旧年中は、学びの丘の事業に御理解、 御協力を賜り、誠にありがとうございま した。本年もどうぞよろしくお願い申し 上げます。 「 Q -U クエスチョネア ~学級生活満足度尺度とは~」 ユーティリティ 「Q-U」とは 「 とは Questionnaire Utilities の の省略であり であり、Questionnaire Questionnaire という言葉にあるように という にあるように 質問紙を用いた 質問紙 いた調査法です です。 「Q-U U」は2つの つの質問紙(hyper hyper-QU QU は 3 つ)で で構成されており されており、1 1つ は「 「いごこちのよいクラスにするためのアンケート いごこちのよいクラスにするためのアンケート いごこちのよいクラスにするためのアンケート」もう もう1つは「 「やる気のあるクラスをつくるた のあるクラスをつくるた めのアンケート めのアンケート」となっています となっています。 。 「Q-U」の特長 「 特長として として、①短時間 短時間(10 分程度 分程度)でできる でできる、②個人 個人と集団の の両面を把握 把握することが することが できる③可視化 できる 可視化するので するので結果が分かりやすい かりやすい、 、という 3 点があげられます があげられます。 。特に②については については、 、子 どもがアンケートに もがアンケートに もがアンケートに答えることによって えることによって えることによって、「個人 個人の心的内面 心的内面」を把握 把握することに することに加え、その その学級全体 学級全体 のデータを集めることで のデータを めることで、 めることで 「学級の の集団としての としての状態」 」、「 「個人と集団 集団の関係」 」を把握することができ することができ ます。 ます 2つの質問紙 2 質問紙の中で多面的 多面的な理解 理解ができるのは ができるのは、「いごこちのよいクラスをつくるためのアンケー いごこちのよいクラスをつくるためのアンケー ト」 」です。このアンケートは このアンケートは、どれだけ このアンケートは どれだけ認められているかという められているかという「 められているかという「承認得点」 」と、どれだけ どれだけ嫌な思 思い をしているかという をしているかという「被侵害得点 被侵害得点」 」の 2 つの つの尺度で構成 構成されています されています。この この承認得点を を縦軸、被侵 被侵 害得点を横軸にとってデータを 害得点 にとってデータを可視化 にとってデータを 可視化します。 。(図 1)縦 縦軸と横軸 軸の交点は全国平均値 全国平均値であり であり、この この 交点を基準に学級 交点 学級への満足感 満足感を次の の通り、4つの つの群に分類 分類します。 。 ・ ・ ・ ・ 学級生活満足群 学級生活満足群(承認得点 承認得点が が高く、被侵害得点 被侵害得点が低 低い。) 非承認群 非承認群(承認得点 承認得点と被侵害得点 被侵害得点が低い い。) 侵害行為認知群 侵害行為認知群(承認得点 承認得点と と被侵害得点 被侵害得点が高い。) 学級生活不満足群 学級生活不満足群( (承認得点 承認得点が低く、被侵害得点 被侵害得点が が高い。) 調査の後は必要に応じて個別面接等の対 応 応が大切になり になります。 。なぜなら、 、アンケート アンケート への への回答は は、「教師へのアピール へのアピール」という へのアピール という意 味 味もあるからです もあるからです。また また、調査結果 調査結果を活用 活用で きるかどうかは きるかどうかは、日常観察 日常観察の深さにかかって さにかかって います います。「日常 日常の様子 様子とアンケート とアンケート結果のズ のズ レはないか レはないか」、という という判断をする をする視点がない がない と と、調査結果 調査結果に振り回 回されてしまうことにも されてしまうことにも なりかねません なりかねません。 