MAX 10 パワー・マネージメント・ユー ザー・ガイド 署名 フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 101 Innovation Drive San Jose, CA 95134 www.altera.com 目次-2 目次 MAX 10 パワー・マネージメントの概要........................................................ 1-1 電源管理の機能とアーキテクチャ...................................................................2-1 デバイスの電源オプション....................................................................................................................2-1 シングル電源デバイス.................................................................................................................2-1 デュアル電源デバイス.................................................................................................................2-1 MAX 10 のデバイス電源オプションの比較...........................................................................2-2 電源デザイン.................................................................................................................................. 2-3 パワー・オン・リセット回路............................................................................................................... 2-3 POR 回路によってモニタリングされる電源とモニタリングされない電源............... 2-4 インスタント・オンのサポート............................................................................................... 2-6 パワー・マネージメント・コントローラ手法.................................................................................2-6 パワー・マネージメント・コントローラのアーキテクチャ.......................................... 2-6 ホット・ソケット..................................................................................................................................... 2-9 ホット・ソケットの仕様............................................................................................................ 2-9 MAX 10 FPGA パワー・マネージメント・ユーザー・ガイドの追加情報 A-1 MAX 10 FPGA パワー・マネージメント・ユーザー・ガイドの改訂履歴..............................A-1 Altera Corporation MAX 10 パワー・マネージメントの概要 2014.09.22 UG-M10PWR 署名 1 フィードバック MAX® 10 デバイスは、以下の電源供給デバイス・オプションを提供します。 • シングル電源デバイス—3.0 V か 3.3 V の 1 つの外部電源を必要とし、最大の利便性とボード の簡素化を提供する • デュアル電源デバイス—1.2 V ならびに 2.5 V の 2 つの外部電源を必要とし、最も多くの機能、 最小の消費電力、ならびに最高のパフォーマンスを提供する 関連情報 2-1 ページの 電源管理の機能とアーキテクチャ パワー・マネージメントの機能とアーキテクチャについての情報を提供します。 © 2014 Altera Corporation. All rights reserved. ALTERA, ARRIA, CYCLONE, ENPIRION, MAX, MEGACORE, NIOS, QUARTUS and STRATIX words and logos are trademarks of Altera Corporation and registered in the U.S. Patent and Trademark Office and in other countries. All other words and logos identified as trademarks or service marks are the property of their respective holders as described at www.altera.com/common/legal.html. Altera warrants performance of its semiconductor products to current specifications in accordance with Altera's standard warranty, but reserves the right to make changes to any products and services at any time without notice. Altera assumes no responsibility or liability arising out of the application or use of any information, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Altera. Altera customers are advised to obtain the latest version of device specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services. www.altera.com 101 Innovation Drive, San Jose, CA 95134 ISO 9001:2008 電源管理の機能とアーキテクチャ 2014.09.22 UG-M10PWR 署名 2 フィードバック MAX 10 電源最適化の機能は以下のとおりです。 • • • • シングル電源またはデュアル電源のデバイス・オプション パワー・オン・リセット(POR)回路 パワー・マネージメント・コントローラ手法 ホット・ソケット デバイスの電源オプション シングル電源デバイス MAX 10 のシングル電源デバイスは、3.0 V または 3.3 V の外部電源いずれか一方のみを必要とし ます。外部電源を MAX 10 デバイスの VCC_ONE と VCCA 電源ピンへの入力として供給しま す。この電源は MAX 10 シングル電源デバイスの内部電圧レギュレータによって、コア・ロジッ クの動作に必要な 1.2 V に調節されます。 図 2-1: MAX 10 シングル電源デバイス Max 10 Device VCC_ONE/VCCA 3.3 V/3.0 V VR 1.2 V Single Supply Device デュアル電源デバイス © 2014 Altera Corporation. All rights reserved. ALTERA, ARRIA, CYCLONE, ENPIRION, MAX, MEGACORE, NIOS, QUARTUS and STRATIX words and logos are trademarks of Altera Corporation and registered in the U.S. Patent and Trademark Office and in other countries. All other words and logos identified as trademarks or service marks are the property of their respective holders as described at www.altera.com/common/legal.html. Altera warrants performance of its semiconductor products to current specifications in accordance with Altera's standard warranty, but reserves the right to make changes to any products and services at any time without notice. Altera assumes no responsibility or liability arising out of the application or use of any information, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Altera. Altera customers are advised to obtain the latest version of device specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services. www.altera.com 101 Innovation Drive, San Jose, CA 95134 ISO 9001:2008 2-2 UG-M10PWR 2014.09.22 MAX 10 のデバイス電源オプションの比較 MAX 10 のデュアル電源デバイスは、デバイスのコア・ロジックと外周部の動作のために 1.2 V および 2.5 V を必要とします。 