らくのうマザーズ会長 吉田孝壽 朝霧にけむる草原。 ゆるやかに流れる時間、 誰もがこころなごむ牧歌的な風景とともに、 ミルクは世界中で愛されています。 熊本の太陽、 緑の大地、 清らかな水 雄大なこの自然の恵みをうけて 牛たちは自然からの贈り物を産み出してくれます。 この人間の知恵と自然の力との合作「酪農」は、 牛たちとともに生き、 四季の大自然ととりくむ酪農家の 日々の生産活動によって支えられています。 ただ、 世の中が豊かになり、 人々は単なる消費者でなく、 それぞれが個性ある生活者として、 こころの満足をより求める時代となっています。 酪農、 それ自体の価値はもとより、 その背景にある豊かな乳の文化や健康性、 さらに環境保全や国土保護、 酪農の持つすばらしさは、 さまざまな付加価値をもたらし、 自然のサイクルの中にとけ込んでいます。 これまでの伝統に自己革新を重ねて未来へ繋げていくこと、 自然の営みを通じて人々の健康的な生き生きとした 社会づくりに貢献していくことが わたしたちに求められているのだと思います。 「生活者と社会の健康を創造する総合酪農組織」 これがわたしたちの求め続けるらくのうマザーズの姿です。 生産・処理・加工・販売にいたる一環体制から、 生産者・生活者とのネットワークを広げて参ります。 そして自然に育まれる 酪農・乳業をトータルにお届けしていきたいと思うのです。 それは、 緑ゆたかなふるさとの新しい健康づくりのためであり、 生産者・生活者とともにある未来の暮らしのためであり、 そして、 すべてをつつみこむ大きな暮らしの母として、 わたしたちが歩みつづける姿であるからです。 Symbol mark 〈シンボルマーク〉 熊本の燃える太陽、緑の大地、清 らかな水をイメージする赤・緑・青 それは、生活者と酪農家、 らくのう マザーズのネットワークの象徴です。 大自然の恵みから生まれる牛乳が 健康で豊かな人づくり社会づくり につながるようにとの願いを込め ています。 組織理念 生活者と社会の健康を創造する総合酪農組織 生活者とわたしたちは酪農業を通じ、 ともに力をあわせて 生活者と地域社会への健康づくりを目指すネットワーク組織です。 行動指針 チャレンジ&リーダーシップ 私たちは、1人ひとりが何事にも挑戦する 姿勢を持ち、 自らの指導性を発揮していきます。 組織スローガン 人と自然の鼓動 阿蘇ミルク牧場は、雄大な阿蘇山を取り囲む外輪山の西麓標高430mに位置し、総面積33haで熊本県阿蘇 郡西原村内にあり、車で熊本市内から40分、熊本空港から20分、九州自動車道益城熊本インターから30分の 所にあります。東は阿蘇南外輪山と風力発電機、西は眼下に夜景が楽しめる熊本市内、有明海の向こうに長 崎県雲仙普賢岳が眺望でき、南は九州山脈に連なる尾根の山並み、北は熊本空港、農村・酪農地帯が広がる 菊池大地が一望できます。 私たちは、21世紀を担う若人や子供たちに自然とともに生きる 酪農業の魅力や大切さを伝えたいという願いを込め、酪農業が牛 大津駅 線 豊肥 JR 生活者の交流を通じながら自然食品である牛乳を生活者にお届 熊本IC. 第一空港線 熊本 駅 や牧場そのものが持つ豊かな文化や健康性を背景に、生産者と 国道57号 県庁 などのもの作り」、 「 乳牛や山羊・羊などとのふれあい」を通じた酪 大乳牛といわれるホルスタイン・ サントリー 九州熊本工場 御船IC. ガンジー・ジャージー・エアシャー・ 阿蘇山 南 阿 俵山 西原村役場 益城熊本 グランドチャンピオン ゴルフクラブ 空港IC. 県道28号 九州自動車道 阿蘇ミルク牧場では、世界5 ( 熊本空港 第二空港線 東バイ パス 農・乳業への理解醸成に取り組んでいます。 立野駅 港線 第三空 と自然と人間の知恵によってもたらされるものであり、酪農・乳業 けする努めがあります。 「牛乳やチーズ・バター、ハムやウィンナー ミルクロード 至大観峰 至菊池 蘇 鉄 道 ) アスペクタ 風の里 キャンプ場 中 松 駅 至高森・ 高千穂 グリーンロード南阿蘇 阿蘇ミルク牧場 吉無田水源 至通潤橋 ブラウンスイスの5種類の乳牛 を飼養しています。 〒861-2404 熊本県阿蘇郡西原村河原3944-1 5種類の乳牛の生乳をブレンドして、牛乳や チーズ、バターなどを製造しています。チーズ は、 カマンベールタイプやゴーダタイプなど、 多種類のナチュラルチーズをつくっています。 