牛肉情勢 - JA全農ミートフーズ

牛 肉 情 勢
項 目
内 容
1.国産 ○ 平成26年12月成牛と畜頭数は、108.9千頭(前年比96.6%)で、引き続き前年割れした。 内訳を見ると和牛が51.9千頭(前年比95.3%)、
交雑牛が21.9千頭(同96.1%)、乳牛去勢(雄含む)が18.4千頭(同99.0%)で、乳牛去勢はやや回復したものの、和牛が前年比4.7%減、
交雑牛が3.9%減が影響した。 H26年1~12月合計で、和牛が前年比4.4%減、交雑牛が同1.4%増、乳牛去勢が同1.4%減となり、和牛
・乳牛去勢は2年連続で前年実績を下回った。
○ 平成27年1月の成牛と畜頭数は、速報値(1/30まで集計)で81.4千頭(前年実績86.1千頭)となっており、前年比94.5%の実績。
供
1日当たりの平均と畜頭数は、速報値で4,284頭(前年速報値4,386頭)と、速報値段階で前年比97.7%となっている。 今後、土曜・休日分が
給
上乗せされるが、最終的に前年比98%程度で思われる。
2.輸入 ○ 平成26年12月の輸入通関実績は、牛肉全体で34.0千㌧(前年比87.5%、前月比82.5%)と、12月もかなり大きく減少し、9ヶ月ぶりの30千㌧台
となった。 このうちチルドが18.2千㌧(前年比92.5%)で7ヶ月ぶりに減少となり、フローズンは15.7千㌧(同82.3%)と3ヶ月連続の大幅減とな
った。 主要国別では、チルドが豪州11.6千㌧(前年比97.5%)、米国5.6千㌧(同80%)、NZ0.5千㌧(同100%)、カナダ0.2千㌧(同200%)。
フローズンは豪州8.1千㌧(同71.1%)、米国5.2千㌧(同106.1%)、NZ1.1千㌧(同68.8%)、カナダ0.5千㌧(同71.4%)となっている。
1.家計 ○ 総務省発表の平成26年12月度家計調査報告による、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は、734g(前年比104.6%)、支出金額3,020円
消費
(同113.1%)となった。 購入量は4月からの増税等で大きく低迷し、特に9月~11月の3ヶ月間は、過去5年の中で最も少なく、その反動が12月
に出たものと思われる。
2.小売 ○ 日本チェーンストア協会発表の12月度の販売概況は、食料品は好調に推移したものの、引き続き衣料品や住関連品の動きが鈍く、総販売額
は既存店ベースで9ヶ月連続のマイナスとなった。 食料品の既存店ベースで8,103億円(前年比99.1%、前月比120.3%)と、前年比微減と
なった。 畜産品は984億円(前年比103.8%、前月比117.0%)と好調を維持し、牛肉・豚肉・鶏肉が好調に推移したものの、ハム・ソーセージ
需
は鈍かったと報告されている。 1月の部位別の需要動向は、和牛はモモ・ウデ・ロースに若干の引合いが有ったものの、肩ロースの動きは弱く
要
価格によって動く程度。 交雑牛・ホルスは全体にはまずまずの動きで、各部位とも平均した動きになっている。
3.外食 ○ 日本フードサービス協会発表の外食市場12月度概況は、前年より日曜日が1日少なく、天候は首都圏等は比較的安定していたが、北日本・
日本海側等では降雪に見舞われ、気温も全国的に寒かった事等から客足が鈍り、全体売上高は前年比97.2%と再び前年を下回った。
ファミリーレストラン業態の焼肉は、売上高は前年比104.3%と好調を維持したものの、客数が前年比96.7%と17ヶ月ぶりに前年を下回り、
上昇基調に一服感が出た。
問屋
1.在庫 ○ 農畜産業振興機構公表の平成26年11月末の推定期末在庫量は、136.5千㌧(前年比104.1%、前月比101.3%)と、6ヶ月連続で増加した。
在
庫
うち冷蔵品が14.3千㌧(前年比126.5%)、冷凍品が122.2千㌧(同102.0%)。 内訳は、輸入品在庫が122.9千㌧(前年比105.3%、前月比
101.7%)、国産品在庫が13.6千㌧(同94.4%、同97.1%)となり、輸入品在庫が増加し国産品が減少した。
1.12月 ○ 農水省食肉流通統計によれば、平成26年12月の東京市場枝肉卸売価格は、和牛去勢A4が2,165円/kg(前年比108.1%)、和牛去勢A3が
1,955円/kg(同109.3%)、交雑牛去勢B3が1,432円/kg(同105.8%)、乳牛去勢B2が905円/kg(同107.9%)となった。
最大の需要期に和牛・交雑牛の供給不足が相場高騰の一因となった。
2.H27年○ H27年1月の東京市場枝肉卸売価格(速報値1/30時点)は、和牛去勢A4が2,291円(前年比125.8%)、和牛去勢A3が2,126円(同130.6%)、
1月 交雑牛B3が1,424円(同117.2%)、乳牛去勢B2は698円(同88.5%)となっている。 和牛は12月20日頃から相場が上昇したが、1月も同様に
前年を大幅に上回る展開となった。出荷頭数の減少が大きく影響している。
3.予測 ○ 農畜産業振興機構の1月日公表による、2月国内出荷予測頭数は、和牛が34.4千頭(前年比94.1%)、交雑牛が16.7千頭(同94.2%)、乳牛
枝 2月 (雌含む)が29.0千頭(同96.4%)と、引き続き各畜種ともかなりの減少と予測している。 輸入牛チルドは15.5千㌧(同104.4%)、フローズンが
肉
22.2千㌧(同106.0%)と予測されている。 2月の需要は例年落ち込む時期ではあるが、2月も出荷減が見込まれており、引き続き高値相場が