図 2-2: MAX 10 デュアル電源デバイス VCCA VCCA_ADC (2.5 V) Max 10 Device VCC VCCD_PLL VCCINT (1.2 V) Dual Supply Device MAX 10 のデバイス電源オプションの比較 表 2-1: MAX 10 のデバイス電源オプションの比較 特性 シングル電源デバイス デュアル電源デバイス 1 2 消費電力 高い 低い コアと I/O のパフォーマンス 低い 高い 電圧レギュレータ数(1) MAX 10 のシングル電源デバイスでは、I/O 規格が必要とする電圧レベルも同一であれば、必要 な電源は 1 つだけ(3.0 V または 3.3 V)です。I/O 規格が 3.0 V か 3.3 V 以外の電圧を必要とする 場合には、追加の電圧レギュレータがさらに必要になります。MAX 10 のシングル電源デバイス を用いてボードを構築すると、必要とする電圧レギュレータが少ないため、ボード・スペースを 節約でき、ボード全体のコストを削減できます。 MAX 10 のデュアル電源デバイスでは、デバイス・コア、外周部、PLL、および ADC ブロックに 電源を供給するために 2 つの電源(1.2 V と 2.5 V)を必要とします。I/O 規格の電圧要件に基づ いて、2 つまたはそれ以上の電圧レギュレータを使用します。 デュアル電源デバイスの消費電力は、集積度の等しいシングル電源デバイスを下回ります。シン グル電源デバイスの消費電力の方が大きいのは、内部電圧レギュレータによって追加的に消費さ れる電力のためです。シングル電源デバイスの消費電力のほうが大きいとはいえ、外部リニア・ レギュレータを 2 つ必要とするデュアル電源デバイスと、システム全体の電力は同程度になりま す。 シングル電源デバイスのデバイス性能は、デュアル電源デバイスのそれに比べて低くなります。 LVDS、擬似 LVDS、DSP、および内部メモリ性能の点からのパフォーマンスの違いについては、 データシートを参照してください。 (1) MAX 10 デバイスのコアと外周部が必要とする電源の数を示しています。VCCIO の電圧レベルが コアや外周部と同じではない場合、VCCIO に電源を供給するための電圧レギュレータがさらに必 要になります。 Altera Corporation 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 電源デザイン 2-3 関連情報 MAX 10 Device Datasheet LVDS、擬似 LVDS、DSP、および内部メモリ性能の点から MAX 10 のパフォーマンスの違いにつ いて詳しい情報を提供します。 電源デザイン MAX 10 のシングルまたはデュアル電源デバイス向けの電力ツリーのデザインは、I/O やその他 の機能を使用する場合と同様に、各ユースケースのスタティック電力とダイナミック電力に応じ て大きく異なります。 包括的なデザイン・ツールと統合されたパワー・マネージメント・ソリューションであるアルテ ラの Enpirion®ポートフォリオが、MAX 10 デバイス電源供給の最適化されたデザインを可能に します。Enpirion ポートフォリオのパワー・マネージメント・ソリューションは、すべての MAX 10 タイプと互換性があります。 MAX 10 Device Family Pin Connection Guidelines は、MAX 10 デバイスに電源を供給するために入 力をグループ化する方法について、より詳細な推奨事項を提供しています。MAX 10 デバイスの PowerPlay Early Power Estimators(EPE)ツールもまた、MAX 10 デバイスそれぞれのユースケー スに基づいて、シームレスかつ自動的に入力レールの電源要件およびデバイスの具体的な推奨事 項を提供します。 個々の入力レールと電流の要件が Report タブに集約され、同時に入力レール・グループならび に具体的な電源供給推奨事項はそれぞれ Main タブならびに Enpirion タブにまとめられていま す。 関連情報 • Enpirion Power Management Solutions FPGA への電源供給向けにデザインされたアルテラの Power Management IC と PowerSoC ソ リューションについて詳しい情報を提供します。 • MAX 10 Device Family Pin Connection Guidelines MAX 10 デバイスに電源を供給するために入力をグループ化する方法について、より詳細な推 奨事項を提供します。 パワー・オン・リセット回路 POR 回路は、供給電源の出力が供給電源の最大ランプ時間である tRAMP 以内に推奨される動作 範囲内に達したことを POR が観測するまで MAX 10 デバイスをリセット状態に保ちます。 ランプ時間である tRAMP が満たされない場合には、 MAX 10 デバイスの I/O ピンとプログラミン グ・レジスタはトライ・ステートに保たれ、デバイスのコンフィギュレーションは成功しませ ん。 MAX 10 デバイスの POR 回路は、デバイスの電源供給オプションにかかわらず、電源投入時に 以下に示す電源レールをモニタリングします。 • VCC または安定化された VCC_ONE • バンク 1B と 8 の VCCIO • VCCA 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック Altera Corporation 2-4 UG-M10PWR 2014.09.22 POR 回路によってモニタリングされる電源とモニタリングされない電源 また、POR 回路は、コンフィギュレーションがトリガされる前にコンフィギュレーション・ピ ンを含む I/O バンク 1B と 8 の VCCIO レベルが許容レベルに到達することも保証します。 