TEL 096-292-2100 FAX 096-292-2107 http://aso-milk.jp/ E - m a i l : m i l k - i n f o@a so - m i l k.j p ◎入場料/300円 ◎駐車場/1, 000台 ◎営業時間/10:00∼17:00(季節によって変動あり) ◎休業日/無休 ※冬季休業あり (くわしくはHPに掲載) ◎交通アクセス/九州自動車道 益城熊本空港ICより車で30分 乳しぼり体験 牛舎では毎日、牛の乳しぼり体験を開催 しています。牛乳はどんなふうに搾るのか、 乳牛のぬくもりなど、色々なことが体験で きます。 動物とのふれあい 阿蘇ミルク牧場には、乳牛のほかに山羊・羊・犬・豚・ポニー・兎・鴨・モルモット など、 たくさんの動物が暮らしています。動物ふれあい広場では、そんな動物 たちと自由にふれあうことが出来ます。また、 ポニーの乗馬体験や山羊・豚の 動物レースなどのイベントも行っています。 手作り体験館 阿蘇ミルク牧場内で製造している牛乳や熊本県産のお肉・小 麦粉など、 こだわった材料を使いパン・ウィンナー・バターなどの 手作りの体験教室を開催しています。普段食べているものが 何から出来ているのか、手作り体験を通して食の成り立ちを学 ぶことが出来ます。 ミルク市場 阿蘇ミルク牧場内で製造している牛乳やチーズ・バターなどの 乳製品、またウィンナーやベーコンなどの肉加工製品や地元でと れた野菜をはじめ阿蘇及び熊本県内の特産品などを取り揃えてい ます。また、牧場で造られた商品は、 インターネットのホームページ でも紹介しており、地方発送も承っています。 マザーズキッチン 自家製の乳製品や肉製品、季節の野菜などを使った料理が 約50種類並ぶ自然食のバイキングレストランです。季節によ って替わる料理は、身体にやさしいものばかり揃えています。 ジュージューハウス 熊本県産牛肉が味わえる、バーベキューレストランです。熊本県産 「味彩牛」のステーキもご用意しており、熊本市内や有明海が一望 できるウッドデッキのお席で、 バーベキューがお楽しみ頂けます。 熊本は、西日本随一の 酪農王国です 熊本県は一年を通じて、広大な大地に降り注ぐ太陽の恵みと豊富な水の営みにより、青々とした牧草を収 穫する事が出来ます。 この豊かな自然によって、西日本一の生乳生産量を誇っています。 また、牛乳の命であ る鮮度を守るために酪農地帯に熊本工場、菊池工場の両工場を配置し多様化する生活者ニーズに対応する ための製品開発、高度に省力化された設備と先進技術によって、常に安全で安心な高品質製品を安定的に製 造しお届けしています。 らくのうマザ−ズならではの“おいしさ”の秘訣は、酪農生産者の「まごころ」のこもった新鮮な生乳を近代 的で衛生的な設備で処理加工し生活者の皆様へ健康をお届けできるという “最適な環境”にあります。 生活者皆様の声が第一です 乳 業 事 業 量販店をはじめ販売店、学校給食、生活協同組合、 さらに原材料向け殺菌乳の供給 など、多彩な取引先、販売チャネルを確立しており、熊本から九州内はもとより中国・四 国・関西・関東以北へも製品を供給しています。 また、生活者ニーズの多様化・個性化に対応し、いつでも新鮮な牛乳・乳製品を、生 活者の皆様にスピーディにお届けできるよう、流通・販売チャネルの整備・拡充を積極 的に進め、効率的な配送形態を整備した物流システムを確立しています。 らくのうマザーズが自信を持ってつくり出した製品群は、営業活動を通じ て、全国へ販路を広げています。さらに、生活者の皆様の声を製品開発や 生産・製造現場へ伝え満足していただける製品づくりをおこなっています。 消費者の信頼を得る 安全性を高めた熊本工場 熊 本 工 場 熊本工場は牛乳・加工乳・乳飲料・デザート製品 などのチルド製品を製造しています。また、市乳部 門はすべてESL (賞味期限の延長)化した完全自 動化ラインとなり、更なる安全性を提供する事が可 能となりました。さらに、生活者ニーズに対応する ため「遺伝子組み換え飼料不使用(non-GM)乳」 や「産地指定乳」など、原料乳にこだわった分別管 理も実施しています。 牧場で生産された搾りたての生乳を、毎朝ローリー車で 一元的に集荷しています。新鮮さを保つ徹底した管理はHA CCP (総合衛生管理製造過程)の認証工場としての厳しい 基準により実施され、県内外の乳業メーカーへも原料乳を 出荷しています。 