ダウンロード

¨
¥
§
中 3 数学 ¦
二次関数
目次
二次関数
1
1.1
色々な関数 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
1
1.2
形と性質 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
1
1.3
二次関数のグラフ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2
2
式の形と値の求め方
4
3
変化の割合
5
3.1
変化の割合の公式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
5
3.2
変化の割合の公式 II . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
6
3.3
変化の割合の応用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
7
変域
8
4.1
変域を求める . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
8
4.2
変域の応用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
9
1
4
放物線と直線
10
5.1
直線の式を求める . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
10
5.2
グラフの交点 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
12
三角形の面積
14
6.1
三角形の面積 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
14
6.2
面積の等しい三角形 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
16
6.3
面積の二等分線
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
18
6.4
三角形の面積比
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
20
5
6
7
方程式をつくって求める
22
8
図形の上を動く点
24
9
複合問題
30
解答
32
1 二次関数 – 1 –
二次関数
1
1.1
色々な関数
関数とは,ともなって変わる 2 つの量 (x, y) があって,一方の一つの値に対して,もう一方の値が一つに決定される関
係。と定義されるが,中学レベルでは,次の 4 つの形を学習する。
y = ax
これを 比例 という。
y= a
x
これを 反比例 という。
y = ax + b
これを 一次関数 という。
y = ax2
これを 2 乗に比例する関数 という。
4 番目の y = ax2 の形で表される関数(これからは簡単に,「二次関数」と呼ぶことにする。)について考える。
1.2
形と性質
【形】
y = ax2 x2 の係数 (a) を比例定数という。
【性質】 関数 y = ax2 では, x の値が n 倍になると,y の値は n2 倍になる
1
下の図は,底面の 1 辺が x cm の正方形で,高さが 5 cm の容器である。これについて,次の問に答えよ。
(1) y を x の式で表せ。
5 cm
x cm
x cm
(2) 次の表を完成せよ。
x(1 辺の長さ cm)
1
2
3
4
y(体積 cm3 )
(3) 上の表から, x の値が 2 倍,3 倍,…と変化するとき,y の値は
にあてはまる数を答えよ。
5
6
…
…
倍,
倍,…と変化している。
– 2 – 1 二次関数
二次関数のグラフ
1.3
2
二次関数のグラフ
1.3
次のそれぞれの式について,y の値を求め,表を完成しそのグラフをかけ。
(1) y = x2
x
…
−4
−3
−2
−1
0
1
2
3
4
…
y
…
…
(2) y = 1 x2
2
x
…
−4
−3
−2
−1
0
1
2
3
4
…
y
…
…
(3) y = − 1 x2
2
x
…
−4
−3
−2
−1
0
1
2
3
4
…
y
…
…
y
y
y
O
(1)
(2)
O
x
(3)
O
x
x
二次関数のグラフ
1.3
3
1 二次関数 – 3 –
【二次関数のグラフの特徴】下の図は,2 ページの 3 つのグラフを 1 つの座標面に表したのもである。これをもとに,二
次関数のグラフの特徴を考えると,次のようになる。
(1) 必ず,
を通る。
について
(2)
y
1
⃝
2
⃝
な曲線になる。これを
という。
(3) a > 0(比例定数が「+」)のとき,
1
⃝
に開いたグラフになる。
2 yの
⃝
は 0 で、y の値は
にはならない
3 x < 0 で,x の値が増加すると、y の値は
⃝
し,
x > 0 で,x の値が増加すると、y の値は
する
x
(4) a < 0(比例定数が「−」)のとき,
⃝
1
に開いたグラフになる。
⃝
2 yの
は 0 で、y の値は
にはならない。
⃝
3 x < 0 で,x の値が増加すると、y の値は
x > 0 で,x の値が増加すると、y の値は
(5) a の絶対値が等しいグラフは,
1
次の⃝
5 の 5 つのグラフについて,A
⃝
≀
4
ほど開きが小さく,
y
⃝
1 ⃝
2
⃝
3
x
4 ⃝
5
⃝
⃝
3
する。
