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2014 年度第 2 回 一般社団法人日本箱庭療法学会研修会のお知らせ
主催:一般社団法人日本箱庭療法学会
日時: 2015 年 2 月 22 日(日)10:00~16:30
会場: 京都リサーチパーク(京都市下京区中堂寺粟田町 93)
ご挨拶
日頃、さまざまな心理臨床の現場に携わっておられる皆さまには、ますますご清祥のこ
ととお喜び申し上げます。
2014年度第2回の全国研修会は京都リサーチパークで開催することになりました。
全体会では、島根大学の岩宮恵子先生に「イメージが治癒力をもつとき」という演題で、
ご講演いただきます。治癒力をもつイメージが出現する『時』とはどのような『時』なの
か、その『時』は突然にやってくるものなのか、面白いお話が聞けることと思います。
今回も、6つの分科会と、震災対策用分科会を1つ設けております。分科会のうち4つ
の分科会は皆さまからの事例を募集しております。どうぞ、日頃の臨床実践を、多くの皆
さまと共有する機会として、ご活用下さい。
震災対策用分科会は、
「被災「中」の福島における心理学的問題とその課題 ―3 年間の
かかわりの中で見えてきたもの―」という東京で開催された第1回の全国研修会と同じタ
イトルで、行われます。関東に続き、「阪神・淡路大震災」を経験した関西の地で話し合
うことで、また、密度の濃い、より広がりをもった議論ができるのではないかと考えてお
ります。
皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
2014 年 12 月吉日
一般社団法人日本箱庭療法学会 研修委員長 川戸圓
<開催要領>
1. 定
員:300 名
2. 参加資格:以下の条件のいずれかを満たす方とします。
①一般社団法人日本箱庭療法学会会員
②箱庭療法を導入・または導入を検討中の児童相談所・児童養護施設等の心理職に従事されている方
③箱庭療法を導入・または導入を検討中の学校等教育機関の保健・養護領域に従事されている方
④心理臨床を専攻する大学院生
3. 参 加 費:学会員:4,000 円
非会員:7,000 円
大学院生(非会員)
:5,000 円
4. 研修ポイント:本研修会への参加は、臨床心理士教育・研修規定別項第 2 条(3)により、一般参加者は
2 ポイント、事例呈示者は 4 ポイント取得となります。
5. 研修内容
(1) 全体会:10:00~12:00
テーマ:イメージが治癒力をもつとき
講 師:岩宮 恵子氏(島根大学)
概 要:
主訴について語ることもなく、特に自分から積極的に話したいことがあるわけでもないというクライエント
と出会うことが増えてきた。描画や箱庭、夢などを通じてイメージを表現することが可能なクライエントと違
って、イメージを中心に置いた臨床が難しいと感じることも多い。しかし、治療が進展しているのか、ずっと
停滞しているのか、つかみにくいような面接が長期化するなかで、そんなクライエントに治癒力をもつイメー
ジが突如として、生じることがある。イメージ表現に拓かれていなかったクライエントとの面接のなかで、イ
メージが治癒力をもつのはどういう時なのだろうか。事例を紹介しながら、考えてみたい。
(2) 分科会:13:30~16:30
以下の7グループに分かれ、分科会を行います。
事例呈示を募集している分科会は、概要の最後に<事例募集>の表記のある分科会です。事例呈示の希望者
は、参加申込書裏面に事例概要を記入のうえ参加申込をしてください。
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第 1 分科会
岩宮
恵子(島根大学)
「描画アセスメントから始まる心理療法」
クライエントが来談したとき、特に医療機関では、最初にアセスメントとして描画をとることは多い。アセ
スメントはアセスメントとして独立するものでなく、テストを施行するなかですでにその関係性のなかで心理
療法が始まっている場合もある。今回は、アセスメントとして描かれた風景構成法をどのように考えるのか、
そしてそこから始まるプレイセラピーへの理解に、それをどう活かしていくのかを、多動の男子のケースから
考えていきたい。
(事例提供者:中島直哉氏)