POR 回路によってモニタリングされる電源とモニタリングされない電源 表 2-2: POR 回路によってモニタリングされる電源とモニタリングされない電源 電源デバイス・オプション シングル電源デバイス デュアル電源デバイス モニタリングされる電源 モニタリングされない電源 — • 安定化された VCC_ONE • VCCA • VCCIO (2) • VCC • VCCA • VCCIO (2) • VCCD_PLL • VCCA_ADC • VCCINT MAX 10 の POR 回路は個々の POR 検出回路を使用して、コンフィギュレーションに関連するそ れぞれの電源を個別にモニタリングします。メイン POR 回路は個々の検出器すべての出力によ ってゲートされています。メイン POR 回路は、個別のすべての POR 回路が POR 信号を解放す るまで待機してからコントロール・ブロックにデバイスのプログラミング開始を許可します。メ インの POR は、最後に立ち上がる電源が POR トリップ・レベルに達し、その次に POR 遅延が 続いた後に開放されます。 デフォルトでは、Quartus® II は POR 遅延時間を標準 POR 遅延に割り当てます。動作開始に高速 なウェイクアップを必要とするアプリケーション向けに、 Quartus II プログラマのユーザー・イ ンタフェースで高速 POR 遅延時間を有効にすることができます。 (2) バンク 1B および 8 に対して。 Altera Corporation 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 POR 回路によってモニタリングされる電源とモニタリングされない電源 2-5 図 2-3: tRAMP と POR 遅延の関係 Volts POR trip level first power supply last power supply Time POR delay tRAMP configuration time 図 2-4: MAX 10 デバイスの POR 簡略図 VCCIO VCC_ONE VCCIO POR Voltage Regulator VCCA VCC POR VCCA POR Single Supply Device Modular Main POR Main POR VCCIO VCCIO POR VCC VCC POR VCCA VCCA POR Modular Main POR Main POR Dual Supply Device MAX 10 デバイスがユーザー・モードになった後も、POR 回路は VCCA と VCC 電源を継続してモ ニタリングします。これは、ユーザー・モード中の電圧低下状態を検出するためです。ユーザ ー・モード中に VCCA または VCC 電圧のどちらかが POR トリップ・ポイント以下に落ち込んだ 場合には、メイン POR 信号がアサートされます。メイン POR 信号がアサートされると、デバイ スは強制的にリセット状態にされます。バンク 1B と 8 の VCCIO は POR 回路によってモニタリ ングされます。ユーザー・モード中にバンク 1B と 8 の VCCIO 電圧が降下した場合には、POR 回 路はデバイスをリセットしません。しかし、インスタント・オン機能を使用している場合には、 POR 回路は最後の電源レールがトリップ・ポイントに達してから 9 ms の間、VCCIO 電圧降下の モニタリングを行います。 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック Altera Corporation 2-6 UG-M10PWR 2014.09.22 インスタント・オンのサポート インスタント・オンのサポート アプリケーションによっては、動作を開始するためにデバイスが非常に迅速にウェイクアップす る必要があります。 MAX 10 デバイスは、ウェイクアップ時間が高速なアプリケーションをサポ ートするためにインスタント・オン機能を提供しています。インスタント・オン機能により、 MAX 10 デバイスはモニタリングされる電源の POR トリップ後に POR 遅延を伴わずに直接コン フィギュレーション・モードに入ることができます。次いで、内部コンフィギュレーション・フ ラッシュ・メモリ(CFM)または外部フラッシュからコア・ロジックと I/O にユーザー・デザイ ンをコンフィギュレーションすることができます。これにより、最短時間でユーザー・モードに 入ることが可能になります。 MAX 10 デバイスのインスタント・オン機能の利点を活かすために守るべきパワーアップ・シー ケンス要件とランプ時間要件があります。以下の表に、それぞれのデバイス電源オプション向け のパワーアップ・シーケンス要件を示します。最小ランプ時間と最大ランプ時間については、デ バイス・データシートの推奨動作条件を参照してください。 インスタント・オン要件 表 2-3: インスタント・オンのパワーアップ・シーケンス要件 デバイスの電源オプ ション パワーアップ・シーケンス シングル電源デ バイス VCCA と VCC_ONE が上昇を始める前に、VCCIO が規定されたレール電圧まで上 昇している必要がある デュアル電源デ バイス VCC が上昇を始める前に、すべての電源が規定されたレール電圧まで上昇し ている必要がある 関連情報 MAX 10 Device Datasheet MAX 10 のランプ時間要件、リング・オシレータのクロック周波数、およびホット・ソケット仕 様について詳しい情報を提供します。 