平成26年度 学力向上プラン 11 1 昨年度の学力向上に向けた取組の成果と課題 釧路市立愛国小学校 ○長期休業中の学習サポートやチャレンジテスト、トライやるウィークへの参加・活用、オール北海道で目指す目標の 実現等を通して、既習事項の習熟や学習習慣の定着を図ることができた。また、学級懇談やお便り等による情報環流 を通して、学校と家庭が連携して児童の学力向上に努めることが必要であるという共通意識を持つことができた。 ○習熟度別指導やT・T指導など個に応じた指導を柔軟かつ継続して取り組み、児童個々の理解が深まるとともに学習 意欲の喚起を図ることができた。 ○朝学習を授業内容と関連づけて取り組み、「繰り返し学習」を充実させて学習内容の理解を深めることができた。 ▲学習の成果として理解したはずの内容がきちんと定着していなかったり、活用できなかったりする面が見られるので、 よりしっかりと定着させる学習を学校、家庭が連携して進めていけるよう工夫していく。 2 今年度の学力向上に向けた取組計画 (1)学力向上推進の重点 ◎繰り返し学習による基礎学力(漢字の読み書き、基礎計算、音読、作文など)の定着 ○学習規律、学習・生活習慣の確立と学習意欲の向上 ○家庭学習の継続と内容の充実 ○教員の授業力の向上 (2)学校全体の取組計画 *「釧路市学校改善プラン」の具体的な3つの視点に基づく計画 〈視点① 授業づくり〉 基礎学力の底上げとして、 「漢字(平仮名、片仮名を含む)の読み書き、四則計算の正答率8割」 「教科書がすらす ら読める」 「学年×150字の作文が書ける」について、それぞれ「80%の児童の到達」を全校の目標とする。その ための取組として、次の3点を行う。 ・学校経営方針として全教職員に周知、PTA 総会・学校だよりにおいて各家庭、地域に周知、理解と協力を求める。 ・学習・生活規律を徹底し、尐人数指導、繰り返し学習を充実させる。 ・評価計画に基づき、全校的なデータの収集・分析をし、改善策を協議、各家庭にも周知する。 〈視点② 環境づくり〉 ・朝学習を中心に「チャレンジテスト」を活用すると共に「トライやるウィーク」への参加を通して基礎・基本の定 着を図る。 ・長期休業中の補充学習について、昨年実施の成果と課題を分析し、学生サポーターや地域支援ボランティアの活用 及び全教職員の協力体制のもと実施し、学習内容の理解を図ると共に学習意欲の向上を図る。 〈視点③ 習慣づくり〉 ・「家庭学習の時間= 学年×10分+10分」について「80%の児童の到達」を全校の目標とする。 ・「早寝・早起き・朝ご飯」運動を保護者や地域に啓発し、望ましい生活習慣の育成を図る。 ・PTA総会や学級懇談の機会を通して、生活習慣や食習慣の改善が学力向上につながることを説明し、各家庭共通 した取り組みとして拡げていく。 釧路市立愛国小学校 3 釧路市標準学力検査の活用による児童生徒の課題改善のための取組 (1)釧路市標準学力検査から明らかになった自校の課題 第3学年【国語】 (1) 目標値との比較 ・ 「書く能力」は目標値を下回ったが、他の4観点は目標値と同程度であった。 (2)改善すべき課題 ・ことばの学習で漢字の書き順の理解に課題がある。 ・経験・想像したことの中から書くことを決め、文を書くことの理解に課題がある。 第4学年【国語】 (1)目標値との比較 ・ 「書く能力」は目標値を下回ったが、他の4観点は目標値と同程度であった。 (2)改善すべき課題 ・言葉の学習でローマ字の理解、国語辞典の使い方に課題がある。 ・2段落構成で文章を書くこと、相手や目的を意識して文章を書くことに課題がある。 第5学年【国語】 (1)目標値との比較 ・ 「話す・聞く能力」 「言語についての知識・理解・技能」ともに目標値を上回ったが、他の3 観点は目標値と同程度であった。 (2) 改善すべき課題 ・言葉の学習で文の構成に関わる連用修飾語の理解に課題がある。 ・文と文のつながりに注意して文章を読み取ることに課題がある。 第3学年【算数】 (1) 目標値との比較 ・4つの観点すべてにおいて、目標値と同程度であった。 (2) 改善すべき課題 ・数の大小のくらべかたと不等号の意味の理解に課題がある。 ・直角三角形の特徴を理解し、他の図形と弁別することに課題がある。 第4学年【算数】 (1)目標値との比較 ・4つの観点すべてにおいて、目標値と同程度であった。 (2)改善すべき課題 ・二等辺三角形の作図の理解に課題がある。 第5学年【算数】 (1)目標値との比較 ・4つの観点すべてにおいて、目標値と同程度であった。 (2)改善すべき課題 ・上からある桁までの概数の表し方の理解に課題がある。 ・計算のきまりで分配法則の理解に課題がある。 【生活・学習意識調査の結果】 第3学年 ・生活リズムとして、起床や就寝時刻が定まっていない児童が2~3割程度見られる。 第4学年 ・普段の日、休みの日ともに家庭学習の時間が極端に尐ない児童が2割程度見られる。 第5学年 ・生活リズムとして、就寝時刻が定まっていない児童が3割程度見られる。 ・休みの日の家庭学習の時間が極端に尐ない児童が2割程度、全くしないという児童も1割程 度見られる。 (2)課題改善のための補充的な指導の計画 ・夏季休業中の「学習サポート」において、実態に応じた課題を準備し、補充的な指導を行う。 ・改善すべき課題に対応した「朝学習」 「家庭学習」の工夫を行う。 ・定着の弱い学習内容を把握し、今後の指導計画に指導の重点として反映させ、指導時数も多めに当て るなど傾斜配分の工夫をしていく。 釧路市立愛国小学校 4 全国学力・学習状況調査の活用による指導の改善・充実のための取組 (1)全国学力・学習状況調査から明らかになった自校の課題 【教科に関する調査の結果】 《国語》 「仮定の表現を理解し、文の意味のつながりを捉え、適切なものを選択すること」に課題が見られた。 「故事成語の意味と使い方を理解すること」に課題が見られた。 《算数》 「割合が1より小さい場合でも比較量が(基準量)×(割合)で求められること」に課題が見られた。 「自分の考えや解決の道筋を記述すること」に課題が見られた。 【質問紙に関する調査の結果】 「平日、休日の家庭学習の時間」 「家での計画を立てた勉強」 「本を読んだり借りたりするために図書室・ 図書館へ行く回数」について、全国、全道の傾向より低い。 「テレビゲームや携帯式のゲームなどの利 用時間」が全国、全道の傾向より多い。 (2)課題改善のための方策 *学力向上プランの中間評価及び今後の取組 〈視点① 授業づくり ~教員の資質向上・指導方法等の工夫改善~〉 ・個に応じた指導のさらなる充実・改善を図る。習熟度別の尐人数指導の効果的な位置 付けを図り、 きめ細かな指導を進める。 ・漢字の読み書き、四則計算の定着率を集約し、繰り返し学習を充実させる。 ・校内研修及び1次・2次訪問での成果と課題に基づき、今後の校内授業研の場を有効に活用し、よ りよい指導法について追究する。 〈視点② 環境づくり ~授業以外の学習の機会や時間の充実~〉 ・冬季休業中の「学習会」は、夏季実施の反省と成果を分析し、2学期の学習内容や家庭での学習習 慣が身についていない児童を中心に参加を促し、計画的に実施する。 ・朝学習・朝読書の時間の質的充実を図る。朝学習においては、漢字、計算等の定着をねらいとして、 チャレンジテスト等を活用していく。 〈視点③ 習慣づくり ~自ら学習する習慣、生活リズム~〉 ・自校発行の「家庭学習の手引き」の活用を促進し、家庭学習の習慣化、家庭生活のリズムづくりを 図る。特に高学年段階で9割以上の子どもが毎日 1 時間以上家庭学習を継続できるようにする。 ・「早寝・早起き・朝ご飯」運動を保護者や地域に啓発し、望ましい生活習慣の育成を図る。
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