Cover Story 第 2部 <GaN動 向> GaNパ ワー素子が離睡 次世代品は SiCの 代替を視野 GaNパ ワー素 子がパ ワコンやオーデ ィォ機器などに採用 され た。 さまざまな電源に適用できる耐圧600V品 が量産 され ている。 GaN基 板 上に高耐圧 のGaNパ ワー素子を作 る研究開発も始まった。 SiCパ ワー素子 に続 き、CaNパ ワ ー素子 も機器 に採用 され始めた。太 158万円 (税別)で発売ヤ 望小売f li格 SE―Rl」 定の高級 オーデ ィオアンプ 「 だろう。 陽た発電 システムのパ ワーコンデ ィ シ ョナー (バワコン)や オーデ ィオ機 に、CaNト ランジスタを採 用す る。 同社が2014句■こ復活 させたオーデ ィ 主に、耐圧600V以 下を求めたり、数 器である,例 えば安川電機 は、出力 の製品で Technlcs」 オ専用ブランド「 45kド の 家庭用パ ワコンに採用 し、 ある。同 トランジスタの採用などで、 めたりする用途で採用 される見込み だ。例 えば、家庭用パ ワコンやオー 2015年 に も発売 す るもよう (図1)。 Siパ ワー素子を搭載 した、4 5kWの 微小音か ら大音景までのリエアリテ ィに優れた再生を実現できるという。 同社従来製品に比べて体積が約60% これに対 して、CaNパ ワー素子は、 百 kHz以 上の高速 スイッチ ングを求 デ ィオ機器、サーバ ーなどである。自 動車用途では、パ ワーウイン ドウやパ ワーステアリングなどに用い るJヽ 型 ー ー モ タ の駆動回路 に適用 される可 に削減 で きることなどを訴求す る。 SiCと は耐圧で模み分 け GaNパ ワー素子は、SiCパ ワー素 安川電機 は、家庭用パ ワコンでは後 子 とは棲 (す)み 分けるかたちで今 能性がある。 GaNパ ワー素子のメーカーはSiC 発。それだけに、GaN素 子を武器に、 後、採用が進みそうだ。SiCは主に、 パ ワー素子よりも安価 に製造 しやす シェア拡大を狙う。 比政的大きなfE力を扱 う耐圧600V い点を訴求 し、棲 み分けを図 る。そ 以上を求める用途で採用 されてい く の根拠 は、SiCき 阪よりも安価で、か と小 さいこと、電力損失を半分程度 パ ナソニ ックは、2015年 2月に希 つ大 回径のSi基 板を利用 して生産性 SE Rl」 ナソニックのオーディオアンプ「 (b)パ (a)安川電機のパワElン を高 めや す い点 にある。 い わゆ る CaN on S」 と呼ばれる製造技術 だ。 「 現在のGaNパ ワー素子製品は、主 レ に回径 150mm(6イ ンチ)の Si基版を 使って製造 されている。口径200mm , 図 l GaNが パ ワコンやオーデ ィオ機器 に GaNパ ワー素子が機器に搭載され始めた。例えば 安川電機 は、2015年 に発売予定の家庭用の5kW級 パワーコンディショナーに米Transphorm社のGaNパ ワー素子を採用する(a).バナソニ ックは 同 社の オーディオアンブ「 SE RHJに採用した (b)。 (写真 子(b)はバナツニック) 40、 K 【E ELECTROヽ lCS 20 412■ (8インチ)や300mm(12イ ンチ)の Si 基板を適用す る研究開発も進 んでい る。今後 もSiCに 先行する形 で基板 の大田径化が進みそうだ。 の 図 2 Transphorm社 動 きが活発化 G a N パ ワー素子 を手掛ける (a)Transphorm社 をめぐる主な動向 Goog e Ventures社 などから、2000万 米 ド ルの出資を受けたことを明らかに 安川電機 がTrahsphOrm社 のGaNパ ワー宗 子 を利用 したパワコン で 3 米 国 A ヽ▲〓 T r a n s p h O r m 社の動 きが活 発 化 してい る ( 3 ) 。この契 機 になったのが、宮士通 セ ミコンダクター との協業 で ある。T r a n s p h c r m 社 が設 計 したデ バ イスを 習 士通 七 ミコンダクターが製造す る。2 0 1 4 年 第4 四 半 期 に ■産 を開始 す る。」E D E C の基準 を満たす高い信頼性 を実現 した素子 を安定 して ■置できる点を特徴にする。 