クリスチャン・ハンセン

CASE STUDY
Chr. Hansen社、PernixData FVP™導入により
SQL・Oracleクラスターのアプリケーション性能を向上
グローバル展開するバイオ企業
バイオ原料から食品、健康、ペットフードまでをカバーするグローバルサプライヤー、
業種︓
製造
Chr. Hansen社は、2014年で創業から140周年を迎えました。同社は培養液、酪農酵
成果︓
素、プロバイオティクス、天然色素などを製造しています。製品の発明・応用や生産プ
・ 25万ユーロのコスト削減
ロセス、長期的顧客関係を確立し、知的財産を蓄積、市場において確固たる地位を築い
・ 製品レポートの生成時間を77%削減
ています。あまり知られていないことですが、全世界で毎週10億もの人が、同社の製品
を口にしている計算になります。
Chr. Hansen社には3つのデータセンターがあり、17ものタイムゾーンにまたがった37
もの国で、7つの製造拠点と30の営業所を展開しています。データセンターではMS
・ SharePointのフロントページのロード時間が
4.5秒から1秒未満に短縮
・ 全SQL・Oracleサーバーの応答時間が高速化
・ 平均応答時間は86%減
SQL、Oracle、SharePoint、Biztalk、SAPといった業務アプリケーションのほか、同
社の工場管理システムやR&Dのシステムが動いています。
データベースクラスターの性能問題
これらのデータセンターがビジネス上のニーズを満たせているかどうかを監視するの
が、ITインフラ専門技師ペール・ヘルスブル氏の仕事です。2013年中ごろ、メインの
SQL・Oracleクラスターで性能問題が表面化しました。これらのデータベースを使って
いるアプリケーションで遅延が発生、データ処理に支障をきたしていたのです。環境を
分析した結果、ファイバーチャンネルHBAのIOPSが足りていないことがわかりまし
「FVPはインストールがとても簡単
で、サーバーを停止する必要もあり
ません。試験運用においては、性能
た。ヘルスブル氏は当初、クラスターにホストを追加しようとしましたが、膨大なライ
の低いSSDでも充分なパフォーマン
センスコストとハードウェアコストがかかることが分かりました。
スを発揮したのです。」
もっと良い解決策を
ヘルスブル氏は、ホストを追加するよりもっと安い、革新的なソリューションの必要を
感じていました。同僚からPernixData FVPTMの情報を得るとすぐに、サンフランシス
コのVMworldに視察に行きました。「まずは、テスト環境でFVPを動かしてみようとい
う結論に達しました。FVPはインストールがとても簡単で、インストール・設定から6
時間で使い始めることができました。その間、サーバー停止の必要もありませんでし
た。試験運用では、性能の低いSSDでも充分なパフォーマンスを発揮しました。」
PernixData FVPを導入するという方針は、すぐに決まりました。
「8コアCPUを2つ積んだホストをSQLクラスターに追加して、さらにVMware、
Microsoft SQL、Biztalkデータセンターのライセンスを購入すると、25万ユーロはかか
っていたでしょう。PernixData FVPと高性能SSDを数台だけならずっと少ない金額で
済むわけで、費用対効果の差は明らかでした。」
費用対効果が高いだけでなく、アプリケーション性能も大幅に向上しました。
「どのSQL・Oracleサーバーも応答が速くなり、バックエンド・ストレージへ流れる
I/Oは減っています。1~2時間かかっていた製品レポートは15~25分で済むようにな
りました。SQL・Oracleサーバーの平均応答時間は12ミリ秒から、2ミリ秒以下にまで
縮まりました。」
SQL Server 応答時間
12
「どのSQL・Oracleサーバーも応答
が速くなり、バックエンド・ストレ
ージへ流れるI/Oは減っています」
10
時間 – ms
8
応答速度6倍
6
4
2
0
PernixData FVP なし
PernixData FVP あり
IOPSの増加が、生産効率の向上や売上アップにつながる
Chr. Hansen社の製造システムは生きた菌を扱うもので、一連の処理には12~18時間
かかっていました。その間、SQLデータベースには毎秒2万回以上の測定レポートが発
生します。そして製造技師がレポートをチェックして問題がないとわかるまで、製品は
倉庫の貯蔵タンクに留め置かれます。「これはとても高度で専門的な製造環境なので
す。製品はマイナス57℃に保たれなければなりません。そうでないと菌が活動し始めて
しまうからです。製品がちゃんと売り物になるためには、時間こそが決め手となりま
す。やはり遅延の大きいファイバーチャンネルでは、充分なIOPSを引き出せないので
はないか、と思い始めていたところだったのです。」(ヘルスブル氏)
FVPでレポート生成が速くなった結果、貯蔵タンクを経由せずに製造室から直接、出荷
コンテナへ製品を移動させることで、生産効率を大きく向上させることも可能となりま
す。
「レポート生成時間は劇的に縮まり、大量のIOPSがデータストアへ行かずに済むよう
になりました。ハードウェアを増やしたくはなかったので、どうにかそのIOPSを減ら
したいと考えていたところでした。FVPはまさに私たちのためにあったようなソリュー
ションで、インストールや運用の工数はかからずにパフォーマンスが向上する、珍しい
製品です。FVPがあれば、各製品が出荷可能かどうかの判断がずっと速まります。これ
まで、技師はレポートを待たないといけませんでしたが、これからはもっと機敏に、効
率よく仕事ができるのです。初めFVPの能力を疑っていた私も、とても良い製品である
ことを認めましたよ。」
[email protected]
2014年10月