「院内感染防止と対応:マルカサイドYP-DP」 ・ 「鳥インフルエンザ

繊維加工用抗菌剤
マルカサイド
Ⓡ
YP-Wのご紹介
大阪化成株式会社
Mar,11,2014
大阪化成株式会社
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MARUKACIDE YP-Wとは
「MARUKACIDEⓇ YP-W」は、お客様が海外で製品を
販売できるようにEPA登録〔EPA Reg № 88721-1〕を取得した
繊維加工用抗菌剤です。(登録名称「Marukacide YP-W」)
従来のマルカサイドYP-DPの高い抗菌性や耐久性などの
特徴を維持しつつ、全てのイオン性助剤に対応可能となり、
さらにご使用いただきやすく改良した新しい商品です。
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目次
1.
2.
特徴
性状
2-1.成分
2-2.物理・化学的性質
2-3.カチオンとの相溶性
3.
4.
安全性
EPA登録
4-1.EPAとは
4-2.YP-DP-Wの登録範囲
5. 加工方法
5-1.吸尽加工
5-2.加工条件
5-3.ベイキング加工
6. 抗菌性
6-1.加工繊維の抗菌性(AATCC100)
6-2.加工繊維の抗菌性(JIS L1902)
6-3.MIC(最初生育阻止濃度)
7. 洗濯耐久性
7-1.洗濯方法比較
7-2.洗濯耐久性比較
8. 加工管理方法
8-1.加工液の呈色
8-2.加工布の呈色
9. 排水処理
10. 使用上の説明
(EPA認証ラベル記載事項)
11. 注意事項
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1.特徴
Ⓡ
1-1. 「MARUKACIDE
YP-W」は、以下の特徴を示します。
① EPAの「Non-Public Health Claims」用途への登録を取得。
〔EPA Reg № 88721-1〕
②
③
④
⑤
高い安全性を持った成分で構成されています。
ノーバインダーでポリエステル繊維に対して加工できます。
染色同浴加工及びベイキング加工が可能です。
ノニオン剤であり、全てのイオン性助剤と併用できます。
Ⓡ
1-2.「MARUKACIDE
YP-W」の特許加工技術用いた
ポリエステル繊維は以下の特徴を示します。
① 高い抗菌性及び防かび性を発揮します。
② 高度の耐久性(洗濯、薬品等)を示します。
③ バインダーを使用しないため、風合い低下を起こしません。
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2.性状
2-1.成分
① 有機チッソイオウ系化合物(有効成分) :38%
② その他成分(水、分散剤等)
:62%
(有効成分がYP-DP ×2倍)
2-2.物理・化学的性質
①
②
③
④
外観
:白色~淡黄白色液体
水に対する溶解性 :懸濁
イオン性 :ノニオン
安定性 :弱酸~弱アルカリ性安定
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2-3.カチオンとの相溶性
撹拌前
YP-DP
YP-DP-W
カチオン液中に
YP-DP(左)、
YP-W(右)
を滴下した際の状態
凝集沈殿
撹拌後
Ⓡ
「MARUKACIDE YP-W」は
カチオン存在下でも凝集を起こさず、
良好な分散状態を保持します。
現行品
改良品
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3.安全性
3-1.動物への健康影響
① 急性毒性 :
LD50 経口 (サル) 1,000 ㎎ 以上/㎏
(ラット)
269 ㎎以上/㎏
(有効成分データ)
( 有効成分データ)
3-2.ヒトへの健康影響
①
②
③
④
皮膚一次刺激性試験
皮膚感作性
粘膜刺激性
変異原性 (Ames)
:
:
:
:
P.I.I 0.1( 有効成分20%品)
陰 性 ( 有効成分20%品)
刺激有( 有効成分データ)
陰 性 (有効成分データ)
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4.EPA登録
4-1.EPAとは、
EPA(United States Environmental Protection Agency :米国環境保護庁)
目的 :人の健康および、大気・水質・土壌などに関する環境の保護・保全
活動 :大気汚染、水質汚濁、残留農薬等による食糧汚染や、化学物質による
環境汚染、廃棄物処理や管理に伴う汚染の拡散などの防止・対策。
EPA
TSCA
PPA
(有害物質規制法)
(汚染防止法)
FIFRA ( Federal Insecticide,
Fungicide and Rodenticide Act:
連邦殺虫剤殺菌剤殺鼠剤法)
