病害虫防除情報
彩の国 埼玉県 病害虫防除情報 コバトン 平成２７年 ２月２６日 埼玉県病害虫防除所 １ 情 報 名 ２ 情報内容 チャのカンザワハダニ及びチャトゲコナジラミについて （１）気象要因等について ２月１９日に気象庁が発表した季節予報によれば、関東甲信地方の向こう１か月 の気温は平年並または高く、降水量は平年並または多いと予想されています。今後 気温が上昇するにつれて、カンザワハダニの産卵やチャトゲコナジラミのふ化する 時期となりますので注意してください。 （２）カンザワハダニ カンザワハダニは、例年この時期に茶株の すそ部で発生がみられるようになります。摘 採面の少し下や日がよく当たるすそ部等の葉 裏を中心に、茶園の見回りを行いましょう。 発生が多く認められる茶園では、春整枝前 うね 後から茶株内の葉裏、畦 の端やすそ部に十分 かかるよう薬剤を散布しましょう。 表１ 葉裏で越冬中のカンザワハダニ （成虫の体長約 0.4mm） カンザワハダニの防除薬剤例 カーラフロアブル テトラジン １０Ａ ２１ 使 用 回 数 １ オマイト乳剤 亜硫酸エステル １２Ｃ １４ ２ バロックフロアブル オキサゾリン １０Ｂ １４ １ 薬 剤 名 系 マイトコーネフロアブル その他 統 ＩＲＡＣ コード 摘採前日数 １４ １ ただし、遮光す る栽培では遮光開 始１４日前まで （使用基準は平成２７年２月２４日現在） ＵＮ （３）チャトゲコナジラミ チャトゲコナジラミは平成２１年に本県で発生が初めて確認され、その後発生が 拡大しており、夏から秋にかけてたくさんの成虫が飛んでいる茶園が多く確認され ています。 前年に葉表にすす病が見られたり、また、茶園の周縁部のすそ部などの葉裏を観 察すると、黒い幼虫が確認されたりするなど、発生が見られるほ場では、マシン油 乳剤を葉裏や茶株の中まで十分かかるように丁寧に散布してください。できるだけ ２回以上散布を行い、防除効果を高めましょう。 チャトゲコナジラミによる すす病の発生した茶葉 葉裏にいるチャトゲコナジラミ幼虫 （黒色に白いふち） 表２ チャトゲコナジラミの防除薬剤例 ＩＲＡＣ 薬 剤 名 系 統 使用時期 コード ラビサンスプレー その他 １０～３月 トモノールＳ その他 １０～３月 使 用 回 数 希釈倍数 ― ７５倍 ― ５０～１００倍 （使用基準は平成２７年２月２４日現在） ３ ＩＲＡＣコード及びＦＲＡＣコードの記載について 病害虫の薬剤抵抗性発現防止の観点から、ＩＲＡＣ（世界農薬工業連盟殺虫剤抵 抗性対策委員会）及びＦＲＡＣ（同連盟殺菌剤抵抗性対策委員会）の農薬有効成分 作用機構分類コードを平成２６年度から新たに記載することとしました。農薬の使 用にあたっては、同一コード薬剤の連用を避けるよう心がけてください。 なお、ＩＲＡＣコード、ＦＲＡＣコード及び分類表については、農薬工業会ホー ムページで最新の情報を確認できますのでご活用ください。 農薬工業会ホームページ http://www.jcpa.or.jp/labo/mechanism.html ＜農薬使用上の注意事項＞ １ 農薬は、必ず最新のデータ及びラベル等を確認の上、使用する。 ２ 剤の使用回数、成分毎の総使用回数、使用量及び希釈倍率は使用の都度確 認する。特に、蚕や魚に対して影響の強い農薬など、使用上注意を要する薬 剤を用いる場合は、周辺への危被害防止対策に万全を期すること。 ３ 農薬の選定に当たっては、系統の異なる薬剤を交互に散布する。 ４ 農薬を散布するときは、農薬が周辺に飛散しないよう注意する。 ５ 周辺の住民に配慮し、農薬使用の前に周知徹底する。 問い合わせ先 埼玉県病害虫防除所 ＴＥＬ：０４８－５２５－０７４７
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