第402号(PDF:1.22MB

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院長 の ひ と り 言
(その )
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診療でおうかがいしている
歳になる方は「みんな平
等に年をとるのだよ」とおっ
しゃっていました。全くそ
のとおりで若いつもりの私
「新 年明 けま してお めで とう ござ いま す」
発行所
JA丸瀬布厚生病院
編集責任 平山典保
週刊院潮
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新年明けましておめでとうございます
2015年(平成 年)
明けましておめでとうござ
います。年始での外来では
「またひとつ年をとりまし
たね」のご挨拶です。訪問
も丸瀬布に赴任して今年
月で丸二十年、 歳になり
ました。今年は私にとって
も丸瀬布厚生病院にとって
も重要な一年になると考え
ています。政府の病床削減
政策による診療報酬改定と
消費税増税、それに患者さ
んの自己負担増大にともなっ
て受診を控える傾向の強ま
り、それらが重なって病院
経営を極度に悪化させてい
ます。このままでは病院診
療継続も困難となるでしょ
う。しかし現実には地域の
高齢化、過疎化は進行して
認知症も増加しており、在
宅医療も含めて地域医療を
担う丸瀬布厚生病院の役割
はますます大きくなってい
ます。今年は地域から求め
られている課題をより鮮明
にして、地域のみなさんと
心を通わせながら病院改革
を大胆に進めていきたいと
考えています。本年もよろ
しくお願い申し上げます。
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今年は父の三回忌をむか
えます。脳梗塞を2回患い、
甲状腺機能低下症に高血圧
と心不全を合併して認知症
もすすみ、一人暮らしがで
きなくなって2010年8
月北海道にやってきました。
私は高校卒業後進学で東
京に出たため、その後に父
と暮らすことはありません
でした。およそ 年ぶりに
当時 歳の父と暮らすこと
になって二年半、肺炎と心
不全の悪化で一昨年の1月
日に亡くなりました。
今想えば、父の歩んでき
た歴史、特に若い頃につい
ては知らないことばかりで
す。ただ日本兵としての戦
争体験は、多くを語りませ
んでしたが時々「戦争は絶
対にしてはいけない」「日
本は中国でひどいことをし
てきた」と話していました。
これだけは私の心にしっか
りと刻まれています。
年末年始は 歳で一人暮
らしをしている眞理子の母
のもと(千葉県我孫子市)
に集まりました。孫たちも
勢揃いです。しばらくの間
に一人ひとり、どんどん大
きくなっていました。トン
プソン家の理奈ちゃんは手
術をしたばかりですがすっ
かり快復、弟の竜眞くんは
大変なオシャベリになりま
した。平井家の崇太郎くん
は今年一年生になります。
なゆちゃんはすっかりお姉
さん、妹のなみちゃんはか
わいい盛りです。孫たちと
のんびり過すことが出来た
お正月休みでした。英気を
養って、この一年頑張れそ
うですね。
今週の詩
高 田敏子
「新しい年への願い」
夜の雪が
歩き馴れた道を新しくする
ように
見馴れた風景をまばゆくす
るように
私の夜にも雪を降らせよう
夜ごと 眠りのまえに
はるかな村の泉に帰り
清らかな水を汲みあげて
一日の疲れを雪の結晶に変
えよう
私の夜にも雪を舞わせ
純白の中にまぶたを閉じて
朝ごとに美しく目覚めよう
日の光 風の音 日々を新
しくうけとめて
嬉々として私の小径をゆく
ことこそ
新しい年への 私の願い
『暮らしの中の詩』(高田
敏子著・河出書房新社)よ
り。没後 年を機に長女の
久冨純江氏がまとめられ、
一昨年出版された本です。
「私たちの日々は疲れる
ことばかり、それをあした
に持ち込まないために、洗
い清める夜のひとときを持
たなければならない」「朝
の目覚めを新しい生として
受けとめる」高田敏子さん
の心に教えられますね。
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2015年1月9日(金)
JA丸瀬布厚生病院
第402号
TEL(47)3131