学びの丘 丘では、Q-U U の活用に関 関する支援 支援も 行 行っていますので っていますので、どうぞお どうぞお気軽 気軽に教育相談 教育相談 課 課まで御連絡 御連絡ください ください。 (図1 図1) 【参考 参考 「グループ グループ体験による による学級育成 学級育成プログラム プログラム」 河村茂雄 著】 著 特別支援教育は、平成19年4月に学校教育法に位置づけられ、平成26年4月に8年目を迎えま す。この間、各学校では特別支援教育体制の充実が図られ、一人一人の児童生徒の教育的ニーズを踏 まえた適切な指導及び必要な支援が行われるようになってきました。また、特別な教育的支援が必要 な児童生徒への支援方法は、すべての児童生徒にとって「わかる・できる」支援につながるという「特 別支援教育の視点を取り入れた授業づくり」への関心も、ますます高まっています。 教育センター学びの丘では、和歌山県教育委員会の新たな取組として、来年度から5年間をかけて、 公立幼稚園及び公立小・中・高等学校の教員を対象に「特別支援教育の基礎・基本研修」を全県で展 開する計画を進めています。これは、市町村(複数市町村での合同実施も可)及び県立高等学校(併 設する県立中学校を含む。)が研修主体となり、5年間にわたり2回の研修を実施するものです。当 センターでは、研修内容のパッケージを作成し、指導主事等を研修講 師として各会場に派遣します。 また、この2回の研修を踏まえ、教員の皆さんがさらに学んでみ たいことや具体的な支援の在り方、校内支援体制の充実方策等につ いて、従来より教育センター学びの丘が取り組んできた「教育相談」 「学校支援」「研修講座」等を関連づけ、重層的に学びが深められ るよう取組を進めます。 今、特別支援教育の視点は、「学習指導」「生徒指導」「進路指導」 等、学校教育の各場面において欠かすことはできません。教育センタ ー学びの丘では、特別支援教育の基礎的・基本的な知識や技能を踏ま えた新たな教育実践を支援してまいります。 この講座は、和歌山県教育委員会が和歌山大学と連携し県民の方を対象にしているもので、 3年前から「防災」をテーマにグループでの共同学習を行っています。受講者は、会社員や消 防署員、定年退職された方、主婦など様々です。今年度は熊野高等学校から3人の教員の方が 新規のメンバーに加わり、 「高校生が地域で何ができるか?」という視点で一緒に研究したいと 提案がありました。熊野高等学校では、すでに上富田町合同防災訓練への参加等、地域に根ざ した活動を行っており、さらに「地域に貢献し、地域に根ざす高校生リーダー」の育成を目指 しているとのことです。現在は、高校生が現地調査をする中で、一人暮らしの高齢者の避難経 路や避難場所の確保を盛り込んだ「ハートフルハザードマップ」を作成中ということです。9 月のゼミでは高校生からの活動報告がありました。 (同校の取組は、2013年度の「ぼうさい 甲子園」で、特別賞の教科アイデア賞を受賞しました。) “学校”や“若い世代”との交流をきっかけに、「地域は 高校生に何ができるか?」と、マナビィスト受講生も刺激を 受け、活気づいています。高校教員と地域の方との共同学習 から、どんな学びが生まれるでしょうか。紀南の部には、他 に「富田川河口流域の防災」、「観光地等の災害対策」につい て調査・研究を行っているグループもあります。学びの成果 を発表するマナビィスト支援セミナーは、 3月2日(日) 教育センター学びの丘 にて開催予定です。どうぞお楽しみに。 企画ゼミの様子 研修先 社会福祉法人ふたば福祉会 (平成24年4月~平成24年9月) すさみ町立見老津小学校 教諭 谷口 弘直 【研修内容】 ○ペットボトルのリサイクル(選別、洗浄、ラベルはが し等) ○選別ゴミのパッカー車への積み込み作業 ○軽作業(クッション材づくり、ウエス裁断等) ○農耕作業(草取り、耕作、作物の収穫、施肥等) ○廃品(段ボール紙、古新聞紙、古雑誌等)のパッカー車 への積み込み作業 ○段ボール紙の回収作業(地域、企業、団体等) ○製品の納品、配達及び生協の注文品の配達への同行 研修先 特別養護老人ホーム愛の園 (平成24年10月~平成24年3月) すさみ町立見老津小学校 教諭 谷口 弘直 【研修内容】 ○デイサービスでは、利用者の送迎の補助、湯茶出し、 利用者の話し相手、入浴時の着脱衣の介助、洗髪乾 燥、食事の配膳、食器洗い等を行った。 ○訓練室では、利用者の身体の機能維持、回復を支援 した。具体的には空圧マッサージ器の装着、歩行訓 練の補助や介助、ホットパックの準備と片付け、各 種機器の準備及び片付け等を行った。 ○居室(ユニット)では、入居者の話し相手を中心に、 居室並びにトイレの清掃、食事の配膳と介助、食器 洗い、洗濯物干し、催しへの誘導等を行った。 【研修を終えて】 今回の研修で得られたものは多くある。中でも、教 育職以外の職業分野の仕事を体験することで、その職 業の特性はもとより、苦労や悩み、また、やりがいや 喜び等を自分なりに知ることができ、共感できたこと は非常に大きい。また、研修先で教育現場と相通じる ような支援の体制、支援の方法がとられていたことは 印象深い。このことは、これまでの自分の実践を振り 返る機会となり、今後の教育活動を行う上で大変参考 になった。 〈ふたば福祉会〉 ○作業所では、給食の配膳や清掃は当番制で、互いに 協力し、助け合いながら自主的に活動していた。ま た、自治会役員を中心に行事やレクリエーションに ついて話し合う等、自治的な活動が展開されてい た。その際、支援員は場の設定に重きをおき、概ね助 言者あるいは見守り役に徹していた。 ○職朝の中、あるいは定期的に支援員会議を開いて、 仲間(利用者)の様子や動向について情報交換し、共 通理解に努めていた。また利用者同士のトラブルに も迅速に対応し、解決に当たる等、きめ細やかな指 導がなされていた。 ○仲間一人ひとりを大切に考え、仲間に寄り添い、障 害の程度や個人の特性、能力に応じた作業や活動を 保障するために、日々支援員が活動内容を工夫し、 個々の適性を考慮して献身的に取り組んでいた。 〈愛の園〉 ○利用者並びに入居者に対しては、細かい気配りや介 助は重要であるが、自分でできることは自分でする ことを基本に、待ちの姿勢(見守り)がとりわけ大切 にされていた。 ○利用者や入居者のご家庭や健康等の状況に対して、 介護職員だけでなく、看護師や理学療法士、ケアマ ネージャー、医師等と連携して、一人ひとりの実態 に応じたきめ細やかな対応がなされていた。 ○利用者や入居者と関係を築くとともに、おかれてい る状況を把握するため、積極的にコミュニケーショ ンが図られていた。そして、一人ひとりの話にじっ くりと耳を傾けていた。 ○職員間の連絡、引き継ぎ等、常に互いにコミュニケ ーションを取りながら、連携して仕事を進めてい た。 二つの事業所での研修を通して、学校で児童生徒理 解を深め、効果的な教科指導・生活指導を行うには、 職員が互いに連携し協働すること、必要に応じて関係 機関と連携をとることが大切であることを学んだ。こ れらのことは、教育活動を進めていく上で大切な観点 であり、その重要性と必要性を改めて認識した。 この研修で得た知識や 体験を今後の教育活動の 中で、生かしていけるよう に努力していきたい。職員 の皆様、お世話になりあり がとうございました。 研修先 白崎青少年の家 (平成24年4月~平成24年9月) 海南市立中野上小学校 教諭 田村 和弘 【研修内容】 ○宿泊や施設利用の予約受付業務 ○施設利用団体の下見への対応、研修プログラムの打合せ ○施設を利用した 27 の団体の担当(オリエンテーシ ョン・野外炊事・ピザ作り・キャンプファイヤー・ レクリエーション・各種クラフト作り等の指導、精 算書の作成と精算処理) ○宿泊施設の清掃作業、施設周りの環境整備作業 ○8回の主催事業と県青少年健全育成事業での体験 活動の指導 ○「由良ふるさとフェスティバル」への参加(木工クラ フト作りの指導) 【研修を終えて】 白崎青少年の家は、小学校だけではなく、幼稚園、中 学校、高等学校、大学、そして一般の団体まで、多様 な団体の利用がある。いろいろな年代の人と触れ合うこ とができたことは新鮮であった。27の団体を担当する 中で、気配りや的確な対応、積極的なコミュニケーショ ンが大切だと実感した。