ご参考資料 Vol. 98 (対象期間:2015年1月26日~2015年2月6日) 海外からの資金流入が続く中、インドの代表的株価指数であるSENSEX指数は史上最高値の更新を続けて、1月末には一時 30,000ポイントの大台にあとわずかの水準に迫りました。しかし、政府によるインド石炭公社の株式売出しや、複数の銀行によ る不良債権増加の発表をきっかけに下げに転じ、対象期間を通して見ると1.9%の下落となりました。為替市場では、円高イン ドルピー安となりました。外国人投資家の株式・債券売買動向については、ニュース欄をご参照ください。 [株式市場]SENSEX指数の推移 (2002年12月31日~2015年2月6日) 週間騰落率 (前週末比) 1月23日 29,278.84 1月30日 29,182.95 -0.3% 2月6日 28,717.91 -1.6% 日付 (ポイント) 30,000 25,000 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日~2015年2月6日) 終値 (円) 円安インドルピー高 3.5 3.0 20,000 日付 為替レート 1月23日 1月30日 2月6日 1.922 1.899 1.900 週間騰落率 (前週末比) -1.2% 0.1% 2.5 15,000 2.0 10,000 1.5 5,000 円高インドルピー安 円高インドルピ 安 1.0 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 セクター別では、複数の銀行による不良債権増加の発表を受けて 銀行セクターが対象期間中に6.3%下落し、値下り率トップとなりま した。個別銘柄では、1月の販売台数が前年同月比6.5%減少した 自動車メーカーのマヒンドラ・マヒンドラが、対象期間中に15.5%下 落してSENSEX指数構成銘柄の中で値下り率トップとなる一方、タ バコ会社のITCやIT関連大手のウィプロなどは上昇しました。 為替市場では、年初来のインドルピー高の流れが一服して、対象期 間中に対米ドルで0.3%の小幅なインドルピー安となりました。経済 成長期待からインドの株式・債券市場への資金流入が続く中、年初 から前対象期間末1月23日までは対米ドルで2.6%のインドルピー高 が進んでいました。対円では、対象期間中に1.1%の円高インドル ピー安となりました。 [ニュース] オバマ大統領、米大統領として初めてとなる2回目のインド訪問 政治 米国のオバマ大統領は、1月26日のインドの「共和国記念日」に主賓として招待されました。「共和国記念日」はインドの 憲法記念日に当たる祝日で、毎年、各国首脳の中から主賓が選ばれます。昨年は安倍首相が日本の首相として初めて 主賓として招かれましたが、今年は米大統領が初めて選ばれました。インドのモディ首相は25日の共同記者会見の冒頭 で、オバマ大統領の2回目のインド訪問は米国大統領としては初めてのことであり、両国の関係強化に向けたオバマ大 統領の強いコミットメントを示すものと述べました。 イ ド準備銀行 政策金利を据置き インド準備銀行、政策金利を据置き 金融 インド準備銀行(RBI、中央銀行)は2月3日の金融政策決定会合で、政策金利であるレポ金利を7.75%に据置きました。 RBIは1月15日の緊急会合で8.00%から7.75%への利下げに踏切ったばかりであり、政策金利の据置きは大方の予想通 りでした。RBIのラジャン総裁は会合後の声明文で、前回(1月15日)会合後の声明文で追加利下げの条件に挙げた「イ ンフレ圧力の後退継続や財政規律の持続」などに特段の進展はなかったことから政策金利を据置いたと述べており、当 面は物価指標や2月末に発表が予定される来年度(2015年4月~2016年3月)政府予算案などが、金融政策の先行きを 占う上で注目材料になると考えられます。 外国人投資家のインド株式・債券投資:1月も高水準の買越し続く 金融 海外からのインド株式・債券市場へ資金流入は、1月も高水準となりました。外国人投資家による1月の株式市場への 純流入額は28.8億米ドルで、月間の投資額としては昨年3月以来の高水準となりました。外国人投資家は、米国の量的 緩和縮小観測により新興国市場が動揺した2013年6月から8月までの3ヵ月間で、37.0億米ドルのインド株式を売越しまし た。しかし、その後は買越し基調が続いており、2013年9月から2015年1月までの17ヵ月間の買越し累計額は276.2億米ド ルに上ります。また、外国人投資家によるインドの債券投資額は2014年の一年間で262.5億米ドルと過去最高となり、 2015年1月も37.2億米ドルと高水準の買越しが続きました。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.98(対象期間:2015年1月26日~2015年2月6日) [インド基礎講座] 国民経済計算の基準を改定: 実質GDP成長率を上方修正 インド政府は1月30日、国内総生産(GDP)など国民経済計算の基準改定を発表しました。実質値の基準年を従来の2004/05年度から 2011/12年度に変更するとともに、新たなデータソースを加えるなど計算手法を改定しました。この結果、インドの実質GDP成長率は、 2012/13年度は前年度比+5 1%に、2013/14年度は同+6 9%に上方修正されました(図表1)。また、インドではこれまで要素費用表示のGDP 2012/13年度は前年度比+5.1%に、2013/14年度は同+6.9%に上方修正されました(図表1)。また、インドではこれまで要素費用表示のGDP が主に用いられてきましたが、今後は国際的な慣行にあわせて市場価格表示のGDPのみが発表されることになります。要素費用表示の GDPに税を加え補助金を差引いたものが市場価格表示のGDPです。実質GDP成長率を新旧基準で支出別に比較すると、個人消費は両年 度で上方修正されるとともに、投資(総固定資本形成)は2013/14年度が-0.1%から+3.0%に上方修正されます(図表2)。 (図表1)新旧基準の比較:実質GDP成長率 8% 7% 旧基準(要素費用表示) 旧基準(市場価格表示) 表 新基準(市場価格表示) 6% 5% 4.5% 4.7% 5.1% (図表2)新旧基準の比較:実質GDP成長率(支出別) 2012/13年度 6.9% 旧基準 4.7% 2013/14年度 新基準 旧基準 新基準 5.0% 4% 個人消費 5.0% 5.5% 4.8% 6.2% 政府支出 6.2% 1.7% 3.8% 8.2% 投資* 0.8% -0.3% -0.1% 3.0% 輸出 5.0% 6.7% 8.4% 7.3% 輸入** 6.6% 6.0% -2.5% -8.4% 3% 2% 1% 0% 2012/13年度 2013/14年度 * 総固定資本形成 ** 年度は、4月から3月まで。例えば、2012/13年度は、2012年4月から2013年3月まで。 輸入は、GDPのマイナス項目 旧基準、新基準ともに市場価格表示 出所: 上記の図表はいずれも、インド統計・事業実施省のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています。最終親会社グル プの運用資産総額は、2014年 2014年 6月末現在、約4,570億ポンド(約78兆円、1ポンド=172.63円)に上ります。 アジア株式の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インド株式に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行います。 ■運用を担当するファンド・マネジャーやアナリスト・チームが徹底した企業のファンダメンタルズの調査・分析を行い、その結果をもと にポートフォリオの構築を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています するグル プとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、50年以上の歴史を持ち、2014年3月末現在、総資産は約5兆9,464億 ICICI銀行は 50年以上の歴史を持ち 2014年3月末現在 総資産は約5兆9 464億 ルピー(約10兆1,921億円、1ルピー=1.714円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。2014年6月末現在、運用資産総額は約1兆1,805億 ルピー(インドにおけるシェア約12.0%)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの株式市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更 り修 りする あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも ありま 。当資料 使用 るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 150210(05)
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