(試算結果) [PDFファイル/462KB]

資料2-2
資
大
大阪湾の水
水質の長期
期的な変化
化傾向(試
試算結果)
1 方法
大阪湾の
の水質の長期
期的な増加・減少傾向を定
定量的に把握
握するために
に、大阪府の公
公共用水域の
の水質測定
データ(港
港湾を除く。
)
)について、
、以下の方法
法により試み
みに検定を行
行った。
(1) 対
対象項目
CO
OD(表層C
COD、底層
層COD)
、窒
窒素(全窒素
素(T-N)
、溶存性無機
機態窒素(D
DIN)
)
、
りん
ん(全りん(T-P)
、溶
溶存性無機態
態りん(DIP)
)
、底層DO
機態窒素(DIN)の濃度
度は、硝酸態
態窒素(NO
O3-N)
、亜
亜硝酸態窒素
素(NO2-
溶存性無機
N
N)及びアン
ンモニア態窒素(NH4-
-N)の濃度
度の総和とした。
溶存性無機
機態りん(D
DIP)の濃度
濃度は、りん酸
酸態りん(P
PO4-P)の
の濃度とした
た。
対象期間
(2) 対
大阪
阪府の公共用
用水域の水質
質測定データが得られてい
いる期間で、
表層
層COD:19972(昭和 47)~2013(
(平成 25)年
年度
底層
層COD:19981(昭和 56
6)~2013(
(平成 25)年
年度
窒素
素、りん:19976(昭和 51)~2013(
(平成 25)年
年度
(溶
溶存性無機態
態窒素は、19
986(昭和 611)~1992(
(平成4)年度
度を除く。
)
底層
層DO :19972(昭和 47)~2013(
(平成 25)年
年度
対象データ
(3) 対
各地
平均値(底層
層DOは年度
度最小値)に
について、短
短期的な変動を除くため5年移動平
地点の年度平
均した
た値を、図1、2に示す
す類型の海域
域に属する地
地点ごとに平
平均した値とした(底層D
DOについ
ては、
、A類型とB
B類型を合わ
わせた海域に
に属する地点の平均につい
いても対象と
とした。
)
。
検定方法
(4) 検
気温
温、
水温、
水質
質等のデータ
タの増加・減少
少傾向を検定
定する場合に一般的に用い
いられる Man
nn-Kendall
(マン・ケンドー
ール)検定(時間順序と
とデータの順
順序の間の順
順位相関を用い
いる検定)を
を用いた。
険率(増加・減
減少傾向が「ない」とい
いう仮説が正
正しいにもか
かかわらず棄却
棄却してしまう確率)は
危険
5%とした。
C 類型海域
Ⅳ類型
型海域
B 類型海域
Ⅲ
Ⅲ類型海域
A 類型
型海域
Ⅱ類型海域
Ⅱ
図1 CODに係る
る類型と環境基
基準点位置図
図2 T-N、T-
-Pに係る類型
型と環境基準点位置図
-1-
-2-
年度
図4 底層CODの推移
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1999
1.5
2000
3.0
1998
C海域
1999
4.5
1997
図3 表層CODの推移
1998
年度
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
B海域
1990
1989
1988
1987
A海域
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
COD(mg/L)
COD(mg/L)
2 結果
(1)COD
表層CODの推移は図3に、底層CODの推移は図4にそれぞれ示すとおりである。
検定を行ったところ、表層CODはA~C類型の海域について「減少傾向にある」といえる結果
となった。また、底層CODはA~C類型の海域について「増加傾向にある」といえる結果となった。
4.5
A海域
B海域
C海域
3.0
1.5
-3-
年度
図7 T-N及びDINの推移(Ⅳ類型海域)
2011
2010
T-N
2011
2010
2009
2008
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
T-N,DIN(mg/L)
T-N
2009
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
T-N,DIN(mg/L)
T-N
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
T-N,DIN(mg/L)
(2)窒素
全窒素(T-N)及び溶存性無機態窒素(DIN)の推移は図5~7に示すとおりである。
検定を行ったところ、全窒素(T-N)はⅡ~Ⅳ類型の海域について「減少傾向にある」といえ
る結果となった。また、溶存性無機態窒素(DIN)はⅡ類型の海域について「減少傾向にある」と
はいえない、Ⅲ、Ⅳ類型の海域について「減少傾向にある」といえる結果となった。
1.50
DIN
1.00
0.50
0.00
年度
図5 T-N及びDINの推移(Ⅱ類型海域)
1.50
DIN
1.00
0.50
0.00
年度
図6 T-N及びDINの推移(Ⅲ類型海域)
1.50
DIN
1.00
0.50
0.00
-4-
年度
図 10 T-P及びDIPの推移(Ⅳ類型海域)
T-P
0.050
0.000
年度
図9 T-P及びDIPの推移(Ⅲ類型海域)
0.150
DIP
0.100
0.050
0.000
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
2011
0.100
2010
DIP
2011
0.150
2011
図8 T-P及びDIPの推移(Ⅱ類型海域)
2010
2009
年度
2010
2009
T-P
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
T-P,DIP(mg/L)
T-P,DIP(mg/L)
T-P
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
T-P,DIP(mg/L)
(3)りん
全りん(T-P)及び溶存性無機態りん(DIP)の推移は図8~10 に示すとおりである。
検定を行ったところ、全りん(T-P)はⅡ~Ⅳ類型の海域について「減少傾向にある」といえ
る結果となった。また、溶存性無機態りん(DIP)はⅡ~Ⅳ類型の海域について「減少傾向にある」
といえる結果となった。
0.150
DIP
0.100
0.050
0.000
(4)底層DO
底層DO(年度最小値)の推移は図11に示すとおりである。
検定を行ったところ、底層DO(年度最小値)はA~C類型及びA+B類型の海域について「増
加傾向にある」といえる結果となった。
6.0
C類型(湾奥部)
B類型
A類型
A+B類型(湾奥部以外)
4.0
3.0
2.0
1.0
年度
図 11 底層DO(年度最小値)の推移
-5-
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
0.0
1984
底層DO(mg/L)
5.0