企業が語るいきものがたりPart7 第2部 分科会1 JBIB 持続的⼟地利⽤WG 持続的⼟地利⽤WGの取組みと ガイドライン第3版の改訂点 2014年2⽉25⽇ 三輪 隆 JBIB持続的⼟地利⽤WG リーダー 株式会社⽵中⼯務店 0 JBIB 持続的⼟地利⽤WG WGメンバー 味の素株式会社 株式会社⽵中⼯務店 イオンモール株式会社 株式会社地域環境計画 イオンリテール株式会社 東洋製罐株式会社 株式会社インターリスク総研 凸版印刷株式会社 ⼤阪ガス株式会社 富⼠ゼロックス株式会社 株式会社グリーン・ワイズ 三井住友海上⽕災保険株式会社 JSR株式会社 三菱地所株式会社 JX⽇鉱⽇⽯エネルギー株式会社 森ビル株式会社 住友林業緑化株式会社 東北⼤学⼤学院 1 JBIB 持続的⼟地利⽤WG 企業活動が⽣物多様性や⾃然資本に与える影響 ライフサイクル 業種 影響 乱獲・ 過剰消費 ⽔の消費 ⼟地利⽤ GHG排出 ・気候変動 汚染 出典:⾜⽴直樹(2010)企業が取り組む⽣物多様性⼊⾨ 事業所・⼯場・研究所の建設時だけでなく、 操業過程でもインパクトを与え続けている 2 JBIB 持続的⼟地利⽤WG いきもの共⽣事業所®推進ツール3点セット 1. いきもの共⽣事業所® 推進ガイドライン 企業の⽤地管理担当者向けに作成された、 ⽣物多様性配慮型⼟地利⽤がなぜ必要か、 どのような配慮が必要かを説明する⼿引書 2.⼟地利⽤通信簿® 事業所の⼟地利⽤の⽣物多様性貢献度を、 緑地⾯積や質、管理体制などについて 100点満点で採点する評価シート 3. いきもの調査シート 企業保有地を実際にどのような⽣物が利 ⽤しているのか、地域の⽣物多様性にど の程度貢献しているのかを、⽣物の専⾨ 知識の無い社員でも把握できるシート 3 JBIB 持続的⼟地利⽤WG これまでの主な成果(1) 1z ・産業界における主流化に向けて 『⽣物多様性国家戦略2012-2020』の⺠間事業者の取組みの項⽬ で「JBIBの推進ツールの活⽤」が記載された ・企業向け講習会を6回(東京4回、横浜1回、名古屋1回)開催 都市(特に不動産・都市開発業界)における主流化に向けて 2z 『CASBEE不動産マーケット普及版』 の「⽣物多様性/敷地に関する 項⽬」で、JBIBの評価ツール活⽤が加点要件の⼀つに位置付けられた 3 (1) WBCSD(世界経済⼈会議)による『企業のための⽣態系評価 z 世界(特にアジア)での主流化に向けて (CEV)ツール』の⼀覧表作成プロジェクト“Eco4Biz”に採択・記載 (2) COP11(インド)でツール3点セット英訳資料の配布 ⇒ACB(ASEAN Cnter for Biodiversity)などの要請により、 タイ政府主催国際シンポでのツール紹介へ 4 JBIB 持続的⼟地利⽤WG 4 これまでの主な成果(2) ツールの改良と適⽤事例創出 ・いきもの共⽣事業推進協議会(ABINC)の設⽴・運営への参画 ・『いきもの共⽣事業所®推進ツール3点セット』の改訂 ・ガイドライン第3版の発⾏ ・既往の評価ツール(SEGES等)との互換性評価と連携 ・地域協働の成功事例創出(四⽇市など) 5 6 都市域への適⽤性向上と普及 ・⼟地利⽤通信簿の都市・SC版を開発 ・「いきもの共⽣事業所®認証(ABINC認証)制度」⽴上げ ・都市・SC版の認定事例創出 海外への普及 ・タイ政府主催の国際会議での情報発信に向けての準備 ・COP12(韓国)での情報発信に向けての準備 5 JBIB ® 持続的⼟地利⽤WG