資料7

ISO/TC194/WG8 日本 三島 2014 年 4 月 22 日(火)
Biological evaluation of Medical Devices
Part 10: Tests for irritation and skin sensitization
ISO 10993-10
(一財)食品薬品安全センター
金澤 由基子
日時:2014 年 4 月 22 日
会場:東レ株式会社 東レ総合研修センター
議長:Dr. Wim H. de Jong
参加者:9 カ国、約 31 名[日本:金澤、加藤、橋本]
冒頭、2013 年 4 月 22 日にイタリア、パヴィアで開催された会議の議事録の
確認が行われた。
三島でのワーキンググループミーティングの開催は、in vitro 刺激性試験法の
Round Robin(RR)Study の進捗報告、及び in vitro 感作性試験の開発について議
論するために開催された。
刺激性試験法の Round Robin(RR)Study には、現在、16 施設の研究機関が参
加の表明をしており、2013 年に MatTek 社主催のトレーニングセミナーが米国
と欧州で開催されたことが報告された。
Dr. Kelly Coleman (Medtronic Inc.)より、本 RR Study のプロトコルの概要と問
題点について発表が行われた。当日の議論において、本試験系において、乳酸、
ヘプタン酸、SDS が陽性対照として使用されること、ヒトにおけるパッチテス
トと統計のサポートの両方の必要経費が示された。
本トレーニングセミナーを開始するに当たり、抽出液の濃度の分析、輸送の
際のサンプルや皮膚三次元モデルの変質の懸念などについて議論が行われた。
また、中国の試験施設は本RR studyにおいて、MatTekのモデルは使用せず、中
国国内の会社からTecSkin modelと呼ばれる同様の皮膚三次元モデルを入手し
試験を実施する旨説明があった。他の試験施設もMatTek以外の皮膚三次元モデ
ルを使用することは可能であるが、基本はMatTekモデルでの評価とする。
さらに Dr. Kelly Coleman は、in vitro の感作性試験モデル(SenCeeTox Assay
)について紹介し、今年の8月までにはまとめ上げるとの報告があった。
来年度は、本ガイダンス(ISO 10993-10)の見直し時期に当たるため、感作性
と刺激性を分ける方向で進めることを確認した。
また、溶血毒性のバリデーションスタディで日本から提供された陽性対照物
質が本試験法でも陽性対照物質として有用であるとの情報提供があった。
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ISO/TC194/WG8 日本 三島 2014 年 4 月 22 日(火)
【私見】
このところ、皮膚刺激性試験代替法のバリデーションスタディの進捗報告と皮
膚感作性の新試験法の情報提供に終始していて、めだった進捗がなかった。し
かし、来年度は定期見直しに当たるため、今後文書作成に向けて動きが活発に
なると思われる。現在検討している試験法を次回の改定に間に合わせるには、
バリデーションと文書作業にかかる時間の兼ね合いとなる。議長は医療機器の
バリデーションは OECD の化学物質評価法のバリデーションとは異なるとの見
解で強引に進もうとしているが、各国との合意に時間がかかるかもしれない。
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