地域包括ケアシステムの機能を満たす日本型CCRCの概念とモデルⅠ

地域包括ケアシステムの機能を満た
す日本型CCRCの概念とモデル
九州大学大学院医学研究院
医療経営・管理学講座
馬場園明
日本の高齢化のスピード
日本の高齢化のスピードは先進国のなかで最
も速い。1990 年の65 歳以上人口は1,489万人
で総人口の12.0%、75 歳以上人口は597万人
で総人口の4.8%であったが、2010 年には65
歳以上の人口は2,948万人、総人口の23.0%、
75歳以上人口も1,419万人、総人口の11.1%と
なった。一方、1990年の出生数は122万人、死
亡数は82万人であったが、2010年の出生数は
109万人、死亡数は114 万人であった。
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今後も加速する高齢化
2012年1月に国立社会保障・人口問題研究
所が発表した出生中位・死亡中位推計によれ
ば、2025年には65歳以上人口は3,657万人、
総人口の30.4%となり、75歳以上人口は2,179
万人、総人口の18.1%、出生数は94万人、死
亡数は154万人と推計されている。すなわち、
疾病や障害のリスクの高い後期高齢者が急増
し、それを支える人口は減少することになる。
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年齢構成別要介護者の割合(%)
年齢
男性
女性
65~69
70~74
75~79
80~84
85~89
90~94
95歳以上
2.4
4.5
8.8
17.1
30.4
48.5
66.1
2.0
4.6
11.8
26.4
46.6
66.0
80.9
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地域包括ケアシステム
この急速な少子高齢化に対応するために2012年2月
に閣議決定された「社会保障・税一体改革大綱」では地
域包括ケアシステムの重視が謳われ、2012年度の診
療報酬・介護報酬改定で政策誘導が行われている。地
域包括ケアシステムとは、「二-ズに応じた住宅が提供
されることを基本とした上で、生活上の安全・安心・健康
を確保するために医療や介護のみならず、福祉サービ
スを含めたさまざまな生活支援サービスが日常生活の
場(日常生活圏域)で適切に提供できるような地域での
体制」と定義し、「おおむね30分以内」に必要なサービス
が提供される圏域として、具体的には中学校区、もしく
は小学校区を基本とするとしている。
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地域包括ケアの理念と目指す姿
地域包括ケアの理念と目指す姿については、①医療と
の連携強化、②介護サービスの充実強化、③予防の推進
、④見守り、配食、買い物など、多様な生活支援サービス
の確保や権利擁護など、⑤高齢期になっても住み続ける
ことのできるバリアフリーの高齢者住まいの整備が必要と
されている。
①医療との連携強化では、24時間対応の在宅医療、
訪問看護やリハビリテーションの充実強化、②介護サービ
スの充実強化では、特養などの介護拠点の緊急整備と24
時間対応の在宅サービスの強化
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地域包括ケアの理念と目指す姿
③予防の推進では、できる限り要介護状態とならないため
の予防の取り組みや自立支援型の介護の推進、④見守り
、配食、買い物など、多様な生活支援サービスの確保や権
利擁護などでは、一人暮らし、高齢夫婦のみの世帯の増
加、認知症の増加を踏まえ、様々な生活支援サービス(見
守り、配食などの生活支援や財産管理などの権利擁護サ
ービス)の推進、⑤高齢期になっても住み続けることので
きるバリアフリーの高齢者住まいの整備では、高齢者住宅
と生活支援拠点の一体的整備、持ち家のバリアフリー化
の推進が謳われている。
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将来を予想したうえでの対応が必要
高齢者は元気で自立している時は、ひとりで自宅で生活
して何の問題もないと考えている。しかし、病気や障害をも
たなくても、気力や体力がなくなり、食事を作ったり、掃除
をしたりするのも大変になってきたりする。そのようななか
で、動かなくなり、閉じこもってしまう人も多い。
また、脳卒中、心筋梗塞、骨折などで救急車で病院に運
ばれたりすると思わぬケアを受けることもある。救急センタ
ーに運ばれれば、救命が優先される。そうなれば、心肺蘇
生の対象になり、人工呼吸器がつけられることもある。
認知症になり徘徊するようになると、多くの場合、医療機
関に入院あるいは施設に入所することになる。
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検討しなければならない終末期の問題
わが国には 精神病床が 34万床、医療療養病床が33
万床、 一般病床が90万床、 診療所病床が13万床ある。
また、特別養護老人ホームが46万床、老人保健施設が33
万床、介護療養病床が7万床ある。加えて、地域密着型サ
ービスを受けている人は31万人である。
現在では、80%以上の人が医療機関で亡くなっているが
、今後、年間160万以上の方が亡くなっていることを考えれ
ば、終末期の問題は問なおさなければならない。
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限られる病床数
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限られる介護施設数
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死亡場所の変遷
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CCRCの紹介
筆者らは、高齢者のニーズにあったケアの形
