OpenStack 2014.1 (Icehouse Release) 日本OpenStackユーザ会 吉山あきら 本資料はSlideShareにて公開しています。 http://www.slideshare.net/yosshy/ 目次 ● OpenStack のリリースサイクル – ● OpenStack Icehouse リリース – – ● OpenStack のリリース名 公式コンポーネント Dashboard, Object Storage, Compute, ... まとめ OpenStack のリリースサイクル 現在は半年毎に一度(4月末と10月末) 新バージョンをリリースしている。 最新安定版:2014.1 (Icehouseリリース) next! Juno 次期開発版:Juno (2014.2 になる見込み) Trove 保守版※:2013.2 (Havanaリリース) Ceilometer ※1つ前の安定版まで Heat 2013.2 Havana Neutron Horizon Glance Swift Nova 2011.1 Bexar 2011.2 Cactus Austin 2010/7 2011 Keystone 2011.3 Diablo 2012.1 Essex 2012 Cinder 2012.2 Folsom 2014.1 new! Icehouse 2013.1 Grizzly 2013 2014 OpenStack のリリース名 ● リリース名(開発コードネーム)は地名 開発開始直前の OpenStack Summit 開催国の都市 名が多い。 ● ● Icehouse…香港の雪廠街 (Ice House Street)から命名 ※中国には英語表記が I で始まる 都市名が無かった。 リリース名は OpenStack ML 上 で公募され、投票で決まる OpenStack 2014.1 (Icehouse リリース) ● 開発期間:2013/11〜2014/4 ● 開発貢献者:約1200人 ● 新機能:約350個 ● 修正バグ:約2900個 ● コアコンポーネント:10個 – Database Service (Trove)追加 Icehouse での開発貢献度 http://www.stackalytics.com/?release=icehouse&metric=commits& project_type=openstack&module=&company=&user_id= OpenStack 公式コンポーネント① ● コアコンポーネント(括弧内はプロジェクト名) – Dashboard (Horizon) …セルフサービスポータル(Web UI) – Object Storage (Swift) …クラウドストレージ基盤 – Compute (Nova) …VM管理 – Image Service (Glance) …VMテンプレート管理 – Networking (Neutron) …仮想テナントネットワーク管理 – Block Storage (Cinder) …ボリュームストレージ管理 – Identity (Keystone) …統合認証基盤 – Telemetry (Ceilometer) …メータリング、運用監視基盤 – Orchestration (Heat) …クラウドオーケストレーション基盤 – Database Service (Trove) …DBaaS基盤 OpenStack コアコンポーネント関係図 File User Web Identity (Keystone) Dashboard (Horizon) Image REST APIs user Object Store (Swift) Image Service (Glance) new! DB Database Service (Trove) Recipe Orchestration (Heat) VM Compute (Nova) Meter Telemetry (Ceilometer) Vol Block Storage (Cinder) Net Networking (Neutron) OpenStack 公式コンポーネント② ● ● 育成コンポーネント (括弧内はプロジェクト名) – Bare metal (Ironic) …物理マシン管理 – Queue service (Marconi) …MQaaS基盤 – Data processing (Sahara) …Hadoopサービス基盤 – Key management (Barbican) …鍵データ管理基盤 その他 – Common Libraries (Oslo) …各プロジェクト共通コード – Deployment (TripleO) …OpenStack インストーラ – Devstack …開発者用 OpenStack インストーラ OpenStack 2014.1 (Icehouse) コアコンポーネント 新規ポイント(抜粋) Dashboard (Horizon) ● ユーザインタフェースの改良 – – – – – ● 左側のナビゲーションメニューが伸縮可能に 一覧表内の情報が表計算ソフト風に編集可能に ネットワーク作成操作のウィザード化 ユーザが自分のパスワードを変更可能に 一覧情報のフィルタリングが可能に コンポーネント毎の新機能 – Compute:ライブマイグレーション、Hyper-Vでのコンソール、ディスク設定、等 – Block Storage:ボリューム拡張、RBAC、他 – Networking:ルータールール – Object Storage:擬似ディレクトリ作成、パブリックコンテナ作成等 – Orchestration:既存スタック更新、テンプレート検証、環境ファイル追加 – Telemetry:テナント毎の全サービスの日次レポート表示 – Database Service:画面新設 Dashboard (Horizon) Database Service (Trove)用UI 一覧表内の 値の編集 伸縮形 ナビゲーション メニュー Object Storage (Swift) ● 機能検出機能 – ● Swift 内部読込の自動リトライ – ● アカウントがアクセス制御特権ヘッダーを保持可能に ※本ヘッダーの値は認証システムで利用可能 システムメタデータ – ● Swift オブジェクトサーバからの読込失敗を自動的にリカバリ アカウントレベルACL – ● Swift クラスタがサポートする機能をAPI問合せ可能に アカウントやコンテナのシステムメタデータを保持可能に ⇒カスタムメタデータ不要化 ssync ※試用版 – rsync コマンドの代替実装。