学校評価 - 静岡市立清水第四中学校

平成25年度 学校評価書
静岡市立清水第四中学校
Ⅰ 経営の重点に関わること
自己
評価
1 学校教育目標:「心豊かに 自立する生徒」
2
(1) 重点目標の具現
重点目標
「共に質を
高め合う」
学校関係者評価委員会から
先生方の評価が90%以上なので、A評価でも良いと思うが、志を高
くするということで、B評価とする。
① 教職員は、重点目標を意識した取組を行ったか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○確かな学力の育成・豊かな心の育成・たくましく生きる生徒の育成
の3点を掲げ、重点目標と結びつける教育活動を推進した。
○週日課を通常日課・特別日課の2パターンを設けるとともに、ノー
チャイム制を実施し、日常の指導を安定させる教育活動を推進した。
B
B
「できた・おおむねできた」 【教職員】91.3%
生徒指導、学級経営、行事、日常の指導全てにわたり、「共に質を高め合
う」ための手だてを全職員で講じてきた。生徒の表れを見るとまだまだ物足り
ない面もあるが、「意識」し、「実践する」ことは概ねできたと言える。今後は教
育活動の細部にわたって重点目標の実現のために推進する必要がある。
② 教職員は、生徒(生徒集団)をよりよく成長させるため、生徒を主体とした取
組を実践することができたか。
1年
手だて
1年
【学校説明】
2年
手だて
2年
【学校説明】
3年
手だて
3年
【学校説明】
学年目標 「友達の良さを認め、自分の良さを伸ばそう」
○学習の質を高める授業の推進、学習委員・教科係の指導、家庭学
習の充実。
○「あいさつ・清掃・歌」とともに、時と場に応じた行動を身に付けさせ
る。
○自分の役割を果たし、集団への所属間を実感できる指導を積み重
ねる。
B
B
各学年、着実に成長していることが1年を通して感じられる。日ごろ
からの先生方のご指導のおかげだと思う。また、2年生は発言力、自
主力が弱いというが、授業の様子を見ている限り、あまりそういうこと
は感じられなかった。グループで話し合ったり、発表したりなど、そう
した授業をこれから行っていけばよくなっていくのではないか。
学級組織作り、班編成会議、チャレンジノート等の提出、また係活動や体
育祭、合唱コンクール等において、できるだけ生徒が主体となって取り組め
るように指導し、見届けを行ってきた。まだまだ教師側の指導が必要と考えら
れる点も多い。家庭学習については今後も粘り強く指導を積み重ねる必要
がある。
学年目標 「発信力、自主力を高める」
○学習の基本4項目を学習委員・教科係を中心に徹底させるととも
に、家庭学習を充実させ、基礎学力の確実な定着を図る。
○時間を意識した行動、望ましい服装を心がけさせ、時と場に応じた
行動を定着させる。
○一人一人に活躍の場を設け、諸活動を通して認め合う心を育て
る。
B
体育祭や合唱コンクール等の行事においては、生徒の思いを原動力に学
級のリーダーを中心として、生徒が関わりをもって主体的に活動させることが
できた。一方、日常生活の中では、生徒の自主的判断で動くことができず、
教師が声を出して指導する場面が多かった。今後は、家庭学習の充実も含
めて生徒の様子をよく観察し、実情に合わせた指導を積み重ねていく必要
がある。
学年目標 「最上級生として自覚をもち、適切な判断のもと、思いやり
の心をもって互いに支え合い、共に質を高め合うことのできる生徒~
人の痛みがわかる集団をつくろう~」「進路決定に向けて目標をも
ち、粘り強く全力で努力する生徒」
○授業を大切にする意識を育て、家庭学習を習慣づけさせる。
○集団生活の中でルールとマナーを守るとともに、温かい人間関係
を作り、挑戦する態度を身に付ける。
○役割を果たし、教師と生徒の気持ちが通う場を作る。
B
B
B
委員会等において、リーダーを中心に生徒自らが計画的に動けるよう指導
を重ねることができたとともに、授業においても生徒同士が関わる機会を積
極的に作り、質の向上を目指して努力することができた。時折、教師が出過
ぎたと思われる場面もあったが、行事や授業を通じて概ね生徒主体の活動
を作り出すことができた。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
教職員全体、学年部ともに、重点目標「共に質を高め合う」を意識し、生徒を主体とした取組を実践することはできたと考えられる。しかし、「家庭学習の習慣化」、「時と場に応じ
