1 2015 JANUARY 特集 Hitachi Cloud クラウドソリューション Case Study LIXIL プライベートクラウドサービス Case Study 広島工業大学 はいたっく 2015 年 1 月号 本印刷物は、Adobe 社 Acrobat により作成した PDFです。 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 仮想デスクトップ教育基盤システム Frontier Report 日清医療食品 2015 January 1 CONTENTS 特集:Hitachi Cloud 2 5 日立の取り組み 新たなステージをめざす日立のクラウド戦略 Solution 多様なお客さまニーズに応える 「Hitachi Cloud」 9 グローバル経営を支える次世代ITインフラを Case Study 日立のプライベートクラウドサービスで構築 株式会社LIXIL 11 フロンティアレポート Vol.13 超高齢化社会を背景に立ち上がったヘルスケアフードサービスの新事業 日清医療食品株式会社 13 旧年中は当社に対して格別のお引き立てを 賜り、心より厚く御礼を申し上げます。 本年も、 日立の取り組む社会イノベーション 事業をさらに推進し、そして、 「お客さま、社会 の夢を日立がITでリアルにする (実体化、現実 化する)」 という日立の情報・通信システム事業 のコンセプト Human Dreams. Make IT Real.のもと、ITを核として日立のさまざまな取 り組みを活用し、お客さまのビジネスの成長を 加速させる革新的なビジネスモデルやITシス VDI(仮想デスクトップ環境)の導入によって 学修環境の拡充とシステム運用の負担軽減を両立 テム、 そしてサービスの創出に向け、 お客さまと 協創してまいりたいと考えております。 なにとぞ本年も、 日立グループをよろしくお願 Topics アジア初となる空港面航空移動通信システム実証実験に成功 −日立のAeroMACSシステムを採用− 独立行政法人電子航法研究所 17 新年あけましておめでとうございます。 Case Study 学校法人鶴学園 広島工業大学 15 社長のごあいさつ い申し上げます。 株式会社日立製作所 執行役副社長 情報・通信システムグループ長 兼 情報・通信システム社社長 Solution Service Product 齊藤 裕 PSI情報の一元管理で迅速な需給調整を実現する 「グローバルPSI 見える化・需給調整クラウドサービス」 18 発 行 発 行/ ニュースリリースダイジェスト/Information 日 2015年1月1日 通巻572号 株式会社日立製作所 情報・通信システム社 お問い合わせ 経営戦略室 ブランド・コミュニケーション本部 TEL (03) 5471-8900(ダイヤルイン) 〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館 印 1 刷 株式会社日立ドキュメントソリューションズ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. はいたっく誌情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/hitac-magazine/ 本誌は環境に配慮し、植物油インキを使用しています。 特集 Hitachi Cloud 新たなステージをめざす 日立のクラウド戦略 クラウドサービス提供の当初より、日立は利便性やアジリティなどクラウドの特性に加え、信頼性や安定性など 従来IT分野で培ってきた特長を反映したサービスを提供してきました。ITによる社会イノベーションが進みつつ ある現在、クラウドはその基盤として今までにない役割が求められています。また、グローバルなパブリック クラウドと新たなクラウド技術の普及はITの使い方に大きな変化を及ぼそうとしています。今回の特集では、 このような状況に対して日立が打ち出した新たなクラウド戦略と、 それに基づくクラウド基盤、 サービスやソリュー ションをご紹介します。 クラウドへの お客さまニーズが多様化 多様なクラウドの普及と サービスでは、クラウド事業者が負担す るこれらのコストを、多数のクラウドを利用 「使う技術」 する企業のサービス料により負担するこ 当初はITリソースの一時的利用やコ このようなニーズに対応して、多くのクラ とから、1社当たりの負担が軽減されま スト削減、調達スピードの速さなどに注目 ウドサービスが登場しています。ITリソー す。あわせて法制度の変更、新技術へ されていたクラウド。近年ではシステム開 スの利用を対象とするIaaS※3/PaaS※4の の対応も迅速になされます。 発や情報系システムなどにとどまらず、大 分野では、一時・短期的な処理量の増 このような経済合理性の面からも、クラ 規模な基幹業務などへの導入が始まっ 大に対応したスケーリング、ワールドワイド ウドの利用は現代の企業において不可 ています。これに対し、日立は当初より信 に配置したキャッシュサーバを利用したコ 欠な状況になりつつあります。反面、そ 頼性・安定性の高いクラウドサービスによ ンテンツ配信、モバイル機器との連携な れぞれのクラウドサービスは、システムの り対応してきました。 どがサービスとして提供されるようになり 仕組み、利用の方式、課金の体系など ました。また、アプリケーションプログラム が異なり、それらの特質を踏まえた利用 IT技術の進展は、ヘルスケア、交通、 ※5 エネルギー、設 備 管 理などの 分 野で をクラウド上で提供するSaaS 分野で が必要となります。また、業務アプリケー M2M※1やIoT※2などを用いて生成される は、種々の業種・業態向けに多くの業務 ションの中から使用されているクラウド 多種多様なビッグデータを活用し、革新 アプリケーションが用意されています。 サービスを含めたシステム全体での健全 的なビジネス創出をもたらしています。付 企業が自社でこれらの機能を開発す 性の確認や異常の検知など、従来の自 加価値の高い情報の利活用による新た る場合、膨大な投資が必要となります。 前システムの運用・管理とは異なる技術 なビジネスを実現するためのIT基盤とし また、法制度の変更などに追随させるた も必要となっています。すなわち、クラウド ての役割がクラウドに求められています。 めの保守費用が必要となります。クラウド を効果的に使用するための「使う技術」 ※1 Machine to Machine ※2 Internet of Things はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 2 日立の取り組み 日立グループ内のITシステムの多くはク 日立グループ内のクラウド お客さま向けクラウドサービス ラウド化されています。このクラウド運用の ノウハウは、日立のクラウドサービスの運用 事業の 知見 従業員健康指導支援 健康管理支援サービス 機器の保守管理 機器ライフサイクル管理サービス やサービス内容に応用されています。ま た、社内メール運用やシンクライアント運 用は、それぞれ「メールサービス」 「仮想 運用の 知見 社外クラウド利用 認証連携サービス デスクトップサービス(DaaS※7)」 といった 社内メール運用 メールサービス お客さま向けクラウドサービスとして提供 シンクライアント運用 仮想デスクトップサービス セキュリティ管理 マネージドセキュリティサービス しています。 日立グループは、ヘルスケア、エネル ギー、交通、都市開発など、多岐にわたる 事業分野においてさまざまな実業を繰り 広げています。これらの実業において、事 図1 実業・社内IT運用ノウハウのサービス化 業の経験をとおして得られた多くのノウハ ウは、アプリケーションや業務プロセスの中 が求められています。 用時代の多様化、高度化するビジネス に実装され、SaaSやサービスとして提供 ※3 Infrastructure as a Service ※4 Platform as a Service ※5 Software as a Service ニーズに応えていきます。 することを進めています。例えば、日立社 日立のクラウド戦略 員向けの従業員健康管理指導支援は 日立の実業・社内IT運用の ノウハウをサービス化 「健康管理支援サービス」 として、 また機 器の保守管理は「機器ライフサイクル管 理サービス」 として提供しています(図1) 。 3 このような中で日立は、 「われわれが 日立はクラウドのベンダーであると同時 果たすべき役割は何か」 「お客さまが に、グローバルに多種多様な業態の多く 真に望まれているサービスは何か」を改 のグループ会社と、全体で従業員32万 ※6 ※6 2013年度末時点 ※7 Desktop as a Service パートナーとの協創と めて考えました。