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卒業論文審査会 2014/2/5
鍛造用金型に生じる
マイクロクラック検出技法の開発
Measurement of Micro Cracks for Forging Die
S103028 小田 魁
材料力学研究室
目次
u 研究背景
u 研究目的
u 予備実験の結果
u 実験方法および供試材
u 走査型レーザー顕微鏡の概要
u レプリカ作製結果
u 実験結果および考察
き裂の断面プロファイル
金型−レプリカの定量評価
予備実験との結果の比較
u 結言
2014/2/5
2
研究背景
2013/12/10 3
鍛造用金型
メリット
ü 大量生産
ü 低コスト
局部的に高い応力が生じる
研究目的
鍛造用金型の
早期破壊要因
2014/2/5
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寿命の設定
金型寿命=10万ショット〜
マイクロクラック
しきい値を設定
すべてのき裂を研磨処理
しきい値
×手間とコスト
◯効率化とコストダウン
全体の流れ
2014/2/5
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金型応力分布の
FEM解析
CT試験片による
き裂進展速度(da/dN)の算出
寿命予測
「しきい値」の設定
マイクロクラック
検出技法の開発
マイクロクラック
検出
予備実験結果
2014/2/5
6
検出精度
シリコン樹脂(粘土型)
レプリカ法
×
×
現像スプレー
熱可塑性樹脂 銅粉末
供試材
擬似クラック
◯
着色剤
◎
3Dレーザースキャナー
△
◎:優 ◯:良 △:難 ×:不可
実験方法および供試材
レプリカ法
2014/2/5
樹脂
熱可塑性樹脂
き裂
レプリカ
供試材
鍛造用金型
き裂全長
2.41mm
5mm
500µm
超硬材(70%W+30%Co)
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走査型レーザー顕微鏡の概要
2014/2/5
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Z軸測定精度
測定範囲:0.1µm~6.6mm
最小測定単位:0.01µm
高
低
金型のき裂測定
1LM15
表示倍率
×740
治具
θ
θ=29.3°
レプリカ作製結果−3次元表示−
鍛造用金型
実
物
供試材2
2014/2/5
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レプリカ
レプリカ2
5mm
SLM
µm
190.30
画
像
95.52
50µm
0.00
表面粗さ 最大高さ:Ry, き裂幅:Cw の定義
2014/2/5
10
300
高さ[µm]
250
200
最大高さ(Ry)
150
100
き裂幅(Cw)
50
0
0
50
100
150
き裂幅[µm]
200
250
金型-レプリカの定量評価(Ry,Cw)
2014/2/5
11
a
a’
金型
高さ[µm]
200
150
a
a’
金型
Ry 65.1µm
Cw 160.5µm
100
50
0
100
200
き裂幅[µm]
200
50µm
b
レプリカ
レプリカ
b’ 150
高さ[µm]
100
b’Ry 45.1µm
b
Cw 166.4µm
50
0
100
200
き裂幅[µm]
金型-レプリカの定量評価(誤差)
金型
最大差分距離[µm]
80
40
20
最大Ry差
最大Cw差
60%
平均誤差[%]
レプリカ
差分=金型−レプリカ
60
0
50µm
2014/2/5
40%
20%
0%
き裂幅 平均
平均Cw誤差
平均Ry誤差 誤差
12
考察
2014/2/5
※レプリカ180°反転
200
金型
系列1
レプリカ
80
最大差分距離[µm]
高さ[µm]
0
200
100
100
100
13
系列2
擬似クラック 金型ーレプリカ
ーレプリカ
60
40
20
0
0
100
200
最大Ry差
き裂幅[µm]
200
200
100
0
0
ü  き裂の形状をレプリカで取ることができた.
0
100
200
0
最大Cw差
ü  最大Ry差分は擬似クラックの時と同様に
金型でも20µm程度の差分内に入った.
結言
2014/2/5
14
•  流動性のある熱可塑性樹脂のレプリカ法では,
き裂深さについてより高精度の検出が可能である.
•  熱可塑性樹脂の精度について,
き裂深さの最大差分は20µmで一定した.
•  しきい値に20µmの許容範囲を入れることで,
マイクロクラックの検出が可能である.
本年度研究業績
2014/2/5
日本材料学会関東支部 平成25年度学生交流会
ポスターセッション
成蹊大学[学] 小田 魁,成蹊大 酒井 孝
㈱ヤマナカゴーキン 金 秀英, 久保田 智 金型の初期き裂に対する
寿命予測および検出技法確立
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[補足]レプリカの表面粗さ Ry, き裂幅 Cw 定義
2013/12/10 16
0
レプリカ
Cw
50
100
150
200
Ry
250
300
350
250
200
150
100
50
0
[補足]疑似クラック-レプリカ定量結果(Ry,Cw)
2013/12/10 17
高さ[µm]
300
擬似クラック
200
Ry 124.5µm
Cw 87.2µm
100
0
0
50
100
150
200
250
高さ[µm]
き裂幅[µm]
300
レプリカ-1
レプリカ-1
Ry 116.4µm
Cw 96.8µm
200
100
0
0
50
100
150
200
250
[補足]疑似クラック-レプリカの定量結果(誤差)
2013/12/10 18
レプリカ-1
15.0%
誤差[µm]
擬似クラック
20.0%
平均誤差 14.5%
最大誤差 24.5%
10.0%
5.0%
平均誤差 5.3%
最大誤差 12.9%
0.0%
Ry 平均誤差
き裂幅 平均誤差
[補足]全体の流れ
2013/12/10 19
き裂の寿命予測
パリス則
da=CΔKn
dN
da/dN:進展速度
ΔK:応力拡大係数範囲
C,n:材料定数,応力比などの影響
ü 材料定数の算出
ü 破断面観察
[補足]
2013/12/10 20
200
高さ[µm]
150
100
50
レプリカ
0
0
50
100
150
き裂幅[µm]
200
250
[補足]
2013/12/10 21
200
金型
高さ[µm]
150
100
50
0
0
50
100
150
き裂幅[µm]
200
250
[補足]測定結果
2013/12/10 22
最大差分(µm)
平均誤差
最大誤差
き裂幅 き裂深さ き裂幅 き裂深さ き裂幅 き裂深さ
着色剤-1
-1.2
0.5
-14.0%
-4.8%
-1.2%
-0.5%
着色剤-2
10.0
17.1
-11.2%
2.2%
10.8
17.4%
着色剤-3
-3.5
10.4
-10.9%
-0.8%
-3.6%
8.9%
シリコン-1
-1.2
86.4
-32.8% 70.9%
-1.5%
88.1%
シリコン-2 -13.1
87.3
-25.3% 72.0% -13.9% 79.3%