た行動」等、日常生活における表れにはまだまだ多くの物足りなさが残っている。来年度は、行事や授業で育てられたよい面を、日常生活に生かすための具体的な方策(例えば学
年委員会で方向性を話し合うなど)を打ち立てていく。
1
Ⅱ 各指導部・領域等に関わること
大項目
3
教育課程
学習指導
中項目
評 価 指 標
(目標・取組の括り)
(小目標等・具体的取り組み)
(1)確かな学力の育成 ① 生徒は、基本的な学習習慣を身に付け、意欲的に授業に取り組むことが
【市共通項目1】
できたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○学習基本4項目を意識させる継続的な指導を行う。
○学習委員、教科係の指導を継続的に推進する。
○授業及び家庭学習を充実させる指導を継続的に行う。
○発言力・表現力を強化する。
自己
評価
B
学校関係者評価委員会から
B
生徒、保護者の評価は昨年度よりも上昇している。先生方には、教
育のプロとして、自信をもって取り組んでいってほしい。授業のスキ
ルを高めていくチャンスだととらえて、積極的に実践していってほし
い。また、家庭学習の取り組みを改善していくのは、難しいことだと
思われるが、生活リフォームなど、学校側はとても工夫して取り組ん
でいる。生徒の自己評価は高い傾向があるが、テスト結果にもこうし
たことが表れるよう、継続的な取り組みをお願いしたい。
「できた・おおむねできた」
【教職員】30.2% 【生徒】85.0% 【保護者】66.7%
昨年度に比べ、生徒・保護者のアンケート結果は上昇しているが、教職員
のアンケート結果は大きく下降している。その原因は、家庭学習の充実を目
指して行った方策で思ったような効果が上がらず、家庭学習が依然として満
足できるものとなりえていないことが挙げられる。家庭学習は効果的に行って
いる生徒もいるが、「作業」のように取り組んでいる生徒も多く見られている。
ただ、授業の取組については概ねできていると考えている教職員は非常に
多い。伝え合う場面で理解が深まったと考えている生徒がどの教科において
も80%前後の達成度が見られたが、意見を表現することについてはまだま
だ達成度が低い。授業の取組をさらに向上させ、家庭学習については保護
者の理解と連携を図るダイナミックな取組が求められると言える。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
学習基本4項目を意識させながら、生徒の表現力を育てる授業をより一層推進する。また、生徒が家庭学習に意欲的になるよう、「家庭学習のすすめ」というリーフレットを作成
し、意義や方法をきちんと伝え、復習のみならず予習も大切であることを継続して指導していく。保護者会や教育相談の機会や、日常における予定帳やテスト計画表などの活用を
通して、目標をもたせ、時間の使い方をていねいに指導するとともに、保護者にも見届けや協力を啓発していく。さらに、課題未提出者や学習内容がなかなか定着しない生徒に補
充的な学習を実施することで、少しでも自ら学習をしていく姿勢を育てていく。
(2)道徳教育の充実
【市共通項目2】
① 生徒は、人の気持ちを考え、誰に対しても思いやりの心をもって接すること
ができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○道徳の時間を要とした学校の教育活動全体を通じた指導。
○副読本と生徒の実態や社会事象に応じた資料の活用。
○全校道徳の実施。
○道徳コーナーの設置と掲示物の工夫。
B
B
先生方と生徒の評価は、昨年度より上昇しているので、結果は評
価できるのではないか。「地球のステージ」も、道徳教育においては
とても効果的であると思われる。一方、授業の中で発言される「望ま
しい考え方」が生かされないようであるが、そうした考え方をぜひ、行
動に移すことができるよう、引き続き学校には努力していただきた
い。
「できた・おおむねできた」
【教職員】66.7% 【生徒】89.0% 【保護者】78.3%
道徳の授業においては、副読本だけでなくタイムリーな資料を用いても授
業を展開することができ、生徒も素直な心で取り組めた様子が見られた。生
徒の振り返りを見ても好ましい内容のものが多かった点も評価できるところで