2 0 1 4 年 1 2 月 に開催 された 日E D M 2 0 1 4 」 で は 信 頼 性 の高 さを表付 けるデ ータ 群 を発 表 した ( b 、 c ) 。( 図 ! トランスフォーム ジ ャ′ヾン の資料 を基に本誌が作成) (b)耐圧 の特性 D e l a 社 が同社の電源製品にT r a h S p h o r m 社 のG a N パ ワー素子を採用することを発表 GaNパ ワ ー素 子 で曹士 通 セ ミヨン ダ クター 官士通セミコンダクターのパワーデバイス事 業部 と経営統合によリトランスフォーム ジ ャパンを設立 Tata Power So ar systems社 が同社のパ ワコンにTrahsphorm社 のCaNパ ワー素子 を採用することを発表 社業務提携す 電源てO N S e m c o n d u c t o r と ることを発表 500 10〕 9 1500 ドレインーソース間電圧 (V) ラプス (動的オン抵抗) 200 400 839 999 ドレインーソース間 電圧 (V) 米大学発の企 業が台風 の 目 子の時代か らCaNの 電 rデ バ イス応 こうした低 コスト化に向くことに加 安川電機はTransphorm社 のGaN パ ワー素子 に着卜 │し、2012年 に同素 えて、同素子を製品化したり、研究開 子を採用 したパ ワコンを発表。 これ 発を精力的に進めたりす る企業が増 えてきたことが、GaNパ ワー素子 の が前述 のパ ワコン製品の実現 につな 採用を後押 ししている。提供企業の 大きな注 目を集めるようになった 中で も、ここ最近活発に動 いている のは、2013年 .同 年11月に、これま でCaNパ ワー素子で競合 していた富 気に注目を集める存在になった。 同村Jま、米UttverSty of CdrOr_ 士通 セ ミコンダクターのパ ワーデバ 務提彬 などエコンステム (生態系)の nia Santa Barbara校(UCSB)の 教 イス事業部 と事業統合することを発 授や研究者が中心 となって2007年 に 設立 した。2011年 に米Google Ven― 表 した。設計をTransphOrm社 が担 当 し、製造を富士通セミコンダクター 拡大にも力を入れる.例 えば、台湾の 大手電源 メーカーDclta ElectrOlllcs tures社などから2000万 米 ドルの出 が担当することになった.具 体的 に の製品を採用することを2013年 11月 資を受けたことが話題になった。 は、同社の会津者松工場の6インチラ に明らカイこした, インで、2014年 第4四 半期 に も最産 また、インドTataグループのパ ワコ ンメーカーであるTata POwer Solar のが米 Tra■sphorm社だ (図2)。 2012年 には、業界に先駆けて耐圧 600V品 を製品化。素子単体では、ゲ ー トに電圧をrp加 しな くて も導通す ノーマ リーオ ン動作」だが、低耐 る「 圧のSi MOSFETと 組み合わせ るこ とで、電力変換器で要求 される「 ノー マ リーオフ動作Jを実IPLで きる。 がった。 を開始する。 用に関 して研究開発 してきたベテラン が多いJ(あるCaN系 半導体研究者). 信士通セミコンダクターの製造技niと 技術者を手 に入れ たことで、Trans_ 一 phorm社 はCaNパ ワー素子業界で Transphorm社 は、顧客開拓や業 社 は、同社の電源にTransphOrm社 この事業統合によって、日本に トラ ンスフォーム ・ジャバ ンが2014年 2月 Systems在はま、Transphorm社の製品 に設立され、高士通セミコンダクター のGaNパ ワー素子の技術者が同社に 2015年 に最初 の製品を出す という。 移締 した。彼らは、「 GaNの rt周波素 tor社と業務提携することが明 らかに を採用することを2014年 8月に表明。 2014イ F9月には、米 ON SemicOnduc― NKK口 EL欧 lЮ N(S卸 い に1241 表 l GaNパ ワー素子 を手掛 ける企業の例 A v o g y t t E P C 社 、日社、バナソニック、パウデ ック シ ャー プ TransphOrm社 など(東芝 や Samsung社 ,準備中) なった。同社と電源の参照ボー ドを 開発し、提供を姉めた。 