いきもの共⽣事業所 推進ガイドライン第3版改訂メンバー リーダー 三輪 隆 株式会社⽵中⼯務店 メンバー ⽵内 恵⼦ 株式会社グリーン・ワイズ ⽥畑 真理 ⼤阪ガス株式会社 寺内 孝夫 ⼤⽇本印刷株式会社 安⻫ 健雄 株式会社インターリスク総研 中村 博⼀ ⼤阪ガス株式会社 伊藤 俊哉 住友林業緑化株式会社 林 清⽔建設株式会社 岩渕 翼 東洋⼤学 原⼝ 真 株式会社インターリスク総研 浦嶋 裕⼦ 三井住友海上⽕災保険株式会社 原⽥ 佳幸 イオンリテール株式会社 久保 達哉 JSR 株式会社 平井 宗男 旭化成株式会社 ⼩⾕ 洋史 住友林業緑化株式会社 増澤 直 株式会社地域環境計画 杉本 信幸 味の素株式会社 ⾒⽴坂 ⼤輔 三菱地所株式会社 豊 関崎 悠⼀郎 株式会社インターリスク総研 三宅 茂 イオンリテール株式会社 瀬能 靖弘 凸版印刷株式会社 宮本 昌宏 JSR 株式会社 ⾼橋 佑磨 東北⼤学 宮本 育昌 富⼠ゼロックス株式会社 ⽵内 和也 三菱地所株式会社 若⽥部 吉⼀ イオンモール株式会社 6 JBIB 持続的⼟地利⽤WG ガイドラインの主な変更点(1/5) ■緑地の定義に、砂浜、礫浜を追加 本ガイドラインが対象とする主な企業緑地は、事業所や⼯場に付随する緑地、 遊休地などの緑地です。それ以外の緑地、例えば、林業事業者が事業のために 所有している森林などは、より厳密な森林認証制度などで取り扱うべき対象で あるため、本ガイドラインの対象とはしていません。 なお、企業緑地とは、樹林や草地だけでなく、芝地、岩・砂利・砂地、菜園、 ⽔辺、砂浜、礫浜、⼟が露出している裸地、屋上、建物の壁⾯などを含みます。 7 JBIB 持続的⼟地利⽤WG ガイドラインの主な変更点(2/5) ■「まとまりのある緑地づくり」の区分と配点の変更(8点→6点) 「ひとかたまりの緑地」とは… ・幅が10m以上ある・建物や舗装によって分断されておらず、同じ景観が連 続している ただし、ひとつのエリア内に樹林と草地がある場合は、樹林と草 地は別々に扱う ※分断⾯が⾮舗装⾯(⼟、砂利など)かつ10m未満ならば、ひとかたまりの緑 地と⾒なす (敷地内と敷地外の緑地同⼠の関係も同様に考える) ○10,000 ㎡(1ha) 以上 ○5,000 ㎡以上 10,000 ㎡未満 ○800 ㎡以上 5,000 ㎡未満 ○800 ㎡未満 :6点 :4点 :2点 :0点 8 JBIB 持続的⼟地利⽤WG ガイドラインの主な変更点(3/5) ■「地域に根ざした植⽣の創出」の配点変更(3点→5点)・定義の適正化 ○ 最⼤の緑地を構成している樹⽊や草本の半分以上が地域性種苗である:5点 ○ 最⼤の緑地を構成している樹⽊や草本の半分以上が在来種である:3点 ○ 地域性種苗を使⽤する取り組みを⾏っていない:0点 [地域性種苗(地域性在来緑化植物)の定義] ここでは実務上、「原産地が同じ流域内にあるか、緑地からおおむね半径 50km以内の標⾼や環境があまり違わない場所にあり、⽣産経過が明らかな在 来種の種苗」とします。 [在来種の定義] ここでは⾃然分布している範囲内に分布する種、亜種、またはそれ以下の分類 群とします。 (参考:⽇本緑化⼯学会による「地域性種苗」の定義)地域性系統をベースに⽣産され た種苗。緑化する場所が含まれる地域内の遺伝⼦プールの保全・存続に配慮した緑化に 対応して⽣産・使⽤される緑化材料。⼀般的に、市町村より下位の地域スケールで原産 地が確認され、⽣産経過の記録が保存され開⽰できる種苗のみを認める。 