ある。また、1年でアサーショントレーニングを試みたところ、効果が見られた
点も成果である。一方、日常生活においては望ましい考え方が生かされてい
ないと思われる言動も見られ、課題を残すものとなった。全校道徳として位置
付けた「地球のステージ」は、生徒、参観した保護者や地域の方から多くの
好評を得られた。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
道徳の時間を要として豊かな資料を提示しながら授業を展開すること、道徳コーナーを活用した掲示物の工夫、生徒の振り返りを全体に広げる等の生徒の道徳的実践力を高め
る積極的な推進をする。また、全校道徳及び学年道徳等の学習形態のダイナミックな工夫も念頭に置き、実施していく。
道徳の時間で培われた心を、全教育活動の場で実践する行動力を高め、思いやりの心を育てるために、日常生活に転移させる教育的な手だてを打つ必要がある。特別活動や
教科の授業において教師側がそうした意識をもって生徒に働きかけるとともに、適切な評価活動を営んでいく工夫をする。
さらに、学校、学年便りやホームページ、授業参観や懇談会などで、学校が取り組む道徳教育を発信したり、地域のボランティア活動等に積極的に参加させたり、外部から講師
を招く等、道徳的価値を広げていく家庭や地域との連携の深まりも検討していきたい。
2
先生方の評価が低いのが気になるが、体育祭は判定に対するトラ
ブルがあったものの、解決することができた。合唱コンクールも、大成
功だった。先生方の日ごろの指導のおかげだと思う。ただ、運営面
にはまだまだ改善の余地があるとのことなので、お願いしたい。
(3)特別活動の充実【市 ① 生徒は、自分の役割に責任をもち、仲間と協力し合いながら学校行事や
共通項目3】
生徒会活動、部活動などに積極的に参加することができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○目標をもち、取り組ませ、きちんと振り返る場を設ける。
○多面的、総合的な評価を工夫して行う。
○リーダーの話し合いにおいて生徒のアイディアを引き出す。
○よりよい人間関係作り、主体性の涵養、リーダーの育成を目指す。
(認め、褒め、次のステップへ)
○委員会活動を効果的に利用する。
○行事や活動に計画性をもち、十分な準備と時間を確保する。
○頑張った生徒をみんなで認める雰囲気をつくる。
B
B
「できた・おおむねできた」
【教職員】66.3% 【生徒】92.1%【保護者】79.2%
生徒会における各委員は自分の役割を果たし、充実したものにし
ようとよく取り組んだ。生徒アンケート等からもその様子がうかがえる。
特に体育祭においては生徒も積極的に参加し、集団の団結や挑戦
心が高まった。部活動にも熱心に参加している生徒が多くいる。しか
しながら、生徒会や体育祭の運営、部活動のあり方等、生徒や職員
が効率よく活動に取り組もうとする点において改善を要する点が職員
アンケートから多く指摘されており、こうした点を踏まえてより充実した
取組になるよう検討する必要がある。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
特別活動の充実を図るために、教職員・生徒ともに明確な目標をもち、活動に取り組ませ、きちんと振り返りができるよう、時間の運用を効果的・効率的に組織する。また、行事の
取組、委員会の取組、部活動の取組等を集中して行えるよう時間と場所を精査し、じっくりと集中して教職員と生徒がともに活動できるよう整備していく。
4
生徒指導
(1)一人ひとりを大切に
した指導【市共通項目
4】
四中プライドについては、生徒間に差があるように感じられる。でき
ていない少数の生徒が、全体の評価を下げているようにも思える。
日々大変かと思うが、粘り強い指導をお願いしたい。
① 教職員は、一人一人の良さを認め、生徒が生き生きと活動できる場を設定
することができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○「あいさつ・清掃・歌」を四中プライドとして自らを高め、集団形成さ
せていく。
○生徒の「自己判断」を大切にし、支える。(ただし、放任になってし
まわないよう注意する)
○自浄作用がはたらく集団を作る。
○主体的に活動に取り組み、意欲が高まるような場を工夫する。
○統一すべきことはきちんと同一歩調で指導する。