と。CaNパ ワー素 子を業界に先日て け ‐ て製品化 したのは同社だ。耐圧数 十 V品 を2010年 に発売 した。 もう1つは、ドイツInfineOn Tech_ ■ologles社に買収 されたこと。同社 と製品ポー トフォリオが重なる部分 レク トロニクス業界の 世界最大級 の electronlca 2014」 に、それ 展示会 「 ぞれGaNパ ワー素子を1町 展 した。 GaNパ ワー素子製古 │を発売 してい ないものの、束芝 に注 Hす る業界関 係者は 多い。CaN on Siの 製造拠点 に多額の費用を投 じるからだ。 Transphorm社が訴求するのは、高 が少なく、InhncOn綱」よこれまでGaN パ ワー素子の製品を販売 していない い信頼性だという。2013年3月には、 ので、買収後でもIR社 の GaNパ ワー 植層 した青色 LEDチ ップと、蛍光体 耐圧600V品 がJEDECの 信頼性基 素子事業は残る見込みだ。それだけ を組み合わせた白色 LEDを 手掛 け JEDEC品 質をクリ 準を満 たした。「 に買収後、Inineo■ lliが 注力するSiC パ ワー素子 とどう1宏み分けるのか、 て い る。 この 向色 LEDの 生 産 を、 InhneOn社が強 いⅢ故分野 にGaNパ ワー素子を積極的に展開 してい くの 放億個 に引 き上げるもよう。 この増 アしたのは我 々だけだろうJ(トラン スフォーム・ジャバ ン)と胸を張 る。 2014年 12月 に 開催 され た 「 IEDM 2014」では、信頼性の高 さを実付け る各種デー タを発表 した。例えば、 耐 圧 は1500Vに 達 す る。 ただ し、 GaNパ ワー素子はアバ ランシェ耐量 同社は、Si基板にGaN系 半導体を 2016年 度までに現在の約10倍の月産 か、など、今後の事業戦略に注目が集 産に向けて、「 数百億 円の前半 (300 億 ∼ 500億 円)」(東芝)を控 じ、石川 まっている。 県にある子会社の加賀束芝 エ レクト ロエクスの生産設備を拡張する。 これは、GaNパ ワー素子量産 に向 マージンを持 た が小 さいことから、「 準備 を進 める東芝 と Samsung Fl内メーカーでGaNパ ワー素 子理 せて600V品として販売 しているJ(同 品を出荷 しているのが、シャープや けた布石でもある。LED向 けのGaN On Siの製造設備や製造技術 の一部 上)と,ヽ う。 十 パ ナソニ ックだ。両社はいずれ も、 は「 流用可能J(束芝)だ からだ。もと 動作中にオン抵抗が L昇する電流 2013年 に耐圧600V品 のサンプル出 コラプスの問題を解決 したことを裏 付けるデータも発表 した。「 我 々にと 荷 を開始 した。 この うち、最近盛ん にアピール しているのがパ ナソニ ッ もと、加賀束芝 エレク トロエ クスは Siの パ ワーMOSFETや IGBTの 生 って電流 コラプスの問題は過去のこ クだ。同社のGaNパ ワー素 子は、索 子単体でノーマ リーオフ動作を実現 ノウハウがある。 で きる点を特 徴 にする。2014年 は、 に踏み切った場合、その強み になる 同素子を利用 した電源回路や、マ ト リックスコンバ ー ターに適用 した研 のは8イ ンチ基板 を利用 できること 究成果などを発表 した。 ており、パ ワー素子についても、FllF とだが、今でも質問されるのであえて データを発表 したJ(トランスフォー ム ジ ャパ ン)という。 田収後の [R社 に注 目 この他、海外 メーカーの中では、米 大 きな展示会でのアピールに もカ I n t e r n a t i o n a l R e c t i f i e rが (注 I R ) 社 を入れ る。例 えば、2014年 5月にパ ワーエ レク トロエ クス分野の世界最 目を集 めている (表1)。理由は2つあ る。1つは、長らくGaNパ ワー素子を 〕 “ 研究 開発 して きた 老舗 で あるこ 42 NIK(,ELEC「 RON(S20い ユ" PCIM EurOpe 大 級 の イ ベ ン ト「 に、同年1 1 月に開催されたエ 2014」 産拠点 であり、パ ワー素子 に関す る 東芝力対守米 GaNパ ワー素子の量産 だ。