「Non-Public Health Claims」分野に
繊維加工用抗菌剤としてYP-W登録
〔EPA Reg № 88721-1〕
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4-2.YP-DP-WのEPA登録範囲
F
I
F
R
A
CFR(連邦規則集)
第40編第152.25条第(a)項
「処理成形品の適用除外条項」により
製剤
加工繊維
Public Health Claims
(公衆衛生)
EPA
未登録
未登録
州
未申請
未申請
Non-Public Health Claims
(非公衆衛生)
EPA
登録
不要
未申請
不要
MARUKACIDE YP-W登録
米国内に製剤を持込む場合、
各州への申請が必要
州
逸脱した場合、甚大なペナルティーが発生
(繊維製品への表記等)
別資料参照。
事前にご相談ください。
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5.加工方法
5-1.吸尽加工:Exhaust dyeing processing
布
YP-W
染料
130~135℃×30~60分
pH6~7(密封加圧)
Ingredient (permeate
into PET fiber)
最終製品では有効成分を0.07~0.36重量%含有(YP-Wとして0.2~0.9%)の範囲で加工下さ
い。(米国内流通の場合、範囲を外れると登録適用外になりますのでご注意ください)
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5-2.吸尽加工条件
浴比:出来るだけ
低浴比で加工下さい。
pH:出来るだけ中性
(pH6-7)で加工下さい。
(注)浴比とは、生地:薬液
加工温度:出来るだけ
135℃で加工下さい。
吸尽加工推奨条件
加工濃度 ; 0.2~0.9%owf
加工温度 ; 130~135℃
浴比
; 1:5~10
(低浴比が極めて有効です)
還元洗浄 ;必要に応じて実施
ここに記載された内容は、現時点で入手できた資料・情報・データに基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価に関しては
いかなる保証をなすものではありません。
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5-3.ベーキング加工:Baking dyeing processing
加熱工程:加熱
染色後生地
冷却
YP-W加工漕
繊維断面図
YP-W
180~210℃、1minute
Ingredient (permeate
into PET fiber)
ベイキング加工推奨条件
加工濃度 ; 0.3~1.2%ows
Pick Up ; 70%
加工温度 ; 180~210℃
加工時間 ; 30~90秒
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6.抗菌性
YP-W加工繊維の抗菌性
Number
of bacteria
bacteria
inhibits
Normal fiber
Propagate
Inhibit
Fiber with YP-W
time
bacteria
propagates
Antimicrobial
ingredient
Fiber with YP-W
Expanding
Antimicrobial
ingredient
from
inside fiber
Normal fiber
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6-1.加工繊維の抗菌活性(AATCC 100)
菌種
Staphylococcus aureus
Escherichia coli
Klebsiella pneumoniae
減菌率 (%)
(黄色ブドウ球菌)
(大腸菌)
(肺炎桿菌)
>99.9
>99.9
>99.9
YP-W0.5%加工布80℃洗濯50回後データ
6-2.加工繊維の抗菌活性(JIS L1902)
菌種
Staphylococcus aureus
(黄色ブドウ球菌)
Methicillin resistant Staphylococcus aureus
(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
Escherichia coli O-157
(大腸菌O-157)
Klebsiella pneumoniae
(肺炎桿菌)
Moraxella osloensis
(モラクセラ菌)
殺菌活性値
2.1
>3.1
>2.2
>3.1
>3.2
(有効 : 0以上)
20%品(YP-DP)1%加工布80℃洗濯50回後データ
