歯科指導講座 【第4回 個別指導指摘事項】 平成 27 年 2 月 16 日 AKIデンタルサポート 今回は実際個別指導でどのような指摘がされているのか記載していきたいと思います。 なお県や地域により異なる可能性もありますが、本紙では関東信越厚生局から発出されている下記資料をま とめてみました。 No. 資料名 25 平成25年度に実施した個別指導において保険医療機関(歯科)に改善を求めた 発出年月 平成27年1月 主な指摘事項 24 平成24年度に実施した個別指導において保険医療機関(歯科)に改善を求めた 平成25年9月 主な指摘事項 ①Ⅰ.診療に係る事項 届出関連で増点が見込める主な項目 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 診療録等 診療録は遅滞なく 診療録は患者の病状経過等を記録しておく重要なものであ 正確に記載 り、診療報酬請求の根拠となることを十分に認識し、保険診 25・24 療に関する必要事項(病状、経過など)は、遅滞なく正確に 記載するとともに内容の充実に努めること。 療養担当規則の理 保険医は「保険医療機関及び保険医療養担当規則」等の諸規 解 則を十分に理解し、適正な保険診療に努めること。 診療録の記 診療録第1面の記 診療録の第1面の記載事項(主訴、傷病名、開始、終了、転 載内容 載 帰等)は的確に記載すること。 診療録第1面の記 診療録第1面の記載事項(患者氏名、主訴、部位、傷病名、 載・病名 歯式、口腔内所見、開始、終了、転帰等)は的確に記載する 25・24 25 24 こと。 ・ 慢性歯周炎を傷病名欄に記載する際は、歯周炎の進行 の度数を省略することなく記載すること。 (P1、P2、P3 と分けて部位ごと記載すること。) ・ う蝕症を傷病名欄に記載する際は、う蝕の度数を省略 することなく記載すること。 (C1、C2、C3 と分けて部 位ごと記載すること。) 診療録第2面の記 診療録第2面の記載内容(症状、所見、処置内容、指導内容、 載 検査結果、治療方針、印象材料、補綴物名、使用金属等)の 充実に努めること。 1/11 24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 診療行為順に記載 診療録の記載は、診療行為の手順に沿って正確に記載する 25・24 こと。 診療録の不適切な 診療録の不適切な記載(鉛筆による記載、行間を空けた記 記載 載、欄外への記載、療法・処置記載欄への一行複数段の記載、 25・24 判読困難な記載、独自の略称の使用、塗りつぶし・修正液) を行わないこと。 ※ H24 では「修正液」の後に「上書きによる訂正」もあ り 複数担当医 同一患者を複数の歯科医師が担当する場合には、責任の所 25・24 在を明確にするために診療の都度、診療録に署名又は記名 押印を行うこと。 OA 機器の診療録 OA機器にて診療録を作成する場合は、診療の都度診療内 25・24 容を確認し、署名又は記名押印を行うこと。 基本診療料 OA 機器の診療録 OA機器による診療録の作成が診療の都度行われていない でも都度作成 ものが見られる。 自費への移行記載 保険診療から自費診療へ移行した旨の記載がないものが見 漏れ られる。 初診算定誤り 再診相当であるものについて、初診料で算定している例が 25 25 25・24 認められたので改めること。 医学管理等 歯科診療特別対応 歯科診療特別対応加算に係る診療録記載が不十分な例が認 加算 められたので改めること。 医学管理の記載、 医学管理について、保険請求の根拠となるべき具体的記述 提供文書 や、必要事項(管理内容等)の記載が充実していない例が認 24 25・24 められたので改めること。 また、患者への文書提供が算定要件となっているものにつ いては、患者への文書提供を行うとともに診療録へその写 しを添付すること。 歯科疾患管 理料 歯管の不備 歯科疾患管理料の算定において、不適切な例が認められた ので改めること。 ・ 管理内容の要点の診療録への記載が画一的である。 ・ 2回目以降の歯科疾患管理料について、管理計画書を 提供しない場合に診療録に治療計画等の要点が記載さ れていない。 ・ 患者に提供する文書が所定の様式に準じていない。 ・ 管理計画書の作成、文書提供が行われていない。 ・ 管理計画書の内容が不十分である。 ・ 患者又はその家族が記入する歯科疾患と関連性のある 生活習慣の状況及び患者の基本状況を患者又はその家 族が記入していない。 ・ 管理計画書の写しが診療録に添付されていない。 2/11 25 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 歯管の不備 歯科疾患管理料の算定において、不適切な例が認められた 24 ので改めること。 ・ 管理内容の要点の診療録への記載が画一的である ・ 2回目以降の歯科疾患管理料について、管理計画書を 提供しない場合に診療録に治療計画等の要点を記載さ れていない 歯科衛生実 実地指の不備 地指導料 ・ 患者に提供する文書が所定の様式に準じていない ・ 管理計画書の作成、文書提供が行われていない ・ 管理計画書の内容が不十分である ・ 管理計画書の写しが診療録に添付されていない 歯科衛生実地指導料の算定において、不適切な例が認めら 25 れたので改めること。 ・ 歯科衛生士に対する歯科医師の指示内容等の要点が診 療録に記載されていない。 ・ 歯科衛生士業務記録簿の記載が不備なものが見られ る。(プラークの付着状況の結果) 実地指の不備 歯科衛生実地指導料の算定において、不適切な例が認めら 24 れたので改めること。 ・ 患者へ提供した文書に必要事項(プラークの付着状況 結果、指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻)、保険医 療機関名、当該指導に係る指示を行った歯科医師の氏 名及び当該指導を行った歯科衛生士の署名)の記載が 不十分である ・ 歯科衛生士に対する歯科医師の指示内容等の要点が診 療録に記載されていない ・ 実施時刻の開始及び終了時刻が画一的に記載されてい る ・ 歯科衛生士業務記録簿の記載内容が乏しい ・ 患者に提供した文書の写しが歯科衛生士業務記録簿に 添付されていない 薬剤情報提 薬情の記載 供料 ・ 歯科衛生士業務記録簿を保存していない ・ 歯科衛生士業務記録簿を作成していない 薬剤情報提供料の算定において、患者へ提供した文書に必 24 要事項(処方した薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副 作用及び相互作用に関する主な情報)の記載がないので改 めること。 義歯管理料 義管の不備 義歯管理料の算定において、不適切な例が認められたので 改めること。 ・ 新製有床義歯管理料において、情報提供文書の内容(欠 損の状態、指導内容、保存・清掃方法等の要点)が不十 3/11 25 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 分である。 ・ 新製有床義歯管理料において、患者に交付した文書の 写しが診療録に添付されていない。 義管の不備 義歯管理料の算定において、不適切な例が認められたので 24 改めること。 ・ 新製有床義歯管理料において、情報提供文書の内容(欠 損の状態、指導内容、保存・清掃方法等の要点)が不十 分である ・ 有床義歯管理料において、診療録の記載(調整方法、調 整部位及び義歯に係る指導内容の要点)が不十分であ る ・ 有床義歯長期管理料において、診療録の記載(調整方 法、調整部位等)が不十分である ・ 咬合困難加算において、咬合機能の回復が困難でない 患者について算定している 有床義歯管 有床義歯管理料の 有床義歯管理料の算定において、不適切な例が認められた 理料 不備 ので改めること。 ・ 診療録に調整方法・調整部位等に係る記載がない。 ・ 診療の記載(調整方法、調整部位及び義歯にかかる指導 25 内容の要点)が不十分である。 有床義歯調 義調の調整部位 整管理料 有床義歯調整管理料の算定において、不適切な例が認めら れたので改めること。 ・ 在宅医療 24 訪問時の計画 診療録に調整方法・調整部位等に係る記載がない 訪問診療を行った場合の診療録の記載事項(訪問診療の計 25 画)に不備な点が認められたので改めること。 訪問の記載 訪問診療を行った場合の診療録の記載事項(訪問日、実施時 24 刻(開始時刻と終了時刻)、訪問先名(開始時及び変更時)、 患者の状態、通院困難な理由、訪問診療の計画)に不備な点 が認められたので改めること。 医科との情報提 歯科訪問診療において、医科医療機関と情報提供を行い、診 供、治療計画 療録に患者の病状に基づいた訪問診療の計画を立案しその 24 計画を適切に記載すること 歯科訪問診 訪問ガイドライン 療料 歯科訪問診療を行うにあたっては、 「歯科訪問診療における 25・24 基本的な考え方」 (平成16年日本歯科医学会)を参考に適 切に行うこと。 訪問診療の不備 歯科訪問診療料の算定において、不適切な例が認められた ので改めること。 ・ 歯科訪問診療の開始及び終了時間が画一的に記載され ている ・ 患者の症状に基づいた訪問診療の計画を定めていない 4/11 24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. ・ 訪問診療の計画を診療録に記載していない ・ 患者の訪問時間が重複している例が認められた ・ 通院による歯科治療が困難な患者以外のものに算定し ている 訪問の計画、患者 歯科訪問診療を行う場合は、当該患者の症状に基づいた訪 説明 問診療の計画を定め診療録に記載するとともに、その計画 25 及び費用等について患者又はその家族等に対して十分に説 明を行うこと。 訪問歯科衛 訪問の計画 訪問診療計画について、診療録記載の充実を図ること。 25 訪衛指の文書提供 訪問歯科衛生指導において、患者又は家族等に文書を提供 25 生指導料 していない。 訪衛指の不備 訪問歯科衛生指導料の算定において、不適切な例が認めら 24 れたので改めること。 ・ 患者への提供する文書が作成されていない ・ 歯科衛生士等に対する歯科医師の指示内容が診療録に 記載されていない ・ 単なる日常的口腔清掃等のケアを行ったものに対して 算定している ・ 検査 検査結果 歯科衛生士業務記録簿が作成されていない 下記の検査を算定するにあたり、診療録に検査結果の記載 25・24 が不十分なものが認められたので改めること。 P 基検の検査項目 ・ 電気的根管長測定検査 ・ 細菌簡易培養検査 歯周基本検査の算定において、不適切な例が認められたの 25 で改めること。 ・ 算定要件を満たさない歯周基本検査(歯の動揺度検査、 EPP) P 基検の検査項目 歯周基本検査の算定において、不適切な例が認められたの 24 で改めること。 ・ 算定要件を満たさない歯周基本検査(歯の動揺度検査) ・ 前回の検査からの間隔が短期間であり、治療等の効果・ 検査結果等の評価が不十分な歯周基本検査 P 精検の検査項目 歯周精密検査において、算定要件を満たさない例が認めら 25・24 れたので改めること。 (プロービング時の出血の有無、歯の 動揺度検査及びプラークチャート) ※ H24 は「プロービング」の前に「4点法による歯周ポ ケット測定」あり 平行測定(5歯以 平行測定(5歯以下)の算定において、不適切な例が認めら 下)の結果 れたので改めること。 ・ 計測結果が診療録に記載されていない。 5/11 25・24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. H24 は「計測結果」の前に「計測方法」もあり ※ 平行測定(6歯以 平行測定(6歯以上)の算定において、不適切な例が認めら 上)の模型 れたので改めること。 ・ 画像診断 模型が保管されていない。 平行測定(6歯以 平行測定(6歯以上)の算定において、不適切な例が認めら 上)の模型 れたので改めること 。 ・ 模型を製作していない ・ 模型が整理保管されていない ・ 模型を紛失している X-Ray の所見、保 画像診断を算定する場合は、診療録への所見記載を充実さ 管 せること。