出典:国土数値情報(国土交通省) 関東鉄道(株),関鉄パープルバス,つくば市コミュニティバス路線図より作成 図 11 バス路線図 18 ② 広域交通 広域圏からの計画地へのアクセスルートを図 12 に示す。 つくば市は,つくばエクスプレスにより,都心(秋葉原)からつくば駅まで 最短 45 分で結ばれているほか,つくばセンター(つくば駅)まで高速バスで 東京駅から約 70 分,羽田空港から約 90 分で結ばれている。 また,常磐自動車道や北関東自動車道により,水戸市周辺,茨城空港等の県 北地域や栃木方面ともアクセスが容易である。埼玉方面からは,平成 27 年度 までに開通予定の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の整備により,久喜白岡 JCT∼つくば JCT 間で約 30 分の所要時間となり,国道利用時より約 90 分の大 幅な時間短縮が見込まれている。 計画地は,直線距離で東京駅から北東に約 60km,県庁所在地である水戸市か らは南西に約 45km,成田空港からは北西に約 50km,茨城空港からは西に約 30km に位置している。成田空港からは,平成 27 年度に予定されている圏央道の神 崎 I.C.∼大栄 JCT 間の開通により,成田空港から計画地まで約 60 分で移動可 能になる。 19 圏央道久喜白岡つくば中央間 (H27 年度に開通予定) 120 分⇒30 分(90 分短縮) ←至中央道,東名道 つくばエクスプレス 秋葉原駅から 45 分 圏央道稲敷神崎間 (H26.4 開通) 圏央道神崎大栄間 (H27 年度に開通予定) 成田まで,約 1 時間に短縮 圏央道 大栄松尾横芝間 (開通未定) © Esri Japan 出典:国土数値情報(国土交通省) 全国市区町村界データ(ESRI ジャパン) 図 12 広域交通アクセス図 20 (9) 都市計画 ・区域区分:市街化区域 ・用途地域:第二種住居地域(建ぺい率 60%,容積率 200%) ・特別用途地区:第二種文教地区 計画地の西側には, 南北に繋がる都市 計画道路(酒丸上沢 線)が計画。 計画地 出典:国土数値情報(国土交通省),都市計画データ(つくば市) 図 13 都市計画図 21 (10) 景観 ・計画地北側の筑波山は,平坦な台地状の景観から突出し周辺に見られる山地で は最も高いことから,印象深い自然景観を形成している。 ・計画地と筑波山山頂を結ぶラインは,計画地の主要な景観軸である。 筑波山 主要な景観軸 計画地 出典:基盤地図情報数値標高モデル(国土地理院) 数値地図 50000(地図画像) (国土地理院) 国土数値情報(国土交通省) 計画地からの筑波山の眺め (イメージ) 筑波山 © 2014 Google, Image © 2014 Digital Earth Technology, © 2014 DigitalGlobe 図 14 計画地の景観 22 第2章 基本計画 1 基本方針 (1) 課題の整理 だれもが楽しめ,スポーツに関わる様々な人の連携や交流の拠点となる一体的 な総合運動公園の整備が必要であるとして整理した基本構想での課題に加え,総 合運動公園を整備する上で必要となる機能等を考慮すると,以下のような課題が 考えられる。 課 題 市民が身近にスポーツできる環境整備 高齢者がスポーツをより一層楽しめる環境整備 障害者スポーツの振興 スポーツ団体の育成と組織基盤の充実 教育・研究機関との連携拠点の整備と連携体制の構築 スポーツを通じた国際交流拠点の整備 スポーツ大会等の効率的な運営のための施設整備 スポーツに携わる者への育成支援と拠点整備 環境負荷を軽減し持続可能な施設の整備 災害から守り市民の安全な避難場所となる防災機能の整備 自然・人財・知財をいかしたつくばならではの公園整備 スポーツ医・科学に関する世界への情報発信機能の整備 23 (2) 基本方針の設定 子どもから高齢者,障害者,つくば市民すべてがスポーツをとおしてつながり, そして,つくばの知財・人財をいかした,スポーツで活力をはぐくむ運動公園を 整備するために,以下のとおり基本方針を設定する。 