知って納得 第4弾 - 工藤由紀美 税理士事務所

知って納得!工藤新聞
第4号(ご無沙汰いたしました)
今回のお題:対、従業員・・こんなときどうする??
Q:わが社では、従業員が有給休暇を消化できなかった時に、有給休暇の買い上げをしています。
この場合、源泉徴収は必要でしょうか?
A:源泉徴収は必要です!
給与所得について、所得税法では「俸給、給与、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に
係る所得をいう」と規定してます。一般的に雇用契約またはこれに準ずる関係に基づいて非独立的ないし
は従属的に提供される労務の対価としています。従って、雇用関係等に基づいて雇用主から支払われる給
与、賃金などの他、次のものも給与所得の含まれることになります。
① 臨時的に支払われる賞与(決算賞与・大入り手当など)
② 家族手当、皆勤手当、時間外手当、残業手当、住宅手当、休日出勤手当、役付手当、決算手当、等金銭
で支払われるもの(名目は問いません)
③ 金銭以外の物や権利などの供与により受ける経済的利益(従業員から徴収していない仕出弁当代等)
④ 専従者給与
会社が授業印の有給休暇を金銭で買い上げる場合ですが、その買い上げる金銭は、党務提供に対する対価
ですから、金額の多少にかかわらず給与所得に該当します。従って、所得税等の源泉徴収をしなければな
りません。
なお、有給休暇の買い上げについては労基法上も認められる要件が定められています。労基法上について
も逸脱しないことをお勧めいたします。
Q:従業員に対して社宅を貸与すると、所得税の源泉徴収をしなければならない場合があるそうですが、
どのような場合ですか?
A:一定の算式で求めた賃借料相当額の 50%以上を徴収していない場合は、源泉徴収が必要となります。
従業員に対して無償又は低額の賃借料で社宅等を貸与した場合には、一定の算式で計算した賃借料相当額
と、その従業員から実際に徴収している家賃等とに差額がある場合には、その差額に相当する金額の現物
給与の支給があったものとして課税されます。
自己所有の住宅だけでなく、他から借り上げた住宅を社宅等として使用人に貸与する場合にも、この方法
を用います。なお、この一定の算式は、敷地だけを貸与している場合にには適用されません。
従業員から徴収している賃借料が、一定の算式の賃借料相当額の50%以上である場合は、その差額につ
いては課税されません。一定の算式で計算した賃借料相当額について判断が必要な場合は、どうか当事務
所までお問い合わせください。