である。
ほど開きが大きい。
E のどの式で表されるか答えよ。
≀
(6) a の絶対値が
について
し,
A y = 1 x2
2
D y = −x2
B y = − 1 x2
2
E y = x2
C y = 1 x2
4
– 4 – 2 式の形と値の求め方
2
式の形と値の求め方
一次関数の場合と同じように,関数では,「式」を求めることが大事。
【式の形】 y = ax2
【名称】
式の「a」の部分を「比例定数」という。
注 「変化の割合」とはいわない。
⃝
値の求め方
2
【a の値】 y = ax に分かっている 1 組の (x,y) を代入する。
【y の値】 式に,分かっている「x の値」を代入する。
【x の値】 式に,分かっている「y の値」を代入する。
1
注 +,
⃝
− の 2 つの解がでる。
y は x の 2 乗に比例し,x = −2 のとき,y = 2 である。次の問に答えよ。
(1) 比例定数を求めよ。
(2) x = −3 のときの,y の値を求めよ。
(3) y = 6 のときの,x の値を求めよ。
2
次の問に答えよ。
(1) y は x の 2 乗に比例し,x = 4 のとき,y = 4 である。x = 6 のときの y の値を求めよ。
(2) y は x の 2 乗に比例し,x = −3 のとき,y = −6 である。y = −4 のときの x の値を求めよ。
3 変化の割合 – 5 –
変化の割合
3
x の値が 1 増加するときの y の増加量のこと。一次関数のように常に一定ではないので,その都度計算して求める。
3.1
変化の割合の公式
x の増加量に対する y の増加量の割合のことなので,下の公式で求める
y
y = ax2
変化の割合 =
y の増加量
x の増加量
B
また,
y の増加量
変化の割合は,2 点間を結ぶ直線の傾き
A
と考えてもよい
x の増加量
O
変化の割合
1
【例 1】 関数 y = x2 において,x の値が −2 から 4 まで増加した。変化の割合を求めよ。
2
x = 4 を代入。 y = 1 × 42 = 8
x = −2 を代入。 y = 1 × (−2)2 = 2
2
2
x の増加量
4 − (−2) = 6
y の増加量
8−2=6
6 =1
変化の割合
6
1 × 42 − 1 × (−2)2
2
= 8−2 =1
※普通はまとめて一つの式で計算する:変化の割合 = 2
4 − (−2)
6
1
関数 y = −
1 x2 において,x の値が −3 から 5 まで増加した。次の問に答えよ。
2
(1) x の値の増加量を求めよ。
(2) y の値の増加量を求めよ。
(3) 変化の割合を求めよ。
2
関数 y =
3 x2 において,x の値が −5 から 1 まで増加したときの変化の割合を求めよ。
4
x
– 6 – 3 変化の割合
3.2 変化の割合の公式 II
変化の割合の公式 II
3.2
¨ ¥
下の図で,関数 y = ax2 において x の値が p から q まで増加した。
§例 ¦
このとき,変化の割合を求めよ。
公式を言葉で表すと,
y の終値 − y の始値
x の終値 − x の始値
公式にあてはめると y = ax2
aq 2 − ap2
q−p
B(q, aq 2 )
a(q − p )
q−p
2
a でくくる =
y
2
y の増加量
a(q − p)(q + p)
分子を因数分解 =
q−p
約分する =a(p + q)
(p, ap2 )A
x の増加量
O
つまり,2 次関数の変化の割合を求める公式として,次の式が利用できる
a(p + q)
変化の割合
1
【例 2】 関数 y = x2 において,x の値が −2 から 4 まで増加した。変化の割合を求めよ。
2
1
1 (−2 + 4) = 1 × 2 = 1
確認 a = , p = −2, q = 4
公式:a(p + q)
2
2
2
3
次の問に答えよ。
(1) 関数 y = −2x2 において,x の値が −3 から 2 まで増加したときの変化の割合を求めよ。
(2) 関数 y = − 1 x2 において,x の値が −3 から 5 まで増加した。このときの変化の割合を求めよ。
2
(3) 関数 y = 3 x2 において,x の値が −5 から 1 まで増加したときの変化の割合を求めよ。
4
x
変化の割合の応用
3.3
3.3
3 変化の割合 – 7 –
変化の割合の応用
問題によっては、「変化の割合」が別の言葉で表されることがある。
【基本は】
x の増加量に対する y の増加量の割合。
【グラフでは】
「2点間を通る直線の傾き」のこと。
=⇒ したがって,一次関数では変化の割合は一定 (a の値) である。
【速さの問題では】 「平均の速さ」のこと。
4
次の問に答えよ。
(1) 関数 y = ax2 と y = −2x − 5 において,x の値が −4 から 2 まで増加したときの変化の割合が等しいという。a の
値を求めよ。
(2) 関数 y = − 1 x2 において,x の値が a から 4 だけ増加したときの変化の割合が −1 であった。a の値を求めよ。
2
(3) 高いところから物を自然に落とすとき,x 秒後までに落ちる距離を y m とすると,y = 4.9x2 という関係がある。
これについて,次の問に答えよ。
⃝
1 3 秒後までに落ちた距離を求めよ。
⃝
2 2 秒後から 5 秒後までの平均の速さを求めよ。
(4) 下の図で,直線 ℓ の傾きを求めよ。
y
−4
O
ℓ
2
y=−
x
1 2
x
2
– 8 – 4 変域
変域
4