LEDで は8イ ンチ基板 で量産 し 究 レベルでは作れることを実証済み」 (束芝)だとい う。12インチ基板の適 用を視野に入れる。 韓区l Samsung ElectrolllcS社 も東 芝のように、LEDを 足掛か りにして ` ワーエレクトロニクスJにおけるGaN on GaNの (a)StP「次世代′ テーマの概要 GaN on Siの パ ワー素子の製品化を 狙 って い る1社 とみてよい。同社 は 1998年 にパ ワーIC部 門 を米Fair― GaN離 型 パ ワー アモノサ ーマル 法や、 改 良 したHVPE法 で にい転位密度を目指す G a N 縦 型M O S F E T の 究所、宮士電機、開発 アヽ ナソニ ック、豊 デバ イス 技術開発 僚 都大 学 た教授 の須日 瀬 ) chnd semiconductOr社 に売却 した が、数年前に再びパ ワー半導体 の部 精密測定や、移動度の 方位 温度 ド ービン グ濃 度 依 存 性 測 定、 M O S 界 面形 成技 術、 イオン注入、エビ再成 長技術の開発 門を立ち上げたとされる。 GaN on GaNの 研究 が始 まる ー GaNパ ワ 素子の実用化が始まる 中で、次世代の CaNパ ワー素子の研 究 開 発 が 始 まった。 そ の 中心 は、 (b)名古屋大学の天野氏 図 3 GaN on GaNの 研究が本格化 GaN on CaN」技術でパワー素子を作る技術の研究が本格化 し始めた。例えば日本では 内閣席の戦略的 「 イノペーション創造ブログラム (StP)「 次世代パワーエレクトロニクス」において GaN on GaNの 研究テ ーマが盛り込まれた(a)。名古屋大学 教授の天野浩氏もおカロしており、2014年 ■ 月に開かれたNEDO のイベン トでSlPでGaN on GaNを 研究する意携を説明した (b)。 G a N 基 板 上 にG a N 系 半導体 を積層 CaN o■GaN」技術を適用 した する「 ー パ ワ 素子 の開発である。例えば、 このため、あるGaN系 半導体の研究 CaN on GaNの パ ワー素子を 者は、「 現在 のGaN基 板 は主 にHVPE法 内閣府の 「 戦略的イノベーション倉J造 製品化 できれば、SiCパ ヮー素子を い う気相法で製造 されている。液相 プログラム (SIP)」 の1つとして2014 年度に始動 した 「 次世代パワーエレク 置き換えることも可能Jと意気込む。 法 は理論的に、気相法に比べ て結晶 ただし、現】 犬では、GaN基 板上ヘ のGaNパ ワー素子を作製する技術が シレク結晶) 欠陥が少なく、 大型結晶 (ノ 未成熟、CaN基 板 が小 さい上に価格 出 してGaN基 板を作れば、劇的な低 術開発Jが ある(図3)潤七京都大学大 学院 准教授の須田淳氏がテーマリー が高いという課題 がある。 コス ト化を見込める。 ダーを務め、2014年 ノーベル物理学 グ濃度 の制御。耐圧 10kV以 上 を実 賞を受賞 した名古屋大学大学院 教授 現するには、「 青色 LEDよ りもずっと 5cm 3台 に下げる必要がある」 低 い1げ トロニ クス」では、テ ーマの1つに CaN縦 型パ ワーデバ イスの基盤技 「 の天野浩氏も参加 している。 作製技術の課題 の1つが、ドーピン で解決 しようとす る動 きが活発だ。 と を作 りやすい。 この大型結晶を切 り 液相法には幾つかの手法があるが、 Naフ ラックス法Jや 「 アモノ 現在、「 サーマル法Jに よるCaN結 晶作製 の 研究開発が盛んだ。例えば、Naフ ラ GaN基 板を適用するのは、GaNが (天野氏)と い う。 この他、結晶成長 持つ材料ポテンシャルを引き出すた 時に酸素 が不純物 として高濃度 に混 ックス法で作製 した もの を日本ガイ シが、アモノサーマル法 で作製 した め だ 。 C a N O n S i 技 術 は 、「( G a N の 入してしまうこと、結晶欠陥などに起 ものを三菱化学が市場に出 している。 物性から)予測 される性能の1/3∼ 因する深 い準位 が形成 されてしまう 1/2しか引き出せていない」と天野氏 ことなどに課題 があるとす る。SIP 進展著 しいのが、三菱化 中でも、「 ー 学のグル プ」(UCSB教 授の中村修 は指摘する。 