日本貨物鉄道株式会社

>>> DATA
業種
運輸業
(鉄道貨物輸送)
MCPC 特別賞<モバイル M2M 特別賞>
award
2014
株式会社
日本貨物鉄道
荷役業務
活用分野
テクノロジ GPS、RFID、WiMAX
貨物駅構内の荷役作業を効率化
タブレット
端末
GPS+RFID でコンテナの場所を把握
全国を網羅する国内唯一の貨物
日本貨物鉄道
総務部
海外事業室 室長
西村 公司 氏
鉄道会社である日本貨物鉄道(J R 貨
物)
。1日の運行列車は約 600 本、走
モバイル通信をWiMAXに移行
映像記録で安全性向上にも寄与
行距離は 20万 kmにもおよぶ。
フォークリフトとセンター間のモバ
同社では2005 年10月から、鉄道コ
イル通信には従来、大規模駅では自
ンテナ輸送を総合的に管理する「 I T-
営の無線 L A N、小規模駅では PH S
FRENS&TRACEシステム」を運用。
サービスを用いていたが、システム更
新サービスの提供
貨物輸送枠の予約受付からコンテ
取り付けられた I Dタグを読み取りな
新を機にUQコミュニケーションズの
ナの内容や所在の管理、貨物列車の
がらコンテナの積み卸し作業を行う
WiMAXサービスに統一した。
発着・走行位置管理、利用者との情
ことで、フォークリフトの位置情報と
理由は、フォークリフトにドライブ
報交換等々、多彩な機能の一元化に
IDタグ情報を紐づけ、コンテナをどこ
レコーダーを追加装着したから。
「映
よって業務の効率化、利用者の利便
に移動したかを把握する。
像データをアップロードするためによ
性向上を図った。
システムの開発・運用に携わった総
り高速・大容量のモバイル通信環境
そして 2012 年10月から着手したシ
務部海外 事業室室長の西村公司氏
が必要でした」と西村氏。これによ
ステム更新において、コンテナの荷役
は、
「広い構内でも保管しているコン
り、無線 L A Nの運用やメンテナンス
管理を担う「T R AC Eシステム」の機
テナの置き場所が把握できるので、荷
の手間とコストも大幅に軽減できた。
能を拡充。運用コスト削減、サービス
役作業の時間短縮と正確性向上に役
ドライブレコーダーの映像は、万が
品質や信頼性の向上を実現した。
立っています」と説明する。フォークリ
一の事故発生時の原因究明、事故防
業務の革新
フォークリフトに R/Wを装備
積み卸し動作と場所を判別
フトにはタブレット端末も搭載されてお
止の対策立案や現場指導などに活用
り、地図画面でのコンテナ位置だけで
し、
「荷役作業の均質化による安全
なく、作業スケジュールなどもリアルタ
性向上、輸送品質の向上につながっ
全国 252 の貨物駅のうち「コンテナ
イムに確認できる。
ています」とのことだ。
取扱駅」は 116カ所。これらの駅構内
では、総計 540 台のフォークリフトが
図 IT-FRENS & TRACEシステムの概要
IT-FRENSサーバ群
インターネット
稼働し、出発側ではトレーラーで運ば
れてきたコンテナを荷受けして列車の
出発まで保管し貨車に積み込む作業
利用運送事業者
が、到着側では逆の流れで利用運送
貨物の申込
列車位置サーバ
総合貨物管理システム
イントラネット
RFIDタグ
※システム上で番地付け
貨物駅構内
事業者への荷渡し作業が行われる。
「T R AC E システム」は、G P S と
A-1
RFIDタグの組み合わせによって駅構
ドライバーシステム
内でのコンテナ荷役作業を効率化す
る仕組み。具体的には、フォークリフ
IC
備し、コンテナ・トレーラー・貨車に
Profile
日本貨物鉄道株式会社
http://www.jrfreight.co.jp/
12
RD
CA
A-2
A-3
駅事務所
(JR)
集荷・配達作業の登録
トにG P S 装置とR F I Dリーダーを装
GPS衛星
列車位置の管理
作業の進捗確認
フォークリフト
WiMAX
サーバの情報をもとに
作業を実施
実施した作業を自動で
報告
ドライブレコーダーで
万が一の時には事故解析可能
本社所在地 東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目33 番 8 号
設 立
1987 年 4月1日
資本金
190 億円
事業内容
貨物鉄道事業、倉庫業など