また、エックス線写真は適切に保管すること。 ※ 不鮮明な X-Ray 25 24 25・24 H24 は「保管」が「整理保管」の違いのみ エックス線撮影において、不適切な例が認められたので改 25・24 めること。 ・ 投薬等 投薬の必要性 不鮮明なもの、治療に必要な部位が撮影されていない。 投薬にあたっては、その必要性を十分に考慮した上で、適 25 応、用法、用量等の薬事法承認事項を順守して使用するこ と。 投薬の不備 投薬に当たっては、その必要性を十分に考慮した上で、適 24 応、用法、用量等の薬事法上の承認事項を厳守して使用する こと。また、治療効果判定を行い、漫然と投与することのな いよう留意すること。 また、処置内容、症状、経過からみて、必要性が判然としな い(傾向的、画一的、過剰)投薬は行わないこと。患者の服 薬状況及び薬剤服用歴を確認してから投薬すること。 投薬の服用方法 投薬の算定において、診療録に投薬の服用方法の記載がな 25・24 いものが見られる。 ※ H24 は文言の違いのみ 適応外投与 適応外投与が認められたので改めること。 24 後発医薬品 後発医薬品の使用を考慮するとともに患者に後発医薬品を 24 選択する機会を提供する等、患者が後発医薬品を選択しや すくするための対応に努めること。 処方せんの様式 処方せんの様式が保険医療機関及び保険医療養担当規則 23 24 条に定められたもの(様式第二号又はこれに準ずる様式)で ないので改めること 歯周治療 歯周治療ガイドラ 「歯周病の診断と治療に関する指針」 (平成19年11月日 イン 本歯科医学会)を参照し、歯科医学的に妥当適切な歯周治療 25・24 を行うこと。 P の症状・所見 歯周病に係る症状、所見等の診療録記載を充実させ、診断根 拠や治療方針を明確にすること。 6/11 25・24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. P 基検の結果要点 歯周基本検査の結果の要点を診療録に記載すること。 25・24 治癒判断、治療計 治癒の判断、治療計画の修正等を的確に行うこと。 25・24 画修正 スケーリングの繰 歯周基本治療について、歯周組織検査後のスケーリングを り返し 繰り返している例が認められたが、歯科医学的に妥当適切 24 な治療を行うこと。 スケーリング後の スケーリングから、次の歯周組織検査までの間隔が短く、歯 P検 科医学的に妥当・適切と認められないものが見られたので 24 改めること。 処置等 処置の妥当性・必 処置にあたっては、その妥当性や必要性を十分に考慮し、所 要性 見を診療録に記載すること。 う蝕処置の不備 う蝕処置の算定において、不適切な例が認められたので改 24 24 めること。 咬合の妥当性 ・ 処置内容の記載がない ・ 使用した保険医療材料名の記載がない 咬合調整において、歯科医学的に妥当性が認められない例 24 が見受けられたので改めること。 ・ ブリッジの再装着時に算定している ・ 自院で装着したブリッジによるものであるにもかかわ らず算定している 感根処の不備 感染根管処置の算定において、不適切な例が認められたの 24 で改めること。 ・ 実際の根管数とは異なる根管数で算定している ・ 根尖孔まで充填が気密に行われていない加圧根管充填 加算 ・ 根管充填後に歯科エックス線撮影で気密な根管充填が 行われていることを確認していない加圧根管充填加算 機密で無い加圧根 感染根管処置の算定において、不適切な例が認められたの 充 で改めること。 ・ 25 根管充填後に歯科エックス線撮影で機密な根管充填が 行われていることを確認していない加圧根管充填加 算。 根貼の薬剤 根管貼薬処置において、使用薬剤の記載がない。 P 基処の薬剤 歯周基本治療処置において、診療録に使用薬剤名の記載が 25 25・24 ない例が認められたので改めること。 歯周基本治療と併 歯周基本治療と併行して行った歯冠修復又は欠損補綴が認 行した歯冠修復 められたので、診断と処置の流れを再考すると共に、計画的 24 に診療を行うこと。 