では、こうした課題 の解決 に取 り組 GaN基板を利用することで、耐圧 む。 を高めやすくなる。「 横型は10kV程 度までだが、縦型であれば100kV級 を狙える」(天野氏)。加えて、オン抵 抗が小さく電流密度を高めやすい。 二氏)だ。同社は、東北大学や日本製 鋼所 と共に、アモノサーマル法の改 善 に取 り組 んでいる(図41。三菱化 液相法で大型 GaN結 品を作る 日径 が小 さく価格 が高 いとい う CaNEIFxの 課題に対 しては、液相法 注 1 ) S i 基 板品 は、電流 が横 方向に流 れる横 型 素子 だが、G a N 基 板品 は縦方 向 に流 れる縦型 素子 になることか ら、このようなテーマ名 にな っている。 NKKD ELECTRON CS 20路 陀 2243 (alアモノサーマル法に使う装置 (オー トクレープ) (b)作製 したGaN結 晶の無転位部分 [0001,面 ヽ15X ヽ村5Hm2 法 と言 える。 アモ ノサーマル法 には、鉱化剤 に 酸性 の材料を使 う方法と、アルカリ 性 の材料を使 う方法 がある。CaN結 品の純度を高 めやす い、より低 い気 圧でも製造 しやす いことから、三 菱 化学などの研究 グループは前者を選 「1,低 温 部 T2高 温 部 択 した。低 い気圧 ほど、安全 に作 り やす い、装置 の壁面を薄 くして一度 図 4 液 相 法 で大型 GaN結 晶 を作 る 高品質でかつ大型のCaN結 晶を液相法で作 る研究開発が盛んだ。視 えば、東北大学 と三菱化 一 学などの研究 グル ーブは、アモノサーマル法 を採用する(a)。作製 したGaN結 畠は、 部であ れば、転位 と呼ばれる欠陥がなかった (b)。成長速度の高速化に桃 んでおり、378はm′口を達成 した (6)。(図 1東 北大学などの研究グループの資料 を基に本語が作成) に多くのGaN結 晶を成長 させて生産 性を高めやすいといった利点 もある。 アモノサーマル法は これまで、気 相法 のHVPE法 に比 べ て成長速度 学や東北大学 が製造技術を研究 し、 日本製鋼所が 「 オー トクレーブ」と呼 る。この中で、金属Gaあ るいはGaN 結晶をオー トクレーブ (リアクター) ばれる装置を作製 している。 アモノサーマル法 は、鉱化剤を添 内で融解 させる。その後、温度を変 題があった。三菱化学 などの研究 グ ル ープはこれを大幅に改善 した。例 え、融解 させたCaN結 晶を析出させ えば、成長速度は、1日あたり約lmm、 加 したNH3を 、数百℃かつ数百気圧 る。水品の製造法 で ある「 水熱合成 1時間あた り約45,mを 達成 した。道 以上の高温高圧下で超臨界状態にす 法」で利用す る水 をNHJこ 変 えた製 した鉱化剤を用いたことが、成長速 (a)ミス トCVDの 装置の構成 が遅 い、結晶品質が低 いといった課 (b)o型 酸化 ガ リウムのダイオー ド ショットキー電極 オーミック 電極 ォ a聖 酎 ヒガリウムtn l 電 (c)o型 酸化 ガ リウムの トランジスタ ソース電極 図 5「 ミス トCVD」 で酸化 ガ リウムのパ ワー素子 を安価 に作 る 京都のベンチャー企業FLOSF Aは 、「 ミス トCVD」 と呼本結晶成長法で酸化ガリウ ムのパワー素子を安価に作ることに取り組んでいる。サファイア基板上に、c型 の 酸化ガリウムを成長させてパワー素子を作る。既にダイオー ドとトランジスタを試 作した(慎c)。(図:FLOSF,Aの 資料を基に本誌が作成) 44Nは 回 ELFCTRONICS 20い 姥 22 ゲ ート ■極 サファイア類 lc向 ド レイン■権 ーミック 権 特 集 ■l GaN LED/LD用 基板の新候補に「 SCAM」 が名乗り ‐ 円 色 LEDや 青紫色半導体 レーザー用 の基 板 に、スカンジウ ム アリ レミニウム ・ マグネシウム オキサイド(ScAlMgo4、 通称 :SCAM(ス キャム))が 名乗 りを上げた。GaNと の格子 不整合が 18%と 小 さく、転位 のような結晶 欠陥を抑制 しやす いのが特徴である。 この結果、サ ファイア基板 を用 いる場合 に よしべて青色 LEDの 電流密度 を高めやすくなる。 GaN結 晶を、電子デバイスを形成するための 「 GaN自 立基板」 として提供することも視野に入れている。