自己分析 - 立教大学

Chapter.
2
07 自己分析........................................................... P.26
・自己分析
(自分の過去を振り返る)シート..... P.30
自分の行動の本質をつかみ、
自分の魅力を発見しよう
自己分析
自分の身の回りの人に対して
「この人はこんな面がある」
「あの人はこんな人」
など客観的に人柄や性格を判断することはできますが、
対象が自分となった場合、
あなたは「自分はどんな人物なのか」
具体的に述べることはできますか?
Chapter. 2
Chapter. 2
自己分析
5 自己分析のステップ
STEP 1
07
自分の過去を振り返る
詳しくは次ページ
1
まずは興味を持っていたこと、力を入れて取り組んできたこと、強く印象に残っていることなどを、できるだけ細かく書
き出しましょう。そこから自分の大切にしている価値観や考え方、好きなことや得意なことなどを知りましょう。
あなたは自分がどんな人間か、具体的に話すことができますか?
STEP 2
自分の強みについて考える
詳しくは次ページ
2
3
自己分析
これまでの経験を整理して、自分を深く知ることが就職活動の第一歩です。
2
4
自分について考えた後は、家族や友人など第三者から見た自分も知っておきましょう。今まで気付かなかった意外な
一面に気付くきっかけにもなります。
1 自己分析とは?
「自分のやりたいことは何か」
「なぜそう思うのか」を納得
やりたいこと
できること
いくまで考え抜くのが自己分析。
「自分のことは分かって
いる」と言うあなたも、まずは今までの出来事、感じたこと、
値観、思考パターンを整理しましょう。
性格
将来の自分を想像する
詳しくは次ページ
5
自分がどんな人物かを確認できてきたら、次は
「就職したらどんな仕事がしたいか」
「将来どんなことをやり遂げたいか」
理想
影響を受けたことなどを振り返り、自分の行動特性や価
STEP 3
などを具体的に考えてみましょう。
興味
STEP 4
2 自己分析の重要性
客観的な視点で整理する
ステップ1~3の結果を整理しましょう。一見するとバラバラに思えるものも、そこには共通してみられる価値観や性
就職活動では、エントリーシートや面接で、自分の考えを
長所
分かりやすく、説得力を持って相手に伝えられなければ内
関心
定には結びつきません。また、いきなり面接本番に自分
格、能力、行動パターンなどがあるはずです。
POINT
の言葉で話すことはとても難しいことです。業界・企業・
職種の志望を絞っていくためにも、あなた自身を深く知る
>>自己分析した結果は、誰かにぜひ見てもらいましょう。
ことが大切です。
自己分析には
「客観的な視点 」
が重要です。この機会にぜひ、年上
(できれば社会人)
の人から意見をもらいましょう。
家族や親せきでも構いません。
「社会との関わり」という視点で、何が足りていないのか、どんな考えが必要なのか
3 自己分析の目的
1
自分の
「選択基準」を明らかにする
自分の過去の行動パターン、考え方、価値観を知ることが、
などアドバイスをもらえます。大学のキャリアセンターのスタッフに見てもらうのも良いでしょう。数多くの学生を見
2
企業を納得させる
「材料」を整理する
企業はあなたが「何をやってきた人なのか」、
「どんな思考
てきている経験から、的確なアドバイスがもらえるはずです。
>> 華々しいものでなくても大丈夫。
「自分らしさ」が伝わるエピソードを見つけましょう。
と行動ができる人なのか」を知りたいと思っています。学
これまで、ただ漠然と日々を過ごしてきた訳ではないはずです。学生生活を通じて、一生懸命になったこと、
れをもとに業界・企業・職種研究を行えば、最終的には、
生時代の経験などから、自分の価値観、考え方を洗い出
何かを得ることができた経験などはありませんか?学業や趣味にも目を向けて、自分らしいエピソードを探して
説得力のある、自分らしい志望動機にも結びつきます。
し、一つひとつを深く追究すると、自分をアピールできる
みましょう。そして、なぜそれに力を注いだのか、どう取り組んだのか、それから何を得られたのかを明らかに
要素が明確になります。それらが自分を採用するメリット
できれば、立派な自分らしいエピソードになります。
「やりたいこと 」
「できること 」の発見につながります。そ
について相手を納得させる
「材料 」となるのです。
4 自己分析を行う際のポイント
●素直な自分で、前向きに取り組もう
●集中できる場所や時間を選んで、落ち着いて行おう
●できる限り早い時期に取り組みを始めて、自分を深く知ろう
●
「正解」はない! 自分の良さを発見し、認めよう
26
27
Chapter. 2
6 自己分析 5 つの方法
1
7 自己分析 →自己 PR
自分の過去を振り返る
2 「最も強みとなる部分」
を見つける
過去の行動や経験から、興味を持って取り組んだこと、力を入れて取り組んだこと、強く印象に残っていることなどを
就職活動における自己 PR は、例えるなら「自分という商
複数のエピソードから、つながっている部分を見つけてい
書き出し掘り下げていきましょう。
品がいかに素晴らしいか」を過去の経験や将来の可能性
きましょう。それがいくつかできたら、その中から「どれが
などを交えて企業に説明することです。企業に納得させる
一番アピールポイントになるか」を考え、さらに、その強
「材料 」を自分の中から引き出してくる作業が自己分析で
みが最もよく表れたエピソードを見つけましょう。ただし、
POINT
>> 状況の説明だけにならないよう、それぞれのエピソードを
次のポイントで掘り下げましょう。
●その時の考えや感情
●困難だったこと
●努力・工夫したこと
●どんな結果・評価だったか
●そこから何を学んだか
す。これを怠ると、抽象的で漠然とした話にしかならず、
説得性を出すためにも、アピールポイントを裏付けるため
説得力のあるアピールになりません。時間をかけて自分を
のエピソードはいくつか準備しておくと良いでしょう。
2
自己分析
1 自己 PRとは
「企業に自分を売り込む」こと
深く掘り下げ、企業を納得させる自己 PRを作りましょう。
POINT
★紙に書くことが大切!
