教育研究所 メルマガ 福井県教育研究所 メルマガ 第8号 2015 年2月20日 配信 TEL 0776-36-4850 E-mail mailto:[email protected] HP:http://www.fukui-c.ed.jp/~fec/ ◆トピック・・・各部の業務・講座報告 下のボタンから直接アクセスできます 研 修 部 調査研究部 教育相談部 ◆お知らせのページはこちらから ◆駐車場についてのお願い 研究所へ車でお越しの際は、「研究所本館前駐車場」ま たは「情報教育センター前駐車場」をご利用ください。運 動公園施設改修工事のため「運動公園駐車場」は利用でき ませんのでご注意ください。 情報教育センター前駐車場 駐車場 情報教育センター 表現教育研修棟 青少年センター 青少年 センター 講堂棟 教育研究所本館 1 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ ○研修部の研修について 連載 アクティブ・ラーニング入門 第3回 「分からない授業」の改善策として アクティブ・ラーニングの目的は、従来の一方的に教師が教え込む授業の改善だと説 明されることが多いと思われます。文部科学省や中央教育審議会の文書でも、そのよう に示されています。では、一方的に教え込む授業でなければ、どのような授業でも良い のでしょうか。 2つのタイプの「分からない授業」 一方的に教え込む授業や詰め込み型の授業の改善策として登場したのが、教師は教え ずに児童生徒に考えさせ、解決させ、発見させる授業でした。しかし、このタイプの授 業を実践してみると、いろいろな問題点が出てきます。 ▲ 生徒が解決するのに時間がかかり、進度が遅れてしまう。 ▲ 塾などで習っていて分かっている生徒は、退屈してしまう。 ▲ 分からない生徒は先生から教えてもらえないので、分からないままになる。 ▲ 生徒に任せておくと、教師の意図しない方向に進み、収拾がつかない。 ▲ 基礎的な内容の理解に時間がかかり、応用・発展的な内容に取り組めない。 「分からない授業」の改善策が、新しいタイプの「分からない授業」になったわけです。 この問題については、平成 20 年 1 月の中央教育審議会の答申の中でも、以下のように指摘 されています。 子どもの自主性を尊重する余り、教師が指導を躊躇する状況があったのではな いか。 「自ら学び自ら考える力を育成する」とは、日々の授業において、教師が子ど もたちに教えることを抑制するよう求めるものではない。 教えて考えさせる指導を徹底し、基礎的・基本的な知識・技能の習得を図るこ とが重要なことは言うまでもない。 ここで注目すべきは、一方的に教え込むのでもなく、教えないのでもなく、「教えて 考えさせる」ことが大切であるという部分です。では、「教えて考えさせる」とはどの ような指導なのでしょうか。 2 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ 「教えて考えさせる」授業の解釈の一例を紹介します。 (東京大学 市川伸一教授の理論より) 「教えて考えさせる」授業とは 東京大学の市川伸一教授は、「教えて考 えさせる授業」は、教えて考えさせない「習 得型の授業」と、教えずに考えさせる「探 究型の授業」を結びつけた授業であると説 明しています。教えて考えさせる授業は、 基本的に4つのプロセスで構成され、その 最初のプロセス「説明」で、教師による「て いねいな説明」が行われます。探究型の授 業で 30 分かかっていた内容を、教師によ る分かりやすい 5 分の説明で理解できれば、 残りの 25 分をより発展的な内容の学びに あてることができます。 そしてその発展的な内容に、アクティブ・ラーニングを取り入れたペア学習やグルー プ学習を取り入れてしっかり考えさせることができれば、学びはより深まると考えられ ます。 「ていねいな説明」のための工夫 では、分かりやすく、ていねいな説明を、効率的に行うためには、どうすればいいの でしょうか。以下の三つの方法が一般的な解決策だと思われます。 (1)教師が、分かりやすい説明の技法を身につける。 (2)ICTの機能を活用して、効率的に説明する。 (3)説明する内容を予習教材として、事前に学習させる。 このように、教えて考えさせる授業にアクティブ・ラーニングを取り入れることを考 えていくと、予習型授業(反転授業)やICTの活用など、現在各方面で検討されてい る授業改善の手法が、つながってくることに気づかれたかと思います。それぞれの実践 研究に、ぜひ、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業づくりを柱として、有機的に 結びつけてみてはいかがでしょうか。 次回は、ペア学習やグループ活動を取り入れたアクティブ・ラーニングの指導の工夫 について考えます。 3 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ 通信型研修 シリーズ:アクティブ・ラーニング入門 ご案内 アクティブ・ラーニングの基礎・基本について、いつでも、どこでも、どの端末でも学ん でいただけます。わかりやすい解説、すぐ取り入れられる指導事例。短時間で、アクティ ブ・ラーニングの全体像を把握することができます。次年度の取り組みに備えて、ぜひ受 講してください。通信型研修のログイン、申込みは、教育研究所HPからどうぞ。 ◎ 理論を学ぶ 「これで納得!アクティブ・ラーニング」 (配信スタート) ◎ 技法を学ぶ 「アクティブ・ラーニングの技法を学ぶ」 (2月配信予定) ◎ 組織を変える「アクティブ・ラーニングで学校改善を」 (3月配信予定) ◎ 事例に学ぶ 「小林昭文先生に学ぶアクティブ・ラーニング」(配信スタート) 4 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ 訪問研修について 今年度の取り組みをまとめました。 5 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ ○調査研究部の研究 学力調査分析ユニット ~SASA2014(第 63 次福井県学力調査)の新たな取り組みについて~ 「A 基礎力問題」「B 活用力問題」の精選と焦点化 SASA や全国学力・学習状況調査の過去の出題と調査結果を整理し、以下の3点を重 点的に出題することで、 「A 基礎力問題」 「B 活用力問題」の精選と焦点化を行いまし た。 ・過去の調査(SASA・全国とも)において、未だ調査が十分に行われていない内容 ・過去の調査において、課題がみられた内容 ・今年度(平成 26 年度)の全国学力・学習状況調査における課題に関連した内容 「C チャレンジ問題」の導入 今後のさらなる学力向上や 21 世紀型スキルを意識した授業改善を促すために、また、 知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や、課題解決のために様々な構想を立 て実践し評価・改善する力をみるために、今年度から、一つの観点や内容(単元)、ま た教科書の記述内容にとどまらない問題として、 「C チャレンジ問題」を導入しました。 今年度設定した各教科のテーマは以下のとおりです。 小学校国語 • 日常生活で触れる様々なタイプの資料を基に、 複数の条件や要望に応える文章を記述 小学校算数 • 複雑な条件を整理し、問題中に示された考え方 を即時に利用して未習の問題を解決 小学校社会 • 資料を客観的・批判的に見つめることによる、 日本の未来についての予想と考察 小学校理科 • 順序立てて思考を重ねることによる、はじめて 出会う課題の解決や未習の知識との結合 6 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ 中学校国語 • ふるさと福井の偉人の世界から自分の生き方を 考える「古典」と「現在の生活」の融合 中学校数学 • 日常事象を数学の眼で捉えて数学の舞台にのせ、 未知の関係を探究 中学校社会 • 日本そして世界が直面する課題について「国際 的視野」から多角的に考察 中学校理科 • 日常的な事象を科学的視点から捉えて論理的に 思考 中学校英語 • 英語を読み、聞き、英語で答える「オールイン グリッシュ」へのステップ なお、「SASA2014」の結果分析、指導法の提案等、詳細は年度末に教育研究所 HP に掲載します。 7 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ ○教育相談部の活動報告 家庭教育フォーラムについて 「家庭教育フォーラム」とは、家庭における教育力を高めることを目的に、PTA組織 の協力を得ながら、地域で取り組む必要のある問題について保護者とともに考えていくも のです。本年度より始まった事業で、数年かけて県内の全ての地域で開催する予定です。 すでに大野市、あわら市で開催されました。今回は、そのフォーラムの様子についてご紹 介します。 1月31日(土)、大野市PTA連合会と協力してフォーラムが行われました。市内14の 小中学校からPTA役員、校長など74名の参加がありました。テーマは「SNS(ソー シャル・ネットワーキング・サービス)問題の現状と対策」で、教育研究所員による講義 の後、 「私たちにできることは何か」というテーマでグループ協議が行われました。参加者 は、いじめや仲間外し、個人情報の漏洩や犯罪の関与、依存の問題などのスマホ使用のデ メリットについて、実際にタブレットを操作しながら理解を深めていました。続いて、グ ループ協議では白熱した話し合いがもたれ、 「学校や家庭でのルール作りや最初のフィルタ リングが必要だ」 「学校と親がともに意識を高め、連携を強化すべきだ」等の意見がでまし た。 2月7日(土)には、あわら市で市内12の小中学校から68名の参加を得て、大野市と同 じくSNS問題について講義・グループ協議が行われました。「親が危険性を知らないと、 子どもにはスマホを渡せないと思った。」「これほどまでとは思わなかった。自分の認識の 甘さを思い知った。 」「スマホは便利な面もあり、将来必ず使うものなので、小さいうちか ら正しく使いこなす力をつけることも大事だ。」「学校で親や子どもたち対象の学習会を開 くことを計画したい。 」等の意見がありました。 教育研究所の訪問研修は保護者対象の学習会にも対応しています。今後、学習会を計画し ている学校がありましたら、ぜひご活用ください。 8 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ 1 月のフレンド学級 おでんづくり フレンドファームでとれた 大根でおいしくつくろう 手のひらアート1 手のひらに絵を描くって 意外と楽しいね。 手のひらアート2 画用紙にペタッ?! 個性あふれる力作。 バドミントン 午後からのフレンドタイム。 おっと空振りしちゃった。 9 トップへ戻る 教育研究所 メルマガ ○研究所からのお知らせ ◆研修講座申込はこちらから http://www.fukui-c.ed.jp/~fec/kensyu/manabi.html ◆通信型研修申込み方法 通信型研修の受講登録は、教育研究所のホームページから個人でも学校単位の団体で も申し込むことが可能です。お申し込みがまだの方は、ぜひご登録ください。 通信型研修の申込み・受講はこちらから http://www.fukui-c.ed.jp/~fec/tuusinhp/tuusin.html ◆ID・パスワードのお問い合わせについて ○ 研修講座申込 各学校長宛に配布しているID・パスワードです。 ○ 教材研究支援システム(研修講座実施要項ダウンロードなど) ID・パスワードとも te*****sf**ui です。 ○ 教育情報フォーラム 小学校・中学校教育情報フォーラムは義務教育課、高等学校教育研究会サイトは 高校教育課へそれぞれお問い合わせください。 ◆HPについて ○ 当所HPをご活用ください! 研修講座の詳細、学習支援教材、各種様式、教育データベース、リンク集など、情 報満載です。 http://www.fukui-c.ed.jp/~fec/ ◆お問い合わせ先 福井県教育研究所 TEL 0776-36-4850 (代表) FAX 0776-36-4851 メール [email protected] ※ メールマガジンについて(アドレス変更等)は、メルマガ担当までご連絡ください。 [email protected] 10 トップへ戻る
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