その結果として生み出 人 を擁する国内でも最大規模のIT されたのが、日立の新たなクラウド戦略 ユーザーです。強固なガバナンスとセ です。 キュリティ対策のもと、これらワールドワイ クラウドの種類は1つだけではありませ その柱は大きく2つあります。1つは「日 ドに構築したシステムやサービスの利用 ん。ミッションクリティカルで大規模な基幹 立 の 実 業・社 内IT運 用 のノウハウを 実績、広範な実業で磨いたIT運用のノ 系業務を担うには、高信頼・高セキュアな サービス化」 、 もう1つは「パートナーとの ウハウを、お客さま向けのサービスとして マネージドクラウドが必要です。低コスト 協創と使う技術の強化」です。この2つ 提供していくのが「社内IT運用ノウハウ かつグローバルにリソースを調達するなら のアプローチによって、日立は情報利活 のサービス化」 というアプローチです。 パブリッククラウドというように、適材適所 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 使う技術の強化 特集 Hitachi Cloud SNS コラボ メール 業種・業務アプリケーション 設備管理 はこれまで、VMware ®、Microsoft ® エネルギー ・ ・ ・ ・ パブリッククラウドに関して、日立 交通 流通 産業 公共 金融 ス活用が、これからの主流となります。 ヘルスケア でバランスのとれた複数クラウドのビジネ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ スマート情報分野 共通SaaS Intelligent Operations Suite* 先端クラウドラボ AzureTM 、Amazon Web ServicesTM イアンスを強化してきました。日立では、こ れらパートナークラウドの「使う技術」の 向上のため、それぞれのクラウドの認定 技術者育成などを行ってきました。 SaaSビジネス基盤 サービスインテグレーション アプリケーション運用ナビゲータ、 SaaSログ解析、ユーザ管理、課金管理 日立クラウドデザインパターン フェデレーテッ ッドクラウド フェデレーテッドポータル(クラウド連携、マイグレーション、監視・運用) プライベートクラウド マネージドクラウド (お客さま ) パートナークラウド (日立) クラウドセキュリティ めとする世界のクラウドベンダーとのアラ ॡছक़ॻਅറউট४ॡॺ (以下、AWS) 、Salesforce.com®をはじ *Intelligent Operations Suite(スマート情報分野における製品・サービス基盤群) クラウド戦略プロジェクト 図2 新たなクラウド基盤の体系 前述の「日立の実業・社内IT運用の Microsoft® AzureTM やAWSといった 提供する「SaaSビジネス基盤」を用意。 ノウハウをサービス化」 と 「パートナーとの パートナークラウドをつないで利用するもの お客さまのビジネスに必要なシステムをス 協創と使う技術の強化」を中心として、ク です。これを裏づけるパートナークラウドと ピーディかつ適切なコストで構築できます。 ラウド全体の強化に向けて、日立では のセキュアで高速な接続を「クラウド統合 2013年12月から、グループ会社を含めた ネットワーク」 として用意しています。 事業部門・研究開発部門にまたがる約 本サービスの中で提供される「フェデ 「Hitachi Cloud」を グローバル統一ブランドとして展開 300名体制の「クラウド戦略プロジェクト」 レーテッドポータル」を使えば、お客さまは複 を立ち上げ、新たなクラウド基盤の開発 数のクラウドを1つのポータルで管理でき、 これまで日立は、日立クラウドソリュー に取り組んでいます(図2) 。 運用負担を大幅に減らすことが可能です。 ション「Harmonious Cloud」 というブラン ハ ー モ ニ アス 以下では、このプロジェクトによる成果 と新サービス、機能をご紹介します。 ドで、高信頼・高セキュリティなクラウド環 ■サービスインテグレーションと 境を実現する製品・サービス群の開発・ 提供を進めてきました。 SaaSビジネス基盤 ■フェデレーテッドクラウドと クラウド クラウドサービスを組み合わせたアプリ 今 後 は、グロ ー バ ル 統 一 ブランド ケーション開発のために、デザインパターン 「Hitachi Cloud」のもと、日立グループがグ などを中心とした「サービスインテグレー ローバルに一体となって推進する社会イノ を意味する言葉で、お客さまのプライベー ション」、SaaS 環境の立ち上げに不可欠 ベーション事業を支えるクラウド基盤の実 トクラウド、日立のマネージドクラウド、さらに な認証・課金・ユーザー管理機能などを 現に向け、さらなる強化を図っていきます。 クラウド統合ネットワーク Federated とは“つないだ” “連合した” お問い合わせ先 (株)日立製作所 クラウドサービス事業部 http://www.hitachi.co.jp/cloud-inq/ ■ 情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/cloud/ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 4 Solution 多様なお客さまニーズに応える「Hitachi Cloud」 お客さまビジネスのイノベーションを加速する 「Hitachi Cloud」 では、 さまざまな要件にスピーディに対応するサービ スやソリューションを豊富にご用意しています。例えば、異なるクラウド環境を適材適所で組み合わせ、統合したビュー で管理できる 「フェデレーテッドクラウド」 は、複数のクラウドを別々に利用している現状と比べ、計り知れないメリットを 生み出します。Hitachi Cloudが今後、お客さまにどのような価値を生み出していくのかをご紹介していきます。 基幹業務に安心して活用:マネージドクラウド、 プライベートクラウド 近年、 さまざまな企業システムでパブ し、常に最適化された環境を提供しま トクラウドを構築することができます。 リッククラウドの活用ニーズが増えてい すので、お客さまは基幹業務も含めた また、お客さまから、 プライベートクラ ます。 これに伴い 「パブリッククラウド上 あらゆるビジネスを安心して日立に任 ウドを迅速に導入したい、 マネージドク で基幹業務システムを構築したいの せることができます。 ラウドと同様に初期投資なしで利用し で、 オンプレミスと同等の安定的な処理 一方、 自社のシステムをプライベート たいといったご要望もいただいていま 性能やセキュリティを確保したい」 とい クラウド化し、柔軟な運用やリソースの す。 このようなお客さま向けに高い評価 う声が高まっています。 最適化を図りたいというお客さまも増え を得ているのが 「出前クラウド」 です。 出 そこで日立はミッションクリティカルな ています。特に重要な個人情報や金 前クラウドは、 クラウド基盤の構築に必 大規模基幹業務向けに、高品質・高 融情報、機密情報などのコアコンピタン 要なサーバ、 ストレージ、 ネットワーク機 信頼の 「マネージドクラウド」 を提供して スを外部センターに預けることが許され 器、管理コンソールなどをすべてラック います。 日立のマネージドクラウドは、IT ない場合はプライベートクラウドの導入 に収容し、 リモート監視サービスなども 基盤に日立のサーバやストレージ、 ミド が唯一の選択肢となります。 合わせ、すぐに利用できる形で提供す ルウェアを活用し、堅ろうでセキュアな そこで日立は、信頼できるIT基盤の るサービスです。 お客さまは、新たなIT データセンターからITリソースを提供 選定から、 クラウドの構築・運用まで、 マ インフラを購入することなく、 月々の利用 するもので、 オンプレミスと同等の安定 ネージドクラウドで磨き上げた幅広い経 料だけで高信頼のプライベートクラウド 稼働と信頼性、 セキュリティ、 サービスレ 験に基づくノウハウを、お客さまのプラ を利用することができます。 ベルを確保。専門知識を持つスタッフ イベートクラウドに結集しています。 これ がお客さまシステムの運用管理を代行 によりお客さまは、高信頼なプライベー 複数のクラウドを運用管理:フェデレーテッドクラウド 基幹系以外のシステムでピーク時 へ の 対 応 や、海 外 へ のシステムの パートナークラウドを含めた複数のクラウドを一元的に監視・運用し、 効率的に利用できるフェデレーテッドポータルを開発・提供 配 置、 ワールドワイドでのコンテンツ のキャッシュなどには、 日立 がパート ナーシップを結 んで いるAmazon ® 契約・運用・監視 など さまざまな業務に対応 複数の異なるクラウドを 1つの画面で操作 Web Services TM(以 下、AWS)、 Microsoft® AzureTMといった「パート プライベートクラウド マネージドクラウド (お客さま) (日立) ナークラウド」の 活 用 が 便 利 で す。 