★何枚も書こう!
(フォームは P.30,31を参考に)
>> 華々しいエピソードがなくても大丈夫!「成長 」
「進歩」をアピールしよう。
エピソード自体の華々しさや奇抜さはそれほど重要ではありません。大切なのは、その経験の中で「どんな考えや目的を持っ
ていたか」「そのためにどう行動したか」「その結果どうなったか」、そして「その経験で何を学び、どう成長できたか」を自分
の言葉で伝えられることです。
2
好きなこと、苦手なことを振り返る
過去の行動や経験から自分が得意なこと、好きなこと、苦手なこと、嫌いなことを具体的なエピソードを交えて振り分
けて整理してみましょう。
POINT
>>なぜ好きなのか、なぜ苦手なのか、理由まで考えてみましょう。
3
8 自己分析→業界・企業・職種
1 「やりたいこと」
「できること」から自分の「軸 」を
2 興味の変化も大切に
見つけよう
自己分析で出た行動パターンや価値観などから、
「自分は
これから、OB・OG 訪問や説 明 会、選考などを通じて、
何をしたいのか」
「自分の強みは何か」を考えていきましょ
直接企業と関わる機会が増えてきます。様々な人の話を
う。そしてどのような業界・企業・職種にそのフィールドが
聞き、視野が広がることで
「この仕事、実は面白いかも」
「こ
あり、また求められているのか、ビジネス目線で探してい
の会社に興味が出てきた」と、興味や関心が以前と変わ
仕事で生かせると考えられる長所は掘り下げていくとアピールにつながります。短所も別の角度から見たり、それをどう
きましょう。好きなことや興味のあること、自分の抱いて
るかもしれません。自己分析の結果も大切ですが、それ
克服してきたかという視点で見ると、長所につながることがあります。
いるイメージに偏りすぎないためにも、業界・企業・職種
はあくまでも就職活動前の自分が行ったこと。自分の
「軸 」
研究を行いながらしっかり考えていきましょう。
は大切にしながらも、直接話を聞いて
「やってみたい」と感
長所・短所を挙げてみよう
POINT
じたその感覚は、ぜひ大切にしてください。
>> 短所を克服しようと努力しているのなら、その努力が長所になる場合も。前向きな姿勢で整理しましょう。
4
家族や友人など身近な人からの他己分析
自分では気付かなかった強み、長所・短所が見つかるかもしれません。
どんなところからそう感じたかの理由や具体的エピソードも併せて聞
いてみると良いでしょう。
5
自分の生き方、社会人としての未来をイメージする
10 年後、20 年後にあなたはどんな人生を送っていたいですか?