B
「できた・おおむねできた」 【教職員】70.9% ただし、四中プライド
(あいさつ・清掃・歌)に関しては39.1%。
特に、四中プライド(あいさつ・清掃・歌)に関して、これをプライドに高める
教育的な営み(例えば教職員のあいさつへの継続的な指導、清掃へ意欲を
持たせる事前の指導等)が乏しく、著しく低い評価になっている。また、生徒
の自己判断についても、「目立とうとする逸脱行為」「楽をするための迷惑行
為」が見られて残念という意見があった。指示待ちの生徒も多くそれに生徒
は困っていないと考えている教職員もいる。一方、行事では望ましい「生き生
きとした姿」や「自己判断」が見られ、一人一人の良さを認める場を設定し、
称揚することもできているため、これを(四中プライドも含め)日常生活に生か
していく指導をする(そうした場を設定する)必要があると考えられる。
3
B
(2)生活指導の充実
① 生徒は、目を見て自分からあいさつをすることができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
○「LOOK EYE(あい)さつ」を合い言葉にしたあいさつの質の向上。
○あいさつに対する意識の向上(生活専門委員によるあいさつ活動
の取組)。
「できた・おおむねできた」
【教職員】56.5% 【生徒】87.9% 【保護者】71.9%
B
B
よくできていたと感じる教職員と、まだまだやれるのではないかという教職員
がおり、また、部活動ではよくあいさつしているが、校外からの訪問者に対し
てや地域でのあいさつは十分でないという意見が見られた。できない生徒は
固定化している面もあり、教職員自らあいさつを交わしたり、登校時や下校
時、廊下ですれ違ったときなど積極的な働きかけが望まれると言える。
② 生徒は、黙動清掃で隅々まできれいにすることができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
四中の生徒は、声をかけると必ずあいさつが返ってくる。全体的
に、しっかりできているのではないかと思う。また、校長先生や生活
指導の先生が校門であいさつをしていただいているのには、頭が下
がる。月1回でもいいので、他の先生方にも出てもらうようお願いした
い。教員側から働きかければ、四中の生徒たちはできるようになるの
ではないかと思う。
○黙動清掃の徹底。
○清掃マニュアルの活用。
○清掃の開始終了時刻を守るとともに、反省会を行う。
○生徒の計画による清掃強化。
○充実した清掃のために指導法を工夫する。
C
B
先生方と生徒の評価が大きく乖離しているのが気になるが、学校と
して本年度週2回の清掃だったということで、来年度はぜひ改善をお
願いしたい。訪れると、学校としてはきれいに感じる。家庭のしつけ
の問題でもあるかもしれないが、学校でもぜひご指導願いたい。
「できた・おおむねできた」
【教職員】26.1% 【生徒】82.5%
昨年度に引き続き、教職員の評価は著しく低く、生徒は高めであるという結
果となった。「できている」としている教職員からは、教師がついていれば黙
動清掃ができている、ついていないところはできていないという意見が見られ
ている。また、清掃が週2回であったため、清掃がない日が生徒にとって当た
り前という意識があったのではないかという意見も見られた。週2回の清掃
は、生徒に清掃に対する意識や意欲を高めるためには適切ではなかったと
考えられる。清掃の意義や方法を教職員が共有し、生徒に対し年度当初に
きちんと押さえ、ほぼ毎日行う週日課にするとともに、教職員が指導と見届け
を確実に行える分担場所をさらに整備する必要があると言える。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
「LOOK EYE(あい)さつ」を合い言葉に指導を継続するが、まずは教職員から積極的にあいさつすることやあいさつする場の設定を行うこと、生徒の専門委員会と連携し、あいさ
つが日常化するための手だてを講じていく。
年度当初、清掃の意義を理解させ、その方法を共通して理解できるような場を設ける。また、教職員は師弟同行で、生徒とともに清掃に取り組みながら、黙動清掃を確立する。さ
らに、清掃場所、清掃の回数(平成26年度は週4回)、清掃時間の運用についても精査し、指導を積み重ねていく。
5
進路指導
