平成25年度 千葉市未来の科学者育成プログラム 千葉大学連携コース「アルキメデス ~発想力と創造力~」 紀元前の古代人ながら、既に近代科学の水準に到達していたといわれる「アルキメデス」 について、彼独自の発想力や創造力を科学という観点から学びました。 日時:6月23日(日) 会場:千葉大学教育学部 講師:千葉大学教育学部 数学科教育分野 10:00~12:00 5号館1F5102室 中学校教員養成課程 准教授 白川 健 先生 いよいよ千葉大学の連携コースの講座が本格的に始ま りました。一番早い受講生は9時前に到着。千葉大学の中 で迷うこともなく、受講生が開始時刻前にそろったので、 時間を早めて本講座がスタートしました。 初めて千葉大学で講座を体験する受講生は、かなり緊張 気味でしたが、白川先生の柔らかい口調と、ユーモアを交えた講義の内容に引き込まれていきました。「天秤 の魔術師」と異名をとるアルキメデスのエピソードや人柄、名言などが、 「重心」の導入となり、 「重さの中心」 「釣り合いのポイント」へ受講生の意識が集中していきました。 受講生は長方形を例にとって、重心の確かめ方と見通しのもち 方を学び、 「重心がどこにあるのか?実験して確かめてみよう」を 課題として、いろいろな図形を実際に釣り合わせる活動に入りま した。 課題の図形を作図し、切り取り、重心を探るというグループ活 動では、初めて話す仲間も多く、最初はぎごちないものでしたが、 徐々に深まりのある活動に変容していきました。特に、長方形の 重心を求める考えを生かしている活動、みんなで情報交換しなが ら解決に向かっているグループ、直観で見出した重心を自分なり の論理にまとめている受講生、こだわりをもって一つの図形に集中している受講生など、さまざまな確かめの 姿、個性的な活動が印象に残りました。千葉大学の学生アシスタント、小学校の先生方の支援と励ましも加わ り、非常に充実した活動になり、あっという間に前半が終了しました。 後半は、重心についての理論をしっかりと学びました。非常 に高度な内容でした。筋道が一本びしっと通っているので、数 学的な考えの美しさを十分味わえたと感じました。そのあと、 重心の位置を確かめた実験の答え合わせ。 「わかった」 「へぇー」 「おもしろい」 「そうなんだ」という声があがったのは、学ん だ重心の理論と前半の活動が重なり合ったからでしょう。 「数学が好きになった」 「家に帰って考えたい」 「背面跳びは 重心の考えなんだ」 「意外と数学も面白いものだ。 」などなど、 受講生は非常に充実した時間を千葉大で過ごしました。 今回講師をしてくださりました千葉大学教育学部准教授の白川先生、本当にありがとうございました。
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