パワー・マネージメント・コントローラ手法 パワー・マネージメント・コントローラ手法により、アプリケーションがスタンバイ・モードに なっているときの、ダイナミック電力の消費量を削減することができます。アプリケーション は、1ms 未満の高速ウェイクアップ時間で再度有効にすることができます。 パワー・マネージメント・コントローラのアーキテクチャ Altera Corporation 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 リング・オシレータ 2-7 図 2-5: パワー・マネージメント・コントローラのアーキテクチャ Ring Oscillator Power Management Controller Standby Mode Finite I/O Power Down State Machine Global Clock Gating I/O Buffer Global Clock Network MAX 10 デバイスは、スタンバイ・モード時の電力を低い状態にするために I/O のパワーダウ ン、およびグローバル・クロック(GCLK)のゲートを可能にするハードウェア機能を含んでい ます。アプリケーションがアイドル状態またはスタンバイ・モードにあるときに、I/O バッファ を動的にパワーダウンすることができます。一つの例は、アイドル状態中に LVDS I/O がパワー ダウンする必要があるデジタル一眼レフ DSLR カメラ・アプリケーションです。カメラの電源オ ン状態を保ちながら、画面はいずれのボタンにも触れることなくオフになります。 MAX 10 デバイスは、 MAX 10 デバイスに実装された低電力機能を使用するソフト・パワー・マ ネージメント・コントローラをリファレンス・デザインとして提供します。ソフト・パワー・マ ネージメント・コントローラ・リファレンス・デザインは、デザインの定義とアプリケーション に基づきます。ソフト・パワー・マネージメント・コントローラはシンプルな有限ステート・マ シンを含みます。有限ステート・マシンは以下の期間中を低電力状態にします。 • スタンバイ・モード • I/O バッファのパワーアップとパワーダウン・シーケンスおよび GCLK のゲート 10M16、10M25、10M40、10M50 の MAX 10 デバイスは、I/O のパワーダウンとクロックのゲー ト用にハードウェア機能を含んでいます。ハードウェア機能によって、デザインで定義したソフ ト・パワー・マネージメント・コントローラを使用してスタンバイ・モードの期間中を低電力状 態にすることができます。 パワー・マネージメント・コントローラは、スタンバイ・モードの開始と終了の信号向けに最小 で 1 つの I/O ポートを確保することにより、FPGA のコア・ファブリックに実装することができ ます。これは、電源のゲートおよびウェイクアップ・ロジックのための自走式リング・オシレー タ・クロックで動作します。 リング・オシレータ リング・オシレータ・クロックはパワー・マネージメント・コントローラの動作を駆動します。 リング・オシレータはフラッシュからコアへと配線されています。このオシレータにより、パワ ー・マネージメント・コントローラは GCLK がゲートされた際に、ウェイクアップ・イベント やウェイクアップ・イベント・シーケンスを検出することができます。パワー・マネージメン ト・コントローラが有効にされたときにリング・オシレータ・クロックを有効にするために、 nosc_en を 0 にセットする必要があります。リング・オシレータのクロック周波数については、 デバイスのデータシートを参照してください。 関連情報 MAX 10 Device Datasheet MAX 10 のランプ時間要件、リング・オシレータのクロック周波数、およびホット・ソケット仕 様について詳しい情報を提供します。 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック Altera Corporation 2-8 UG-M10PWR 2014.09.22 I/O バッファのパワーダウン I/O バッファのパワーダウン MAX 10 デバイスは、高いスタティック電力の消費量を持ついくつかの I/O バッファにダイナミ ック・パワーダウン機能を備えています。ダイナミック・パワーダウン機能は、以下の表の I/O 規格向けにプログラミングされている I/O バッファにのみ適用されます。 表 2-4: 入力バッファと LVDS バッファのパワーダウン I/O 規格 I/O バッファ SSTL 入力のみ HSTL 入力のみ HSUL 入力のみ LVDS 入力および出力 パワーアップ中およびコンフィギュレーション中には、ソフト・パワー・マネージメント・コン トローラはまだコンフィギュレーションされておらず、NSLEEP 信号は強制的に 1(非アクティ ブ)にされています。コンフィギュレーション後にパワー・マネージメント・コントローラが起 動されると、パワー・マネージメント・コントローラが NSLEEP 信号をデフォルトで 1 にします。 NSLEEP 信号がアサートされると、パワー・マネージメント・コントローラは I/O バッファをパ ワーダウンまたはトライステートにします。これに続いて I/O がスリープ・モードに入ります。 