(1) キャリア教育の推進 ① 生徒は、キャリア教育活動(職業講話、職場体験、体験入学、教育相談)を
進路選択に役立てることができたか。
手だて
アンケート結果
【学校説明】
A
進路に関わる啓発的体験学習として、
1年:職業講話
2年:職場体験、近隣高校による進路説明会
3年:一日体験入学、進路説明会、進路相談
A
保護者の評価が低いのが気になるが、学校としては今できることを
やっていただいていると思う。近隣校との情報を得ながら(例えば、
職場体験学習について、事業所にお願いするのが、他校に比べて
少し遅い気がする)、さらに内容の充実に努めてほしいと思う。
「できた・おおむねできた」
【教職員】95.2% 【生徒】87.3% 【保護者】56.5%
保護者の評価が他に比べ著しく低い結果となっている。将来について具体
的な見通しをもてるよう、さらに工夫した取組が必要である。1年の職業講話
や2,3年の進路説明会、進路相談では卒業後の進路について具体的に考
えるきっかけになっているが、さらに先の将来について目標や夢がもてるよう
な創造的な教育活動(例えば、お互いの夢を語り合う場を設けたり、第一線
で働いている方の講話を聞いたりなど)が必要であると考えられる。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
各学年のキャリア教育活動において、具体的な保護者への情報提供を早めにするなど努めるとともに、家庭での進路についての話し合いがより多くもたれるように工夫していく。
また、職業人を主とした社会で働く実際の人の講話を聴いたりするなど、さらに社会や職業を身近に引き寄せられるような働きかけをする場を設けていく。また、評価を工夫し、明確
な評価規準を設けることで、生徒が自らのよさと課題をつかめるよう、機を逃さず積み重ねていく。
4
6
(1)学校安全システムの ① 教職員は、生徒の安全を第一に考え、安全・防災活動に取り組むことがで
安全管理・ 構築【市共通項目5】
きたか。
指導
○津波避難訓練を中心とした避難訓練の複数回実施。
手だて
○校内危険箇所の確認と修理。
アンケート結果
【学校説明】
A
A
【教職員】 「できた・おおむねできた」90.9%
津波避難訓練は、本校の立地条件からして必然的に力を入れるべ
きことと職員・生徒共に意識し、2回(2月に3回目を計画中)の避難
訓練を実施することができた。様々な状況を想定しながら、避難訓練
を繰り返すことは有効と考えられる。また、災害時に対応するため、
全校生徒分の備蓄品の準備も怠らなかった。さらに、生徒による校
内自主防災組織を立ち上げ、地域防災訓練への積極的な参加を促
す取組を行い、本年度84.5%の参加率を達成した(昨年度は76.
0%)。
校内の危険箇所の点検については方法を細かく精査し、月に一度
確実に点検し、速やかに修理を行うことができた。
防災について、中学生が戦力になるということで、生徒による自主
防災組織を作ったことは、良い方向に進んでいると思われる。ただ、
防災訓練において、そのやり方を中学生の代表者と各自治会とで相
談する際、責任者を1人とするのではなく2人にして、連絡の不徹底
をなくしていくことが今後必要なのではないか。また、実地訓練にも
進んで参加するよう、学校側からも指導していただきたい。こちらも、
分担をあらかじめしっかり決めるなど工夫して、地区全体の防災意
識を高めていきたいと考えている。
さらに、この地区には防災倉庫もあり、仮設トイレ、仮設テントなど
新しくなっている。その組み立て方などを、学校でも指導する機会を
設けるとさらによくなるのではないかと思う。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
南海トラフの地震に対しては、地域の立地条件により津波による被災が十分に考えられるので、防災訓練の中で「地震 即 高所避難」の意識をさらに高め、継続して実施している
津波避難訓練を生かしながら、自他の命を守れるように意識するよう、指導を積み重ねる。
有事の際には、中学生の力は地域にとって極めて必要とされている。今年度からスタートした「生徒による防災組織」を通じて活動を展開したところ、12月の地区防災訓練におい
ての参加率が84.5%(昨年度76.0%)となった。この成果を踏まえ、地域防災訓練に対する各町内生徒責任者と町内自治会長との打合せを確実に行う体制を整えるようにしてい