「変域」とは,x や y の値のとりうる範囲。というと,何となくややこしいが,内容はそれほどむずかしいことはない。ただ
し,注意することがいくつかある。
4.1
変域を求める
【変域とは】
【変域の表し方】
x や y の最小値・最大値を求めること
不等号 (<,>, <
=,>
= ) を使って,
−3 < x <
= 2,0 <
= y<8
【y の変域を求める】 式に,x の両端の値 (最小値・最大値) を代入する。
¥
¨
のように表す
§重要 ¦求めた値が有効かどうか,必ず,グラフで確認すること。
変
域
y = 2x2 で,x の変域が,−2 <
=x<
= 3 のとき,y の変域を求めよ。
2
x = −2 を代入。
y = 2 × (−2) = 8
【例 1】
x = 3 を代入。
y
(3,18)
•
y = 2 × 32 = 18
グラフをかいて確認。 右のようなグラフで確認。
(−2,8)
•
最小値は 8 ではなくて,0 であり,
最大値は 18 であることがわかる。
0<
=y <
= 18
答え
1
次のそれぞれの y の変域を求めよ。
(1) 関数 y = x2 で,x の変域が,−4 <
=x <
= 2 のとき。
(2) 関数 y = −2x2 で,x の変域が,−2 <
=x <
= 3 のとき。
(3) 関数 y = 2x2 で,x の変域が,−3 < x <
= 2 のとき。
(4) 関数 y = −x2 で,x の変域が,−2 < x <
= 3 のとき。
−2
O
3
x
変域の応用
4.2
4.2
4
変域 – 9 –
変域の応用
一次関数との複合問題で出題されることが多い。
2
次の問に答えよ。
(1) 関数 y = 1 x2 で,x の変域が,−4 <
=x <
= −2 のとき,y の変域を求めよ。
2
(2) 関数 y = − 1 x2 で,x の変域が,2 <
=x <
= 4 のとき,y の変域を求めよ。
2
(3) 関数 y = ax2 において,x の変域が −2 <
=x<
= 3 のとき,y の変域が −3 <
=y <
= 0 となる。a の値を求めよ。
1 2
(4) x の変域が −3 <
=x<
= 6 のとき,関数 y = 3 x と y = ax + 8 の y の変域が等しくなるという。a の値を求めよ。
– 10 – 5 放物線と直線
放物線と直線
5
放物線と直線・図形の複合問題。直線の式を求めたり,三角形や四角形の面積を求める問題が多い。教科書レベルを超える問
題が多く,かなり難しいので,解法を理解し覚えること。
5.1
直線の式を求める
1
【基本】 ⃝
2
⃝
1
【発展】 ⃝
⃝
2
x 座標と式を利用して,2 つの点の座標を求める
2 つの点を通る直線の式を求める
a(p + q) を利用する。変化の割合 =2 点間の傾き
切片= −apq
※【発展】の「切片」の求め方の証明は省略する。中学レベル以上であるが覚えておくと便利。
直線の式
1
【例 1】 右の図で y = x2 のグラフと,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。
2
2 点 A,B の x 座標がそれぞれ −2,4 のとき,直線 ℓ の式を求めよ。
x = −2 を代入。
y = 1 × (−2)2 = 2 より,A(−2, 2)
2
x = 4 を代入。
y = 1 × 42 = 8 より,B(4, 8)
2
連立方程式をつくる y = ax + b に A,B の座標を代入
{
2 = −2a + b
8 = 4a + b
a,b を求める
連立方程式を解いて,a = 1,b = 4 である。
答え
y =x+4
【別解】
1
y=
1 2
x
2
y
ℓ
B
A
−2
O
4
x
a(p + q) と −apq を使う。
1 (−2 + 4) = 1 × 2 = 1,− 1 × (−2) × 4 = 4。よって,y = x + 4
2
2
2
1 x2 と,関数 y = ax + b が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座
2
標がそれぞれ,−4,2 であるとき,a,b の値を求めよ。
関数 y =
y
y=
1 2
x
2
A
B
−4
2
関数 y = −x2 と,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座標がそれぞ
れ −3,2 のとき,直線 ℓ の式を求めよ。
O
y
−3 O
2
y = ax + b
x
2
x
ℓ
B
A
y = −x2
直線の式を求める
5.1
3
放物線と直線 – 11 –
5
関数 y = x2 と,関数 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座標がそれぞ
y = x2
y
れ −1,2 のとき,直線 ℓ の式を求めよ。
ℓ
B
A
−1
4
1 x2 と関数 y = ax + b において,x の値が −2 から 4 まで増加する
2
との y の値の変化の割合が等しくなるという。このとき,a,b の値を求めよ。
関数 y =
y=
O
1 2
x
2
x
2
y
B
A
−2
5
1 x2 と,関数 y = ax + b が 2 点 A,B で交わっている。A,B の
2
x 座標がそれぞれ −1,4 のとき,a,b の値を求めよ。
関数 y = −
ℓ
y=−
6
1 x2 のグラフで,直線 ℓ と2点 A,B で交わってい
4
る。点 A,B の x 座標がそれぞれ −4,2 であるとき,直線 ℓ の式を求めよ。