MAX 10 デバイスの I/O バッファは、スリープ動作中に以前の状態を維持する必要があります。 以前のコア・ロジックの状態は、スリープ・モードを終了する際にも維持されています。 グローバル・クロックのゲート ダイナミック・パワーダウン機能は、GCLK ネットワークでのみ使用できます。パワー・マネー ジメント・コントローラを使用してアクティブ High の enout 信号を制御することにより、GCLK ネットワークを動的にパワー・ダウンできます。GCLK ネットワークは、LAB、DSP、エンベデ ッド・メモリや PLL といった機能ブロックの低スキュー・クロック・ソースとして機能します。 GCLK ネットワークがパワーダウンされると、GCLK ネットワークによって供給されるすべての ロジックはオフ状態になります。これはデバイス全体の消費電力を削減します。ダイナミッ ク・パワーダウン機能によりコア・ロジックは、以下の GCLK ネットワークのパワーアップお よびパワーダウン条件をコントロールできます。 • 同期的または非同期的なパワーダウン • 非同期的なパワーアップ Altera Corporation 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 ホット・ソケット 2-9 図 2-6: GCLK のゲート Clock Control Block lenout enout gclkout Power Management Controller clk1 clkn gclkin ホット・ソケット MAX 10 デバイスは、ホット・プラグイン、またはホット・スワップとも呼ばれるホット・ソケ ット、ならびに、外部デバイスの使用を伴わない電源シーケンスのサポートを提供します。シス テムの動作中にシステム内のボード上で MAX 10 デバイスの挿入または取り外しをすることが できます。これは、システム・バスの動作やシステムに挿入されたボードには影響しません。 ホット・ソケット機能は、異なる電圧レベルのデバイスが組み合わされた PCB 上で MAX 10 デ バイスを使用する際に直面するいくつかの困難を取り除きます。 MAX 10 デバイスのホット・ソケット機能を用いると、適切なパワーアップ・シーケンスをボー ド上のデバイスごとに保障する必要がなくなります。 MAX 10 デバイスのホット・ソケット機能 は以下を提供します。 • 外部コンポーネントまたはボードの操作を伴わない、ボードやデバイスの挿入と取り外し • あらゆるパワーアップ・シーケンスへのサポート • ホット・インサーション中に I/O バッファがシステム・バスに影響を与えない ホット・ソケットの仕様 MAX 10 デバイスは、外部コンポーネントや特別なデザイン要件を必要としない、ホット・ソケ ット対応デバイスです。 MAX 10 デバイスがホット・ソケットをサポートしていることにより、 以下のような利点があります。 • デバイスに損傷を与えることなく、パワーアップ前にデバイスを駆動することができる • パワーアップ時に I/O ピンがトライ・ステートを維持する。デバイスがパワーアップ前また は最中に出力駆動しないので、動作中の他のバスへの影響がない パワーアップ前の MAX 10 デバイスの駆動 パワーアップやパワーダウンの前または最中に、 MAX 10 デバイスに損傷を与えることなく I/O ピン、専用入力ピンおよび専用クロック・ピンに信号を駆動することができます。 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック Altera Corporation 2-10 パワーアップ時に I/O ピンをトライ・ステートに維持 UG-M10PWR 2014.09.22 MAX 10 デバイスはあらゆるパワーアップまたはパワーダウン・シーケンスをサポートしてお り、システム・レベルのデザインを簡素化します。 パワーアップ時に I/O ピンをトライ・ステートに維持 MAX 10 デバイスの出力バッファは、システムのパワーアップまたはパワーダウン時にオフにな ります。 MAX 10 デバイス・ファミリは、デバイスがコンフィギュレーションされ、推奨動作条 件で動作するまで出力を駆動しません。I/O ピンは、VCCIO へのウィーク・プルアップ抵抗によ って、デバイスがユーザー・モードに入るまでトライ・ステートにされています。 通常、ホット・ソケットに関連して半導体デバイスで起こりうる問題として、ラッチ・アップが 考えられます。ラッチ・アップは、電気的サブシステムがアクティブなシステムにホット・ソケ ットされる際に生じます。ホット・ソケット時に信号ピンがアクティブなシステムに接続され、 駆動されることがあります。これは、供給電源がデバイスの VCC とグランド・プレーンに電流 を供給する前に生じます。この状態がラッチ・アップを引き起こし、デバイスの VCC からグラ ンドまで低インピーダンスのパスをもたらします。結果としてデバイスに大電流が流れ、電気的 損傷を引き起こす恐れがあります。 MAX 10 デバイス・ファミリでは、I/O バッファとホット・ソケット回路のデザインによりホッ ト・ソケット中のラッチ・アップが生じないようにしています。 関連情報 MAX 10 Device Datasheet MAX 10 のランプ時間要件、リング・オシレータのクロック周波数、およびホット・ソケット仕 様について詳しい情報を提供します。 