く。また、仮設トイレや仮設テントを活用して、防災への意識と知識をさらに高める活動も意図的に計画していく。
7
(1)健康教育の充実
保健管理・ 【市共通項目6】
指導
① 生徒は、心身ともに健康で、集団の中で元気に生活することができたか。
○心の健康教育の充実(教育相談員・SCとの連携、学校保健委員
会の活用、お便りや掲示物を利用した啓発活動等)
○心身の健康保持増進を図り、基本的生活習慣を身に付けさせる。
(発育測定、早期治療勧告、病気やけがの予防等)
○環境衛生活動の充実(トイレの管理、健康専門委員会活動の充実
等)
○保健室利用の約束の徹底。
「できた・おおむねできた」
【教職員】 68.2% 【生徒】89.2% 【保護者】64.5%
大多数の生徒は元気に生活しているが、頭痛やちょっとした体調不良で遅
刻、欠席をする生徒、すぐに保健室を訪れる生徒などがおり、その中には心
身の問題を抱える生徒が多くいる。学級担任を中心に、保健室、教育相談
員、スクールカウンセラーと連携を図りながらその解消に当たっているところ
であるが、時間をかけて対応する必要があるケースが多いのが現状である。
学校保健委員会では、外部の講師を招いて薬物に関する講演や睡眠の重
要性に関する講演を行い、生徒の理解も深まったと思われる。
B
手だて
アンケート結果
【学校説明】
B
不登校の生徒がいるということで、カウンセラーやソーシャルワー
カーなど、学校に来る日を増やしていただけるとありがたいが、そうも
いかないところもあると思う。学校や保護者だけでなく、地域の専門
家の知恵をお借りするなどして、心身に問題を抱える生徒が一人で
も少なくなるよう、今まで以上に努力をお願いしたい。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
それぞれの生徒に応じて学級担任、養護教諭、教育相談員、スクールカウンセラーなどと協議を重ねながら粘り強く対応していく。今後も、心の健康教育の充実を掲げ、全校に
その重要性を学校保健委員会、保健室便り、掲示等を利用した啓発活動に努めながら、それぞれの生徒に応じた対応を校内で連携するとともに、生徒の変化を見逃さず、初期対
応をきめ細やかに行い、保護者にもきちんと理解を求めながら粘り強く対応していく。
5
8
特別支援
教育
(1)学校の実態に応じ ① 教職員は、生徒のもてる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克
た校内支援体制づくり 服するために必要な教育的支援を行うことができたか。
の推進【市共通項目7】
○生徒に寄り添い、共感的・受容的に理解することに努める。
○教育相談員・スクールカウンセラーとの連携を密にし、共通
手だて
理解のもとに必要な教育的支援を行う。
【学校説明】
対応に苦慮されている生徒もいる中で、粘り強く対応されているこ
とが伺える。これからのますますの努力に期待したい。
B
教育相談部会を毎週行い、生徒の表れや家庭の様子、今後の方針等、学
年や個々に応じて行ってきた。別室登校となった生徒は、登校が比較的安
定してきている。また、生徒や保護者の必要に応じてスクールカウンセラー
や教育相談員との面談を実施し、心身の安定を図るよう努めている。今後も
粘り強い対応で生活や学習上の困難を改善するよう、一人一人に目を配り、
生徒の心に寄り添う関わりを推進していくとともに、教職員間の連携や保護
者との連携を深め、その子に応じた適切な教育的支援を積み重ねていく必
要がある。
B
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
心身に問題を抱える生徒への対応は即効性のあるものとは考えにくいため、今後も教職員と生徒の信頼関係を築いていきながら必要に応じて教育相談員、スクールカウンセ
ラーとの相談活動を実施し、保護者との理解をも深めながら、安定した学校生活が送れるようきめ細やかな指導を積み重ねていく。
9
組織運営
(1)組織・運営の改善
【市共通項目8】
学校に一任して、引き続きご指導よろしくお願いしたい。
① 学校は、ステージ制を導入し、主任会や指導部会などを組織することに
よって、有機的に学校運営を行うことができたか。
手だて
○年間を4ステージ制にし、第1ステージは主として生活を、第2ス
テージは主として特別活動を、第3ステージは主として学習を、第4ス