O
4
−1 O
A
4
y
x
B
1 2
x
2
右の図で,放物線は y =
x
y
A
B
−4
O
2
x
– 12 – 5 放物線と直線
5.2
5.2 グラフの交点
グラフの交点
【基本】
グラフの交点は,2 つの式を連立方程式にして解く
【解き方】
代入法を使う
【例 2】
直線の式
右の図で y = x2 のグラフと,関数 y = x + 2 が 2 点 A,B で交わっている。
このとき,A,B の座標を求めよ。
{
連立方程式をつくる
1
y = x2 …⃝
y
⃝
1 を⃝
2 に代入。
x2 = x + 2
左辺に移項
x2 − x − 2 = 0
因数分解して,
(x − 2)(x + 1) = 0
座標を求める
Ax = −1 より,Ay = (−1)2 = 1
B
x = −1, x = 2
A
2
Bx = 2 より,By = 2 = 4
答え
7
y = x2
2
y = x + 2…⃝
A(−1, 1), B(2, 4)
x
O
y =x+2
関数 y = −x2 と,関数 y = −x − 6 が 2 点 A,B で交わっている。このとき,A,
y
B の座標をそれぞれ求めよ。
O
x
y = −x − 6
A
B
y = −x2
8
関数 y =
1 x2 と,関数 y = − 1 x + 3 が 2 点 A,B で交わっている。このと
2
2
き,A,B の座標を求めよ。
y
A
B
O
x
グラフの交点
5.2
9
放物線と直線 – 13 –
5
関数 y = x2 と,関数 y = x + 2 が 2 点 A,B で交わっている。A,B の座標そ
y = x2
y
れぞれ求めよ。
y =x+2
B
A
x
O
10 関数
y = 1 x2 と関数 y = x + 4 が 2 点 A,B で交わっている。A,B の座標
2
それぞれ求めよ。
y=
1 2
x
2
y
B
A
x
O
11 関数
y = − 1 x2 と,関数 y = − 3 x − 2 が 2 点 A,B で交わっている。A,B
2
2
y
の座標を求めよ。
O
x
A
y=−
y = 1 x2 のグラフで,直線 y = − 1 x + 2 と2点 A,B で
4
2
交わっている。点 A,B の座標をそれぞれ求めよ。
B
1 2
x
2
12 右の図で,放物線は
y
A
B
O
x
– 14 – 6 三角形の面積
三角形の面積
6
座標上にできる三角形や四角形の面積を求める問題である。解法パターンを覚えておけばそれほど難解ではない。
6.1
三角形の面積
座標上で三角形の面積を求めるには,おもに 3 つの方法がある
1 】 求めやすい図形から,余分なところを除く。
【方法⃝
2 】 2 つの三角形に分けて考える。
【方法⃝
3 】 形を変えて求める。
【方法⃝
三角形の面積
1
【例 1】 右の図で y = x2 のグラフと,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。
2
2 点 A,B の x 座標がそれぞれ −2,4 のとき,3 点 A,O,B を結んでできる
△AOB の面積を求めよ。
y = 1 × (−2)2 = 2 より,A(−2, 2)
2
B の座標を求める。
y = 1 × 42 = 8 より,B(4, 8)
2
直線 AB の式を求める。 y = ax + b に A,B の座標を代入
{
2 = −2a + b
A の座標を求める。
y
y=
1 2
x
2
これを解いて,
8 = 4a + b
a = 1,b = 4。よって,y = x + 4
C の座標を求める。
ℓ
B
C
A
−2
O
4
x
切片 4 より,C(0, 4) である。
2 つの三角形(△CAO と △CBO)に分けて考える。
どちらの三角形も底辺が CO で A,B の x 座標が高さとなる。
△CAO= 4 × 2 × 1 = 4 △CBO= 4 × 4 × 1 = 8。 したがって,△AOB= 4 + 8 = 12。
2
2
1
【別解】 必要なのは C の座標なので,−apq を使えば,− × (−2) × 4 = 4 と求められる。
2
1
関数 y = x2 と,関数 y = ax + b が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座
標がそれぞれ −3,2 のとき,△AOB の面積を求めよ。
y
y = x2
A
C
B
−3
O
2
x
三角形の面積
6.1
2
三角形の面積 – 15 –
6
1 x2 と,関数 y = ax + b が 2 点 A,B で交わっている。A,B の
2
x 座標がそれぞれ −1,4 のとき,△AOB の面積を求めよ。
関数 y = −
ℓ
y
−1 O
A
4
x
C
y=−
3
1 x2 と直線 y = ax + b の 2 つのグラフが 2 点 A,B で
4
交わっている。2 点 A,B のそれぞれの x 座標が −4,2 であるとき,3 点 A,O,
B
1 2
x
2
右の図で,放物線 y =
y
A
B を結んでできる三角形 AOB の面積を求めよ。
C
B
−4
4
関数 y = x2 と,関数 y = x + 6 が 2 点 A,B で交わっている。このとき,3 点
y = x2
O
x
2
y
y =x+6
A,O,B を結んでできる三角形 AOB の面積を求めよ。
B
C
A
x
O
5
1 x2 のグラフ上の点 A から x 軸に平行な直線をひき,
4
放物線との交点を B とする。放物線上の点 A と点 B の間に点 C をとり,点 A,
