第2部 第 7章 C&C++ コンパイラ / リンカ / アセンブラ / デバッガ… 全部タダで My パソコンに! ARM 用 LLVM & GCC 開発環境の構築 村井 和夫 実行 ファイル Binutils2.24 GCC4.9.2 GNU系 コンパイラ アセンブラ コンパイラ リンカ LLVM系ツール LLVM3.5.0 LLVM系 htm)より入手可能です. 性能を確認 C/C++ ユーザ・ プログラム アセンブラ リンカ GDB7.8 デバッガ LLDB デバッガ 今回構築する環境 図 1 第 2 部でやること…GNU ツール群と LLVM/Clang を組み合 わせたマルチコンパイル環境を構築して性能を確認する Ubuntu 14.04LTS 仮想マシン上に構築する ここでは特集で紹介する GCC および LLVM/Clang (以下本稿では LLVM)開発環境の構築方法について説 明します.なお,本稿の手順で構築済みの環境を仮想 マシン HDD イメージとして用意しています.詳細は Appendix 2 を参照してください. まず Windows パソコンに VMware Player と呼ばれ る仮想化ソフトウェアをインストールします. 次に VMware Player で構築された仮想マシンの中に Ubuntu 14.04LTS 64 ビット版をインストールし,この 上で GCC & LLVM 開発環境の構築を行います(図 1) . 大きく次の 3 ステップで作業を進めていきます. ステップ 1…Ubuntu 仮想マシンの準備 ステップ 2…ARM 用クロス・コンパイラのインス トール ステップ 3…オ ープンソースの JTAG デバッガ・ソ フトウェア OpenOCD のインストール 参考用にステップ 2 の手順をまとめたインストール・ スクリプト install-llvm.sh を用意しました.本 誌のダウンロードのページ(http://www.cqpub. co.jp/interface/download/contents. 2015 年 3 月号 ステップ1…Ubuntu仮想マシンの準備 ● 手順 1…仮想マシンをインストール ▶標準的な仮想マシン構成(64 ビット版) 仮想マシンの構成は次の通りです. ・OS:Ubuntu 14.04LTS 64 ビット版 ・仮想ディスクのサイズ:20G バイト ・仮想マシンのメモリ :4G バイト 仮想ディスクのサイズは 20G バイトほどあれば十分 です.ただし,LLVM/Clang のリンク過程で多くの メモリ容量を必要とするため,仮想マシンのメモリは 4G バイトとしました. ▶仮想マシンの最小構成(32 ビット版) 仮想マシンの最小構成は次の通りです. ・OS:Ubuntu 14.04LTS 32 ビット版 ・仮想ディスクのサイズ:20G バイト ・仮想マシンのメモリ :1G バイト LLVM/Clang によるコンパイル時以外は,1G バイト 程度のメモリでも十分に動作します.LLVM/Clang で コンパイルする時だけメモリを 4G バイトに設定するこ と を 推 奨 し ま す.32 ビ ッ ト 版 の Ubuntu の 場 合, LLVM のシンボリック・デバッガである LLDB バー ジョン 3.4 が正常に動作しませんでした.LLDB の問題 を除けば 32 ビット版 Ubuntu でも環境構築は可能です. ▶ VMware Player と Ubuntu の入手先 VMware Player のインストール・ファイル,仮想 マシンにインストールする OS のイメージ・ファイル は以下の場所から入手できます.ダウンロード後, VMware Player のインストール・ファイルを実行し, 画面の指示に従ってインストールしてください. ・VMware Player https://my.vmware.com/jp/web/ vmware/downloads 原稿執筆時点の最新バージョンは次の通りです. ファイル名:VMware-player-7.0.0-2305329. exe 57
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