例えば入社してやりたいこと、成し遂げたいことから考えてみるのも
一つです。あるいは企業で働く親戚や知人・先輩は、どのように働い
ているかを見てみるのも一つです。
自分の人生プランも考えながら働き方について考えることは、就職後
に迷ったり悩んだりした時も、自分自身の考えの拠り所にきっとなる
はずです。
28
29
Chapter. 2
自己分析(自分の過去を振り返る)シート
記入例
自己分析(自分の過去を振り返る)シート
コピーして記入してみましょう
テーマ:
2
テーマ: ゼミナール活動で運営方法の改善に取り組んだこと
ゼミナールで、
「イラク戦争の報道と危機管理に関する研究」を 5
名のメンバーと一緒に行った。
② その時の状況
・目標にしたこと
・課題に感じていたこと
当初、多くのメンバーは、レジュメの作成や宿題である題材につい
ての情報・資料収集を面倒臭がり、消極的だった。私は「せっかく
やるのだからきちんと取り組みたい」という気持ちがあり、積極的
に関わろうと決意した。
③ 具体的な行動
・実際に行ったこと
・なぜ取り組んだのか
メンバーとゼミの進め方について話し合った結果、改善するにはまと
め役が必要という結論になった。立候補者がいなかったため、私が
手を挙げた。
④ 苦労したこと・困難な状況
ゼミでのまとめ役は初めての経験で、運営の方法も知らず、メンバー
も協力的でなかったため、私にとっては困難の連続だった。
⑤ 工夫・解決策
・自分なりに工夫したこと、
考えたこと
・その状況にどう対処したのか
・どう乗り越えたのか
⑥ 結果・成果
・結果や目標に対する成果は
どうだったのか
30
上手くいかない原因は何かと自分なりに考えた結果、
・宿題の範囲が漠然としていて範囲も広く、取り組みづらい
・同じ課題に全員で取り組んでいるため、他力本願になりがち
・他の予定もあり忙しい時に、助けてほしいと言いにくい
・一度休むと、連絡がないので次までにすべきことが分からない
などの問題点があるのではないかと気付いた。
そこで教授や先輩にアドバイスをもらいながら、以下のことに取 り組んだ。
・毎回宿題をいくつかに分け、分担制にすることで負担を減らし、
各自責任を持って情報・資料収集を行うような仕組みにする
・途中で進み具合を確認し、助けが必要な場合は手が空いているメ
ンバーに声をかける
・当日までに議論のポイントをいくつか整理しておく
・ゼミの終了後は、話し合ったポイントと次回までの宿題を、欠席
者も含めて全員へメールで送信する
最初はなかなか上手くいかなかったが、この取り組みを数カ月間 続けたところ、徐々に協力してくれるメンバーが増え、議論も活発 になってきた。
運営方法の改善に努めた結果、少しずつ「全員が参加する」ゼミ活
動に変えることができ、意見も活発に出るようになった。その結果、
私たちのチームの研究はメンバー全員が関わり、納得できるレベル
にすることができ、教授からも高い評価を頂くことができた。他の
メンバーから、
「○○さんが積極的に改善点を提案してくれたことが
変わるきっかけになった」と言われたことが、とても嬉しかった。
⑦ 学んだこと・得たこと
・経験から何を感じたのか
自分から進んで改善点を考え、取り組むことが、問題解決につなが
ることに気付いた。地道に取り組むことで周囲と信頼関係が築ける
ことを改めて感じた。
⑧ 自分の強み
・その経験から言える強み
・ みんながやりたがらない仕事に、自ら進んで取り組めるところ。
・ それを地道にやり続けることで、周囲から頼りにされる存在にな
れるところ。
自己分析
① 概要
・どんな経験をしたのか
① 概要
・どんな経験をしたのか
② その時の状況
・目標にしたこと
・課題に感じていたこと
③ 具体的な行動
・実際に行ったこと
・なぜ取り組んだのか
④ 苦労したこと・困難な状況
⑤ 工夫・解決策
・自分なりに工夫したこと、
考えたこと
・その状況にどう対処したのか
・どう乗り越えたのか
⑥ 結果・成果
・結果や目標に対する成果は
どうだったのか
⑦ 学んだこと・得たこと
・経験から何を感じたのか
⑧ 自分の強み
・その経験から言える強み
31
>> 企業と社会を理解するにあたって 〜インターンシップも一つの選択肢です〜
インターンシップは、夏季休業期間などを利用して企業、官公庁、団体などで就業体験をするものです。「社会の中で働くこ
と 」や、大学で学んできたことが社会とどうつながるのかなどについて実体験を通して考えることがねらいです。参加した多く
の学生は、インターンシップを通して、人間関係の基礎となるコミュニケーションや自己表現、社会との連携や関連性につい
て理解し、多様な職業理解・選択につながったと感じています。
本学キャリアセンターが扱うインターンシップには立教型・公募A型・公募B型の 3 種類があります。また、文学部・経済学
部・社会学部メディア社会学科・観光学部・コミュニティ福祉学部・経営学部・異文化コミュニケーション学部では授業とし
てインターンシップ科目も実施し、単位認定しています。
インターンシップに参加を希望する学生はインターンシップガイダンス、準備講座、事前・事後研修に参加してインターンシップ
参加の目的を明確にし、実習先・業界研究を十分に行いましょう。詳細は
「INTERNSHIP GUIDEBOOK」
で確認してください。
32