しかし、 クラウド選択の幅が広がる一方 で、 さまざまな特性を持つ複数クラウド 5 図1 フェデレーテッドポータル はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. パートナークラウド Hitachi Cloud 特集 の運用管理をどうするかという新たな 運用できるようにする概念です。その 約・運用・監視といったさまざまな業務 課題が出てきます。そこで日立が新た 実現に向けた具体的なサービスとし をワンストップで実行できます。これによ に 提 供 するの が「フェデレーテッド て、複 数 のクラウドを一 括 管 理 する り、業務アプリケーションの特性に合わ 「フェデレーテッドポータル」を提供しま せた柔軟なクラウド利用や、複数のクラ クラウド」です。 フェデレーテッドクラウドは、 複数の す。フェデレーテッドポータルでは、 ウド上に配置された業務アプリケーショ クラウドを適 材 適 所で組み合わせ、 AWSやMicrosoft® AzureTMなど、管 ンの効率的な運用管理が実現し、 お客 各々のメリットを最大限に活用しなが 理画面や操作方法が異なるクラウドを さまのIT投資全体の最適化が図れる ら、 あたかも1つのクラウドとして利用・ 1つの画面から一元的に管理でき、契 ようになります。 複数のクラウドを高速・セキュアに接続:クラウド統合ネットワーク 複数のクラウド基盤を高速・セキュ アにつなぎ、変化するお客さまニーズ ワークで密結合するネットワークを整 ® TM 備。Microsoft Azure についても 順次接続を行っていく予定です。 ※1 レイテンシ:データ転送においてデータを要求してから 実際に送られてくるまでの処理時間。 に対応していくためには、新たなネット ワークが必要となります。そこで日立は プライベートクラウド、マネージドクラウド、パートナークラウドを高速・セキュアに接続 フェデレーテッドクラウドのサービスの1 つとして、 「クラウド統合ネットワーク」 を提供します。具体的には、首都圏 インターネット パートナークラウド マネージドクラウド (日立) にある 3 か所のデータセンターを数 ms 首都圏 トライアングル 関西 トライアングル 超広帯域、 低遅延 320Gbps まで拡張可能な広帯域ネット ワークで密結合した「首都圏トライアン グル(仮称) 」を構築。2014 年 10 月 プライベートクラウド 関西リージョン 関東リージョン に「高速バックアップ用ネットワークサー ビス」の提供を開始したほか、AWS と首都圏トライアングルを広帯域ネット ⋮ (ミリ秒)レベルのレイテンシ※1 で最大 お客さま拠点 *関西トライアングル/首都圏トライアングル:仮称 図2 新たなクラウド基盤を支える統合ネットワーク 外部クラウドサービスを安全に利用:クラウドセキュリティサービス 企業のお客さまより 「社内から外部の テムと外部のクラウドサービスの間にセ す。クラウドセキュリティサービスは、 「利 クラウドサービスを活用したい」 という キュリティゲートウェイを設け、双方のシ 便性とセキュリティを両立したい」 という 声をよく聞きます。そこで、 お客さま環境 ングルサインオンを実現します。 ご要望を満たすソリューションとして利 から外部のパートナークラウドを安全か いま多くの企業では、 ビジネス拡張に 用することができます。今後も認証連 つ容易に利用するために開発したのが 向けて「外部のクラウドを活用し、効率 データの暗号化やアクセス 携のほか、 「クラウドセキュリティサービス」です。 よく業務を立ち上げたい」 、 しかし「社 コントロールといった機能の強化を図っ そのメニューの1つである「セキュリ 内システムのセキュリティは確保した ていきます。 ティゲートウェイサービス」は、 社内シス い」 といった背反したニーズをお持ちで はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 6 Solution アプリケーションをクラウド化:SaaSビジネス基盤 これまでパッケージ販売を行っていた た、 ヘルプデスクの代行などのビジネス・ スクを提供したい」 といったニーズが発 アプリケーションベンダーのお客さまは、 アウトソーシングも準備しています。 生します。 これらの機能を自社で開発、 SaaS※2によるサービス提供が主流と これらの運用も日立が一括して行う 追加しようとすると、 かなり大がかりなア なってきたクラウドの波をどう乗り越えて ため、 SaaSを立ち上げるまでの期間短 プリケーションの改修が必要となります。 いくか悩まれています。例えば、ユー 縮やコスト削減が可能です。 その場合もSaaSビジネス基盤なら、 ザー認証や課金管理といったSaaSに ※2 Software as a Service 必要なサービスだけ簡単に補うことが 必須の周辺機能を「開発する時間がな すでに自社データセンターからSaaS できるので、 お客さまご自身でSaaSを改 い」 、 あるいは「サービスの監視体制や を提供しているお客さまでも、 サービス強 修・展開するコストに比べ、 より安く・早 ヘルプデスクの体制を整えられない」 と 化のため「新たにログ解析の機能を付 く・安心してサービスを提供することが いったお悩みです。そこで日立が提供 加したい」 「エンドユーザーにヘルプデ できます。 するのが「SaaSビジネス基盤」です。 SaaSビジネス基盤は、 アプリケーショ ンをSaaSとして提供するためのサービ SaaS事業者は運用コストの低減が図れ、 アプリケーション開発事業者や システムインテグレーターは、 SaaS化に向けた開発期間を短縮可能 コスト ス基盤です。SaaS化に必要となる共通 アプリケーション 開発・償却費 機能をお客さまが開発せずに、 アプリ 業務運用人件費 ケーションからそのまま利用でき、面倒 APシステム運用 人件費 SaaSとして提供できるようになります。 ま SaaSビジネス基盤 サービス利用 ユーザー管理 SaaSビジネス 基盤 障害運用監視 ハードウェア、 ソフトウェア償却費 なユーザー管理、 課金管理、 ログ解析、 障害運用監視などの機能を付加し、 共通化されたサービスを利用するため、 自社開発より低コスト 自社構築(オンプレミス) ログ解析 ヘルプデスク PaaS 当社比較 課金管理 … <凡例> :顧客資産 :サービス利用費 図3 SaaSビジネス基盤サービスのメリット 実業のノウハウのサービス化:各種SaaS 社会イノベーション事業に向けて、 日 立の実業でのさまざまノウハウは、 サー ● 機器の製造・販売、稼働・保守情報を収集・蓄積し、共有・利活用 ● SaaSビジネス基盤で、 開発期間短縮、 多言語対応、 運用委託 ビスの基盤として提供されます。 その1例として、 日立は機器ライフサイ メーカー クル管理サービスを提供しています。 同 サービスは、 機器の製造や販売、 稼働、 保守などの情報を収集・分析し、 それを ・問い合わせ対応 共有・利用できる仕組みをクラウドサービ スとして実現したものです。 グローバル市 ハウを結集したグループ会社のノウハウ M2M 問い合わせ 管理 ユーザー サイト 稼働情報 統計処理 既存システム 連携 日立 ・オペレーション代行 問い合わせ/ クレーム 保守履歴 7 販社支援 SaaSビジネス基盤 図4 実業ノウハウのサービス化の例:機器ライフサイクル管理サービス はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 保守業務 支援 機器ライフサイクル管理サービス を活用したものであり、 同サービスに蓄積 した多くのノウハウが反映されています。 ・稼働管理 ・ユーザー保守 ・問い合わせ ・部品管理 ・在庫管理 場において12年にわたり世界100以上の 国・地域で運用・蓄積してきた業務ノウ ユーザー 機器からの情報収集 (M2M) 現地販売会社/ サービス拠点 ・部品オーダー ・機器情報参照 Hitachi Cloud 特集 クラウド上で業務システムを構築:サービスインテグレーション 業務システムをクラウド上で構築・運 したい業務(性能監視の自動化、 バック お客さまが業務システムで実現したい 用したいというニーズが増えています。 アップ、 ディザスタリカバリなど)の構築 バックアップ、 ディザスタリカバリ、 サーバ しかし実際にトライしてみると、 「システム ノウハウと利用技術を組み合わせた設 冗長化といったテーマ別のベストプラク が安定しない」 「構築に時間がかかる」 計情報をカタログ化して提供します。