設備機器 能 力 サイロタンク 9基 (合計貯乳能力540 t) 殺菌機 ◎20, 000㍑/1基 ◎10, 000㍑/1基 ◎7, 000㍑/1基 ◎低温殺菌ライン/3基 充填機 ◎大型容器充填機/4ライン ◎小型容器充填機/2ライン ◎デザート充填機/3ライン ◎殺菌乳専用積み込みライン設備 確かな素材を、確かな技術で、 常温保存製品の可能性を追求します 菊 池 工 場 菊池工場は、 自然豊かな酪農地帯にあってHA CCPの認証工場としての厳しい衛生管理と高度 な技術を必要とする常温保存可能品の専用工場 です。搾りたての生乳を素早く滅菌処理し新鮮さ をそのままに生かした牛乳や乳飲料などを製造 しています。 限りある資源を有効利用 する為、紙パックのリサイクル や省エネルギーに取り組むな ど環境問題にも力を入れて います。 設備機器 能 力 サイロタンク 6基 (合計貯乳能力440 t) 殺菌機 ◎10, 000㍑/2基 充填機 ◎250mlスタンダード容器/3ライン ◎200mlスリム容器/1ライン ◎1000mlスクエア容器/1ライン 自然が息づく 牛乳づくりを支えています 品 質 管 理 お客様の信頼に応える為、工場への原材料受入から製品製造・出荷 に至るまでの工程毎に、理化学・微生物・官能など様々な検査を行って います。また、 HACCPシステムの運用・検証により、 バラエティ豊かな 製品群を安心してご愛用していただくために、最新の検査機器を導入 し、厳しい基準と細心の注意による品質検査・管理を行っています。 トータルに製品への責任を持つこと、 これが安全・安心な 製品づくりを支えています。 “乳” を通じて生活者の 「ココロ」と「カラダ」の 健康を創造します 製 品 開 発 らくのうマザーズの原点である “乳” を中心に考え、3つの視点 (生活者の視点、市場の視点、独自の視点) からアプローチし、食品 の機能である「おいしさ」 「栄養」 「機能性」を追求しながら安全・安 心な製品の開発を行っています。 生活者の皆様の「ココロ」と 「カ ラダ」の健康を創造していく為、生 産者及び外部機関との連携を取り 製品開発ミニプラント 熊本・菊池両工場の設備に対応した製品開発用ミニプラ ながら、第3の視点である 「独自の ントを設置し、迅速かつ効果的な製品開発を行っています。 る製品開発を目指しています。 視点」によるオリジナリティあふれ 基本は土づくり・草づくり・牛づくりから 酪農の基本は土づくり・草づくり・牛づくりから始まります。 大地を耕し、種を蒔き、陽ざしの匂いのする質のよい草をつ くることが酪農の基本です。 そして、 この安全で栄養価の高 い草を食べて乳牛は健康に育ち、風味豊かな牛乳が生まれ ます。 自然が一番おいしい。私たちは総合的な環境づくりか ら酪農の発展に取組んでいます。 安全・安心な生乳生産と生産者の顔が見える製品づくりに取組中です おいしい牛乳づくりには、酪農家を中心としてその回りに多くの人たちがそれぞれの役割 を担った形で携わっています。そして、 らくのうマザーズでも生産本部の各スタッフが、現地 指導やI T技術を活用した情報提供等を通じて、日々酪農家とともに安全・安心な生乳生産に 努めているのです。また、近年における食の安全に対する意識の高まりから、生産者の顔が見 える製品づくりが求められてきています。 「遺伝子組み換え飼料不使用(non-GM)乳」の生 産も全国に先駆けて熊本の酪農が取り組んできました。 酪農総合ネットワーク組織としての中心的役割を果たしています 本県酪農の安定的発展に貢献するための拠点。それが県内3か所に設けたマザーズ ステーションです。酪農家や酪農関係者への情報発信の場として、 また酪農生産資材の 供給基地として、酪農総合ネットワークの中心的役割を果たしています。 酪農家の牛達を一同に集めた「マザーズ市場」を開催しています 毎月、県内及び県外から生産された乳牛達を家畜市場に集め、1頭ごとにセリを行 い搾乳素牛等として、家畜の流通体制の強化と家畜市場の活性化に努めています。 家畜市場の開催は、 「搾乳素牛セリ」 と 「初生牛セリ」の2本立てになっており、特に 搾乳素牛セリは毎回多くの購買者で賑わっています。 