右の図で,放物線 y =
y
A
B
O,C,B を結んで四角形 AOCB とつくる。点 A,C のそれぞれの x 座標が −4,
2 であるとき,四角形 AOCB の面積を求めよ。
C
−4
O
2
x
– 16 – 6 三角形の面積
6.2
6.2 面積の等しい三角形
面積の等しい三角形
面積を変えないで形を変えるとを「等積変形」という。三角形の面積などを求めるとき非常に有効な手段である。
【基本】
2 つの平行な直線の間にできる三角形では,
Q
P
底辺が共通なら,面積は等しい
ℓ
右の図で, ℓ // mなら,△ABP=△ABQ
つまり,
P を Q にずらしても面積は変わらない。
また,
△AOP=△BOQ
O
A
m
B
面積の等しい三角形
1
【例 2】 右の図で y = x2 のグラフと,関数 y = ax + b が 2 点 A,B で交わっている。
2
1
2
y = x のグラフ上の 2 点 A,B の間に,△ABP の面積が △ABO の面積と等しく
2
なる点 P をとる。点 A,B の x 座標がそれぞれ −2,4 とき,点 P の座標を求めよ。
AB の傾きを求める。 A(−2,2),B(4,8) となるから,
{
2 = −2a + b
y
を解く。
B
8 = 4a + b
a = 1,b = 4 より,y = x + 4
OP の式
点 P の座標
答え
6
AB に平行になるようにするので,
y=x
{
y = 1 x2
2
を解いて,x = 0,x = 2
y=x
y=
1 2
x
2
A
P
x
O
P(2, 2)
関数 y = x2 と,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座標がそれぞ
れ −2,3 である。この放物線上に △AOB=△APB となる点 P をとるとき,点
y
y = x2
P の座標を求めよ。
ℓ
B
A
−2
O
3
x
面積の等しい三角形
6.2
7
三角形の面積 – 17 –
6
1 x2 と 関数 y = ax + b が x = −2 である点 A と,x = 10
4
である点 B で交わっており,x 軸上の x = 1 である点 C と,点 A,B を結んで
右の図で,関数 y =
y
B
△ABC をつくる。
1 x2 上の x < 0 の範囲に点 P を,△ABP=△ABC となるようにとる
4
とき,点 P の座標を求めよ。
関数 y =
A
O
1 2
x
2
y=
8
1 x2 と直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。また,関数
右の図で,関数 y =
2
1
2
y = x 上に x = −2 である点 C をとる。A,B の x 座標がそれぞれ −4,3 で
2
あるとき,△ABC の面積を求めよ。
x
C
y
ℓ
A
B
C
−4
9
1 x2 のグラフ上に 3 点 A,B,C があり,A,B の x
3
座標はそれぞれ −6,3 で,直線 AC は x 軸に平行である。直線 AC 上に,△AOP
下の図のように,関数 y =
の面積が,四角形 AOBC の面積と等しくなるような点 P をとる。このとき,直
−2
O
x
3
y
y=
A
1 2
x
3
C
線 BP の式を求めよ。ただし,点 P の x 座標は正とする。
B
−6
O
3
x
– 18 – 6 三角形の面積
6.3
6.3 面積の二等分線
面積の二等分線
座標上の三角形や四角形の面積を二等分する直線の式を求める問題が多い。
【三角形】
対辺の中点を通る 中点の座標 ⇒ たして 2 でわる
A
右の図の △ABC で,辺 BC を A の「対辺」とい
う。頂点 A を通って △ABC の面積を二等分する
直線は,対辺 (BC) の中点 (M) を通る。
B
M
【平行四辺形】 対角線の交点 (対角線の中点) を通る
C
P
A
右の図の
ABCD で,AC,BD の交点を通るこ
D
O
とになる。また,AC,BD の中点と考えてもよい。
B
【台形】
C
面積から方程式をつくる
例
題
1
【問】 右の図は,関数 y = x2 のグラフと直線 y = ax + b のグラフが,2 点
2
A,B で交わっていることろを示している。原点 O を通る直線 ℓ が,3
y=
1 2
x
2
y
B
点 A,B,O を結んでできる △AOB の面積を二等分するとき,直線 ℓ
の式を求めよ。
A
−2
【step1】 点 A,B の座標をそれぞれ求める。
y = 1 x2 に x = −2 を代入して,Ay = 1 × (−2)2 = 2
2
2
y = 1 x2 に x = 4 を代入して,By = 1 × 42 = 8
2
2
したがって,A(−2,2),B(4,8) となる。
【step2】 点 A,B の中点 (M) の座標を求める。
Mx = −2 + 4 = 1
My = 2 + 8 = 5
2
2
【step3】 原点を通る直線 ℓ の式を求める。
したがって,M(1,5) となる。
原点を通る直線は比例のグラフである。
y
。式の形は y = ax となる。
x
5
= 5 より,y = 5x
よって,ℓ の式は,a =
1
したがって,比例定数 a =
O
4
x
6.3
面積の二等分線
10 関数
三角形の面積 – 19 –
6
y = x2 と,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっている。A,B の x 座標がそれぞ
y
れ −2,1 である。原点を通り △AOB の面積を二等分する直線の式を求めよ。
