2014/12/24 2014年度冬学期 農村計画学 第9回 「 農村土地利用と景観」 2014年12月17日 大学院新領域創成科学研究科 農学部生物環境工学専修兼担 山路永司 2 3 4 1 2014/12/24 百選の例 5 田園環境整備マスタープラン 2 2014/12/24 国立マンション訴訟 真鶴町 五十嵐・野口・池上「美の条例」より 3 2014/12/24 五十嵐・野口・池上「美の条例」より 景観農振 景観農振・第1号 4 2014/12/24 景観農振 熊本県山鹿市 文化的景観:定義 • 文化財保護法・第2条 文化財とは、(1)有形 文化財、(2)無形文化財、(3)民俗文化財、(4) 記念物、(5)文化的景観、(6)伝統的建造物群 • 文化的景観とは、地域における人々の生活 又は生業及び当該地域の風土により形成さ れた景観地で我が国民の生活又は生業の理 解のため欠くことのできないもの(文化財保 護法第2条第1項第5号)である。 5 2014/12/24 文化的景観:一次調査 • 2,311件の「文化的景観」の地域を確認 1.農林水産業の景観又は農林水産業と深い関連性を有す る景観で,独特の性質と構成要素が認められること(特に, 一般的にはあまり知られていないもので,重要であると判断 されるものについて十分考慮すること)。 2.景観百選の類に選定又は出版物等において紹介され, 一般的に風景上の価値が周知されていると判断できること。 3.現在においてもなお農林水産業又はこれらに代わる営 みが継続され,景観が維持されていること。 4.近年の改変による大規模な影響を受けず,本質的な価 値を伝えていると判断できること。 • 4条件のうち2条件以上を満たすのは502件 文化的景観:重要地域 • 180地域を選択(次ページ)。 • その選択基準 • Ⅰ.農山漁村地域に固有の伝統的産業及び生活と密接に関わ り,独特の土地利用の典型的な形態を顕著に示すもの。 • Ⅱ.農山漁村地域の歴史及び文化と密接に関わり,固有の 風土的特色を顕著に示すもの。 • Ⅲ.農林水産業の伝統的産業及び生活を示す単独又は一群 の文化財の周辺に展開し,それらと不可分の一体的価値を 構成するもの。 • Ⅳ.Ⅰ~Ⅲが複合することにより,地域的特色を顕著に示す もの。 文化的景観:二次調査 • Ⅰ~Ⅳ分野への分類 二次調査の結果,「文化的景観」は以下 のⅠ~Ⅳの分野への分類が可能であるこ とが判明。 Ⅰ.土地利用に関するもの。 Ⅱ.風土に関するもの。 Ⅲ.伝統的産業及び生活を示す文化財と 一体となり周辺に展開するもの。 Ⅳ.Ⅰ~Ⅲの複合景観。 文化的景観:重要地域 資料:文化庁(2003) Ⅰ.土地利用に関するもの(116) 水田景観(35)、畑地景観(32)、草地景観(10)、森林景観(7)、 漁場景観・漁港景観・海浜景観(10)、河川景観・池沼景観・湖 沼景観・水路景観(9)、集落に関連する景観(13) Ⅱ.風土に関するもの(4) 古来より信仰および行楽の対象となってきた景観(1) 古来より芸術の題材および創造の背景となってきた景観(1) 独特の気象によって現れる景観(2) Ⅲ.伝統的産業および生活を示す文化財の周辺の景観(8) Ⅳ.Ⅰ~Ⅲの複合景観(52) 6 2014/12/24 水田景観の例 重要文化的景観の選定 • 第134条 文部科学大臣は、都道府県又は市町 村の申出に基づき、当該都道府県又は市町村 が定める景観法(平成16年法律第110号)第8条 第2項第1号に規定する景観計画区域又は同法 第61条第1項に規定する景観地区内にある文 化的景観であって、文部科学省令で定める基準 に照らして当該都道府県又は市町村がその保 存のため必要な措置を講じているもののうち特 に重要なものを重要文化的景観として選定する ことができる。 重要文化的景観(35地区、2013.4.1現在) • 遊子の段畑 (44地区へ、2013.10) 7 2014/12/24 景観法 景観条例 都市計画法 農振法 ウェブサイトより 法・条例の影響 立地(地形・土壌) 優先されやすい土地利用 およびその景観 立地(位置) 2014.11撮影 8
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