TFix の方式・材料 暫間固定(簡単なもの)の算定において、不適切な例が認め られたので改めること。 7/11 25 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. ・ TFix の不備 固定方式及び材料の記載がない。 暫間固定(簡単なもの)の算定において、不適切な例が認め 24 られたので改めること。 ・ エナメルボンドシステムによる連結固定を行っている にもかかわらず、装着料装着材料料を算定している 除去の不備 ・ 診療録に部位が記載されていない ・ 1顎で2回算定している 除去について、不適切な例が認められたので改めること。 ・ 24 根管内ポストを有する鋳造体の除去について、歯根の 長さの3分の1以上の長さがないものに対し算定して いる T.Cond の不備 ・ 部位、切断箇所を適切に記載すること ・ 抜歯予定歯牙の補綴物について算定している 有床義歯床下粘膜調整処置の算定において、不適切な例が 24 認められたので改めること。 歯清の DH 名 ・ 床裏装や再製が必要とされる場合以外に算定している ・ 実施内容等が診療録に記載されていない 機械的歯面清掃処置について、不適切な例が認められたの 25・24 で改めること。 ・ 歯科医師の指示を受けた歯科衛生士の氏名が診療録に 記載されていない。 ※ H24 は「歯科衛生士に対する歯科医師の指示内容が診 療録に記載されていない」の箇条書きもあり 手術 床副子調整部位 床副子調整において、調整部位の記載がない。 手術の記載不備 手術における術式、所見、症状経過、使用薬剤、予後等の診 25 25・24 療録記載の充実を図ること。 ※ 同一手術野 H24 は「使用薬剤」が無し 同一手術野又は同一病巣に対して複数の手術を行った場合 24 は、主たる手術の所定点数により算定すること。 難抜歯の不備 抜歯手術の算定において、不適切な例が認められたので改 24 めること。 ・ 難抜歯において、歯根肥大又は骨の癒着歯等に対する 骨の開削・歯根分離が行われていない 消炎手術の要点 口腔内消炎手術を実施した場合の算定において、手術内容 25・24 の要点に関する診療録の記載が不備なものが見られた。 ※ H24 は「手術内容」の前に「部位、症状及び」の文言 あり 新付着手術、歯肉 新付着手術、歯肉剥離掻爬手術等における手術所見、手術内 剥離掻爬手術の記 容、予後等に係る診療録記載は的確に行うこと。 載 8/11 24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 不正確な検査後の 不正確な歯周精密検査に基づいて、歯周ポケット掻爬術を 歯周ポケット掻爬 行っていたものがあるので改めること。 24 術 麻酔 麻酔薬剤・使用量 麻酔において、使用薬剤及び使用量の記載がない。 25 歯冠修復及 ブリッジのガイド 「ブリッジについての考え方 2007」(平成 19 年 11 月日本 24 び欠損補綴 ライン 歯科医学会)に基づきブリッジの設計をすること。 補診の不備 補綴時診断の算定において、診療録に製作を予定する部位、 25 欠損部の状態、欠損補綴物の名称及び設計等についての要 点の記載がない。 補診の不備 補綴時診断料の算定要件は、製作を予定する部位、欠損部の 24 状態、欠損補綴物の名称及び設計等についての要点を診療 録に記載することとなっているので留意すること。 また、 補綴物の診断設計に基づき、患者に装着する予定の補綴物 について、概要図、写真等を用いて患者に情報提供の充実を 図ること。 補管の文書提供 クラウン・ブリッジ維持管理料の算定にあたり、不適切な例 25・24 が認められたので改めること。 義歯修理の不備 ・ 患者へ文書を交付していない。 ・ 提供した文書の写しが診療録に添付していない。 有床義歯修理の算定において、不適切な例が認められたの 24 で改めること。 ・ 有床義歯修理で算定すべきところを有床義歯内面適合 法で算定している ・ 歯科技工加算において、預かり日、有床義歯の修理にか かる指示を行った歯科医師名、修理を担当する歯科技 工士名、破折部位、修理内容等が診療録に記載されてい ない 技工指示書の材 歯科技工指示書について、不適切な例が認められたので改 料・年月日 めること。 ・ 技工指示書の不備 25 使用材料・発行年月日の記載がない。 歯科技工指示書について、不適切な例が認められたので改 24 めること。 ・ 必要事項(設計、製作方法、使用材料、発行した歯科医 師の氏名、住所、技工所名、発行年月日)が記載されて いない ・ 支台築造の材料 歯科技工指示書に対する歯科技工納品書が一致しない 支台築造(その他)において、使用材料(スクリューポスト) 25 の記載がないものが見られる。 支台築造の算定誤 支台築造において、スクリューポスト及び複合レジン等に り よって築造していないものに対し、その他の支台築造を算 9/11 24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 定している。 保険外診療 充填の窩洞面 充填において、窩洞面の記載がない。 25 印象の材料 印象において、使用材料の記載がないものが見られる。 25 自費への移行 保険診療から保険外診療(自費)に移行した場合には、その 25・24 旨を診療録に記載すること。 自費の診療録 保険外診療に係る診療録は、保険診療用とは別に作成する 25・24 こと。 ②Ⅱ.事務的取扱いに係る事項等 届出関連で増点が見込める主な項目 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 事務的取扱 診療録とレセプト 診療録とレセプトの間(診療内容、部位、病名、所定点数、 いに係る事 の不一致 合計点数)に不一致がみられたので、管理者及び保険医は、 項 24 照合・確認を十分に行うこと。 書類の保存期間 診療録や帳簿、伝票等の関係書類については、所定の期間保 24 存しておくこと。 技工指示書・業務 歯科技工指示書や歯科衛生士業務記録簿の整理保管に留意 記録簿の保管 すること。 返戻・増減点連絡 診療報酬支払基金等からの返戻、増減点連絡書は内容を十 書の反映 分に検討し、以後の診療や保険請求に反映させるなどの活 24 24 用を図ること。 保険医療機関標示 「保険医療機関」の標示漏れが認められた。指定に関する省 24 令に基づき、見やすい場所へ適切に掲示すること。 届出変更 届出事項の変更届について、適切に行っていない例が認め 25・24 られたので改めること。事項に変更があった場合には、速や かに関東信越厚生局各事務所に届出事項の変更届を提出す ること。 ・ 診療時間、診療科目、診療日の変更。 ・ 保険医等の異動。(常勤及び非常勤) ・ 保険外併用療養費に関する事項。 ※ H24 は「標榜診療科名、診療日及び診療時間の変更」 が箇条書きにある代わりに「診療時間・・・」 「保険外・・・」 の2つの箇条書きはなし 院内掲示物 厚生労働大臣が定める掲示事項(施設基準の届出事項)につ 25 いて、適切に行うこと。 院内掲示物 厚生労働大臣が定める掲示事項(施設基準の届出事項、明細 書発行の有無、明細書発行の手続き・費用徴収の有無・費用 10/11 24 分類 タイトル 指摘事項 掲載資料 No. 徴収を行う場合の金額、保険外負担に関する事項、保険外併 用療養費に関する事項)について、適切に行うこと。 一部負担金 一部負担金の取扱いにおいて、不適切な例が認められたの 25・24 で改めること。 ・ ※ 領収証(明細) 徴収すべき者から徴収していない。 H24 は箇条書きに「計算方法の間違い」もあり 領収証の発行について、不適切な例が認められたので改め ること。 ・ 個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書を交付して いない。 ※ H24 は箇条書きに「正当な理由がないにもかかわらず 領収証の交付がされていない」もあり 以上、少しでもご参考になれば幸いです。 11/11 25・24
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