y = x2
ℓ
A
B
−2
11 下の図は,関数
y = x2 のグラフで,3 点 A,B,C それぞれの x 座標は,−4,
O
x
1
y
D
−1,2 である。また,四角形 ABCD は平行四辺形で,関数 y = x のグラフの上
2
に x = 3 である点 P をとる。点 P を通り,平行四辺形 ABCD の面積を二等分す
y = x2
A
る直線の式を求めよ。
P
C
−4
y = 1 x2 のグラフがある。図のように,このグラフの上に 4 点 A(−4,
4
4),B(−2,1),C(2,1),D(4,4) をとり,台形 ABCD をつくる。点 B を通り,
12 関数
台形 ABCD の面積を 2 等分する直線の式を求めよ。
B
−1 O 2
x
y
A
D
B
C
O
x
– 20 – 6 三角形の面積
6.4
6.4 三角形の面積比
三角形の面積比
この章は,次の単元「相似」を学習してからの方が,より理解しやすい。今のこの段階では,
「理解」より「問題の解き方を覚
えること」に重点をおく。
A
【要点】
a
⃝
B
a
左図 1 で,△ABD と △ACD の面積の比は,
⃝
b
D
b
頂点が共通であることから,底辺の比で求められる
C
したがって,BD(a):CD(b) である。
図 1 三角形の面積比
C
B
【要点】
A
左図 2 で,AP//BQ//CR であるから,
AB:BC=PQ:QR である
ℓ
P
Q
R
図 2 平行線と線分の比
例
題
y
y = x2
2
【問】 右の図は,関数 y = x のグラフと直線 ℓ のグラフが,2 点 A,B で交
ℓ
B
わっていることろを示している。
直線 ℓ と x 軸との交点を C とし,2 点 A,B の x 座標がそれぞれ −2,
3 であるとき,△AOC と △AOB の面積の比を求めよ。
A
※方法は 2 通りあるが,いずれも直線 ℓ の式は必要。
C
【ℓ の式】 点 A,B の座標を求めて,ℓ の式をつくる。
y = x2 に x = −2,x = 3 を代入して,A(−2,4),B(3,9) となる。
{
4 = −2a + b
を解いて,ℓ の式は,y = x + 6
9 = 3a + b
y = x + 6 に y = 0 を代入して,x = −6 となり,C(−6, 0)
【方法 1】 面積を求めて比べる。
△AOC では,OC が底辺で Ay が高さとなる。 6 × 4 = 12
2
△AOB は,△BOC−△AOC と考えてよい。 6 × 9 − 12 = 15
2
したがって,12:15=4:5
【方法 2】 線分の比から求める。⇒ 頂点 O が共通なので,「面積の比 = 底辺の比」。
それぞれの x 座標の差を求める。Cx = −6, Ax = −2, Bx = 3 より,
Ax −Cx = −2 − (−6) = 4。Bx −Ax = 3 − (−2) = 5。よって,4:5
−2
O
3
x
6.4
三角形の面積比
三角形の面積 – 21 –
6
y = 1 x2 のグラフで,直線は y = − 1 x + 2 のグラフであ
4
2
る。2 つのグラフの交点を A,B とし,直線と x 軸との交点を C とする。
13 下の図で,放物線は
y
A
点 A,B の x 座標がそれぞれ −4,2 であるとき,△AOB と △BOC の面積の比
を求めよ。
B
C
−4
14 下の図のように,関数
O
x
2
y = ax2 (a は定数)のグラフ上に 3 点 A,B,C があり,
y = ax2
y
A の x 座標は −3,B の x 座標は 3,C の x 座標は 6 である。また,点 O は原点
2
で,直線 OB の式は,y = x である。四角形 AOBC が台形のとき,△AOC と
3
△BOC の面積の比を求めよ。
C
A
B
−3
y=
O
3
6
x
2
x
3
y = 1 x2 のグラフと関数 y = 1 x + b が 2 点 A,B で交
3
3
1
わっている。y 軸上に点 D をとり,関数 y =
x + b と x 軸との交点を C,と
3
する。点 A,B の x 座標がそれぞれ,−2,3 で,D の座標が (0, 7) であるとき,
15 右の図のように,関数
y
D
△DAC と △DAB の面積比を求めよ。
B
A
C
−2 O
3
x
– 22 – 7 方程式をつくって求める
7
方程式をつくって求める
1 】 求めたい点の x 座標を t や a とおく。
【step⃝
2 】 それぞれの点の座標を t や a を用いて表す。
【step⃝
3 】 等しい関係に注目して方程式をつくる。
【step⃝
point
座標上の長さのだし方。大−小
例
題
1
【問】 右の図で関数 y = x2 のグラフの上 2 点 A, B があり,直線 AB は x
4
軸に平行である。いま,線分 AB を 1 辺とする正方形 ABCD をつくる
y
D
C
と,点 C の y 座標が 5 となった。このとき,点 B の座標を求めよ。
A
B
x
O
考え方
正方形より,AB=BC の式をつくる。
AB の長さ:Bx −Ax
1
step⃝
2
step⃝
3
step⃝
1
CB の長さ:Cy −By
Bx = t として,B の座標を t を使って表す。
(
)
1
1 t2 。
式の x のところに t を代入。By = t2 となる。よって,B t,
4
4
それぞれの長さを t を使って表す。
Bx = t より,Ax = −t。よって,BA= t − (−t) = 2t
Cy = 5 で,By = 1 t2 より,CB= 5 − 1 t2