テージは全ての指導部を中心として計画的・発展的に学校運営を行
う。
○指導部会や主任会、ステージ集会を通して生徒の表れを評価し、
次につなげていく指導を展開する。
B
アンケート結果
「できた・おおむねできた」 【教職員】70.0%
【学校説明】
第1ステージは「出会いと出発」、第2ステージは「団結と挑戦」、第3ステー
ジは「絆と実現」、第4ステージは「感謝そして次への飛躍」とテーマを設け、
ステージ集会において成果と課題を明らかにして生徒の取組の方向性を示
してきた。校内掲示にも反映させながら、主任会及び指導部会で具体的な
方策を検討した。ただ、指導内容が多く、重点目標に迫る一貫性のある指導
を展開するには課題がある。今度、ステージの期間を見直し、指導内容を精
査するとともに、一貫性のある学校運営を図ることが必要である。
B
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
ステージ制は着実に浸透し、テーマを教職員及び生徒で共有することができている。今後は、ステージテーマを教室掲示にしたり、ステージごとの評価をよりきめ細かく行い、よさ
と課題を明らかにした上で、全職員が同一方向を向いた実践を積み重ねていく。
10
研修
(1)研修体制の充実
【市共通項目9】
① 教員は、生徒が、相手を意識してわかりやすく伝え合い、考えを共に深め
るために、授業を工夫改善することができたか。
手だて
○本時の学習課題を☆で示し、授業の終わりに振り返る。
○伝え合う場を活性化させる。
B
アンケート結果
「できた・おおむねできた」 【教職員】72.7%
【学校説明】
学習課題を☆で示し、授業の終わりに振り返ることは、大きく浸透してきて
いる。また、本年度特に力を入れた伝え合う場の活性化については、班で教
え合う活動、班で意見をまとめる活動、班で意見交換をする活動、課題別に
よるグループ活動等、多様な学習活動が見られるようになってきている。授
業の振り返りにおいて多くの生徒が「考えを深めることができた」と答える姿が
見られたことは大きな成果だと言える。一方、自分の意見を表現したり積極
的に他に伝えたりすることに消極的な生徒も見られ、より一層の授業への工
夫が必要である。
B
マンネリ化することなく、日々精進されていることが伺える。先生方
の授業への工夫が、生徒の学力向上につながると思われるため、こ
れからもより一層の努力に期待する。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
確かな学力の向上は学校教育の根幹である。今後は、伝え合う場の活性化を軸に表現力を高める工夫をより一層行いながら、本時のねらいを達成させるための教師側の授業
展開力にも力を入れ、生徒の学力、学習意欲の向上に努めていく。
6
11
(1)信頼される学校づく
保護者・地 りの推進【市共通項目
域住民等と 10】
の連携
学校便りや地域との関わりは申し分ない。ホームページの更新に
よる情報発信に今後は期待したい。
① 教職員は、情報発信・受信機能を高め、家庭・地域と協働した開かれた学
校作りに努めたか。
手だて
○学校公開週間、保護者会、各種便り、学校ホームページ、面談等
による学校の情報発信、受信。
○地域への奉仕活動や地域人材活用等を通した地域との連携。
B
アンケート結果
「できた・おおむねできた」 【教職員】85.0%
「あてはまる・おおむねあてはまる」 【保護者】69.6%
【学校説明】
学校便り、学年便りなど毎月欠かさず発行し、保護者のみならず、地域の
方々にも学校の様子を伝え、さらに保護者のメール配信登録を推進してき
た。また、学校応援団として地域の方とともに校内の花壇の整備を行うことが
できた。地区防災訓練における生徒責任者と町内自治会長との打合せや職
業講話にも地域の方に来ていただいて行うことができ、一定の成果を挙げる
ことができた。一方、学校ホームページの更新については、昨年度に続いて
改善の余地がある。
A
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
学校がもっている情報を保護者や地域と共に共有し、各種便りで周知し、説明責任を果たしていきながら、積極的に地域に働きかけ、学校に足を運んでくれるような活動を今後
も作り出していく。
12
(1)教育環境設備の充
施設と整備 実