01 だれもが ・ 「子ども」 「高齢者」 「障害者」 「成人」などあらゆる人々が,安全で快適 にスポーツを楽しむことができる運動公園づくり ・する人,みる人,支える人,創る人などが,生涯にわたって様々なスポ ーツ大会や各種イベントに対応できる高機能な運動公園づくり ・スポーツをする人,しない人にかかわらず,憩いの場・交流の場として 利用しやすい運動公園づくり 02 障害者スポーツ ・障害者スポーツ施設の整備を図り,スポーツをとおして,障害者の社会 参加を促進し,さらに障害者スポーツの普及・啓蒙ができる施設づくり 03 つくばならでは ・国内最大の知的財産及び人的財産を有する,つくば市ならではの運動公 園づくり(大学,研究機関との連携) ・つくばエクスプレスでつながる東京や,首都圏中央連絡自動車道でつな がる成田国際空港とのアクセスも向上することから,つくばの地域性を 最大限いかし,国際的な大会の誘致を図ることができる高機能な運動公 園づくり ・自然エネルギー利用など環境配慮型でサスティナブル(持続可能)な運 動公園づくり 04 防災 ・東日本大震災や竜巻被害の経験をもとに,広域的な避難・防災拠点とし て,様々な防災機能を積極的に備えた施設づくり 24 2 導入施設 (1) 求められる機能等 ① だれもが ・ユニバーサルデザインに対応した,分かりやすく,使いやすい施設 ・障害者に対応した施設・機能 ・市民や国内外からの来訪者がくつろぎ,交流できるホスピタリティ施設 ・園内案内と施設利用に必要な機能(更衣室・シャワー・休憩),研究機能が 集約された施設 ・広場,園路,ベンチ,あずまやなど広い敷地や自然をいかし,気軽に利用で きる公園施設 ・売店,カフェ,会議室,宿泊施設など利用者が付加価値を得られる便益施設 ② 障害者スポーツ ・最新の運動補助器具や設備が利用できる施設 ・障害者スポーツに携わる大学等との連携 ・公園内で研究・実践が可能な施設 ③ つくばならでは ・スポーツ医学・科学などの研究や,食品・医薬品,補助器具などの開発に携 わる,大学,研究機関,民間企業等との連携 ・つくば駅や市内主要施設を結ぶ路線バスや,コミュニティバスが直接乗り入 れるバス停 ・イベント時などの臨時の交通輸送に対応する空間確保 ・IT インフラ等に対応した設備の導入 ・太陽光発電などの自然エネルギー及び再生可能エネルギーの活用施設並びに 研究機関等との連携による最先端技術の導入 ・首都圏近郊に残る豊かな自然の活用 ・環境負荷低減とメンテナンスに配慮したサスティナブルな施設 ④ 防災 ・災害発生時に園内の人々及び地域の人々が安心して避難できる場所 ・災害時に必要な水や食糧の確保,避難生活に必要な施設(トイレ・炊事場等) ・防災拠点・基地としての施設,物資の需給に必要な空間と施設 ・災害時にも利用可能な情報施設,緊急輸送に対応する臨時ヘリポート 25 (2) 導入施設の検討 基本構想を踏まえて,施設の整備状況や利用状況,競技人口,各種団体や市民 からの要望,パブリックコメント,基本計画策定委員会での意見,中学生アンケ ート結果,大学生との意見交換会での意見を考慮し,導入施設を設定する。 ① スポーツ施設整備状況からの検討 茨城県内の陸上競技場の分布を図 15 に,市内における各既存施設の整備状 況を図 16∼図 22 に示す。 陸上競技場については,市内に公共の施設が整備されていない。 プールについては,市内に公認の 50mプールが未整備であり,市営プール としては,25mプールと幼児用プールのみである。 テニスコートは数多く整備されているが,屋内施設が整備されていない。 陸上競技場,屋内プール,屋内テニスコート ● 茨城県内における公認陸上競技場の状況 施設名称 公認種別 笠松運動公園陸上競技場 第1種 ケーズデンキスタジアム水戸 第2種 古河市中央運動公園陸上競技場 ひたちなか市総合運動公園陸上競技場 阿見町総合運動公園陸上競技場 石岡市石岡運動公園陸上競技場 第3種 日立市民運動公園陸上競技場 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド 筑波大学陸上競技場 土浦市川口運動公園陸上競技場 第4種 図 15 茨城県内の陸上競技場の分布 26 ● プールの整備状況 合計 図 16 50m 1箇所 公共のプールの分布 27 25m 3箇所 その他 1箇所 ● テニスコートの整備状況 合計 図 17 テニスコートの分布 28 テニスコート 74面
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