将来的には ssync に完全移行予定 Compute (Nova) ● ライブアップグレード(制約有) – ● ● ドライバ別新機能 – Hyper-V:RDP コンソール – Libvirt(KVM):virtio-scsi、virtio-rnd、ワッチドッグ、ビデオデバイス選択、他 – VMware:CD-ROMイメージブート、未使用VMイメージキャッシュの破棄 – XenServer:PCIパススルー、複数一時ディスクのマイグレーション、リサイ ズ、使用CPUコア指定、他 スケジューラ(リソース割当) – ● サービス提供中の IaaS 基盤の OpenStack バージョンアップが可能に キャッシュスケジューラ(スケーラビリティ強化) その他 – – 各種 nova サービスプロセスの安全なシャットダウン(graceful stop) 設定ファイル中の多数のパラメータ名・配置の見直し Image Service (Glance) ● ● 新機能 – VMware Datastore ストレージバックエンド – イメージ配置選択ストラテジ – APIメッセージの多言語化 – virtual_size イメージ属性 バグフィクス – 削除済みイメージ分をQuotaから除外 Networking (Neutron) ● 新規ドライバ・プラグイン – L2等… IBM SDN-VE、Nuage、OneConvergence、OpenDayLight – LB…Embrane、NetScaler、Radware – VPN…Cisco CSR ● 通信安定性の向上 ● Compute(Nova)との連携性向上 – ● Networking 側の変更を Compute 側にオンデマンドで反映 廃止予定 – 古い OVS、LinuxBridge プラグインは非推奨に ⇒ML2プラグインの各ドライバ使用を推奨 – API での XML サポート Block Storage (Cinder) ● 主要新機能 – 既存ボリュームのタイプ変更 APIのマルチプロセス化対応 – Cinderへのバックアップインポート・エクスポート – – ボリュームタイプの暗号化のアップデートが可能に Cinderバックアップオブジェクトへのボリュームメタデータ追加 – ボリュームアタッチ・デタッチ時の自動ファイバチャネルゾーニング – ● 新ドライバ – EMC VMAX/VNX SMI-S FC ドライバー – EMC VNX iSCSI ダイレクトドライバー – HP MSA 2040 – IBM SONAS と Storwize V7000 Unified Storage Systems – NetApp ESeries Identity (Keystone) ● v3 API 新機能 – Shibboleth による認証連携 – – ユーザ自身のパスワード変更 認証成功時のエンドポイント省略が可能に 複数リージョン用のパブリックインターフェース PKIトークン認証用の証明書発行 – 権限の委託(Delegation) – – ● バックエンドドライバ – – ● 認証ドライバと認可(権限)ドライバの分離 KVSトークンドライバのデータ永続化(Redis, Cassandra等を利用) その他 – トークンのデフォルト有効期限が24時間→1時間に変更 – auth_token、s3_token ミドルウェア削除(Keystone クライアント側で提供) Telemetry (Ceilometer) ● StackTach 互換性(イベントAPI、通知) ● API – – – – ● 統計情報の選択的な集約機能、新規のカーディナリティ関数や標準偏差関数 測定値への直接アクセス ストレージドライバー – ● クエリー制約でのメーター、サンプル、アラーム項目の複雑な組み合わせ ケーパビリティAPI(ストレージドライバー固有機能取得用) HBase, SQLAlchemy, DB2 ドライバー間の機能互換性をほぼ達成 新しい測定ポイント – SDN コントローラ上の Neutron ノースバウンド API – VMware vCenter Server API – ベアメタルホスト上の SNMP デーモン – OpenDaylight REST API Orchestration (Heat) ● 主要な新機能 – HOTテンプレート – OpenStack関連リソースタイプ拡充 – ソフトウェア設定 一般アカウントでのスタック起動 リソースのオートスケーリング 通知 Heat エンジンのスケーラビリティ向上 – – – – – – – – ファイル埋め込み スタックの破棄(abandan)、引き取り(adopt) ※adopt は実験段階 スタックのプレビュー 多数の新規リソース Database Service (Trove) ※新しいコアコンポーネント ● 主要な新機能 – ユーザー / スキーマの管理 – フレーバー/ Cinder ボリュームのリサイズ – 複数データストアへの対応 MySQL と Percona の完全サポート。 ● MongoDB, Redis, Cassandra, Couchbase の 部分的サポート 設定グループ バックアップとリストア ● データストアが提供するバックアップソフトウェアを実行し、 出力を Swift コンテナーに送信 ● フルバックアップと差分バックアップ Designate による DNS サポート (オプション) ● – – – まとめ ● ● OpenStack の最新安定版は今年4月に正式リリースされた バージョン 2014.1 (Icehouseリリース) OpenStack Icehouse リリースでは、 – Database Service:DBaaS 基盤がコアコンポーネントに – Dashboard:UI がより使いやすく、高機能に – Object Storage:APIで提供機能が分かるように – Compute:IaaS基盤のライブアップグレードが可能に – Image Service:VMware Datastore 対応 – Networking:対応NW機器増加 – Block Storage:対応HW増加、バックアップ改善 – Identity:認証・認可ドライバが別々に – Telemetry:バックエンドDBドライバ間の機能差分が解消 – Orchestration:一般ユーザでのスタック起動が可能に 参考 ● OpenStack Icehouse – ● OpenStack Icehouse リリースノート – ● https://wiki.openstack.org/wiki/Release_Cycle Release Naming – ● https://wiki.openstack.org/wiki/Programs Release Cycle – ● http://www.openstack.org/software/roadmap/ Programs – ● https://wiki.openstack.org/wiki/ReleaseNotes/Icehouse/ja OpenStack Roadmap – ● http://www.openstack.org/software/icehouse/ https://wiki.openstack.org/wiki/Release_Naming Stackalytics – http://www.stackalytics.com/? metric=commits&release=icehouse&project_type=openstack
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