主に、GaNパ ワー素 子の製造での利用を想定 している。 (a)SCAM結 晶 (b)SCAM基 板 晶は、単結晶ではなく多結晶で、しかも刀ヽ 指 以前のSCAM結 大 と打ヽ さかったが、状況が好転 してきた。福田結晶技術研究所 は、高品質な、日経 2イ ンチの SCAM単 結晶 の開発 に成功 した (図A-1)。「 回転引上げ法 (CZ法 )」を用 いた。 SCAMは へ き開加工でインゴ ッドからウエハ ーを作れるので 低 コス ト化 を見込めるという。試作 したSCAM結 晶をへ き開加 工 し、そのc面 をX線 回折 で評価 したところ、その半値 幅 は 129秒 とSiの完全結晶と同水準 になったとする。 今後 は、2イ ンチのSCAM基 板 を2015年 春 に販 売す る予 定だ。4∼ 6イ ンチの基板の開発 も進める。 SCAM結 晶上 に、低 転位 な厚 いGaN結 晶 を形成 し、その 図 Al SCAM結 晶 が名乗 り S C A M と 呼ばれる結晶をG a N 系 半導体 を成長 させるための基板 として 利用 す る動 きが出て きた。福 田結 晶技 術 研 究所 が口径2 イ ンチの S C A M 結 晶 を試作 した。現在 はL E D 向 けだが 将来 はパワー素子での 適用 を視野に入れる。( 写真 ! 福田結晶技術研究所) 度の向上 につ ながったとい う1,それ 一半導体材料の打 チ F 究開発も進んでい でもHVPE法 の1/2柱lkの速度だが、 る. そ の中で最近 L H I 光 を洛びている a 型でハ ワー業 r を作る研究を行 っているのが、ぢf m l のベ ンチャー企 製造装置内で1司 時に後数の CaN結 品 のが 隆化 ガ リウム ( G a 2 0 1 ) で あ る. 業 F L O S F I A ( フ ロスフ ィア) だ ( 図 を作ることで、HVPE法 バ ン ドギャップがSiCや GaNよ りも 下のパ ワー 広 く、よりllt】 t火な高而iナ 5)。原料 を材状 に して ,等 膜 を形成す 約lmm/日 で成長 させたGaN結 品 X線 ロ ッキ ングカーブJで 評価 を、「 素子を実jjLできる可能1■があるから で、サファイア米lJx的こα型酸化 ガリ だ。駿化 ガリウムには、例 えば結晶 ウムを形成するⅢミ ス トCVD法 は、 したところ、その 半l llIは 20arcsec 真空 プロセスが不要で、装置 が安価 ほどと狭く、品質が高か ったとす る。 構造 が共なるα4!やβ lJがある。 β型でハ ワー紫 rを 作 る研究開発 脱酸剤を用いて不純物 となる腋求を を行っているのが、情報通信研究様 るという. 入りにくくするなどして、高い純度の 構 (NICT)と タムラ製作所などのグ ループだ。前述のSIPの 次世代パ ワ ーエ レクトロニクスのテーマの1つに を大幅 に上 回る生産性を実現できるとみている() 結晶を実現 したとする中 こうした研究成果を■か して、ア モ ノサーマル法 による6イ ンチGaN 基板 の実用化を日指す という。 コス トは、1インチ1ブ 6インチで6万円 】11、 なっている。MESFETや MOSFET などを試作済みで、駿化 ガリウム基 る「ミス トCVD(化 学気相成長)法J なことから製造 コストの肖1減が図れ 回イ エ4イ ンチのサファイア基板上に a聖 腔化 ガリウム暉や、絶縁膜 (α型 の (AlCa)20!)を形成 したところ、良 好な結果を得 られ たとす る。ダイオ ー ド(SBD)や トランジスタ (MES― FET)も 試作済み.ダ イオー ドは横 を目標に掲げる. 板 は既に市販 している。同基板 はタ ムラ製作所 と、F」 のグル ープ /1N業 1上 酸化 ガ リウム で SiC/GaN超 の た波が作製 したもの―LED向 けに 2インチ品をH反 先中 ハ ワー素子向け う=2015年 にも、a'lJ酸化 ガリウム のパ ワー紫 子のサンプル出荷を始め には6インチ││を開発中だというす る 予定である. え SiCや GaNの 他 に、次 ‖1代のハ ワ 型なが ら而│I11500Vを達成 したとい NヽК 卜 i口に (TR()N(ヽ 2● ■12245
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