お ティスのほか、 金融、 公共、 流通、 ヘルス 「既存システムとの連携がうまくいかな 客さま独自の要件も自由に追加できる ケア、 エネルギーといった業務分野別の い」 といった不満が出てくることがありま ので、 お仕着せのレディメイドではなく、 アプリケーションについても順 次メ す。それはクラウド化する業務システム “柔軟なパターンメイド”でシステム構築 ニューを拡大していきます。 の用途や規模、 優先すべき要件などに が行えます。 より、適 切なシステム構 成が大きく変 この日立クラウドデザインパターンを 「Hitachi Cloud」のもと、海外グループ わってくるからです。 活用することにより、 お客さまは設計期 会社との連携も強化し、 お客さまのグ クラウドは共有環境であるがため、 間の短縮と品質向上を両立させなが ローバルビジネスを今まで以上に力強く VM※3 性能の確保やネットワークの性 ら、 クラウド上での容易なシステム構築 支援していきます。これからのHitachi 能確保といった設計が難しいことで知 や低リスクでのアプリケーション開発を Cloudに、 どうぞご期待ください。 られています。Windows® やLinux®な 実現することが可能となります。 ※3 Virtual Machine ※4 Application ど、 お客さまが選択するOSやミドルウェ 日立クラウドデザインパターンでは、 今後、 日立はグローバル統一ブランド アによって、設計はさらに複雑になりま す。 また、 利用するクラウド基盤の特性 課題 業務を実現するにはクラウドの特性を知ったノウハウが必要 によってもシステム構成は異なります。 業務A 業務B こうしたクラウド上でのシステム設計・ 構築ノウハウを、 お客さまが独自に獲得 業務処理を実装する 部品の組み合わせ するのは決して容易ではありません。 クラウド基盤の特性 そこでお勧めしたいのが「サービスイン テグレーション」です。このサービスは、 業務システムA 業務システムB 日立が長年にわたって経験・蓄積した パターン化、 データベース化 システム構築のノウハウと数々の技術 検証結果を活用したソリューションで す。また、 クラウド上でのシステム設計 解決策 クラウド利用方法を 実案件の設計情報ベースに カタログ化 提供しています。 統合監視サービスによる性能監視 背景・課題 情 報をパターン化した「日立クラウド デザインパターン」 としてお客さまに 例:日立クラウドデザインガイド 日立クラウドデザインパターン 実現したいこと 概要 実現構成の概要図 監視マネージャ JP1/PFM 統合監視 サービス 運用 サービス 解決策 ・設計標準化とノウハウの再利用を促進 ・設計期間短縮と品質の向上を狙う 各クラウドでの実現方法 サービス設計 責任分界点、 SLA決定のポイント ® 例えば、 Linux を適用したWebサー 監視対象 JP1 Agent 監視対象 JP1 Agent 前提・制限事項 設計・構築時の注意事項 関連パターン バ、DBサーバ、AP※4 サーバなどの推 奨モデルセットを作り、 それぞれで実現 図5 クラウド上での業務システムの構築 お問い合わせ先 (株) 日立製作所 クラウドサービス事業部 http://www.hitachi.co.jp/cloud-inq/ ■ 情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/cloud/ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 8 Case Study 株式会社LIXIL http://www.lixil.co.jp/ グローバル経営を支える次世代ITインフラを 日立のプライベートクラウドサービスで構築 LIXILの東京データセンター に日立資産のクラウド環境を 構築。リソースプールによる 従量課金型サービスを活用し たプライベートクラウドを実現 効果 解決 課題 基幹システム刷新プロジェ クトに先行し、全社共通の インフラを迅速かつ低コス トに構築することとBCP※ 対策が課題となっていた インフラコストの最適化と業 務変動に追従するスケーラ ビリティを確保。さらに日立 のデータセンター間とのディ ザスタリカバリ環境を構築中 ※ Business Continuity Plan 9 株式会社LIXIL(以下、 LIXIL)は、 LIXILが提示した提案依頼書では、 2011年4月1日に株 式 会 社 住 生 活グ 旧個社では統一感のなかった「サービ ループの主要5社であるトステム株式会 スレベルの標準化」 、 柔軟なIT投資を 日立は、LIXIL東京DCに設置され 社、 株式会社INAX、 新日軽株式会社、 実現する「従量課金型によるITコスト ていた約1,600台のサーバ(仮想環境 サンウエーブ工業株式会社、 東洋エク の最適化」 、東日本大震災をふまえた 含む)を業務視点から詳細にアセスメン ステリア株式会社が統合して誕生した、 「BCP対応」 という3つの要件が挙げら トした上で、 情報システム本部とともに 住生活産業ソリューションをグローバル れました。それに呼応した10社の中か サービスレベルは「SS→超S」に「品質 に提供する企業です。 ら最終的にパートナーに選ばれたのが 保証制度→サービスアグリーメント」の そのIT戦略を担う情報システム本部 日立です。 標準化と運用・管理の効率化設計を実 では、 経営に寄与するコスト削減と、 事 「重要度の高い業務に使うインフラで 施。移行性とネットワーク接続性の高さ 業の変化・成長に対応した柔軟性のあ は、 何よりもストレージの信頼性と可用性 を勘案し、 LIXIL東京DC内に日立がク るシステムデザインをテーマに、 さまざま が鍵を握ります。この部分でまず優位 ラウド環境を持ち込む、 リソースプール なチャレンジを続けています。 だったのが日立さんでした。 またBCP対 での従量課金型プライベートクラウド プライベートクラウドの 構築実績を評価 策としてのディザスタリカバリについて サービスを提供しました。 も、 対象となる日立の西日本にあるデー 「既存の1,600台のサーバを80台の 「グループ5社が統合した2011年、 わ タセンター(以下、 DC)が非常に優秀で 物理サーバに集約するという日立さん れわれがL-Oneと呼んでいる基幹シス あること、 さらにわれわれ テム刷新プロジェクトに先駆け、 まずそ が求めるITリソースの最 のためのITインフラをどう構築するかが 適化に向けたプライベー 重要なテーマとなりました。当時は基幹 トクラウドの理想像を、 す 系アプリケーションの要件定義も始まっ でに大手製造業の事例 ていない段階でしたので、 事業環境の で実証済みであったこと 変化に柔軟に対応でき、 コストも変動費 もクラウド化に踏み切る 化できるクラウドが最適だろうと判断しま 大きな決め手になりまし した」 と語るのは情報システム本部 情 た」と、I n f o r m a t i o n 報技術統括部 統括部長の平工 秀夫 Excellence 部 部長の 氏です。 菖蒲 真希氏は話します。 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. リソースプールでの 従量課金型サービス LIXIL資料館の様子 Hitachi Cloud 特集 株式会社LIXIL 本 店 東京都江東区大島2-1-1 設 立 2001年10月1日 資 本 金 34,600百万円 (2014年3月31日現在) 従 業 員 数 14,187人 事 業 内 容 建材・設備機器の製造・販売および その関連サービス業 の提案には当初“本当にそれが可能な のか” と驚きました。 しかし技術的な部 分を詰めていったところ、 これまでの実 績から安定性でも可用性でも問題ない ことを確認できたため、 お任せすること にしました。 またハードウェアリソースの サービス化は当然として、 ミドルウェアや 仮想化ソフト、 運用に関する作業項目も すべてメニュー化していただけたこと で、 初期投資を大幅に抑えることができ たのも大きなメリットでした」 と技術開発 株式会社LIXIL 情報システム本部 情報技術統括部 技術開発部 インフラ刷新企画G 主査 株式会社LIXIL 情報システム本部 情報技術統括部 統括部長 ひ らく 平工 秀夫 氏 株式会社LIXIL 情報システム本部 情報技術統括部 技術開発部 インフラ刷新企画G グループリーダー 土沢 勉 氏 佐山 昌之 氏 部 インフラ刷 新 企 画G グループリー 株式会社LIXIL 情報システム本部 情報技術統括部 Information Excellence部 部長 菖蒲 真希 氏 の高さも評価されています。佐山氏は 本格化していく中で課題となってくるの 続けて同じくインフラ刷新企画G 主 「月次報告ではサーバやインフラ全体の が、 それぞれのクラウドごとに異なる監 査の土沢 勉氏も、 「これまで受発注や 稼働状況といったSLAをきちんと報告 視項目や運用方式です。