6 まとめ 脳震盪は、かって良性、一過性のもので頭部打撲によって生じる最も軽症の 脳への外傷と考えられていました。 現在は見解が全く異なります。脳震盪と診断される状態の中には、脳挫傷、 脳出血など画像診断でも確定できる所見がないにもかかわらず、死亡や、長期 の意識障害、片半身麻痺などを生じる非常に危険な結果を生じる場合があるこ とが確認されています。 脳震盪はラグビー、柔道、サッカー、アイスホッケーなどでよく発生し、重 篤な結果を生じることもよく知られています。 また、繰り返し脳震盪を生じる場合には危険性が増し、競技によっては1年 間に 2 回発生した場合は長期の競技中断や、期間にかかわらず 6 回経験した選 手は競技から引退というルールを定めています。 剣道では柔道やラグビーに比して発生する頻度も重症度も少ない傾向にある と考えられます。脳震盪発生後も全く何も障害が発生しない場合もあるのです が、発生しうる重篤な状況からは復帰には慎重にならざるを得ません。 特に高校生以下の若年者には重篤になりやすいといわれており、剣道でもそ のような傾向が見られます。 剣道は非常に安全な運動競技、格闘技であり生涯継続することができるまれ なものです。それだけに安全に留意して誰にも迷惑のかからない実施を心がけ てください。(文責 野見山延) 本文書への質問や相談事項は野見山へご連絡ください。 携 帯:090-4423-7019;週日の 8 時 30 分-19 時 00 分はでれないことが多い 勤務先:055-975-2001(音声指示の後)-6007;週日昼間、直通 自 宅:042-745-3306
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