橋梁用伸縮装置 STジョイント 1 STジョイントとは 「STジョイント」は、従来のフィンガージョイントに相当する強度を持 たせて、さらに、本体の軽量化、施工時の簡素化およびコスト縮減を 図った鋼製櫛型の伸縮装置です。 NEXCO構造物施工管理要領(H23.7)に準拠したSTジョイント_ex シリーズもご用意しています。 2 高い耐久性 重交通路線において、施工後30年超を経過したSTジョイントが現在も供用されており、 高い耐久性が実証されました。 ●国道1号に架かる橋梁 【24時間交通量:約41,000台】 (平成22年度道路交通センサスより) 昭和58年(1983)施工 平成25年(2013)現在、30年超経過。 ●環状7号(東京)に架かる橋梁 【24時間交通量:約60,000台】(平成22年度道路交通センサスより) 平成25年(2013)現在/平成4年(1992)施工後、21年経過。 ■疲労載荷試験結果 STジョイントは設計荷重200kN(100kN+衝撃荷重)にて200万回 の静的疲労試験をクリアしています。 国道1号線の日交通量約41,000台、大型車交通量約4,500台の通 行量の場合、鋼道路橋の疲労設計指針(H14日本道路協会)より試算 すると、約40年の設計供用期間となります。 Y = nti/(ADTTsLi×γn×365) Y : 設計で考慮する期間(年) nti : 疲労設計荷重の載荷回数 載荷試験状況 ADTTsLi : 一方向一車線あたりの日大型車交通量 γn : 頻度補正係数(0.03) 3 主な特長 STジョイントは以下の特長を有しています。 1.伸縮量が20mmから120mmまで、8段階の品揃えで小径間から大径間の橋長に対応。 2.優れた防水性能と騒音吸収性のある弾性シーリング材を使用。 3.シンプルな構造で床版と一体化し、優れた耐久性を実現。 4.工場組立てによる安定した品質。 ST-40N(異形棒鋼スタッドタイプ)の例 ST-60(リブプレートタイプ)の例 ●クローザー(二重止水材) 二重止水材を取付けることができます。(オプション) 伸縮装置本体の止水材が損傷した場合でも、クロー ザー(繊維補強ゴムシート)が二重の止水材となり漏 水を防止します。 クローザー本体 設置状況 4 構造、種類、施工手順 構造: ジョイント本体、床版と一体化させるための異形棒鋼スタッドまたはリブプレート、フィンガー部の損傷を防ぐため の補強プレートまたはボックスプレート、非排水型防水装置としてのシーリング材で構成されています。 構造図:ST-40N(異形棒鋼スタッドタイプ)の例 断面図 平面図 構造図:ST-60(リブプレートタイプ)の例 種類: 型 式 フィンガー遊間 D(mm) 適用最大床版 遊間 d(mm) 伸縮量 (mm) 重量(kg/1.8m) 最大 最小 ST-20N 25 5 40 20 54.2(普通型) ST-30N 40 10 70 30 62.8(普通型) ST-40N 50 10 90 40 65.4(普通型) ST-50N 60 10 110 50 72.4(普通型) ST-60N 75 15 150 60 123.5(普通型) ST-80N 95 15 200 80 156.5(普通型) ST-100 105 5 195 100 194.4(重量型) ST-120 125 5 235 120 199.8(重量型) 除雪対応型については、別途ご相談ください。 床版との定着方法 異形棒鋼スタッド リブプレート 施工手順: 補修時の施工手順は以下のとおりです。 既設伸縮装置の撤去 床版遊間内に型枠設置 STアンカー設置 高さ調整、補強鉄筋の配筋・溶接 後打ちコンクリートの打設・養生 完成 5 試験結果など 伸縮装置本体の強度や伸縮時の止水耐久性能等について、室内試験により確認されています。 6 使用材料(品質) STジョイントでは、以下の材料を使用しています。 ・鋼材(鋼板、形鋼:SS400、異形棒鋼スタッド、鉄筋:SD295A 同等以上) ・弾性シーリング材(2液型ポリブタジエン系シーリング材:ショーボンドフィンガーシール) ・後打ちコンクリート(補修時には、超速硬コンクリートを使用します。) ・ST-20N、ST-30N、ST-40N、ST-50N、ST-60N、ST-80Nの製品規格表 7 お問い合わせ STジョイントに関するお問い合わせは、弊社各営業所までお願いします。
© Copyright 2024