PDF - 富山大学

多角バレルプラズマ表面改質法による機能性微粒子材料の創成
富山大学 水素同位体科学研究センター 教授 阿部 孝之
(元)大学院理工学教育部 博士3年 松原 圭佑 博士研究員 井上 光浩
(元)大学院理工学教育部 修士2年 團野 雅斗 修士1年 西澤 秀基
背 景
既存の手法の問題点と解決法
《微粒子表面修飾・改質》
薄膜修飾
(微粒子材料)
ナノ粒子修飾
表面改質
 一段階で表面修飾・改質
 廃液の排出なし
 使用できる材料種に制限なし
 種々の因子の調節により、
表面修飾・改質制御が可能
 工程が多段階
 有害物質を含む廃液を排出
 使用できる材料種に制限
 前駆体分解のための加熱、
焼成工程により、表面修飾・
改質制御が困難
微粒子に新たな機能を付与
(機能性微粒子材料調製法として注目)
近年、機能性微粒子材料の
用途拡大
《プラズマ技術》
《従来法 (ウェット法) の問題点》
高性能化への要求の高まり
課題:平面材料に使用が特化
微粒子表面修飾・改質法へのプラズマ技術の適用
多角バレルプラズマ表面改質法を開発
表面修飾・改質の制御がキーポイント
多角バレルプラズマ表面改質法による汎用性ポリマー微粒子の表面麺フッ化
<ポリメタクリル酸メチル (PMMA) 微粒子 (粒径 50 μm)>
《多角バレルプラズマ表面改質法》
接触角: 115.6º
C-C (C-H)
Quaternary C
O-CH3
O-C=O
Intensity / a.u.
C1s
10 μm
295 293 291 289 287 285 283 281
Binding energy / eV
<フッ化処理>
CF4 ガス
C1s
Intensity / a.u.
プラズマ
多角バレル
CF3 CF2
CF
超撥水
150.6º
C-CF
10 μm
295 293 291 289 287 285 283 281
Binding energy / eV
フッ化層
表面フッ化により撥水性向上 (テフロンと同等の撥水性)
応用
-フッ化 PMMA 微粒子 (50 μm) のコーティング-
(ろ紙)
(未コーティング)
-リキッドマーブルによるアンモニアの検出-
(ペーパータオル)
(コーティング済)
CuCl2
溶液
CuCl2:100 μl
フッ化 PS 微粒子
20 μl
10 mm
NH3
(NH3:0 %)
(NH3:0.4 %)
2 μl
40 μm
5 mm
(ポリスチレン (PS) 微粒子:12 μm)
まとめ・今後の展望
【地域社会や産業界での応用分野・活用方法等】
-プラズマ技術を用いた各種微粒子表面修飾・改質法-
•多角バレルスパッタリング法 (特許3620842、「多角バレルスパッタ装置、
多角バレルスパッタ方法及びそれにより形成された被覆微粒子、マイクロカプセル
及びその製造方法」)
•多角バレルプラズマ化学蒸着法 (特許5218942、「プラズマ CVD 装置、
プラズマ CVD 方法及び攪拌装置」)
•多角バレルプラズマ表面改質法 (特許出願2013-108788、「表面フッ化微粒子、
表面フッ化装置及び表面フッ化微粒子の製造法」)
表面修飾・改質をナノレベルでデザイン可能
機能性微粒子材料
半導体材料
蛍光材料
工業・環境触媒
その他
高機能性微粒子材料の創成により
環境に優しく持続可能な社会の構築に挑戦
連絡先
富山大学リエゾンオフィス・TLO
電池材料
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