10月改訂(第5版)
※2012年4月改訂(第4版)
■総監修
埼玉医科大学国際医療センター 腫瘍内科 教授
佐々木 康綱
京都大学大学院 医学研究科 乳腺外科学 教授
戸井 雅和
■監修
公益財団法人 がん研究会有明病院 乳腺センター 乳腺内科部長
伊藤 良則
愛知県がんセンター中央病院 乳腺科 部長
岩田 広治
独立行政法人 国立病院機構 四国がんセンター 院長
新海 哲
昭和大学医学部乳腺外科 教授
昭和大学病院 ブレストセンター長
中村 清吾
独立行政法人 国立がん研究センター中央病院 乳腺科・腫瘍内科 科長
藤原 康弘
神戸大学大学院医学研究科 腫瘍・血液内科学 教授
南 博信
(五十音順)
TKXT0007‐D1404D
TK-7-GSK-201404-5-1-00
改訂年月2014年4月