ホット・ソケット機能の実装 ホット・ソケット機能は、パワーアップ・イベント中(VCCIO または VCC 電源)やパワーダウ ン・イベント中に出力バッファをトライ・ステートにします。ホット・ソケット回路は、パワー アップやパワーダウン時に VCCIO または VCC がしきい値電圧を下回ると内部 HOTSCKT 信号を生 成します。HOTSCKT 信号は、DC 電流がピンを介してリークしないように出力バッファを遮断し ます(ウィーク・プルアップ抵抗へのリークを除く)。各 I/O ピンが、以下の図で示す回路を有 します。コンフィギュレーション中に CONF_DONE および nSTATUS ピンが動作できるようにする ために、これらのピンはホット・ソケット回路に含みません。したがって、これらのピンではパ ワーアップおよびパワーダウン・シーケンス時の出力駆動が想定されています。 Altera Corporation 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック UG-M10PWR 2014.09.22 ホット・ソケット機能の実装 2-11 図 2-7: MAX 10 デバイスのホット・ソケット回路 Power-On Reset (POR) Monitor VCCIO Weak Pull-Up Resistor PAD R Output Enable Voltage Tolerance Control Hot-Socket Output Pre-Driver Input Buffer to Logic Array POR 回路が、デバイスがユーザー・モードになるまで電源の電圧レベルをモニタリングし、I/O ピンをトライステートに保ちます。 MAX 10 デバイス I/O エレメント(IOE)のウィーク・プル アップ抵抗が、I/O ピンがフローティングにならなようにします。電圧トレランス・コントロー ル回路が、VCCIO および VCC 電源がパワーアップするまで I/O ピンが駆動されないようにしま す。これにより、デバイスがユーザー・モードではない時に I/O ピンが出力駆動されることを防 ぎます。 アルテラは、ホット・ソケット動作と I/O バッファ・デザインのリファレンスとして GND を使 用しています。正常な動作を保証するために、アルテラは、電源を接続する前にボード間の GND を接続することを推奨します。これにより、ボードの GND がボード上の他のコンポーネントを 介した電源へのパスによって意図せずにプルアップされることを防ぎます。GND がプルアップ されると、Altera®のデバイスで I/O 電圧や電流の状態が仕様から外れたものになる恐れがありま す。 電源管理の機能とアーキテクチャ フィードバック Altera Corporation MAX 10 FPGA パワー・マネージメント・ユー ザー・ガイドの追加情報 2014.09.22 UG-M10PWR 署名 A フィードバック MAX 10 FPGA パワー・マネージメント・ユーザー・ガイドの改訂履歴 日付 2014 年 9 月 バージョン 2014.09.22 変更内容 初版 © 2014 Altera Corporation. All rights reserved. ALTERA, ARRIA, CYCLONE, ENPIRION, MAX, MEGACORE, NIOS, QUARTUS and STRATIX words and logos are trademarks of Altera Corporation and registered in the U.S. Patent and Trademark Office and in other countries. All other words and logos identified as trademarks or service marks are the property of their respective holders as described at www.altera.com/common/legal.html. Altera warrants performance of its semiconductor products to current specifications in accordance with Altera's standard warranty, but reserves the right to make changes to any products and services at any time without notice. Altera assumes no responsibility or liability arising out of the application or use of any information, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Altera. Altera customers are advised to obtain the latest version of device specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services. www.altera.com 101 Innovation Drive, San Jose, CA 95134 ISO 9001:2008
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