そこで注目し 生産関係の最重要サーバ(超S)につ していただいており、 契約どおりの高い ているのが、 日立さんが提供を開始され いては、 稼働率の担保や性能面での不 水準を確保していただいています。徹 たフェデレーテッドクラウドです。効率の 安から、 なかなか仮想化に踏み出せま 底的な仮想化集約によってラック数も よいクラウド運用管理の実現に向け、 導 せんでした。 しかし今回、 日立さんの 40%削減できました」 と喜びます。 入検討を始めようとしている段階です」 サーバやストレージの信頼性、 運用面で 今後は愛知県の知多センターにある と菖蒲氏は語ります。 の安心感からトータルにクラウド化を実 サーバ群のクラウド統合に加え、 新基幹 最後に平工氏は「当社がITインフラ 現できたこと、 またインフラを4グレードに システムの本番稼働にともなうLIXIL東 をより低コストかつ高効率に運用してい 最適化し、 徹底的にコストを意識した運 京DCと日立DC間でのディザスタリカバ くには、 アプリケーションも含めたプロビ 用ができるようになった点も評価してい リが開始される予定ですが、 これらと並 ジョニングを担う日立さんの手腕にか ます」 と語ります。 行して取り組まれているのが、 パブリック かっています。これからも継続的なサー クラウドとの連携です。 ビスレベルの向上に期待しています」 と 「基幹系ほどのサービスレベルを必 エールを送ります。その期待に応えるた プライベートクラウドの導入により、 スト 要としな い 情 報 系 システムで は、 め、 日立は今後も 「Hitachi Cloud」の強 レージ増強の場合は申請から3日、 サー Microsoft Azure TM 化とソリューションラインアップの拡充に バの新規追加も10日以内で行えるよう などのパブリッククラウドを活用する方針 より、 LIXILのグローバルなビジネス展 になり、 今までにないスピード感と拡張性 を固めています。ハイブリッドクラウドが 開を力強くサポートしていきます。 ダーの佐山 昌之氏は語ります。 パブリッククラウドとの 連携も視野に ® TM やSalesforce お問い合わせ先 (株) 日立製作所 エンタープライズソリューション営業統括本部 http://www.hitachi.co.jp/mononare/ ■ 情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/cloud/ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 10 えんげ 介護・福祉施設向けには、 普通食のほか、 嚥下困難な方も召し上がっていただける 「ムース食」などのラインアップを多数揃え、 食の楽しみが味わえる工夫をしています 東京都千代田区 今回の訪問先 日清医療食品株式会社 13 東京都千代田区のオフィスビルにある本社受付 超高齢化社会を背景に立ち上がった ヘルスケアフードサービスの新事業 2012年からサービスを開始した 「食宅便」 11 1972年に設立された日清医療食品 ています。 また、 病院ごとに食事の方針 株式会社(以下、 日清医療食品)は、 業 が 異なるため、 その方 針に沿ったメ 界トップのシェアと長年の実績を誇る、 ニュー作りに取り組む一方、 患者さんに ヘルスケアフードサービスのリーディング とって食事が一番の楽しみであることを カンパニーです。1986年、厚生省(当 考えて、 「おいしく、 あきない」食事サービ 時)の通達によって病院における給食 スを追求しています。 業務のアウトソーシングが認められ、 そ また、 食のなかでも最も安全・安心が の第1号となったことでも知られていま 求められる医療現場での食事を提供 す。 するため、 食材の仕入れ段階から厳し 現在は、医療施設のほか、介護・福 いチェックの仕組みを構築し、 トレーサビ 祉施設や保育所など、 およそ5,200の施 リティの確認や工場監査、 第三者機関 設に、治療・療養、成長や食育も考慮 による検査を行うなど、 万全の体制を整 し、 栄養バランスのとれた食事を提供し えています。 はいたっく 2015.1 . All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 13 東京都千代田区 365日欠かさず3度の食事を提供し 今後も増加すると予想される自宅療養 だわりのおいしさが評価され、 月間で50 なればならないという社会的責任があ で食事を必要とする人のために、 「栄養 万食を提供するまでになっています。 ることから、 BCP※1にも注力しています。 バランスのとれた、 おいしく、 食べやすい 2014年には、 食宅便と日立のクラウド型 全国13カ所に非常用備蓄倉庫を設置 食事」を自宅までお届けすることをめざ 健康支援サービスをセットにした「食宅 したのをはじめ、災害時にも継続して した食宅便。全国的な展開が可能であ 便 with はらすまダイエット」の販売も開 サービスができるように、 調理や洗浄の ることを第一に考えた結果、 冷凍宅配 始しました。 ための水やランタン、 カセットコンロなどを 便が活用されています。最新の食品冷 高齢化社会の進展に伴い、 ヘルス 各施設に用意しています。 さらに、 陸路 凍技術に加え、 医療・福祉施設で培っ ケアの重要性がますます高まるなか、 が寸断されても物資の運搬ができるよ てきた栄養管理や献立のノウハウを生 日清医療食品は、 今後もヘルスケアフー う、 ヘリコプター運用会社と契約を結ぶ かしながら、 全国規模で提供している ドのオンリーワン企業として、 食を通じて とともに、 MCA※2 無線の導入など通信 供給力があるからこそ実現したといえま 日本の医療・福祉サービスの質の向上 手段も強化しています。 す。 に貢献していきます。 超 高 齢 化 社 会を背 景に2012年に 食宅便の事業を開始してわずか2年 「食宅便」のサービスを開始しました。 ながら、 いつでも食べられる手軽さとこ ※1 Business Continuity Planning: 事業継続計画 ※2 Multi Channel Access 安全・安心な食の提供のため、自社 検査をはじめ、品質・衛生管理の向 上への取り組みを推進しています 厨房における衛生管理や食材料の 仕 入 れ な ど も、管 理 栄 養 士 や 調 理 士などが厳しくチェックしています 私たちの職場周辺はこんなところです! 大噴水は8m以上の 高さに噴き上げます 本社は、東京駅近くのオフィス街にあり ます。その近くに広がる皇居外苑の一角に あるのが、和田倉噴水公園です。1961年、 今の天皇陛下のご成婚を記念してつくられ た公園で、隠れた憩いのスポットとなって います。噴水を見ていると、自然と心が癒さ れてきますね。ときには、隣接するホテルで 婚礼した花嫁・花婿が噴水をバックに写真 撮影している姿も見られます。 総務本部 人事部 人事課 後藤句美子さん 拠点 DATA 日清医療食品株式会社 所 在 地 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 東京ビルディング20階 設 立 1972年9月 事業内容 給食の受託業務・医療用食品の販売・食品の販売・ 食器、厨房機械、厨房用備品の販売および賃貸業務・ 売店の経営・飲食店業など http://www.nifs.co.jp/ セントラルキッチンから周辺地域の サテライト施設へ、 栄養管理された おいしい食事の配送も行われます 災害時に備えて、ヘリコプターを活 用して備蓄倉庫から支援物資を搬 送する災害訓練を実施しています ブラ マネ ンド ジャ 「これまで培ったノウハウを生かし、 ー 制限食でありながら食べる喜びが 味わえる、当社ならではの食を 提供していきます」 療費の抑制が叫ばれるなか、 病院や 介護施設に入院・入所されている人 医 たちが、 今後は自宅で過ごすケースが増 えてくると予想されます。 当社が 「食宅便」 のサービスを開始したのも、 自宅療 養の増加を想定したからです。 「食 宅便」 のなかでも、 ケアシリーズは、 糖尿や高血圧、 中性脂肪などが気 になる方のため、 減塩食とタンパ ク質制限食、 カロリー制限食をラ インアップしました。 それぞれの 成分の管理を徹底しているだけ でなく、 食の基本となるおいしさ も重視しています。 食べる喜びは 生きる力になることを踏まえ、 今後 も多くの人の健康な食生活を支え ていくため、 不断の努力を続けてい きます。 営業本部 在宅配食サービス部 課長 斉藤 政人 さん . はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 12 学校法人鶴学園 広島工業大学 http://www.it-hiroshima.ac.jp/ VDI(仮想デスクトップ環境)の導入によって 学修環境の拡充とシステム運用の負担軽減を両立 効果 解決 課題 3次元CADなどをインストー ルしたPCは特定教室のみで しか利用できず、授業時間以 外での学生利用が難しかった VMwareを活用したVDI※を 導入。