慶應義塾大学 講義要綱・シラバス 1/1 ページ 研究会(3年) 通年 月4 学士 商 4 研究会(4年) 通年 月5 学士 商 4 三田 商学部教授 木戸 一夫 この研究会では,補完性の構造を中心に研究します。複数の人間が絡む所には共通した法則性があり,共 通の問題が発生するものです。それは,往々にして,補完性の構造に由来したものなのです。なぜならば, 補完性とは,1+1が3になるような,人々が工夫をし,効率の良いやり方を追求した結果としてあらわれる性 質だからです。ゲーム理論や制度の理論もこの観点から学びます。 補完性に関連した理論を一通り学んだ後,理論の応用を研究します。応用対象は,金融・経済・社会の分 析にも応用可能ですが,企業のビジネスモデルを中心としています。その年の研究テーマに沿って,グルー プ毎に企業の補完性分析を進めます。 春学期14回はテキストの輪読を中心とした基礎研究を行い,秋学期14回は企業の補完性分析を中心とした 応用研究を行います。その成果を,3年生は三田祭論文,4年生は卒業論文などの形にまとめあげます。そ れらのほとんど全てをプレゼンテーションやグループでの議論を交えながら進め,コミュニケーション能力も向 上させます。必要に応じて授業のやり方は適宜修正され,それ自体が組織運営の勉強になります。また,各 学期のその他の時間には,総括と補足説明などを行います。 出席状況,授業態度,および作成した成果物が評価対象です。 1)『補完性の視覚化と補完性分析』自作テキスト 2)『はじめてのゲーム理論』中山幹夫著 有斐閣 1997年 ISBN-13:978-4641085916 3)『経営戦略のゲーム理論―交渉・契約・入札の戦略分析』マクミラン著 有斐閣 1995年 ISBN-13: 9784641067547 4)『比較制度分析に向けて』青木昌彦著 NTT出版 2003年 ISBN-13: 978-4757121195 5)『ストーリーとしての競争戦略―優れた戦略の条件』楠木建著 東洋経済新報社 2010年 ISBN-13: 9784492532706 他の可能性があり得ることを認める謙虚さと忍耐力を持っていることが第一条件です。 第二の条件は,数理的な展開が好きで,なぜそうなのかという根拠を辛抱強く追求できることです。 なお,一年を通じて,3年生,4年生は一緒に研究会活動をし,欠席・遅刻・早退は,原則,認められません。 [email protected] まで。 ▲ページの先頭へ https://gslbs.adst.keio.ac.jp/mainte/lecture/View_Lecture.php 2015/01/06
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