デリケートな生乳の 需要にあわせ 生乳生産量を調整しています 生 乳 業 務 事 業 搾りたての生乳は、毎朝ローリー車が集荷し、乳業工 場へ直送されます。これを一年を通して生乳の需要動向 を勘案しながら、生産のバランスが保たれるよう、県内の 生乳生産量を調整しています。また、一元的に集荷した 生乳を全国の乳業メーカーへ多元的に販売する九州生 乳販売農業協同組合連合会への橋渡しの役割も担って います。 酪農生産基盤強化の一環として 畜産事業を展開しています 畜 産 事 業 食肉事業として、乳用経産牛を再肥育し肉資源として付加価値を高めた 「クイーンビーフ」や酪農家から生産された黒毛和牛・交雑種・乳用雄牛等 を「らくのうビーフ」の銘柄として取り扱っています。また、生産者の顔が見 える 「安全・安心」なおいしい牛肉を生活者の皆様へお届けするため、肥育 技術指導や枝肉共励会等の開催、牛トレーサビリティ事業へも取り組み、 牛肉製品の有利販売並びに知名度向上のため、販売システムの確立に努 めています。 素畜事業については、搾乳素牛の安定供給を目的とする初妊牛の生産・供給 並びに酪農家から生産される肥育素牛(初生牛)の斡旋など、経営基盤強化の 一翼を担う事を目的とするマザーズ市場を開催しています。また併せて、 ホル スタイン種の雄牛による若齢牛肥育試験など、乳肉複合経営の確立を目指す 事業にも取り組んでいます。 酪農生産資材の供給と 快適な飼育環境のための アドバイスを行っています 購 買 事 業 生乳の生産に必要な資材、例えば乳牛が毎日食べる 飼料や草づくりに欠かせない種子、肥料などの安定供 給に努めています。また、単に資材を供給するだけでは なく、酪農家が質の高い生乳をより多く生産できるよう、 飼料給与や飼育環境のアドバイスも行っています。乳牛 がより快適な環境で生乳生産ができるよう、酪農に関す る全ての生産資材を取り扱っています。 また、国産飼料並びにエコフィード飼料の利活用により 輸入飼料依存型体質の軽減を図り、併せて、給餌作業の省 力化や生乳生産コストの低減等を目指し、TMR飼料の製 造・供給など、酪農経営環境の改善・向上に努めています。 広範囲にわたる指導事業 あくなき美味しい牛乳づくりへの挑戦です 指 導 事 業 最先端のバイオテクノロジーなど、蓄積された多くの技術やデータを活かし て乳牛の健康管理・経営管理指導を行う指導事業。その業務は広範囲にわた っています。例えば獣医師の場合、乳牛の病気を未然に防ぐ予防医学の啓発 や診療、バランスのとれた飼料メニューの設計、効率的な生乳生産のための繁 殖管理、経営診断など、酪農に関する総合的な指導・助言を行っています。また、 酪農経営にとって大きな成果が出ている性判別受精卵の生産・移植のほか、乳 質の向上を目的にラクトコーダーを活用した搾乳手技改善指導、暑熱対策指導 などにも取り組んでいます。 乳牛の能力(乳量や乳成分)は年々改良されてい ます。その改良は、指導事業のなかで体系的に進め られています。まず、基礎となる乳牛の戸籍づくり を行う登録事業、戸籍に基づいて乳牛個々の能力を 把握する牛群検定事業、そのデータから優秀な種雄 牛を生産する後代検定事業。これらの事業を酪農家 とともに国や県と一体となって取り組んでいます。 指 導 事 業 地球にやさしい酪農、環境保全を考える酪農 にとって、貴重な資源である乳牛の糞尿を堆肥 化して圃場に還元する作業も重要な取組の一つ です。そこで、糞尿処理技術の指導や堆肥舎建 設の推進等を通して、土・草・牛の循環による永 続的な酪農の発展を目指しています。 酪農家の生産活動をゆとりあるものにするため、酪農家の作業代行 を請け負う酪農ヘルパー組織の事務局として酪農家が毎日の作業を離 れて、家族旅行や研修会に参加できるよう、 サポートしています。 食文化の豊かさを担ってきた自然の恵み「牛乳」。この牛乳から広がる、もっと 豊かでもっと健康的な暮らしへのお手伝いにも一層力を入れています。そのた めには、生活者の皆様にも酪農や牛乳をもっと知ってもらう必要があることから、 酪農青壮年部並びに女性部と連携し保育園・幼稚園に子牛や山羊などを連れて 行き、子どもたちに触れあいの場を提供する出張哺乳体験や6月の父の日にち なんで「牛乳(ちち) を贈ろうキャンペーン」の普及・定着にも取り組んでいます。
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