交野市水道局契約後VE実施要綱 (趣旨) 第1条 交野市水道局(以下「発注者」という。)が発注する建設工事の請負契約のうち、 民間の技術開発を積極的に活用することにより建設工事のコスト縮減を図ることが期待 される建設工事について、契約後VEを採用した契約を行うにあたり必要な事項を定め るものとする。 (意義) 第2条 契約後VEとは、民間の技術開発を積極的に活用することにより建設工事のコス トの縮減を図るため、契約締結後に、設計図書に定める工事の目的物の機能、性能等を 低下させることなく請負代金額を低減することを可能とする施工方法等に係る設計図書 の変更について提案を受け付ける方式をいう。 (対象工事) 第3条 建設工事のうち、民間の技術開発の著しい工事又は施工方法等に関して業者が固 有の技術を有する工事で、主として施工段階における現場に即したコスト縮減が可能と なる提案が期待されるものとして、水道事業管理者が指定した工事を対象とする。 なお、対象とされた工事については、契約後VE方式である旨を入札公告又は掲示特 記仕様書、契約書等に明記するものとする(その記載方法は別途定める。)。 (提案を求める範囲) 第4条 VE提案を求める範囲は、設計図書に定められている内容のうち、工事材料、施工 方法等に係る変更により請負代金の低減を伴うものとし、原則として工事目的物の変更 を伴わない範囲とする。 (提案の提出期間等) 第5条 VE提案書(様式1から様式4まで)の提出期間は、原則として、契約の締結日か ら当該提案に係る部分の工事に着手する日の35日前までとする。なお、15日以上の 提案準備期間が確保されるよう工期設定において配慮するものとする。 (提案の審査) 第6条 前条の規定に基づくVE提案の審査は、交野市水道局契約後VE審査会(以下「審 査会」という。)が行うものとする。 2 審査会は、必要に応じアドバイザー、学識経験者等の意見を聴くことができるものと する。 3 VE提案の審査に当たっては、施工の確実性、安全性、設計図書と比較した経済性等 を評価するものとする。 4 その他、審査会の構成等については、別途定めるものとする。 (提案の採否) 第7条 VE提案が「設計図書に定める工事の目的物の機能、性能等を低下させることな く請負代金額を低減することを可能とする提案」と認められるときには、これを採用す るものとする。ただし、以下に掲げる提案は採用しないものとする。 一 施工方法等を除く工期の延長等の施工条件の変更を伴う提案(ただし、特段の事情が あると認められる場合は除く。) 二 建設工事請負契約書第18条に基づき設計図書の変更をすべきであると認められる提 案 三 入札時に競争入札参加資格要件として求めた同種工事又は類似工事の範囲を越えるよ うな工事材料、施工方法等の変更の提案 四 施工の確実性、安全性、設計図書と比較した経済性等の観点から採用すべきでないと された提案 (提案の採否の通知) 第8条 VE提案の採否については、原則として、VE提案の受領後14日以内に書面(様 式5)により通知するものとする。ただし、請負者の同意を得た上でこの期間を延長す ることができるものとする。 また、VE提案が採用されなかった場合には、その理由を付して通知するものとする。 (VE提案が採用された場合の設計変更等) 第9条 VE提案が採用された場合においては、発注者は設計図書の変更を行わなければ ならない。 2 前項の規定により設計図書の変更が行われた場合においては、発注者は、必要がある ときは請負代金額を変更しなければならない。 3 前項の変更を行う場合においては、VE提案により請負代金額が低減すると見込まれ る額の10分の5に相当する金額をVE管理費として設計図書に計上し、これを削減し ないものとする。 4 VE提案を採用した後に工事請負契約書第18条第4項の規定による変更(以下「条件 変更」という。)を行った場合において、発注者がVE提案に対する変更案を求めたとき は、請負者はこれに応じるものとする。 5 VE提案による設計図書の変更を行った後に条件変更を行う場合には、VE管理費の 額を変更しないものとする。ただし、双方の責に帰することができない事由により、工 事の続行が不可能となり、又は著しく請負代金額の低減額が減少した場合においては、 別途協議して定めるものとする。 (提案の使用) 第10条 VE提案については、その内容が一般的に使用されている状態となった場合に 限り、その後の工事において、無償で使用できるものとする。ただし、工業所有権等の 排他的権利を有する提案については、この限りではない。 (責任の所在) 第11条 発注者がVE提案を採用し、設計図書の変更を行った場合においても、VE提 案内容について、VE提案を行った建設業者の責任が否定されるものではない。 (請負者に対する周知) 第12条 前2条の規定の内容については、特記仕様書等において明らかにすることによ り、建設業者に周知するものとする。 附 則 この要綱は、平成21年7月 1 日から施行する。
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