学生は時間や場所を問 わず、3次元CADを含む多様 なソフトウェアが利用可能に 学外からのPC利用も開始 され、 学修※2 環境の拡充を 実現。また、障害対応件数 は1/5程度に減少 ※1 Virtual Desktop Infrastructure ※2 学問をまなびおさめること 1963年の創立以降、40,000名以上 た。また、3次元CADや統計解析など た」 と語るのは、 情報化推進室 室長の の技術者を輩出してきた広島工業大 処理負荷の高いソフトウェアは、 高性能 伊藤 敦氏です。 学。同学は、 テクノロジーの可能性を追 なPCをそろえた授業用の特定教室で 求する「工学部」 、 人間の可能性を情 しか利用できず、 授業以外の時間に学 日立のプライベートクラウド上に VMware環境を構築 報によって発展させる「情報学部」 、 環 生が予習・復習などで利用することが 「仮想デスクトップ教育基盤システム」 境共生をもとに建築・住まい、 地域づく 難しかったのも大きな課題となっていま の構築にあたり、 複数ベンダーが提案を り、 地球環境の明日を創る 「環境学部」 、 した」 と鈴村氏は続けます。 行い、 その中から広島工業大学は日立 医療や食の技術で命を支える 「生命学 一方、 事務系情報システムについて を選定。その理由を伊藤氏は、 「PC教 部」 の4学部12学科で構成されています。 は2013年末からVMwareの仮想化環 室の整備などを通じ、 以前から本学の 今回すべての学科の授業で活用す 境に移行して、 VDIによる150台のシン IT環境を熟知していたこと、 大規模な るPC環境にVDIを導入。学修環境の クライアント活用をスタートさせていまし VDI導入と仮想化環境で多くの実績を 拡充とシステム運用の効率化を実現し た。 「事務系サーバの更新にあたり、 IT 持っていたことを評価しました」 と語ります。 ました。 リソースを集中管理するにはどのような 日立は「Hitachi Cloud」のプライベー 方法がベストかを検討した結果、 行き着 トクラウドソリューションを活用した環境 いたのがVDIでした。導入後は運用管 上 に「VMware Horizon®」を 用 い た 約4,500人の学生が利用するPC環 理の負担が大幅に減ったため、 これは VDIを構築するとともに、 サーバ仮想化 境は従来、学内6か所のPC教室や自 授業用のPC環境にも適用できるので ソフトウェア「VMware vSphere®」に 習室などにPCを設置していました。 し はないかと、 本格的な検討を開始しまし よってサーバ群の仮想化・集約を実施。 PCの管理負担と 利用制限が課題に かしそこでは「いくつかの課題がありま 学内の650台のシンクライアントから、 サーバ側のOS、 ソフトウェアやITリソースをVDIで利用 各PC教室 465台 した」 と振り返るのは、 学内の情報シス 各自習室 96台 共有スペース 32台 図書館 26台 検証用/予備用 31台 テム環境を整備・管理する情報システ ムメディアセンター長で工学部 機械シ ステム工学科 教授の鈴村 文寛氏で す。 「PC教室や自習室に設置していた 「VMware Horizon®」VDIを実現 PCは、 ソフトウェアのインストールやOS 「VMware vSphere®」サーバ環境を仮想化 アップデート、 システムの復元作業を1台 㻌 VDI用サーバ ずつ人手で行う必要があり、 運用管理 に時間と手間が非常にかかっていまし 13 自宅など ファイアウォール 「仮想デスクトップ教育基盤システム」 の概要 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 学生 学外から任意のPCでVDIを利用 㻌 学校法人鶴学園 広島工業大学 所 在 地 広島県広島市佐伯区三宅2-1-1 創 立 1963年4月1日 (2014年5月1日現在) 学 生 数 4,519名 (2014年5月1日現在) 教 員 数 168名 PC教室や自習室はもちろん、 オープンス ペース、 ラウンジなどに設置された650 台のシンクライアントから、 時間と場所の 制約なくいつでも必要なOSやソフトウェ アが利用できる「仮想デスクトップ教育 基盤システム」を構築しました。 VDIによって学修環境が拡充。 障害対応件数は1/5程度に減少 学校法人鶴学園 広島工業大学 大学院工学系研究科 機械システム工学専攻 工学部 機械システム工学科 教授・博士(工学) 情報システムメディアセンター長 鈴村 文寛 氏 学校法人鶴学園 広島工業大学 情報化推進室 室長 伊藤 敦 氏 学校法人鶴学園 広島工業大学 情報化推進室 サブリーダー 小川 博道 氏 「今まで授業用の特定教室でしか使 のマスター更新で済ませることができ なカギとなったのです」 と鈴村氏は評価 えなかった3次元CADなどが、 学内の ます。 します。 どのPCからでも利用できるようになった 「おかげで情報化推進室の職員は、 今後、 広島工業大学は学生からニー ため、予 習・復 習がはかどり、 また、 ス これまでシステム運用に費やしていた労 ズの高いタブレットを使ったCAD演習な マートフォンやタブレット端末から最寄り 力や時間を、 学内のITリソース利活用 どに力を入れていくほか、 「大学での活 のプリンターにすぐ印刷ができるので便 に向けた企画立案といった業務に振り 用成果をふまえ、将来は小学校から 利だと学生から好評です。また、ITリ 向けることができるようになりました。そ 中学・高校も含めた学校法人鶴学園 ソースをセンター側で集中管理している の成果の1つとして2014年12月からは、 全体で仮想化を活用した教育環境を ため、 “PCが起動しない” といったトラブ 学内だけでなく学外からも仮想デスク 検討していきたい」 と小川氏は今後の ルもなくなり、 授業を中断することがなく トップにアクセスできるサービスを開始し 抱負を語ります。積極的なIT活用で なりました。 さらに仮想化環境では順次 ました」 と伊藤氏は語ります。 学修環境の拡充を図り、 学生に魅力的 リソースを増やしていけるので、 導入後 も性能が陳腐化することなく、 常に最新 事前検証による 最適化チューニングを評価 なキャンパスを提供する広島工業大学 に、 これからも日立は先進的で高信頼 のスペックを提供できるのがうれしい 「教育系システムは非常に処理負荷 のITソリューションを提案し続けてい ですね」 と喜ぶのは、情 報 化 推 進 室 の高いソフトウェアを使うため、 事務系 きます。 サブリーダーの小川 博道氏です。 システムのように簡単に仮想化できる 「VDIの導入後は学内のPC環境で とは 思っていませ んでした。しかし 頻発していたトラブルが大幅に低減さ VMwareで多くの導入実績とノウハウ れ、 障害対応件数が1/5程度に減りま をお持ちの日立さんは、 実際の授業で した」 と小川氏は笑顔をみせます。OS/ 学生が一斉にシステムを使う場合の ソフトウェアのインストールやアップデー パフォーマンスを綿密にシミュレーション ト、 セキュリティパッチの適用などについ した上でリソースを最適化チューニング ても、 VMware Horizon®を使えば一度 してくれました。これが導入成功の大き 「PC教室の空きを待つ必要がなく、 どのPCからも 3次元CADが利用できるため、 とても便利になりまし た。予習・復習などが、 自分の空き時間にできるため、 本当に助かっています」 と笑顔を見せる学生さんたち お問い合わせ先 (株) 日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ http://www.hitachi.co.jp/pchannel-inq/ ■ 情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/vdi/ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 14 Topics アジア初となる空港面航空移動通信システム実証実験に成功 −日立のAeroMACSシステムを採用− 独立行政法人電子航法研究所 http://www.enri.go.jp/ 空港周辺における航空通信の混雑を緩和するため、世界各国で汎用性の高い通信技術を活用した空港面通信システ ムの開発が進められています。日本で、その国際標準化と実用化に向けた取り組みを行っている独立行政法人電子航 法研究所(以下、電子航法研究所)はWiMAX技術をベースにしたAeroMACS実証実験のプロトタイプ調達で日立 のシステムを採用。