として米国のCCRC(Continuing Care
Retirement Community)の理念や方法論をわ
が国に導入することを提案してきた。CCRCの
理念や方法論は日本においても応用できる側
面をもっており、その理念を活用したケアを行な
っている法人も実在する。そこで、この論文では
、米国のCCRCを紹介し、次に日本の環境に適
合するCCRCを検討し、最後にCCRCの考え方
を取り入れたケースを紹介する。
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CCRC
CCRCとは「継続したケア」(continuum of care)とい
う理念に基づいて、加齢と共に移り変わる高齢者ニー
ズに応じて、住居、生活サービス、介護、看護、医療サ
ービスなどを総合的に提供していく施設サービスのシ
ステムである。CCRCの運営母体は、入居者との間で
契約を結び、住民に対してサービスなどを受ける権利
を保障する代わりに、入居者は、入居一時金と月額利
用料を払うことに同意することになっている。
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CCRCの特徴
CCRC は100年以上前に誕生し、1900年にはおよそ20
ヶ所しか存在しなかったが、2007年には全米に1,861ヶ所
、745,000人が居住していると報告されている。広いキャン
パスに住宅や各種施設が点在する郊外型から、市街地の
ビルに施設がある都市型まで、様々な形態がある。しかし
ながら、高齢者が年齢を重ねると変わってくるニーズに合
わせて住宅サービスやケアの対応を行うところは共通であ
る。すなわち、住民は自立して生活できる段階から、寝た
きりで特別な看護が必要な段階を通して人生の終局まで、
同じコミュニティ内で生活できる。
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トランスファーショック
病気や障害が起こった時に、病院に入院したり、施
設に入所したりすることで環境が大きく変化するため
に、トランスファーショックが起こることが知られている
。高齢者は適応能力が低下しているために、環境が
大きく変化すると、「空間、時間、規則、言葉の落差」に
適応できず、活動の低下、認知症の進行、生活に伴う
事故が起こることもある。また、孤独に苛まれて悲しむ
人も少なくない。同じ場所で継続したケアを行うCCRC
では、トランスファーショックを防ぐことができる。
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高齢者コミュニティー「CCRC」の3つの住まい
CCRCでは入居者の健康レベルに応じ、3つのレベルの住まいが用意
されています。(大規模なコミュニティであれば同じ敷地内にある)
自立型住まい(IL)
支援型住まい(AL)
健常・自立
自立型住まいは、生活住居ス
ペースで、共同住宅形式が主
流である。ここでは、食事サー
ビス、様々な娯楽文化サービス
と、病気、寝たきりにならない
為の保健・医療サービスが提供さ
れている。
介護型住まい(NH)
介護度:小・中
支援型住まいは、入居者が生
活支援、介護支援が必要に
なったとき、健康型住まいから
移り住む施設で、提供される。
衣服の着替え、投薬、入浴介
助、その他生活に必要なサー
ビスが提供されている。
介護度:大
介護型住まいは、常時介護が
必要な入居者のためのもので
ある。24時間体制を必要とす
る短期、および長期の看護、医
療サービスを提供する施設で
ある。
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CCRCで提供されるサービス
ハードウェア
食事サービス
家庭的建築デザイン
医療サービス
介護サービス
予防サービス
生活住居
スペース
1DK
2LDK
安全・救急サービス
共用生活
スペース
ロビー
レストラン浴場
他
文化活動サービス
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生活支援
サービス
家事サービス
移送サービス
ほか
ソフトウェア
馬場園明
米国のCCRCの例: 10年かけて創り上げたCCRC
廃校になった大学のリノベーションから始まった
自立型すまい:1599室、 支援型住まい:132室、介護
型住まい:260ベッド
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米国のCCRCの例: 10年かけて創り上げたCCRC
廃校になった大学のリノベーションから始まった
1981年から91年まで、1599室の健康型住まいを創り
上げた。支援型住まい: 132室 介護型住まい:260室
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経営哲学
私達は、敬意と思いやりを示すことに価値をおきます。
私達は、親しみと熱意を示すことに価値をおきます。
私達は、並外れた顧客サービスを行うことに価値をおきます。
私達は、コミュニケーションとチームワークに価値をおきます。
私達は、リーダーシップを尊重することに価値をおきます。
私達は、専門的技術を持つことに価値をおきます。
私達は、自発性を尊重することに価値をおきます。
私達は、多様性を尊重することに価値をおきます。
私達は、学ぶことに価値をおきます。
私達は、誠実さを示すことに価値をおきます。
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CCRCの設備
CCRCは、自然遊歩道、スイミングプール、フィット
ネスセンター、アートスタジオ、レストラン、コンビニ
エンスストア、銀行、薬局、教室、ケータリングルー
ムといった快適さを備え、安全や資産価値が確保さ
れた、自足できる、一体化された居住地です。
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CCRCの生活支援