① 教職員は、「快適空間四中づくり」のために、施設を十分に整備し、心温
かな雰囲気を醸し出す物的、人的な環境づくりに努めたか。
手だて
○施設の整備。
○教職員同士が互いに支え合う協働体制(チーム四中)による活動実
践。
アンケート結果
「できた・おおむねできた」 【教職員】75.0%
「あてはまる・おおむねあてはまる」 【保護者】76.4%【生徒】80.4%
【学校説明】
B
B
予算との関係もあり、少しずつではあるが、きれいになっている学
校内にとても感謝している。
プール改修、散水設備改修、職員室内書庫の設置、南校舎階段の掲示板
設置、教育相談室の改善、トイレ改修など、計画的に行うことができた。今後
も、予算を見ながら施設の整備を図っていく。また、パソコン部や生徒会によ
る校内掲示やステージ集会のプレゼンテーションの校内掲示、地球のス
テージの掲示など充実を図ってきた。さらに、PTAと教職員の連携による校
舎内管理棟の環境改善、用務員による施設内の修繕など、快適な環境づく
りに努めてきた。今後も「チーム四中」として環境整備に努めていく。
【学校関係者評価を受けての学校の改善策】
優先順序を明確にしながら予算執行について検討・工夫し、生徒の側にたった環境整備を今後も推進していく。
学校から 経営のまとめ(成果と課題)
学校関係者評価委員会まとめ
1 経営のまとめ(成果と課題)
<成果>
○重点目標「共に質を高め合う」を意識して教育活動に取り組み、「認め、褒め、励ま
す」指導に心がけ、生徒を主体とした取組を各学年、各部で実践することができた。
○教科指導において、「伝え合う場」を活性化させるために、工夫した取組が多く見ら
れた。
○常に問題意識をもち、生徒に寄り添いながら指導に当たることができた。
<課題>
●「家庭学習の習慣化と定着」及び「黙動清掃」を初めとする「四中プライド」の指導に
ついては、改善の余地が多く残されている。
●心身に問題を抱える生徒へのきめ細やかな指導が行き届くよう、さらに校内組織、
時間の設定など考慮することが求められる。
●年間を通じた「今ある」教育活動を改めて見直し、限られた時間の中で生徒によりよ
い教育効果を図ることができる計画を作り出すことが求められる。
2 学校関係者評価委員会の意見を受けて
総じて、学校側は生徒のために多大な努力をされている。生徒の自己評価は高めであるが、教職員
の評価は低めであり、さらに向上を目指して日々精進していこうという心構えを感じることができ、来年
度も非常に期待している。
一方、本年度清掃が週2回であったことから清掃について非常に評価が低かったこと、先生方のあい
さつに関する評価が低かったこと、家庭学習を初めとして、学力の定着について評価が低かったことな
ど、改善すべき課題は明確になっている。引き続き、粘り強い指導に期待したい。
また、不登校の生徒がいる点についても、より一層改善するよう、先生方には緻密なご指導をお願い
したいと思う。
平成26年度は重点目標を「美しい学校(あいさつ、清掃、歌)、高め合う授業」といっ
た具体的なものを設定し、生徒を主体としつつも教職員がきちんとした指導と見届け
ができる取組を各学年、各指導部等で継続して実践していく。本年度得られた成果と
して、例えば研修において伝え合う場を活性化させる工夫を行い、生徒の理解の深ま
りが多く見られた。また、防災教育における生徒防災組織の編成についても、参加率
の向上という一定の成果が見られた。一方課題として、家庭学習の習慣化について
は、家庭学習の意義や方法をきちんと指導するとともに、保護者への啓発の機会を設
けていく。四中プライドの高揚については、教師側から働きかける場面を作り、生徒が
自分のものとして内面化できるよう全校清掃指導を行うなど具体的な方策を作り出して
いく必要がある。こうした教育活動は、じっくり時間をかけて計画的に行っていく必要が
あるため、年間を通じた教育活動を見直し、指導を積み上げられる体制を作ることが
必要である。
また、心身に問題を抱える生徒へのきめ細やかな指導についても、初期対応を確実
に行い、全教職員で情報を共有しながら連携を深め、保護者の理解を図りながら取り
組む体制を作っていく。
こうしたことを主に考慮しながら、平成26年度は、本年度よりもAやBの達成度が上昇
するよう取り組んでいきたい。
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