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キャベツ機械化一貫体系確立によ
る流通の新たな取り組み
北海道鹿追町
加工業務用需要に対応した
機械化一貫体系によるキャベツ生産の実現
2/20
鹿追町におけるキャベツ生産
鹿追町
50
100
加工業務
調査・試験
HC-1
試験
40
80
新型収穫機
試験
30
20
40
予冷庫
収穫搬出機
10
60
20
出荷組合設立
キャベツ栽培面積(ha)
120
HC-10試験
育苗センター
全自動移植機
HC-141導入
慣行収穫
収穫搬出機
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
1994
0
1992
0
1990
1戸当たり経営面積(ha)
60
HC-141収穫機
HC-1収穫機
HC-10収穫機
3/4
機械化一貫体系の確立
均一な苗生産
JA鹿追町育苗センター
移植の省力化
全自動移植機
収穫・集荷の省力化
JAによる収穫作業受託
圃場から集荷場へ
収穫2台+ローダ1台体制で2セット稼動
業務加工用として
コンテナのままの出荷
4/4
労働時間について
収穫労働時間比較
200
150
収
穫
100
時
間
50
0
キャベツ収穫機
収穫搬出機利用
手収穫
収穫機導入した場合の将来の労働時間
h
a 600
当
た 500
り
の 400
労
300
働
時 200
間
(
整 理
収穫・運搬
ダンボール製造
手取除草
中耕・追肥
病害虫防除
定 植
施 肥
砕土・整地
土壌改良剤散布
耕 起
堆肥散布
100
)
h
r
0
現状
将来
キャベツ経費内訳(慣行での)
所得
13%
生産
費
29%
慣行
流通
経費
46%
ダン
ボール
12%
キャベツコスト比較
3大コスト
500 千 円
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
労力
費用は増加
運賃が
大きい
機
械
委
託
年
8
成
平
セ
苗
育
収
穫
+
ン
大
タ
型
ー
コ
導
ン
入
テ
後
ナ
容器の
負担
24%削減
委託収穫費
労働費
共通管理費
手数料
運賃
容器代
修理費
減価償却費
賃料料金
動力光熱費
農薬費
肥料費
種苗費
主なメリット
1.面積の拡大 15ha →60ha
2.出荷の安定化(雨天・農繁期も出荷ができる)
3.計画栽培が可能(計画販売が可能に)
4.生産者が増収に労働力を注げる。
5.販売先拡大(継続出荷や品質の安定)
機械収穫体系の効果と今後の課題
機械化体系の効果
• 栽培面積の拡大
– 収穫作業の省力化・軽労化(20a/日・台)が図られ、作業受託を可能に
– 栽培面積は約32ha(2013)から約68ha(2014)に
(うち加工用は15haから59haに増加)
• 定期定量出荷を実現(加工業務ニーズに対応)
– 機械収穫、コンテナ利用により雨天時でも収穫可能に
今後の課題
• 栽培面積拡大に伴うオペレーター確保と作業能率のさらなる向上
9/4
鹿追町での機械化
一貫体系の模式図
高性能収穫機による収穫 JA
によるコントラクター収穫
育苗センターによる省力化
全自動による定植
メッシュボック
スによる輸送
ダンボールから通い
コンテナへ移行
輸送コストが
問題
真空予冷などの
施設整備
メッシュボックスに
よるJRコンテナ輸送
加工工場へ直送
スーパーなどとの販売
産地として取組
• 定時・定量・定品質出荷対策
• 機械化・省力化の推進
• 生産コスト削減
• 流通コスト削減
• 安定取引のための契約の締結
• 長期安定出荷体制の確立
流通に係わる問題は
*定時・定量・定品質が流通の原則
特に、工場を介在する流通(加工・業務主)に
絶対のキーワード
流通上の課題
1. 安定した量をシーズン契約で確保する。
2. 高品質を維持するための流通上の対策
(予冷・輸送方式・加工までの貯蔵)
3. 輸送容器の合理化
4. 輸送コストの削減
5. 定時輸送の安定
特に北海道等遠距離輸送の問題
いままでは、産地側・実需側のアプローチ
でも無理なのは、輸送問題
距離が遠くなるとリスクが大きくなる。
① 時間のリスク
② 事故のリスク
③ 単価・品質(時間)のリスク
④ 資材(輸送容器)のリスク
⑤ コストのリスク
JRコンテナでの輸送コスト比較
(鹿追→埼玉)
出荷資材
数量
新メッシュ
ボックス
12基
輸送金 輸送数
量
額
(千円)
kg当 DB
単価 比較
削減
率%
81.6
4,400 18.5 -2.9
13.6
旧メッシュ
ボックス
11基
81.6
4,100 19.9 -1.5
7.0
ダンボール
380箱
81.6
3,800 21.4
ー
ー
参考
トレーラー
14,640
40基
300.0 14,640 20.5 -0.9
4.2
JRコンテナでの輸送コスト比較
(鹿追→大阪)
出荷資材
数量
新メッシュ
ボックス
12基
95.1
4,400 21.6 -3.4
13.6
旧メッシュ
ボックス
11基
95.1
4,100 23.2 -1.8
7.2
95.1
3,800 25.0
ー
ー
ダンボール 380箱
参考
トレーラー
14,640
40基
輸送金
額
(千円)
輸送数
量
(kg)
kg当
単価
360.0 11,700 30.8
DB 削減率
比較 %
2.9 -23.2
輸送容器との比較(概算)
ダンボール比
ワンウェーリース
33.4%
通常リース
66.7%
購入
36.0%
ダンボール
100.0%
収穫から出荷、取引先まで
鹿追町では
収穫機での収穫
トラックへ積み込み
収穫機からトラックへ搬送
ショベルローダー
トラックで集荷センターへ搬入
計量風景
加工の輸送コスト削減案1
産地A
キャベツ
産地B
レタス
産地C
トマト
産地D
たまねぎ
集荷
メッシュ
ボックス
コントロール
(産地側)
各産地へ数量
数量
把握
JR貨物
工場へ
コントロール
(中間業者
消費地側)
周年出荷産地間リレーの必要性
全国のメンバー産地をリレーする
事で、安定供給の一元化に向け
たコンソーシアムを物流関係、保
冷関係を含めて実現する事が、加
工・業務用産地拡大の礎となり、
物流対策の基本となる。
産地間での機械や施設の有効利用
消費地でのストックポイント
大消費地のJRターミナル近隣で
のストックポイント設置により、荷
受け体制の充実、一時保管機能
によるリスク軽減、定時納品の実
現。産地からの輸送費をターミナ
ルまでとする事で、明確化出来る。
九州の現状
系統出荷の場合、1回のロット規制を設定している事例が発生している。
鹿児島、宮崎からは現実に2人態勢での物流になり、経費増になっている。
混載率を上げる為のコミニティーが出来ない状況での運用開始になっている。
JR貨物使用でのターミナルまでの距離がある為に現状は厳しい。
宮崎 ⇒ 川崎のフェリー復活への要望が非常に大きい。
JA貨物・フェリー活用への基本情報不足の実態が明らかにある。
モーダルシフトへの説明機会を設営する。