9 JBIB 持続的⼟地利⽤WG ガイドラインの主な変更点(4/5) ■「指標⽣物のモニタリング」の項⽬の再構成 1) モニタリングの実施 ○ モニタリングをしたことがある:1点 ○ モニタリングをしたことがない:0点 ※2)以降の設問で点数が加算されなくなる 2) モニタリングの継続性 ○ 定期的にモニタリングを⾏なっている:3点 ○ 断続的に⾏なっている :2点 ○ 今は⾏なっていない :0点 3) モニタリング対象 ○ ⿃類、昆⾍類などの様々な分類群についてモニタリングを⾏なっている ○ 特定の⽣物種についてモニタリングを⾏なっている ○ ⾒かけた⽣物種を記録している :3点 :2点 :1点 4) 結果の活⽤ ○ モニタリングの結果を緑地の設計や管理の⾒直しに活⽤している :3点 ○ モニタリングは⾏なっているが、緑地の設計や管理に活⽤していない:0点 10 JBIB 持続的⼟地利⽤WG ガイドラインの主な変更点(5/5) ■「外来⽣物に対する対策」の項⽬の明確化と厳格化 「特定外来⽣物」や「要注意外来⽣物」に対するルールやマニュアルを 整備して社内外の関係者に周知し、侵⼊を防⽌し、また侵⼊された場合 に、地⽅公共団体や専⾨家と連携して防除を⾏う体制ができている :3点 「特定外来⽣物」や「要注意外来⽣物」に対するルールやマニュアルが なく、侵⼊防⽌・防除体制は整っていないが、防除を実施したことがある :0点 「特定外来⽣物」や「要注意外来⽣物」の侵⼊防⽌・防除について検討 していない :-3点 11 JBIB 持続的⼟地利⽤WG これまでの主な成果の例 『⽣物多様性国家戦略2012-2020』への記載 12 JBIB 持続的⼟地利⽤WG これまでの主な成果の例 いきもの共⽣事業所®推進講習会による普及・啓発 過去6回の受講者の傾向 (東京4回、横浜1回、名古屋1回) • • • • 関東:約70社 中部:約10社 近畿: 4社 九州: 1社 建築・設計、不動産、電気・電⼦、⾃動⾞、 化学、システム開発、建機・建材、造園等 幅広い業種が参加。 オブザーバー参加(順不同) 東北⼤学、東京都環境局、横浜市、なごや環境⼤学、名古屋市環境局、 愛知県環境局、中部環境パートナーシップオフィス (EPO中部) 名古屋⼤学、名古屋⼤学⼤学院、名古屋⼯業⼤学 13 JBIB 持続的⼟地利⽤WG これまでの主な成果の例 『CASBEE不動産マーケット普及版』への記載 不動産の環境性能(⽣物多様性貢献度)評価指標として加点項⽬に採択 環境性能の5つの評価項⽬の⼀つとして、「⽣物多様性/敷地に関する項⽬」 が位置付けられた。⽣物多様性評価がCASBEE評価に連動することで、各認証 間の連携が図られることとなった。 UNEP-SBCI(国連環境計画持続可能な建築物及び気候変動ニシシアティブ)への対応 ⽣物多様性に関する評価項⽬ ①外来⽣物(特定・未判定・要注 意)の回避(必須項⽬) ②⽣物多様性の向上(加点項⽬) a) JHEP 認証やJBIB の評価ツー ル活⽤などの⽣物多様性評価の 取組みを評価する 出所:建築環境・省エネルギー機構 (IBEC)HPより 14 JBIB 持続的⼟地利⽤WG これまでの主な成果の例 WBCSD(世界経済⼈会議)“Eco4Biz”への記載 『企業のための⽣態系評価(CEV)ツール』の⼀覧表作成プロジェクト “Eco4Biz”に採択・記載 15
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