ここに記載された内容は、現時点で入手できた資料・情報・データに基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価に関しては
いかなる保証をなすものではありません。
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6-3.MIC(最小生育阻止濃度)
菌種
〔Bacteria〕
Staphylococcus aureus
Streptococcus faecalis
Escherichia coli
Pseudomonas aeruginosa
Klebsiella pneumoniae
MIC
(ppm)
(黄色ブドウ球菌)
(糞便連鎖球菌)
(大腸菌)
(緑膿菌)
(肺炎桿菌)
: 10
: 40
: 20
:1,280
: 20
〔Molds〕
Aspergillus ni
Chaetomium globosum
Penicillium pinophilum
(クロコウジカビ)
(ケタマカビ)
(アオカビ)
:
:
:
20
5
5
〔Yeasts〕
Candida albicans
(カンジダ菌)
:
5
(有効成分換算値)
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7.洗濯耐久性
7-1.洗濯方法比較(Staphylococcus aureus)
抗菌試験方法:
JIS L1902(ISO20743)
加工繊維 :
MARUKACIDE YP-W 0.5%owf
加工ポリエステル100%生地
合格ライン
家庭洗濯(40℃)で高い洗濯耐久性
が確認されました。
ここに記載された内容は、現時点で入手できた資料・情報・
データに基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価
に関してはいかなる保証をなすものではありません。
工業洗濯(80℃)でも高い洗濯耐久性
が確認されました。
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7-2.洗濯耐久性比較(Klebsiella pneumoniae )
「MARUKACIDE YP-W」が、
高い洗濯耐久性を保持している
ことを確認
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YP-W
: MARUKACIDE
YP-W 0.5%owf加工ポリエステル100%生地
シリコン第四級アンモニウム塩 : シリコン第四級アンモニウム塩 1%owf加工ポリエステル100%生地
ここに記載された内容は、現時点で入手できた資料・情報・データに基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価に関しては
いかなる保証をなすものではありません。
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8.加工管理方法
8-1. 加工液の呈色
YP-W濃度
0.08%
0.06%
0.04%
0.03%
0.02%
0.01%
0%
YP-W濃度
0.08%
0.06%
0.04%
0.03%
0.02%
0.01%
0%
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8-2.加工布の呈色
ブランク(未処理)
0.025%
0.05%
0.1%
0.2%
溶媒をアルミホイル上に設置したサンプルが十分に湿るように滴下後、
呈色液を滴下し、直ちに130℃,3分間過熱する
•
•
溶媒 :1,1,2,2-テトラクロロエタンとフェノールを1:1(重量比)で混合したもの。
呈色液:シュウ酸第二鉄アンモニウムを40%エタノール水溶液に2%(w/w)溶解したもの。
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9.排水処理
9-1.活性汚泥処理
この製品が、活性汚泥中で10,000倍以上に希釈されることを
ご確認ください。
〔MARUKACIDEⓇ YP-Wを10,000倍以上希釈例〕
YP-W 0.1%solution/1t
活性汚泥 10t以上
9-2.酸化分解処理
この製品を100~500ppmの次亜塩素酸ソーダ又は過酸化水素水で
室温,数十分処理して、十分に分解されていることを確認後、廃棄
ください。
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10.使用上の説明: (EPA認証ラベル記載事項)
EPA認証ラベル表示通りに本製品を使用しない場合は、連邦法の違反に当たります。
概要:
① 費用効果の高い最小使用レベルの推奨事項は、特定の用途での使用を意図し
た独自の配合に関する試験を実施することによってのみ確立される。