アジア初※1となる実証実験の成功は、国際標準規格案策定への大きな足がかりとなりました。 ※1 2014年11月12日現在 (日立調べ) 航空通信の混雑を緩和する高速・大容量通信システム 泰人氏。 「そこで、 空港周辺における航空通信の混雑を緩和 し、 多くの航空機を効率よく安全に飛ばすため、 2004年ごろか 電子航法研究所は航空交通管理とそれを支える通信、 航 ら米国・欧州が中心となり、 WiMAX技術をベースとした空港 法および監視技術などからなる航空交通システムに関する、 面用の高速・大容量通信システム AeroMACSの国際標準 わが国唯一の研究機関です。2011年からは重点的・戦略的 規格化が検討されてきました」 と、 監視通信領域 領域長の な研究分野として「飛行中の運航高度化」 「空港付近での運 小瀬木 滋氏は続けます。 航高度化」 「空地を結ぶ技術、 安全性向上技術」の3分野を ※2 Wide Area Network ※3 Aeronautical Mobile Airport Communication System 設定。経済発展が続く近隣諸国との交流やローコストキャリア の運航、 2020年に予定されるオリンピックなどを背景に、 大幅な 増加が見込まれる日本の航空交通量への対応に向けた研究 開発を積極的に推進しています。 アジア初となるAeroMACS実証実験を展開 この動きを受けて電子航法研究所も、 航空に関わる国際条 ※2 その一環として行われているのが、 無線WAN の一種で 約・国際標準規格を制定するICAO※4(国際民間航空機関) あるWiMAX技術をベースにした空港面用の高速・大容量通 のパネル(専門家会議) と作業部会でAeroMACSの国際標 エアロマックス ※3 信システム「AeroMACS」 の国際標準規格化への取り組 準策定作業に参画。この国際標準規格案に準拠したシステ みです。 ム検証を行うため、 仙台空港に隣接する電子航法研究所 岩 「いま世界の航空業界は大型機から中型機へのシフトに 沼分室(宮城県岩沼市)で、 2014年9月からプロトタイプを使っ よって、 より細やかなネットワークで各地に人を送り届けるシステ た実証実験を開始しました。そのシステムの調達において入 ムへ移行しています。航空機の数が増えると空港周辺の通信 札で選定されたのが日立です。 データ量も増えるため、 管制官やパイロットの航空管制情報の 日立が納入したAeroMACSシステムは、 高いデータ通信 やりとり、 航空会社の整備情報のやりとりなどが阻害され、 適正 高ス 効率を得るためのMIMO Matrix-A技術※5などを用い、 時間内での運航やサービス提供に支障をきたす可能性が出 ループットで安定した通信環境を提供。コアネットワーク装置に てきます」 と説明するのは、 監視通信領域 上席研究員の住谷 は基地局の状態を監視する集中監視機能や、 基地局間を移 動する航空機のハンドオーバーを可能とするゲートウェイ機 能、 端末認証を行うサーバ機能などを持ち、 数キロに及ぶ空 港面で広帯域、 高速なデータ通信を実現します。 このプロトタイプシステムを活 用し、 アジア初となる AeroMACS実証実験を展開してきた電子航法研究所は国 際標準規格案の主要な複数項目のバリデーション※6を経て、 AeroMACSプロトタイプによる動画伝送の様子 (電子航法研究所 岩沼分室) 15 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 2014年11月に欧米のAeroMACS開発者の前で複数のデモ 独立行政法人電子航法研究所 所 在 地 東京都調布市深大寺東町7-42-23 設 立 1961年4月 (2014年10月1日現在) 役 職 員 数 63名 航法技術の開発、 機 研 究 概 要 日々進歩を続ける電子航法について、 器の試作、 評価試験などを行うことにより、 交通の安全の確 保とその円滑化を図ることを目的とする。 自律的、 効率的で 透明性の高い業務運営を図りながら、 具体的な目標を確実 に達成できるように努め、国土交通行政を支えるとともに、 国際性をあわせもつ電子航法技術の発展に寄与する。 ンストレーションを披露しました。 さらに、 電子航法研究所はICAOの作業部会、 ACP※7 最 終会議での、 国際標準規格ドラフトの採用において欧米の関 係機関とともに多大な貢献を行いました。 ※4 International Civil Aviation Organization ※5 Multiple Input Multiple Output : 無線通信において、 送受信機の双方で複数アンテナを使い、 通信品質を向上させる方式 Matrix-A技術 : 空間ダイバーシティの効果によるフェージングマー ジンを低減させる方式 (時空間符号多重) ※6 ハードウェアやソフトウェアが規定された要求事項に対して適切に稼働することを検証すること ※7 Aeronautical Communication Panel : 航空通信パネル 日立の先行技術とノウハウが大きな推進力に 独立行政法人電子航法研究所 監視通信領域 領域長 小瀬木 滋 氏 独立行政法人電子航法研究所 監視通信領域 上席研究員 住谷 泰人 氏 すでに日立さんがAeroMACSの基盤技術を2000年代前半 に持っておられた足場があり、 それをベースにプロトタイプを構 築してくださいました。それが、 開始からわずか10年で欧米の 「日立さんはICAOの標準化活動に早くから参画され、 どこ 開発者たちの前で実際のシステムが動くリアルなデモンスト よりも豊富な情報と独自技術をお持ちでした。それが今回のシ レーションを行い、 国際標準のドラフト案提出に至った原動力 ステム構築では大きな強みを発揮されていると思います。われ となったのです。非常に力強いパートナーがいることをうれしく われは航空通信で初めてのWiMAX技術を導入するにあた 思います」 と笑顔で語ります。 り、 2年前から岩沼分室に独自のWiMAX信号送受信システ ICAO内の審議プロセスなどを経て実際の国際標準規格 ムを構築して技術要件を検討してきましたが、 プロトタイプ導入 として発行されるのは2016年になると予想されていますが、 そ 後は日立さんとのたび重なるディスカッションを通して、 標準化 の間にもAeroMACSを実際に利用・運用するユーザー層に に向けた多くのアイデアをいただくことができました」 と語る 向けたマニュアル作りという重要な作業が展開されることにな 住谷氏。小瀬木氏も 「WiMAXの汎用通信システムを作った ります。 「現場のみなさんが理解できるマニュアル作りには、 引き 経験を持つ日立の技術者が、 航空通信分野にも参画されたこ 続きAeroMACSに関する豊富な知識と経験を持つ日立さん とが非常に大きいと思います。通常、 この業界で国際標準を のご協力が不可欠です。ぜひ力強い支援をお願いしたい」 と 策定する作業には20年以上の年月を費やしますが、 今回は 小瀬木氏。 また住谷氏も 「今後、 AeroMACSは基本モデル のほかに、 さまざまな高付加価値サービスを載せた民間モデ ルの登場もグローバル展開の大きな推進力となります。 日立さ んならではのアイデアやノウハウを盛り込んだアプリケーション 開発で、 AeroMACSの推進を盛り上げていただければ」 と期 待を寄せます。 日立はこれからも電子航法研究所とともに、 AeroMACSの 国際標準化活動への取り組みを進めるとともに、 航空分野に おける通信システム市場での積極的なシステム開発を推進し AeroMACSによる空港面通信ネットワーク構想 ていきます。 お問い合わせ先 (株) 日立製作所 通信ネットワーク事業部 http://www.hitachi.co.jp/network/contact/ ■ 情報提供サイト http://www.hitachi.co.jp/network/ はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 16 ソリュー ション・サ ー ビ ス・プ ロ ダクト PSI情報の一元管理で迅速な需給調整を実現する 「グローバルPSI 見える化・需給調整クラウドサービス」 国内外に複数の販売・製造拠点を持つ企業では、 ワールドワイドなサプライチェーンの生産・販売・在庫の情報(PSI※ 情報) を即座に把握できない悩みを抱えています。 そこで日立は、PSI情報の一元管理によって情報共有のスピード アップと可視化を図る環境をクラウドサービスとしてご提供。 グローバルな需給調整による棚卸資産の適正化を実現します。 ※P:生産・調達(Production, Purchase) 、S:販売(Sales) 、I:在庫(Inventory) 対象ユーザー 海外に複数の販売・製造拠点を持つ製造業や流通業のお客さま。 各販売・製造拠点のシステムが不統一で在庫や需給調整にお悩みのお客さま。 