フロントサービス
 来訪者の受付、取次ぎ




生活サービス





理美容室
銀行ATM、コンビニ
日常生活全般の相談
財産管理・法律専門家等の紹介
家事支援サービス




不在時の伝言
クリーニング、郵便、宅配便等の取次ぎ
タクシー、移送サービスの手配
居室での掃除、洗濯
外出付き添い、買い物代行
着替え、身支度、食事等支援
交通支援サービス


全天候型通路
無料シャトルバス
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交通・移動サービス
コミュニテイには無料シャトルバスサービスがあり、
映画、レストラン、受診などの用事に利用できます。
ガラスで囲まれ、天候がコントロールされた歩道
が構内のすべての場所に通じており、外出せずに
すべての設備に行くことが可能です。
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CCRCの文化活動支援
 文化





娯楽
 手芸
 将棋・囲碁
 麻雀
 ビリヤード
 園芸、菜園
 旅行
 ショッピングツアー

社会活動・ボランティア
 子供の教育
 子育て相談
 お花見・お祭り
 地域活動への参加
観劇
絵画・書道
工芸
放送
 音楽
 コンサート
 音楽鑑賞
 楽器演奏・合唱
 教養
 語学
 歴史、文学
 パソコン
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CCRCの生活支援

文化





生活サービス





理美容室
銀行ATM、コンビニ
日常生活全般の相談
財産管理・法律専門家等の紹介
家事支援サービス
 居室での掃除、洗濯



来訪者の受付、取次ぎ
不在時の伝言
クリーニング、郵便、宅配便等の取次ぎ
タクシー、移送サービスの手配
外出付き添い、買い物代行
着替え、身支度、食事等支援
交通支援サービス


全天候型通路
無料シャトルバス
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テレビ出演
コミュニティはチャンネル66の独自のテレビ局を
所有しており、ケーブルテレビ局からコミュニティに
情報発信しています。練習すれば、テレビ局のカメ
ラ係を担当することもできます。構内のチャンネル放
送は、来たる旅行やイベントのニュース、構内コン
サート、そして役立つ構内アナウンスなど、構内から
毎日生放送しています。
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魂のケア
Charlestownのパストラルケア(患者とその
家族の心のケアをする)スタッフは、コミュニ
ティすべての人の精神活力を支えようとしてい
ます。すべての信仰者に礼拝サービスを提供
し、宗教や宗派に関わらず、歓迎しています。
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食事サービス
毎月のサービスパッケージには、毎日のレ
ストランの費用が含まれています。朝食、昼食、
または夕食をその場で選ぶことができます。ま
た、特に忙しい日には、食事のお持ち帰りもで
きます。新しいアパートには設備の整ったキッ
チン完備となっているが、レストランの食事は
ほどよい価格で大変おいしく、6つのレストラン
のうち1つから、最も満足できるものを見つけ
ることができます。
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安全・救急チーム
安全チームは78名で、18名が正規雇用
で、60人がパートタイムです。3交代であり、
7時から3時、3時から11時、11時から7時
の時間帯でカバーします。それぞれは、
8,7,8人の体制です。責任者だけが3シフト
をすることになっています。
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スタッフのトレーニングと24時間コールセンター
EMT(Emergency Management Technician)の資
格をとるようには勧められており、全員に脈拍、血圧、
呼吸の確認ができるトレーニングはしていまあす。
24時間コールセンターがあり、1日のコールは50件
以上であるが、本当の医療救急は3件ほどです。脳
卒中、心筋梗塞などの病気の対応は、プロトコール
を用います(EMDプロトコール)。
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安全スタッフによる対応
すべての電話及び問題が発生するたびにレポート
を提出するようになっており、情報は共有されます。
認知症の発生は安全・救急チームが気づくことが多
く、その情報はソーシャル・サービス係や医療セン
ター伝えられています。
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latchによる救急対応
ユニークな方法としてlatchによる救急対応があり
ます。1日に2回巡回をするが、1回は夜の12時から
3時に回り、latchを上げます。2回目は11時から2時
に回り、latchが下がっていることを確認します。下
がっていなければ、ドアを開けていない証拠なので、
病気や死亡の可能性があるために中に入ります。
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救急体制
救急医療チームは2チームあり、全員で4
人のスタッフがいます。救急の時は、住民
は救急コールをすれば、救急医療チームが
かけつけます。救急隊員は医療センターの
診療時間内は電話で連絡を行い、他の時
間帯は直接病院に運んでいます。
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医療の理念
医療の目的は、自立するための支援です。すな
わち、病気を避け、意義のある生活をし、人生で何
かを果たすための支援です。患者の支援には、感
情、社会性、知性、健康、魂、仕事を考慮に入れる
べきです。
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