第 2 分科会
河合 俊雄(京都大学)
「身体疾患と箱庭・イメージ」
アレキシサイミアということが言われるように、身体疾患を持つ人はイメージに乏しいとされている。しか
しイメージは身体につながるので、この場合にも箱庭やイメージでのアプローチが有効であると考えられる。
身体疾患の箱庭やイメージに関わるにはどのようなポイントがあるのかを概説して、事例を検討したい。
(身体
疾患に箱庭・夢・描画などで関わった事例を募集します) <事例募集>
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第 3 分科会
川戸 圓(川戸分析プラクシス)
「心理療法の流れの中での箱庭の意味について」
箱庭を置くという現象は、心理療法の流れの中で、フッと現われて、フッと消えて行く場合も多々あります。
そのような現象は、心理療法の流れの中でどのような意味をもっていたのか、そして、箱庭が出現する前と出
現した後とでは、一体どのような変化が起こったのかを考えてみたいと思います。そうすることで、心理療法
の流れ、すなわち無意識の流れにおける箱庭の意味の模索を試みたいと考えています。皆さんからの事例を募
集します。どのような事例でも構いませんので、どうぞ、チャレンジしてみて下さい。<事例募集>

第 4 分科会
桑原 知子(京都大学)
「箱庭を心理療法に生かすために」
心理療法の中で箱庭を導入するのは、どのようなことに気をつければいいのか、見守り手として何に気をつ
ければいいのか、作られた箱庭をどのように見て、どう心理療法に生かすのか、箱庭療法のプロセスに添って、
そうした「留意点」について考えてみたい。事例を募集します。どんな場での箱庭事例でもかまいませんし、
一枚でもけっこうです。<事例募集>

第 5 分科会
斎藤 清二(富山大学)
「複数のイメージ媒介と物語を心理療法に活かす」
河合隼雄(2000)は自身の心理療法を、
「意識の表層にも深層にも同時にかかわり、外的現実のこまごまとし
たことをすべて大切にしつつ、同時にそれら一切に価値をおかないような、矛盾をかかえこんだ態度によって
行われる心理療法」と説明した。イメージは表層と深層を結び、物語は言語とイメージを結ぶ。心理療法の過
程において、複数のイメージ媒介を通じて自己を表現しようとするクライエントは多いし、並行して小説やマ
ンガ作品などの物語創作を行うクライエントもまれならず認められる。これらの複数のイメージ表現を重層的
に理解し、共有し、クライエントの人生の物語的なシークエンスに同行する姿勢が治療者には求められる。本
分科会では、このような事例の経過を検討することによって、重層的なイメージと物語の展開を心理療法に活
かすコツを探っていきたい。箱庭・夢・描画・イラスト・物語作品などのうち 2 つ以上の表現を経過中に含む
事例を募集します。箱庭を用いていなくてもかまいません。<事例募集>

第 6 分科会
豊田
園子(豊田分析プラクシス)
「ことばから箱庭イメージへ」
ことばによる心理療法と箱庭を用いる場合とは、どのような違いがあるのだろうか。ことばはときとしてク
ライエントとセラピストの間にずれをもたらす。あるいはことばを発するクライエント自身の中でもずれはあ
るのかもしれない。頭で紡がれたことばはときとして身体をもった自己を裏切ることもあるだろう。箱庭のよ
うなイメージでの表現は、ことばにならないところも掬い上げてくれる。さらに手を用いる箱庭は身体の感覚
をよみがえらせる面もある。セラピストはそうして箱庭に表されたイメージをどう受け取ったらいいのだろう
か。言語面接から箱庭を用いるようになっていった事例を提供していただき考えてみたい。(事例提供者:瀬
川美穂子氏)