② 配合は組成によって異なり、結果として、微生物による攻撃の受けやすさも変わ
ってくる。
③ 使用条件や期待する性能は製品ごとに異なる。
④ 高性能を保証した保存製品、例えば、苛酷な熱帯環境での使用を考慮した製品
は、殺生物剤の投与量を多くする必要があると見込まれる。
⑤ 殺生物剤の使用レベルの試験は、3000、4000、5000 ppmの条件が推奨される
⑥ 製品の配合費用がかさむ上、性能要件を満足する必要があるため、実験室試験
と実地試験を通じて本製品の抗菌性能が確立される。
⑦ 苛酷な環境での使用を意図しない保証外の保存製品は、投与量が比較的少なく
て済むと見込まれる。
⑧ 配合、性能、費用を考慮して、より低濃度での試験が改めて推奨される。
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使用上の説明: (EPA認証ラベル記載事項)
EPA認証ラベル表示通りに本製品を使用しない場合は、連邦法の違反に当たります。
織物:
本製品は、ポリエステル、綿、両素地の混紡品などの合成・天然繊維で
編まれた織物において、臭いの原因となる微生物の増殖を抑えるもので
ある。最終製品が有効成分量として0.07~0.36重量%(YP-W:0.2~
0.9%)含有するように、下記の用途へ本製品を適用する。
下記は、本製品による仕上げに適した製品(生地)例である:
織物例:衣服–例、作業服、制服、スポーツウェア、スラックス、シャツ、下
着、スウェットシャツ、スウェットパンツ、靴下、鍋掴み、スリッパ、バスロ
ーブ、手袋、縁あり帽、スカーフ、ジャケット、失禁パッドカバーストック、
洗濯できる失禁ブリーフ、パンティ。家庭用品。例、室内装飾品、カーテ
ン、壁装材、モップ、布巾、編み糸、紐、タオル地、毛布、シーツ、枕カバ
ー。
合成繊維ワイプ、ティッシュ、スポンジ(食品と非接触)。
自動車・船舶・列車・飛行機の座席・座席張り。
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11.注意事項
① 最終製品では有効成分量として0.07~0.36重量%(YP-W:0.2~0.9%)含有の範囲で加工
下さい。
② 米国内流通製品はCFR(連邦規則集)第40編第152.25条第(a)項「処理成形品の適用除
外条項」を逸脱しないよう十分にご確認ください。
③ 本品が食器や食品に直接接する器物、人体に直接接する用途、小児用玩具、食品、医薬、
農薬、動物薬等には使用しないで下さい。
④ 原液や希釈液の取扱い時は、必ず安全保護具(マスク、ゴム手袋、保護メガネ、保護衣等)を着
用して下さい。
⑤ 原液や希釈液が皮膚に付着したり、眼や口に入った時は、直ちに多量の水と石鹸で十分に
水洗して、異常の場合は医師の診断を受けて下さい。
⑥ 本品の使用に際しては、事前に必ず併用剤との相容性、抗微生物試験はもちろん、変色(
光変色性も)、凝固性、腐食性、臭気の発生の有無等を確認下さい。鉄・銅とは変色反応を
示し、使用水の事前検査はもちろん、含金染料の有無、耐光性等各種の耐候堅牢度試験
を実施下さい。
*高温では、必ず排気に注意して作業下さい。
*使用後のタンク、マングル、器具等は十分に水洗、清拭等下さい。
*カチオン剤とは凝固反応を示します。
*難燃剤の種類によりましては、凝固、分散不良を起こします。
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⑦ 本品を使用する際は、事前に容器を十分に転倒、攪拌して下さい。
また、希釈する場合は、倍散の要領で塗料用攪拌機、ホモジナイザー等でダマができないことを
確認後使用下さい(80℃前後か以上の熱湯で易分散~透明化します)。
希釈液の予備タンクでの貯蔵、浸漬槽の残液は、緩い攪拌を継続し、希釈液は当日中に使用
下さい。
⑧ 水質汚濁法に基づき、排水規制基準が設定されており、排水する際は、マルカサイドⓇ YP-Wとし
て10ppm以下に希釈して廃棄下さい。
⑨ 本品は、活性汚泥(マルカサイドⓇ YP-Wとして0.02%以下)及び魚類に影響を及ぼすことがあり
ます。廃液は、マルカサイドⓇ YP-Wとしての的確な希釈率から排水するか、焼却、活性汚泥処理
、又は酸化分解(次亜塩素酸ソーダ、又は過酸化水素を0.01~0.05%添加)等での有効成分
の分解を確認後処理して下さい。
⑩ 有害ですから間違っても飲むことのないように注意して下さい。
⑪ 使用後は、密封して、直射日光を避けて、小児の手の届かない冷暗所に保管して下さい。
⑫ 本書に記載された情報は、製品や加工品の規格仕様、品質を保証するものではありません。
ご使用者の責任においてご検討下さい。
⑬ 使用に際して、不明な点がある場合には、電話(06-6474-3625)にお問い合わせ下さい。
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