4
4
方程式をつくる。
両辺に 4 をかける
2t = 5 − 1 t2
4
8t = 20 − t2
左辺にあつめる
t2 + 8t − 20 = 0
因数分解
(t + 10)(t − 2) = 0
解を求める
x = −10, x = 2
AB=BC より,
したがって,B(2, 1)
1 x2 のグラ
4
フである。曲線 n 上に 2 点 A,B を,曲線 m 上に 2 点 C,D を,直線 AB,CD
右の図で,曲線 m は関数 y = x2 のグラフで,曲線 n は関数 y = −
y
D
m
C
が x 軸と平行になるようにとる。4 つの点 A,B,C,D を結んでできる四角形
ABCD が正方形になるとき,点 C の座標を求めよ。
x
O
A
B
n
7
2
方程式をつくって求める – 23 –
右の図で,曲線 m は関数 y = 2x2 のグラフで,曲線 n は関数 y = −x2 のグラフ
y
m
C
である。曲線 n 上に 2 点 A,B を,曲線 m 上に点 C を,直線 AB が x 軸に,直線
BC が y 軸にそれぞれ平行になるようにとる。3 つの点 A,B,C を結んでできる
三角形 ABC が,BA=BC の直角二等辺三角形になるとき,点 C の座標を求めよ。
x
O
A
B
n
3
1 x − 1 のグ
2
ラフである。正方形 ABCD において,辺 AD,AB はそれぞれ x 軸,y 軸に平行
右の図で,曲線 m は関数 y = 2x2 のグラフで,直線 n は関数 y =
m
y
A
D
B
C
で,頂点 A は曲線 m 上に,頂点 C は直線 n 上にある。点 D の y 座標が 8 であ
るとき,点 C の x 座標を求めよ。
x
O
n
4
右の図で,△ABC は ∠A=90◦ の直角三角形である。2 つの頂点 B,C は y =
1 x2
3
A
y
C
のグラフの上にあり,辺 AC は x 軸に平行である。AB:AC=4:3 ,点 B の座
標が(−3,3)であるとき,点 C の座標を求めよ。ただし,点 C の x 座標は正で
ある。
B
O
x
– 24 – 8 図形の上を動く点
8
図形の上を動く点
最も苦手とする問題である。point は,「点が動いた長さを x を使って表すこと」である。
1 】 点が動いた長さを x を用いて表す。
【point⃝
2 】 動きの変化(曲がり角など)に注目する。
【point⃝
3 】 底辺(たて)と高さ(よこ)の両方に x があれば,2 次関数。
【point⃝
片方だけなら,1 次関数。
例
題
A
【問】 右の図のような AB=6cm, BC=4cm の直角三角形 ABC がある。2 つ
の点 P, Q が同時に点 B を出発し, 点 P は辺 BC 上を C まで動いて止
6 cm
まり, 点 Q は辺 AB 上を点 A まで動くものとする。2 つの点 P, Q がと
Q
もに毎秒 1cm の速さで動くとき, x 秒後の △BPQ の面積を ycm2 と
する。
(1)
B
C
P
4 cm
0<
=x<
= 4 のときの y を x の式で表わせ。
P,Q が上の図の位置になるから,BP= x cm,BQ= xcm より,
y = x × x × 1 = 1 x2
2
2
A
Q
(2)
4<
=x<
= 6 のときの y を x の式で表わせ。
P, Q はそれぞれ右図の位置にある。
6 cm
P は C に到着して動かないので,BP=4 cm。
BQ= x cm より,y = x × 4 × 1 = 2x
2
B
4 cm
C (P)
y
12
(3)
0<
=x
<
0 =x
<
= 6 の x と y の関係をグラフに表わせ。
<
= 4 では放物線,
<
<
4 = x = 6 では直線になる。
8
O
4
6
x
8 図形の上を動く点 – 25 –
1
右の図で点 P は辺 AB 上を,点 Q は辺 AD 上を,AQ=2AP となるように動
く。AB=10 cm,AD=20 cm のとき,AP= x cm,△APQ 面積を y cm として
Q
A
D
y cm2
2
x cm
次の問に答えよ。
P
(1) x の変域を求めよ。
B
C
(2) y を x の式で表せ。
(3) y = 40 になるときの x の値を求めよ。
Q
A
2
右の図で,四角形 ABCD は 1 辺の長さが 8 cm の正方形である。点 P は点 A
から,辺 AB 上を毎秒 1 cm の速さで点 B まで,点 Q は点 A から,辺 AD,DC
y
D
cm2
P
上を毎秒 2 cm の速さで点 C まで動く。2 つの点が点 A を出発してからの時間を
x 秒,△APQ の面積を y cm2 として次の問に答えよ。
(1) 点 Q が辺 AD 上にあるとき,y を x の式で表せ。また,x の変域を求めよ。
(2) 点 Q が辺 DC 上にあるとき,y を x の式で表せ。また,x の変域を求めよ。
B
C
– 26 – 8 図形の上を動く点
3
右の図のように,∠C=90◦ ,AC=BC=6 cm の直角二等辺三角形 ABC がある。
A
点 P は毎秒 1 cm の速さで B から C まで動き,点 P を通り辺 AC に平行な直線
と辺 AB との交点を Q とする。点 P が A を出発してから x 秒後の △BPQ の面
Q
積を y cm2 として,次の問に答えよ。
(1) y を x の式で表せ。
y cm2
B
C
P
(2) △BPQ の面積が,△QAC の面積の 1 になるのは,点 P が A を出発してから何秒後か。
6
4