特 徴 グローバルPSI情報の「収集・共有」 「需給調整」 「ビジュアル化」 をクラウドサービスでトータルに実現。 必要な機能を組み合わせ、 スピーディに導入。 ける生産・販売・在庫の情報を一元的 過不足などの問題箇所・タイミングの特 に収集・管理するため、 関係者全員が 定が可能になります。 すばやく情報を共有できます。 ■高セキュリティ・高信頼性のシステム 日立が提供する「グローバルPSI 見 ■日立ならではの高速の計算エンジン 環境をデータセンターから提供。 クラウド える化・需給調整クラウドサービス」は、 を活用し、 拠点間の供給における輸送 サービスの利用により、 業務とシステムの これまでオンプレミス向けのパッケージシ 手段の変更、 生産地変更、 在庫の融通 早期立ち上げが可能となり、 システム運 ステムとして高い評価と導入実績を誇 などの拠点をまたいだ需給調整オペ 用や管理に費やす負担も軽減されます。 る3つのシステムを組み合わせたクラウ レーションを実現。需要変動の先手対 拠点の在庫基準見直しによる棚卸 ドサービスです。 応が可能になります。 資産の適正化や、 業務とシステムの標 機能としては、 ①グローバルPSI情報 ■グローバル多拠点における膨大な 準化による業務効率向上をめざすお客 の収集・共有(販売計画、納入予定、 PSI情報をビジュアル化して把握できま さまは、 ぜひ本サービスの導入をご検討 在庫計画など) 、 ②グローバル需給調 す。情報の迅速な分析により、 在庫の ください。 グローバルPSIオペレーションの 課題を解決! 整(輸送手段/生産地変更など) 、 ③グ ローバルPSIビジュアル化(在庫不足/ 過剰製品の抽出など)を用意していま す。お客さまが必要な機能をセレクトし グローバルPSIオペレーションの課題 ●サプライチェーンの生産・販売・在庫の情報(PSI情報)を即座に把握できない 海外販社の販売動向や在庫を把握できない! 工場や生産委託先の出荷回答を把握できない! 拠点間を輸送中の在庫が把握できない! ●情報システムがバラバラなため、 在庫問題分析および需給調整に時間がかかる 海外販社の販売を見直せてない! 拠点間の輸送手段変更の検討に時間がかかる! 生産地変更の実現可否がわからない! て導入することも可能です。 欠品の発生、 過剰在庫の発生 「サプライチェーンの生産・販売・在 庫の情報を即座に把握できない」 「販 売・製造拠点の情報システムとデータ 課題解決の施策 グローバルPSI見える化・需給調整クラウドサービスの活用により、PSI情報の一元管理、情報共有のスピードアップ、迅速な需給調整を実現! 販社 (欧州) 販社 (アジア) 販社 (米州) 管理方法がバラバラなため、 在庫問題 グローバルPSI見える化・需給調整クラウドサービス の分析や需給調整に時間がかかる」 と いった課題をお持ちのお客さまが本 PSI情報の一元管理 主な実現機能 PSI情報 (計画・実績) ・グローバルPSI情報の収集・共有 (販売計画、 納入予定、 在庫計画など) ・グローバル需給調整 (輸送手段/生産地変更など) ・グローバルPSIビジュアル化 (在庫不足/過剰製品の抽出など) サービスを導入すると、 次のような効果 工場 (欧州) が期待できます。 ■ワールドワイドなサプライチェーンにお 工場 (アジア) 「グローバルPSI 見える化・需給調整クラウドサービス」の概要 お問い合わせ先 (株) 日立製作所 エンタープライズソリューション事業部 産業第二システム本部 TSCMソリューションセンタ TEL(03)5471-2066 17 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 工場 (米州) ニュースリリースの一覧はこちらからご覧いただけます 2014/11/11 ∼ 12/10の中から http://www.hitachi.co.jp/products/it/portal/news/ 特許庁の「中韓文献翻訳・検索システム」試行版を構築 (11/12発表) 工場・プラント・社会インフラ設備などの稼働率向上と コスト削減を実現する 「オペレーション・マネジメント改革サービス」を販売開始 (11/13発表) 情報・通信システム事業の国内製造拠点を再編 (11/25発表) スムーズで正確な本人確認を実現する ウォークスルー型指静脈認証技術を開発 (12/8発表) 中国と韓国の特許文献の日本語での全文検索を可能に し、 日本の企業や研究機関のグローバルでの研究開発・ 事業化を支援 業 務 改 革 が 必 要な領 域を明 確 化できる独自の業 務 診 断モデルや先進的なビッグデータ利活用関連技術で業 務改革計画の策定・実行を一貫支援 グローバル製品競争力の強化に向け、高信頼・高効率な国 内生産体制を実現 人が集中する入場ゲートでセキュリティの向上と混雑緩 和の両立が可能に Information Hitachi Innovation Forum 2014 Singapore 開催のご報告 2014年11月19日、 シンガポールのSuntec Singapore Convention & Exhibition Centreに おいて、 「Hitachi Innovation Forum 2014 Singapore」を開 催しました。これ は、 日立 が 1963年に事務所を開設してから50周年を記念するイベントでもあります。情報活用によるビジ ネス、社会の革新を支える製品、 サービス、事例に関するセミナーや展示を行い、約1,200名の お客さまにご来場いただき、会場は大いに賑わいました。 Webサイトにて本イベントの内容と開催レポートを掲載しています。 情報提供サイトはこちら http://www.hitachi.com.sg/hifs/ (英語のみ) ● 本誌記載の他社登録商標 ※ Amazon Web Servicesは、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標 です。 ※ Windows、Windows Server、Excel、Office 365、Microsoft Azureは、米国Microsoft Corporationの 米国およびその他の国における登録商標または商標です。 ※ VMware、VMware Horizon、VMware vSphereは、米国およびその他の地域におけるVMware, Inc.の 登録商標または商標です。 ※ Salesforceは、 株式会社セールスフォース・ ドットコムの商品名称です。 ※ UNIXは、 The Open Groupの米国ならびに他の国における登録商標です。 ※ Linuxは、 Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。 ※ SAP、 および本文書に記載されたその他のSAP製品、 サービス、 ならびにそれぞれのロゴは、 ドイツおよびそ の他の国々におけるSAP AGの商標または登録商標です。 ※ WiMAXは、 WiMAX Forumの商標または登録商標です。 ※ その他、 本誌記載の会社名、 製品名は、 それぞれの会社の商標または登録商標です。 ●本誌記載の内容について 社外からの寄稿や発言は、 必ずしも当社の見解を示しているわけではありません。 画面表示をはじめ、製品仕様は改良のため変更することがあります。 はいたっく 2015.1 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd. 18 道 ∼Street∼ 新市街の街並み (ポーランド) ワルシャワの「王の道」は、王宮広場からかつ ての王たちの宮殿を結んでヴィラヌフまで続く 街道。写真はマリー・キュリー博物館があるフ レタ通り。その一部もこの「王の道」に含まれ る。ここ新市街と南隣の旧市街は中世の教会 や古い建物が趣のある街並をつくっているが、 そのほとんどは、第二次世界大戦下ドイツ・ナ チスによって破壊され、ワルシャワ市民が戦前 のままに復元したものだ。昔の風景画、古い 写真、図面を集め、もとの建物に使われていた 煉瓦、破片はもとの場所に再利用するという気 の遠くなるような作業の末、ついに「壁のひび 一本まで忠実に」甦らせたのである。1980年、 その偉業が評価され、世界遺産に登録された。 写真家 富井 義夫 Photographer・Tomii Yoshio ■ ホームページにて 「フォトギャラリー世界遺産」を掲載中 http://www.tomiiyoshio.com/ 表紙写真「壁紙プレゼント」 「はいたっく誌情報提供サイト」にて表紙 の写真を壁紙としてプレゼントしています。 詳しくは目次のページをご覧ください。 All Rights Reserved,Copyright ©2015,Hitachi,Ltd.
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