雑誌「Standard愛知」から取材を受けました。

環
境に恵まれているとは言えな
い。 練 習 は 火・木・土・日 曜 日 に
2 時 間 ほ ど で あ る が、SC豊 田
東(総称:SC豊田)は小中一貫指導のため
カテゴリーが多く練習場所の確保が難し
い。取材当日は天然芝が綺麗 に 整 備 さ れ て
―
クラ
いる運動広場での練習であったが、この場
所 で 練 習 が で き る 日 は 少 な く、U
スは主に近隣の小学校や中学 校 の グ ラ ン ド
を借りて練習をしている。指 導 者 も 会 社 員
や OB と い っ た メ ン バ ー が ボ ラ ン テ ィ ア
で指導をしているため、平日は山本監督が
一人で指導をすることも多い と い う 。
試 合 運 び は「 と め る・蹴 る・運 ぶ 」を 基 本
に、ボールを前に大きく蹴って安全に、とい
う 展 開 を 望 ま な い。「 デ ィ フ ェ ン ス に 基 本
がありますから」と、まずはディフェンスの
基本をしっかり指導。そのうえで ”思いや
り の あ る パ ス ”自 分 が も ら っ て 嬉 し い パ
“
ス を 常 日 頃 か ら 子 ど も た ち に 意 識 さ せ、
“
大切に繋いでボールをゴール ま で 運 ん で い
くことを徹底している。
「理想は良いサッカー
をして勝てることが一
SC TOYOTA HIGASHI
レ セ ン( ※ )に 選 出 さ れ た こ と も あ る 身 体
とプレーする子どもたちの象徴であった。
くれた山本監督の温かい表情は、のびのび
「 し っ か り 守 っ て、そ こ か ら の 速 攻 を 観
てほしい」と今大会への意気込みを話して
あるからだ。選手の起用に関しても、県ト
能力の高い選手を「勝ちにいこうと思えば
制度」の略)
※トレセンとは「日本サッカーの強化、発展のため、将来日本代
表選手となる優秀な素材を発掘し、良い環境、良い指導を与える
こと」を目的に始まった制度「ナショナルトレーニングセンター
川畑一翔をフォワード(最も攻撃的なポジ
ション)に置けばいいのですが、中学・高校
に向けて小学生のうちは様々なポジショ
ン を 経 験 さ せ た い 」と、攻 守 と も に 関 わ る
フィールドの真ん中に位置するポジショ
ンに置いている。
基本重視の指導でも、攻撃に関しては細
かい指導をあまりしない。
「攻撃はあまり
型にはめると面白くありません。子どもた
ち の ア イ デ ア に 任 せ て い ま す 」と、基 本 と
いう言葉ですべてを縛ってしまうことを
避け、監督の言葉どおり、小気味良い短い
パスがリズミカルに繋がり、駆け上がって
き た サ イ ド バ ッ ク( 守 備 )の 選 手 が シ ュ ー
トを放つ場面や、観ている人間が思わず声
をあげてしまうほどの絶妙なスルーパス
が出るといった、多種多様の攻撃を見せて
くれる子どもたちの発想に驚かされる。
すべては子どもたちの
未来を明るくするために
SC豊田東
番 良 い で す け ど、勝 つ
ことよりもまずはチャ
レ ン ジ す る こ と、球 を
繋 ぐ こ と を 大 切 に 」と
考 え る 山 本 監 督。 実 践
的な練習よりも基本を
重視した練習に励む背
景 に は、中 学・高 校 に ス
テップアップしたとき
満足いくプレーや高い
レベルのプレーができ
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﹁見て・判断して・実行して﹂を日々の練習テーマとし、
基本練習の反復に力を注いでいると話してくれたのは指導歴 年の山本正二監督。
基本重視の指導は 子どもの将来を大切にする ベテラン指導者の強い想いのあらわれでもあった。
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るようにという想いが
左から7番・岡田一希、
5・折田武蔵、
9・川畑一翔、
6・佐野稜真、
10・小笠原琉斗