右の図のような,∠A=∠D=90◦ の台形 ABCD で,2 点 P,Q は点 A を同時
に出発し,毎秒 1 cm の速さで,点 P は B まで,点 Q は D を通って C まで動く。
2 つの点が点 A を出発してから x 秒後に,台形が線分 PQ で分けられる図形のう
ち,点 A を含む図形の面積を y cm2 とする。このとき次の問に答えよ。
4 cm
D
C
Q
6 cm
(1) 2 つの点が点 A を出発してから 3 秒後の y の値を求めよ。
y cm2
A
P
10 cm
(2) 点 Q が AD 上を動くときの y を x の式で表せ。また,x の変域も答えよ。
(3) 点 Q が DC 上を動くときの y を x の式で表せ。また,x の変域も答えよ。
(4) 点 A を含む図形の面積が,台形の面積の半分になるのは何秒後か。
B
8 図形の上を動く点 – 27 –
5
右の図のような,∠A=∠D=90◦ で,AB=AD=4 cm,CD=1 cm の台形 ABCD
1cm
D
C
ある。2 点 P,Q は点 A を同時に出発し,毎秒 1 cm の速さで,点 P は B まで,
点 Q は D,C を通って B まで 10 秒で到着する。点 Q が点 A を出発してから x
Q
秒の △APQ の面積を y cm2 とする。このとき次の問に答えよ。
4 cm
(1) 0 <
=x<
= 4 のときの,y を x の式で表せ。
y
A
B
P
4 cm
(2) 4 <
=x<
= 5 のときの,y を x の式で表せ。
y
(3) 0 <
=x<
= 10 の x と y の関係を表すグラフを書け。
10
5
O
(4) y = 4 になるときの x の値をすべて求めよ。
5
10
x
– 28 – 8 図形の上を動く点
6
1 めもり 1 cm である座標上に図 1 のような台形 OABC がある。2 点 P,Q は同時に原点 O を出発し,点 P は OA
上を A まで動き,点 Q は辺 OC,CB 上を B まで動く。点 P,Q の速さは同じで,出発してから 24 秒後にそれぞれ A,
B に同時に到着する。図 2 は,2 点 P,Q が原点 O を出発してからの時間 t 秒と,△OPQ の面積S cm2 との関係を表
したグラフである。次の問に答えよ。
y
(1) 点 P の速さを求めよ。
Q
O
C
B
P
A
x
(12,0)
図 1 台形 OABC
(2) 台形 OABC の面積を求めよ。
S
15
(3) 0 <
=t<
= 10 のとき,Sを t の式で表せ。
6.25
O
10
24
t
図 2 △OPQ の面積
(4) 10 <
=t<
= 24 のとき,Sを t の式で表せ。
8 図形の上を動く点 – 29 –
7
下の図のように,直線 ℓ 上に台形と長方形がある。長方形を固定して,台形を矢印の方向に毎秒 1 cm の速さで移動さ
せて,x 秒後に重なってできる図形の面積を y cm2 とする。
2 cm
−→
6 cm
6 cm
y cm2
ℓ
8 cm
8 cm
(1) x = 2 のときの y の値を求めよ。
(2) 次の場合について y を x の式で表せ。
⃝
1 0 <
=x<
=6
⃝
2 6 <
=x<
=8
ℓ
– 30 – 9 複合問題
9
1
複合問題
下の図は,y = x2 の式で表される放物線と,直線 ℓ が 2 点 A,B で交わっているところを表している。A,B の x 座
標がそれぞれ,−2,3 のとき,次の問に答えよ。
y
(1) 直線 ℓ の式を求めよ。
ℓ
B
(2) △AOB の面積を求めよ。
A
−2
O
x
3
(3) 原点 O を通り,△AOB の面積を二等分する直線の式を求めよ。
(4) 放物線上に,△AOB=△APB となる点 P をとる。このとき,点 P の x 座標をすべて求めよ。
2
下の図は,関数 y = ax2 のグラフと,直線 y = x + 4 が 2 点 A,B で交わっているところを表している。直線 y = x + 4
上の 0 < x < 4 の範囲に点 P をとり,点 P を通って y 軸に平行な直線 ℓ が,y = ax2 のグラフと交わる点を Q,x 軸と
交わる点を R とする。A,B の x 座標がそれぞれ,−2,4 のとき,次の問に答えよ。
y
(1) a の値を求めよ。
ℓ
B
P
(2) PQ の長さが 4 になるときの点 P の座標を求
めよ。
Q
A
−2
O
R
4
x
9 複合問題 – 31 –
3
下の図のように,y 上の点 A と,y =
1 x2 のグラフ上の点 B,C,D の 4 つの点を結んで,平行四辺形 ABCD をつ
2
くった。
線分 AD は x 軸に平行で,D の x 座標は 4 である。次の問に答えよ。
y
y=
A
1 2
x
2
(1) 点 B の座標を求めよ。
D
(2) 2 点 A,C を通る直線の式を求めよ。
B
C
O
4
x
(3) 原点を通り,平行四辺形 ABCD の面積を二等分する直線の式を求めよ。
4
1 x2 のグラフと 2 点 A,B で交わっている。
2
この 2 点 A,Bから直線 y = −6 に垂線をおろし,その交点をそれぞれ P,Q とする。
下の図で,x 軸に平行な直線 ℓ が,関数 y = −
次の問に答えよ。
y
O
x
A
B
P
Q
y=−
(1) B の x 座標が 1 のときの P の座標を求めよ。
ℓ
y = −6
1 2
x
2
(2) 四角形 APQB が正方形になるときの点 B の x 座標をすべて求めよ。ただし,A の x 座標は,B の x 座標より小
さいものとする。