震災対策用分科会1(S1)渡部 純夫(東北福祉大学)
岸
良範(茨城大学大学院)
「被災「中」の福島における心理学的問題とその課題 ―3 年間のかかわりの中で見えてきたもの―」
原発問題の中にある福島は災害「後」という定点をもたず、相変わらず被災中です。3 年が過ぎ 4 年になろ
うとする今でも新たな不具合が立ち上がり、不安が更新されています。災害関連死でも他の被災地と比較して
群を抜いています。にもかかわらず、多くのメディアの「調査結果」の中に「風化」という言葉が出現し、一
部の地域の問題として封じ込められてしまう恐れが生じてきています。今年度の東京での全国研修会に引き続
き、「阪神・淡路大震災」を経験した関西の地での議論は大きな意義があります。以下、その概要です。
●「福島の 3 年目の現状と 4 年目に向けて」:渡部純夫
東日本大震災から 3 年目の状況として、これまで我慢してきた人達が自分の心理面における傷ついた心の様
子を表現し、語り出しています。しっかりと耳を傾け、4 年目に向けた対応を考えていかなければなりません。
その辺の事を参加者の皆様と共有できたらと思います。
●「抱えきれない不安がもたらす心理的問題」:岸 良範
被災者の抱えきれない不安が攻撃性に姿を変え、支援者や住民サービスの役割を持つ者、そしてときには家
族に向けられる姿について述べ、また支援者への支援の意義、被災者の話を聴くことが何を生み出すのかにつ
いて報告します(なお、
「阪神・淡路大震災」を経験した方々からの指定討論を予定しております。
)
各分科会会場につきましては、当日受付にて配布のプログラムにてお知らせいたします。
6. 参加お申し込みについて
・ 同封の参加申込書所定欄に必要事項をご記入の上、連絡用ハガキと併せて返信用封筒にてお申し込み下さい。
連絡用ハガキには必ず住所・氏名をご記入の上、お手数ですが 52 円切手をお貼り下さい。
・ お申し込み受付は、原則として先着順とさせていただきます。
希望者多数の場合にはご参加いただけない場合もありますので、予めご了承ください。
・ 参加申込締切:2015 年 1 月 7 日(水)必着
7. 参加の可否について
・ 連絡ハガキにて参加の可否をご通知致します。
8. 参加費振込みについて
・ 参加確定の連絡ハガキを受領後に、以下の口座に参加費を送金して下さい。
口座番号:00900-8-233788
加入者名:一般社団法人日本箱庭療法学会研修委員会
※振替用紙の通信欄には受付番号並びに「2014 年度第 2 回全国研修会参加費」とご記入ください。
・ 参加費振込締切:2015 年 1 月 23 日(金)(納入された参加費のご返金はできませんので予めご了承下さい。
)
・ 振込締切までに入金を確認した方には分科会番号・名前等の記載された名札カード・名札ケースをお送りいた
します。当日は名札・名札ケースをご持参いただき、身に着けてご参加下さい。
*振込締切以降に参加費を入金された方につきましては、当日、受付にて名札をお渡しいたします。
*名札ケースは研修会終了後、返却下さいますようお願い申し上げます。
9.
研修会に関するお問合せ先
一般社団法人日本箱庭療法学会事務局気付「一般社団法人日本箱庭療法学会研修会」係
住所:〒541-0047 大阪市中央区淡路町 4-3-6 新元社内
FAX:06-6942-2550
e-mail:[email protected]
*お手数ですがメールまたは FAX にてお問合せください。
10. 会場案内
全体会・分科会会場
(西地区 4 号館・
東地区 1 号館)
■京都駅より(JR・近鉄・地下鉄)
・JR 嵯峨野線(山陰線)丹波口駅下車 西へ徒歩 5 分
・市バス 乗り場 C5 73 系統「洛西バスターミナル」行き、75 系統「映画村・山越」行き「京都リサーチパーク前」
下車 西へ徒歩 5 分
・京都バス 84 系統「大覚寺・清滝」行き(所要時間 15 分)「五条千本」下車 西へ徒歩 5 分
・京阪京都交通バス 乗り場 C2 21 系統、27 系統「桂坂中央」行き「京都リサーチパーク前」下車 西へ 5 分
■JR・丹波口駅より
・西へ徒歩 5 分
■駐車場あり(630 台、有料)
京都リサーチパークアクセスマップ http://www.krp.co.jp/access/