資料 - 三啓

バーチャルスライドとiPadを用いたモバイル環境
での遠隔迅速病理診断支援の試みとその有用性
および必要性
渡辺 みか, 谷内 真司, 藤島 史喜, 笠島 敦子, 笹野 公伸
東北大学病院病理部
Fino(フィノ) | 株式会社 クラーロ
【システム概要】
バーチャルスライド FINO (クラーロ)
[東北大学、十和田、気仙沼]
小型軽量、操作が簡単、
バーチャルスライド TOCO (クラーロ)[石巻赤十字病院]
20倍と40倍での撮影が可能
遠隔会議システム Pratico (三啓)
リモートデスクトップ同様の機能を有し、バーチャル
スライド制御端末の遠隔操作(取込み, 閲覧, webサーバ
へのアップ等)が可能
回線
・MMWin: みやぎ医療福祉情報ネットワーク
・smart VPN: ソフトバンク社
バーチャルスライド FINO
病理医不在病院
【目的】
遠隔病理診断は病理医不足と偏在を解消する有益な手
段であるが、特に地域では実際には診断医自体も不足し
ており対応が困難な状況となることも少なくない。我々
はiPadを用いたモバイル環境での遠隔病理診断支援を構
築しその有用性について検証を行った。
13/04/23 10:08
Pratico送信側
ホワイトクラウド
Webサーバ
MMWin
1/2 ページ
http://www.claro-inc.jp/product/fino
VPN接続
遠隔病理診断側
中核病院
iPad
Pratico受信側
Fino(フィノ) | 株式会社 クラーロ
13/04/23 10:08
十和田市立病院
病理
Fino(フィノ) | 株式会社 クラーロ
13/04/23 10:08
気仙沼市立病院・石巻赤十字病院
病理
VS/制御端
末
病院内サーバ室
1/2 ページ
http://www.claro-inc.jp/product/fino
病理部門
ルータ
院内
LAN
・iPadは softbank 4G LTEでVPN接続
SBルータ
http://www.claro-inc.jp/product/fino
VS/
制御
端末
病理部門
ルータ
1/2 ページ
SB終端装置
ONU
病院内サーバ室
院内
LAN
MMWin病院内
ルータ
SBルータ
SB終端装置
ONU
【iPadによる遠隔病理診断結果】
2013年10月から2014年4月までの7ヶ月間で38症例を実施
MMWin
•  バーチャルスライドによる全遠隔診断数:55例
(十和田43例、気仙沼10例、東北大学19例)
VPN接続
地下1階サーバ室
東北大学病院
病理部
•  iPadによる診断:38例/55例=69.1%
ONU
MMWin基幹
VS/
ルータ
<iPad診断を施行した場所と内容>
制御
端末
SB終端装置
•  県内 26例(学内 5例、学外 21例)
中診4階
MMWin東北大
東北
受信
SBルータ
ルータ
ルータ
県外 12例(最も遠方は京都)
基幹NW
端末
iPad
•  迅速病理診断 18例
うちMMWin回線不調の補助 4例
【iPadによる遠隔診断画面】
若手からのコンサルト(若手支援) 20例
<iPad診断症例依頼施設>
•  十和田市立病院 16例(全例迅速診断)
東北大学病院病理部 22例
(迅速診断 2例、若手支援 20例)
<iPad診断に要した時間>
•  全症例診断時間 平均4.9分/例
迅速診断症例22例 平均3.6分/例
コンサルト症例20例 平均5.1分
webサーバーにアクセスする iPad診断画面。
VPN環境を構築してくれるア
ソフトバンク ホワイトクラウド
Webサーバ
Fino(フィノ) | 株式会社 クラーロ
http://www.claro-inc.jp/product/fino
プリ F5 BIG-IP Edge Clientを
立ち上げVPN接続を行う
【iPad診断におけるメリット】
•  施設内病理医不在の迅速診断にも対応可能
•  出張などにおいても若手病理医の診断支援が可能
•  操作が簡便で画質やスピードも十分であり、短時間
に診断が可能なためストレスが少ない
•  iPadの画像を見ながら直接臨床医と電話で話し合い
ができる
•  画質がモニターよりむしろ綺麗
•  iPadにおけるサンドボックス構造とVPN接続により
安全性は担保されている
とアップロードされている
データのリストが表示
13/04/23 10:08
1/2 ページ
画像は若手からのコンサルト
された骨肉腫症例
【結語】 •  iPadのモバイル環境での遠隔診断支援は、病理医の自
由度を増し、病理医不足を解消する一手段となり得る •  特に中核病院での診断医も不足している地方の病院で
の有用性は高い •  若手病理医の診断支援の価値も大きく、指導医が不在
の場合でも若手が安心して診断に望め、若手教育の一
環としての有用性も高い