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は
じ め に
男女が互いの人権を尊重し合い、その個性と能力を十分に発揮できる「男女共同参画社
会」の実現は、21世紀の重要な課題です。
国は、平成11年に男女共同参画社会基本法を公布するなど法律を整備し、「男女共同
参画基本計画」や「女性の再チャレンジ支援プラン」を策定しました。平成22年度には、
男女共同参画会議の答申「第3次男女共同参画基本計画策定にあたっての基本的な考え方
について」を踏まえ、「第3次男女共同参画基本計画」が策定されました。今回の計画で
は、
「女性の活躍による経済社会の活性化」
「男性、子どもにとっての男女共同参画」
「様々
な困難な状況に置かれている人々への対応」「女性に対するあらゆる暴力の根絶」「地域
における身近な男女共同参画の推進」が改めて強調すべき点として取り上げられています。
埼玉県では、平成12年3月、全国に先駆けて「埼玉県男女共同参画推進条例」を制定
しました。その後、平成14年2月には「埼玉県男女共同参画推進プラン2010」を策
定するなど、男女共同参画に関する施策を総合的に推進してきました。今年度は、現行の
推進計画の最終年度に当たるため、平成24年度を初年度とする新たな推進計画を策定し
ているところです。
そうした中、平成23年3月に発生した東日本大震災や、それに伴う原子力発電所の事
故は、東北地方を中心に大きな爪あとを残しました。今なお、多くの方々が住み慣れた自
分の地域を離れ、不自由な仮設住宅や避難所での生活を余儀なくされています。震災を通
じて、改めて男女共同参画の視点を持つことの重要性が取り上げられています。
今年度の「埼玉県男女共同参画アドバイザー養成講座」では、今回の震災を受け、防災
や災害時における男女共同参画の視点を踏まえた内容を学習プログラムの一部に取り入れ
ました。
今年度の講座を修了された方々には、これまでの修了者とともに男女共同参画アドバイ
ザーとして、それぞれの地域における身近な男女共同参画の推進に貢献していただけるも
のと期待しております。
本冊子は、「平成23年度男女共同参画アドバイザー養成講座」の概要をまとめたもの
です。各市町村の生涯学習・社会教育関係機関等の皆様をはじめ、多くの方々に御活用い
ただければ幸いです。
最後に、本講座の開催にあたり、御理解、御協力をいただきました関係者の方々にお礼
を申し上げるとともに、埼玉県の男女共同参画社会づくりに向け、一層の御支援・御協力
をお願い申し上げます。
平成24年1月
埼玉県教育局市町村支援部生涯学習文化財課長
児
玉
大
輔