相
続くものと予測される。
場
平成27年2月5日 更新
JA全農ミートフーズ株式会社
備 考
○国内生産量の推移(単位:千頭)
和牛計
交雑牛計
暦年
頭数 前年比 頭数 前年比
H24年
539.8 104.3
231.3 104.0
H25年
530.4
98.3
232.6 100.6
H26年
507.2
95.6
235.8 101.4
37.0
95.0
18.0 101.5
H26年 8月
40.7 101.4
19.6 106.2
H26年 9月
45.2 101.9
21.2 102.9
H26年 10月
52.9
94.3
22.2
99.1
H26年 11月
51.9
95.3
21.9
96.1
H26年 12月
○輸入量の推移(単位:千㌧,%)
輸入数量合計
チルド数量
暦年
数量 前年比 数量 前年比
H24年
503
97.3
212
99.5
H25年
534 106.2
212 100.0
H26年
519
97.2
219 103.3
H26年 8月
58.1 106.4
19.4 101.7
H26年 9月
52.8 151.4
20.5 135.4
H26年 10月
48.8 107.9
21.3 123.4
H26年 11月
41.2
84.1
17.7 108.0
H26年 12月
34.0
87.5
18.2
92.5
○総務省:家計消費量
(㌘,円,%)
全国1世帯当り
暦年
数量 前年比 金額 前年比
H24年
6,739
99.7 18,162
98.8
H25年
6,881 102.1 19,589 107.9
H26年
6,584
95.7 21,176 108.1
H26年 9月
513
96.2
1,587 109.1
H26年 10月
516
95.9
1,682 112.3
H26年 11月
501
88.8
1,653 108.8
H26年 12月
734 104.6
3,020 113.1
乳牛去勢計
成牛計
頭数 前年比 頭数 前年比
237.4 100.2 1,190.6 102.1
98.9
220.8
93.0 1,177.9
97.6
217.6
98.6 1,149.8
17.7
95.6
96.5
87.9
18.2 102.6
95.1 102.5
19.3 100.6 104.4 101.0
18.5
94.3 110.0
94.3
18.4
99.0 108.9
96.6
フローズン数量
数量 前年比 *財務省:
284
95.4 通関実績
322 113.4
299
92.9
38.7 108.9
32.3 163.7
27.5
98.2
23.5
72.1
15.7
82.3
○輸出量の推移(単位:㌧、%)
暦年
H24年
H25年
H26年
H26年
H26年
H26年
H26年
数量
9月
10月
11月
12月
283.5
414.8
633.3
55.5
66.4
69.8
91.8
前年比
141.4
146.3
152.7
174.5
149.5
153.2
190.0
※輸出数量は冷蔵品のみ
○市況の推移: 東京市場(税込み、単位:円/kg、%)
和牛去勢A-4 和牛去勢A-3
交雑牛去勢B-3
暦年
価格 前年比 価格 前年比 価格 前年比
H23年
1,571
92.2
1,329
89.3 1,078
92.0
H24年
1,643 104.6
1,448 109.0 1,061
98.4
H25年
1,872 113.9
1,716 118.5 1,231 116.0
H26年
1,929 103.0
1,759 102.5 1,277 103.7
1,719 101.1 1,264 101.2
◎相場予想: 東京市場【税込み】 H26.12月実績 平成27年1月速報値 2月予測 3月予測
H26月 8月 1,877 101.2
1,824 103.9 1,286 101.1
和牛去勢 「A-5」 2,398円(106.7%) 2,465円(116.5%) 2,400円(114.5%) 2,400円(107.3%) H26月 9月
2,008 105.0
1,937 106.6 1,379 106.3
〃 去勢 「A-4」 2,165円(108.1%) 2,291円(125.8%) 2,250円(122.3%) 2,250円(125.9%) H26月10月
2,082 106.9
2,003 107.7 1,400 105.1
〃 去勢 「A-3」 1,955円(109.3%) 2,126円(130.6%) 2,100円(124.7%) 2,100円(129.3%) H26月11月
2,146 106.0
1,955 109.3 1,432 105.8
交雑去勢 「B-3」 1,432円(105.8%) 1,424円(117.2%) 1,400円(114.8%) 1,350円(110.7%) H26月12月
2,165 108.1
2,291 125.8
2,126 130.6 1,424 117.2
乳牛去勢 「B-2」 905円(107.9%) 698円(88.5%) 850円(109.4%) 850円(109.1%) H27月1月速報値
農水省食肉流通統計(速報値は生体価格の単純平均値)
乳牛去勢B-2
価格 前年比
539
80.2
546 101.3
761 139.4
823 108.1
805 103.7
800 103.9
820 104.1
926 113.9
905 107.9
698
88.5