何回も体験するうちに、野外炊 飯での火のおこし方や飯ごうを使ったご飯の炊き方、 ピザの作り方など、自信をもって指導できるようにな った。また、キャンプファイヤーやレクリエーション、フ ィールドサーチ、陶芸やマグカップの絵付け、まが玉・ プラスティック板・木工クラフト作りの指導もした。ネ イチャーゲーム、古代体験、サバイバル飯炊き、化石探 し等の活動についても体験・勉強することができた。 白崎青少年の家では、利用者の満足度を高めていく 工夫や指導力を高める努力がなされている。主催事業で は、「楽しくなくてはならない」を合言葉に事業内容が 計画・実施され、事業後のアンケートから、満足度やど んな力がどれほど身に付いたかについての分析・検証作 業が行われている。ここに学ぶべきポイントがある。学校 における授業も、「楽しくなければならない」ということ。 そのためには、広く深く学んでおかなくてはならないとい うこと。そして、授業がどうであったかを分析・検証する ということ。これらの大切さがわかった。社会教育の考え 方や体験活動のあり方からヒントを得て、今後の自分自 身の目標として、「学びや感動のある(広義の意味での) 体験学習」を構想したいという思いが強くなった。 また、職員の方と接する中で自分の弱点が見えてきた ため、弱点克服に向けて努力していこうと思えるように なった。研修では、いい出会いに恵まれ、様々な考え 方の人たちと触れ合うことができた。本研修でいただいた 学校内外の人とのつながりをこれからも大切にしていき たい。そして、この研修で得たことを何らかの形で学校に も還元していきたいと考えている。 研修先 紀美野町みさと天文台 (平成24年10月~平成25年3月) 海南市立中野上小学校 教諭 田村 和弘 【研修内容】 ○来客対応、電話対応などの受付業務 ○大型望遠鏡、プラネタリウム、3Dを使った「星空 ツアー」の担当 ○月に1度の「星空サークル」で、パワーポイントを 使って天体に関するお話をした。 ○WBS和歌山放送の「スターダスト」のコーナーへの出演 ○中野上小学校の児童を対象とした授業 ○ふたご座流星群の特別観望会の担当 ○天文教室(3月)の企画・運営 【研修を終えて】 街中では見られないような満天の星空を見る中で、星 座や星のことを詳しく知ることができた。今まで星座へ の関心がそれほど強い方ではなかったが、実際にたくさ んの星が見える場所で星空を見ることで、星への関心 が強くなった。本物を体験することの大切さを実感した。 星に関する知識の量も研修当初と比べて格段に増 え、来場者の前に自信をもって立つことができるよう になった。しかし、知識は豊富にあったとしても、その 知識を来場者にそのまま伝えるだけでは興味を持っ てもらうのは難しい。比喩を使ったり、例え話をした りしてわかりやすく伝える必要性を感じた。来場者の客 層や興味、知識レベルに合わせて話をしてくことの大 切さも学んだ。夜間に行う観望会(星を見る会)を担 当する中で、大型望遠鏡の安全な操作や、来客の誘導 の仕方、来客への細やかな配慮の大切さもわかった。 和歌山放送の「スターダスト」のコーナーに数回出演す る機会があり、星座や星のことを言葉だけで伝えることの 難しさを実感したが、貴重な体験となった。また、3月に は、天文教室を企画し実施した。試作段階から準備が 完了するまでに、工作物の決定、試作、材料の調達や書類 作成、ポスター作り、ポスターに使う写真撮影、パワー ポイントの作成などを行った。すべての準備を終えるのに 相当な時間を要したが、その分、いろいろな勉強ができた。 なんといっても、研究員の豊富な知識と仕事に向かう 真剣な姿勢に大きな刺激を受けた。天文の話をする時だ けでなく、それ以外の分野でも、豊富な知識は絶対に欠 かせないと感じた。研究員の仕事に向かう熱心な姿から、 自分の仕事に向かう姿勢の甘さを痛感した。みさと天文 台で研修を受けさせていただいて多くのことを学ぶこと ができた。この研修で学んだことを活かして、さらに知識や 経験を深めるとともに、伝える力を向上させていきたい。
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